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第4章 サルビア編
403.新たな貴族探し
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いつも通り、店を開いてから、隠密魔法を起動して、私とスピアを消してから、貴族エリアに転移魔法で移動した。
「今日も、貴族探しだね」
「うん。探す」
私達は、先日とはちょうど反対の本通りから外れた屋敷を探した。通りの端に大きな屋敷があった。
取り敢えず、忍び込んだ。ここでは、多くの侍女や執事が働いていた。中庭にも花が咲き揃っていて、綺麗だ。外壁も綺麗に掃除されている。庭の木も綺麗に剪定されている。
ここは、本当に貴族らしい屋敷だ。窓から中を覗くと、しっかりと中が見えた。
どうも、来客中のようだ。こっそりとソファの後ろに立って、話を聞いてみた。
「グルーデン伯爵、今、何といいました?」
「聞こえなかったか?バーケン子爵」
「いいえ、聞こえましたけど、余りに突然な話で、びっくりしただけです」
「そう、驚くことはない」
「サルビアは、お前の姪に当たるのだろ」
「はい、そうです」
「だったら、問題ないだろう、言い含めよ。期限は1週間だ。良いな」
「はい、わかりました」
グルーデン伯爵と呼ばれた人物は、言いたいことを伝えると帰っていった。
一人残ったバーケン子爵が嘆いている。
「どういったら、いいのやら。可哀そうな、サルビア。
ずっと、病気で、いい事なんて何もなかっただろうに」
グルーデン伯爵は、立ったり、座ったり、歩き回ったりと落ち着きがない。
「サルビアって、言ったよね」
私は、思念伝達で、スピアに聞いた。
「うん、言った」
「病気だった言っていたし、あのサルビアかな?でも、何が可哀そうなんだろうね」
ここで、愚痴を聞いていても、先に進まないみたいなので、私達は、グルーデン伯爵の後を付けていくことにした。
グルーデン伯爵は、街の中心にある大きな屋敷に馬車で入っていった。
私達も、馬車の屋根に乗っかって屋敷へと入っていった。ここは、宮殿の様な屋敷だった。
屋敷の中で迷子になりそうだ。
馬車から降りたグルーデン伯爵は、2階の書斎に入り、私達が入ってから、ドアのカギを閉めた。
机の上に、魔道具が置いてある。それに向かって、話し出した。
「…様、バーケン子爵には、伝えてきました。
はい、1週間を期限だと。
すみません。そんなに急いで、居たとは、知りませんでした。
また、明日でも言いに行ってきます。
えぇ、今すぐですか。はい、わかりました。
はい、大丈夫です。行ってきます。
それでは、また、後日に」
「何だよ。勝手な奴だな。金持ちだか、知らないが、俺を何だと思っているんだ」
暫く、怒りが収まらないのか、歩きまわっていたが、ドアの鍵を開けて、出て行った。
外では、馬車が走り去る音が聞こえた。グルーデン伯爵は、出かけたようだ。
折角だから、先ほどの魔道具を調べてみよう。面白そうだ。貴族の間で、普及しているようだ。テレビで見たことがあった昔の黒電話のようだ。
木箱に魔方陣が二つ描かれていた。一つは、話を聞く方だろう。もう一つは、話す方だろう。
魔法陣は、簡単だった。以前、賢者サビオに教えた貰った遠隔投影魔法の簡易版だ。
木材はないので、土魔法で、石箱を薄く作り、硬化で強度を増しておいた。これで、軽くて丈夫な石箱が出来た。それに、2つの魔法陣を写していった。出来上がりを土魔法で、コーティングして完成だ。出来たものをアイテムボックスに入れた。
暫くすると、グルーデン伯爵が馬車で戻って来た。また、あの魔道具で話し始めた。
グルーデン伯爵は、うまく言い含めて来たようだ。
どうも、サルビアという女の子を借金のかたに妾として寄越せと言っているみたいだ。
金持ちの道楽の様だ。ただ、金額が分からない。どれぐらいなのかな、妾の金額って。
ちょっと興味があるが、それより、道楽の金持ちを探そう。
この魔道具を辿れば、金持ちの家に繋がっているのかな?
よく分からないときは、行動だね。魔道具から出ているマナの通り道を探してみた。
予想に反して、途中で切れていた。そりゃそうか、リモートだね。だから、線は無いのか。
でも、賢者サビオに教えて貰った遠隔投影魔法は、2つの鏡をリンクさせたよね。でも、この魔道具が特定の家の魔道具とリンクしていると、話せる相手が特定された一人だけになってしまうよね。
それは、おかしいね。そうすると、電話交換機がいるね。つまり、交換機を沢山置いている施設があるはずだ。
私は、会話をするための魔道具の魔法陣にマナを流して、起動してみた。
「はい、こちらは、取次所です。どちらにお繋ぎしましょうか」
「間違えました」
「わかりました。またのご利用をお待ちしております」
そうか、取次所ね。それを探すか。でも、何処に繋いだか、教えてはくれないよね。
仕方がないね。今日は、もう、終わりにしよう。
最近、余り働いていないけど、大丈夫かな?
まあ、明日できることは、明日でいいよね。
私は、スピアを呼んで、添い寝をして貰った。
「明日は、働くぞ」
「うん。働く」
「今日も、貴族探しだね」
「うん。探す」
私達は、先日とはちょうど反対の本通りから外れた屋敷を探した。通りの端に大きな屋敷があった。
取り敢えず、忍び込んだ。ここでは、多くの侍女や執事が働いていた。中庭にも花が咲き揃っていて、綺麗だ。外壁も綺麗に掃除されている。庭の木も綺麗に剪定されている。
ここは、本当に貴族らしい屋敷だ。窓から中を覗くと、しっかりと中が見えた。
どうも、来客中のようだ。こっそりとソファの後ろに立って、話を聞いてみた。
「グルーデン伯爵、今、何といいました?」
「聞こえなかったか?バーケン子爵」
「いいえ、聞こえましたけど、余りに突然な話で、びっくりしただけです」
「そう、驚くことはない」
「サルビアは、お前の姪に当たるのだろ」
「はい、そうです」
「だったら、問題ないだろう、言い含めよ。期限は1週間だ。良いな」
「はい、わかりました」
グルーデン伯爵と呼ばれた人物は、言いたいことを伝えると帰っていった。
一人残ったバーケン子爵が嘆いている。
「どういったら、いいのやら。可哀そうな、サルビア。
ずっと、病気で、いい事なんて何もなかっただろうに」
グルーデン伯爵は、立ったり、座ったり、歩き回ったりと落ち着きがない。
「サルビアって、言ったよね」
私は、思念伝達で、スピアに聞いた。
「うん、言った」
「病気だった言っていたし、あのサルビアかな?でも、何が可哀そうなんだろうね」
ここで、愚痴を聞いていても、先に進まないみたいなので、私達は、グルーデン伯爵の後を付けていくことにした。
グルーデン伯爵は、街の中心にある大きな屋敷に馬車で入っていった。
私達も、馬車の屋根に乗っかって屋敷へと入っていった。ここは、宮殿の様な屋敷だった。
屋敷の中で迷子になりそうだ。
馬車から降りたグルーデン伯爵は、2階の書斎に入り、私達が入ってから、ドアのカギを閉めた。
机の上に、魔道具が置いてある。それに向かって、話し出した。
「…様、バーケン子爵には、伝えてきました。
はい、1週間を期限だと。
すみません。そんなに急いで、居たとは、知りませんでした。
また、明日でも言いに行ってきます。
えぇ、今すぐですか。はい、わかりました。
はい、大丈夫です。行ってきます。
それでは、また、後日に」
「何だよ。勝手な奴だな。金持ちだか、知らないが、俺を何だと思っているんだ」
暫く、怒りが収まらないのか、歩きまわっていたが、ドアの鍵を開けて、出て行った。
外では、馬車が走り去る音が聞こえた。グルーデン伯爵は、出かけたようだ。
折角だから、先ほどの魔道具を調べてみよう。面白そうだ。貴族の間で、普及しているようだ。テレビで見たことがあった昔の黒電話のようだ。
木箱に魔方陣が二つ描かれていた。一つは、話を聞く方だろう。もう一つは、話す方だろう。
魔法陣は、簡単だった。以前、賢者サビオに教えた貰った遠隔投影魔法の簡易版だ。
木材はないので、土魔法で、石箱を薄く作り、硬化で強度を増しておいた。これで、軽くて丈夫な石箱が出来た。それに、2つの魔法陣を写していった。出来上がりを土魔法で、コーティングして完成だ。出来たものをアイテムボックスに入れた。
暫くすると、グルーデン伯爵が馬車で戻って来た。また、あの魔道具で話し始めた。
グルーデン伯爵は、うまく言い含めて来たようだ。
どうも、サルビアという女の子を借金のかたに妾として寄越せと言っているみたいだ。
金持ちの道楽の様だ。ただ、金額が分からない。どれぐらいなのかな、妾の金額って。
ちょっと興味があるが、それより、道楽の金持ちを探そう。
この魔道具を辿れば、金持ちの家に繋がっているのかな?
よく分からないときは、行動だね。魔道具から出ているマナの通り道を探してみた。
予想に反して、途中で切れていた。そりゃそうか、リモートだね。だから、線は無いのか。
でも、賢者サビオに教えて貰った遠隔投影魔法は、2つの鏡をリンクさせたよね。でも、この魔道具が特定の家の魔道具とリンクしていると、話せる相手が特定された一人だけになってしまうよね。
それは、おかしいね。そうすると、電話交換機がいるね。つまり、交換機を沢山置いている施設があるはずだ。
私は、会話をするための魔道具の魔法陣にマナを流して、起動してみた。
「はい、こちらは、取次所です。どちらにお繋ぎしましょうか」
「間違えました」
「わかりました。またのご利用をお待ちしております」
そうか、取次所ね。それを探すか。でも、何処に繋いだか、教えてはくれないよね。
仕方がないね。今日は、もう、終わりにしよう。
最近、余り働いていないけど、大丈夫かな?
まあ、明日できることは、明日でいいよね。
私は、スピアを呼んで、添い寝をして貰った。
「明日は、働くぞ」
「うん。働く」
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