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第3章 従魔編
310.貴族の生活
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商業ギルドのリンダに、それほど、儲けていないって言われたので、もう少し、頑張ることにした。
一つは商品開発だ、もう一つは、宣伝だ。まあ、これまで、何もやってきていないので、少しの努力でも、効果は、すぐ出るだろう。
まず、商品開発だ、自分で考えるのは、苦手なので、誰かの店の真似をすることにした。
まずは、近くの店で流行っているところに行こう。でも、流行っている店って、よく、分からない。
やっぱり、誰かに頼らないとね。さっそく、商業ギルドのリンダに教えて貰うことにした。
商業ギルドに入るなり、リンダを探した。
「リンダ姉、お早う」
「いつもより、元気そうね。どうしたの?」
「リンダ姉に甘えに来たよ」
「そうか、テラちゃんは、まだまだ、子供かなぁ?」
「うん、まだまだ、子供だよ。だから、教えてね」
「何を、教えるの?」
「この街で儲かっている店って、どこにあるの?」
「それは、この商業ギルドの向かえにある商店よ。
まあ、この街どころか、この王国一、儲けているね」
「ありがとう。早速行ってくるよ」
「だめよ。あの店は、貴族しか、相手にしないのよ。だから、普通の人は、入ることもできないよ」
「貴族しか、相手にしなくても、儲かるの?」
「貴族との取引は、普通の人の何10倍、いや、何100倍にも大きいのよ。
だから、一度の取引で、あなたの1月の儲け以上、儲けているわ」
「あー、そうなんだ。そうよね。そうだった」
「あら、あら、壊れちゃったかなぁ?」
「大丈夫です。分かりました」
「そう、参考にならなくて、ごめんね」
「いえ、いえ、リンダ姉は、可愛いです。
また、来ます。バイバイ」
商業ギルドを出た私は、路地裏に行って、隠密魔法を起動した。横にいるスピアにも、隠密魔法を掛けておいた。
「スピア、今、隠密魔法って言って、人目から隠れる魔法を掛けたよ。
だから、暫くは、話したらだめだよ」
「うん、分かった」
私は、スピアの腰に暫く、ぶら下ってから、商業ギルドの向かえにある商店の前にやって来た。
そして、こっそりと、中に入っていった。店の中は、まるで、貴族の家みたいに豪華だった。初めて見るような装飾や家具などが並んでいた。ソファもふかふかで、あの上で一度、スピアと一緒に寝てみたいぐらいだった。
店の中を見て回ったが、商品らしいものは、置いていなかった。ここって、商店のはずだよね。何故、商品がないのかなぁ? わからない。お客が来たようなので、話を聞いてみよう。
「これは、これは、〇〇〇様、遠い所をご苦労様です」
「いや、ついでだよ。この先の貴族にダンスパーティーに招待されてね」
「そうでございますか、△△△様のお屋敷でございますね」
「そうだ。よく知っているな」
「それは、もちろんです。この街一の貴族様ですから、国王にも何度も、お目通りしているとか」
「そのようだな。私は、まだ、無いが、その内にな」
「それは、そうですよ。〇〇〇様ほどの方が、国王の目に留まらないはずがありません」
「まあな。ところで、何か、土産になるような物はないか? この度は、少し急いで来たので、手ぶらなんだよ」
「左様でございましたか。少し、お待ちください」
何か、合図を送ると、近くの従業員が、紅茶とクッキーを運んできた。
「これでも、ご賞味ください。例の品を持ってきなさい」
従業員は、静かにその場を去っていった。しかし、静かだが、素早い動きだ。まるで、アイススケートでも滑っているかのように優雅だ。
暫くして、先ほどの従業員が両手で、品物を持って来た。
テーブルの上に置かれた商品の説明を始めた。お客は、膝を乗り出し、興味津々だ。
商談が成立して、お客は、商品を持っていった。なんと、金貨1000枚の商品だった。それが手土産とは、凄い。
いくらで仕入れたのか、分からないが、最低でも金貨300枚以上は、儲けたのだろう。私の1月分の儲けが一瞬だった。
なるほど、桁違いだった。これは、考え方を変えないとだめだ。商売をするなら、貴族相手だ。
まだ、私は、貴族にあったことがない。どうすれば、貴族に会えるのか、見当もつかない。
考えても仕方がないので、いい考えが浮かばないので、いや、浮かぶはずがないので、貴族の生活を見に行くことにした。
私達の生活エリアと隣接しているが、貴族は、基本的に別の貴族エリアで生活している。
あの商業ギルド前の商店も、あの店は、隠れ家的な店で、本当の店は、貴族エリアにある。
だが、貴族エリアの店に出入口すると、すぐに他の貴族に知れ渡る。従って、先ほどのように、大ぴらに見られたくないときは、普通の人の生活エリアの店に入っていく。あの店は、豪華だが、貴族が普通は、行かない。つまり、貴族からは、見えない店なのだ。
貴族エリアは、兵士によって出入口が警護されている。でも、今の私達は、隠密魔法があるので、大丈夫だ。
無事、貴族エリアに入ってきて、少し気が着いたことがある。それは、貴族がなぜか、こちらを向き、顔を背けているのだ。
私は、思念伝達で、スピアに話しかけた。
「私達、見つかっていない?」
「感づかれてるよ」
「どうしてかなぁ」
「だって、テラも、僕も臭いもの」
「そうか、失敗した」
「一旦、帰るよ」
私は、急いで、スピアの腰にぶら下がって、転移魔法で店まで、移動した。
そして、急いで、風呂場にいって、スピアの身体を洗ってあげた。そして、私の身体をスピアに洗って貰った。これで、臭くなくなったかなぁ。
一つは商品開発だ、もう一つは、宣伝だ。まあ、これまで、何もやってきていないので、少しの努力でも、効果は、すぐ出るだろう。
まず、商品開発だ、自分で考えるのは、苦手なので、誰かの店の真似をすることにした。
まずは、近くの店で流行っているところに行こう。でも、流行っている店って、よく、分からない。
やっぱり、誰かに頼らないとね。さっそく、商業ギルドのリンダに教えて貰うことにした。
商業ギルドに入るなり、リンダを探した。
「リンダ姉、お早う」
「いつもより、元気そうね。どうしたの?」
「リンダ姉に甘えに来たよ」
「そうか、テラちゃんは、まだまだ、子供かなぁ?」
「うん、まだまだ、子供だよ。だから、教えてね」
「何を、教えるの?」
「この街で儲かっている店って、どこにあるの?」
「それは、この商業ギルドの向かえにある商店よ。
まあ、この街どころか、この王国一、儲けているね」
「ありがとう。早速行ってくるよ」
「だめよ。あの店は、貴族しか、相手にしないのよ。だから、普通の人は、入ることもできないよ」
「貴族しか、相手にしなくても、儲かるの?」
「貴族との取引は、普通の人の何10倍、いや、何100倍にも大きいのよ。
だから、一度の取引で、あなたの1月の儲け以上、儲けているわ」
「あー、そうなんだ。そうよね。そうだった」
「あら、あら、壊れちゃったかなぁ?」
「大丈夫です。分かりました」
「そう、参考にならなくて、ごめんね」
「いえ、いえ、リンダ姉は、可愛いです。
また、来ます。バイバイ」
商業ギルドを出た私は、路地裏に行って、隠密魔法を起動した。横にいるスピアにも、隠密魔法を掛けておいた。
「スピア、今、隠密魔法って言って、人目から隠れる魔法を掛けたよ。
だから、暫くは、話したらだめだよ」
「うん、分かった」
私は、スピアの腰に暫く、ぶら下ってから、商業ギルドの向かえにある商店の前にやって来た。
そして、こっそりと、中に入っていった。店の中は、まるで、貴族の家みたいに豪華だった。初めて見るような装飾や家具などが並んでいた。ソファもふかふかで、あの上で一度、スピアと一緒に寝てみたいぐらいだった。
店の中を見て回ったが、商品らしいものは、置いていなかった。ここって、商店のはずだよね。何故、商品がないのかなぁ? わからない。お客が来たようなので、話を聞いてみよう。
「これは、これは、〇〇〇様、遠い所をご苦労様です」
「いや、ついでだよ。この先の貴族にダンスパーティーに招待されてね」
「そうでございますか、△△△様のお屋敷でございますね」
「そうだ。よく知っているな」
「それは、もちろんです。この街一の貴族様ですから、国王にも何度も、お目通りしているとか」
「そのようだな。私は、まだ、無いが、その内にな」
「それは、そうですよ。〇〇〇様ほどの方が、国王の目に留まらないはずがありません」
「まあな。ところで、何か、土産になるような物はないか? この度は、少し急いで来たので、手ぶらなんだよ」
「左様でございましたか。少し、お待ちください」
何か、合図を送ると、近くの従業員が、紅茶とクッキーを運んできた。
「これでも、ご賞味ください。例の品を持ってきなさい」
従業員は、静かにその場を去っていった。しかし、静かだが、素早い動きだ。まるで、アイススケートでも滑っているかのように優雅だ。
暫くして、先ほどの従業員が両手で、品物を持って来た。
テーブルの上に置かれた商品の説明を始めた。お客は、膝を乗り出し、興味津々だ。
商談が成立して、お客は、商品を持っていった。なんと、金貨1000枚の商品だった。それが手土産とは、凄い。
いくらで仕入れたのか、分からないが、最低でも金貨300枚以上は、儲けたのだろう。私の1月分の儲けが一瞬だった。
なるほど、桁違いだった。これは、考え方を変えないとだめだ。商売をするなら、貴族相手だ。
まだ、私は、貴族にあったことがない。どうすれば、貴族に会えるのか、見当もつかない。
考えても仕方がないので、いい考えが浮かばないので、いや、浮かぶはずがないので、貴族の生活を見に行くことにした。
私達の生活エリアと隣接しているが、貴族は、基本的に別の貴族エリアで生活している。
あの商業ギルド前の商店も、あの店は、隠れ家的な店で、本当の店は、貴族エリアにある。
だが、貴族エリアの店に出入口すると、すぐに他の貴族に知れ渡る。従って、先ほどのように、大ぴらに見られたくないときは、普通の人の生活エリアの店に入っていく。あの店は、豪華だが、貴族が普通は、行かない。つまり、貴族からは、見えない店なのだ。
貴族エリアは、兵士によって出入口が警護されている。でも、今の私達は、隠密魔法があるので、大丈夫だ。
無事、貴族エリアに入ってきて、少し気が着いたことがある。それは、貴族がなぜか、こちらを向き、顔を背けているのだ。
私は、思念伝達で、スピアに話しかけた。
「私達、見つかっていない?」
「感づかれてるよ」
「どうしてかなぁ」
「だって、テラも、僕も臭いもの」
「そうか、失敗した」
「一旦、帰るよ」
私は、急いで、スピアの腰にぶら下がって、転移魔法で店まで、移動した。
そして、急いで、風呂場にいって、スピアの身体を洗ってあげた。そして、私の身体をスピアに洗って貰った。これで、臭くなくなったかなぁ。
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