29 / 65
第1章
第28話:依頼を受けます
しおりを挟む
俺達三人は現在、冒険者ギルドにて依頼が貼ってある掲示板を見ている。
ゼノアとフィアを連れているせいか、やけに視線が俺達へと集まる。だが、ちょっかいを掛けようとする者はいない。
それは前回俺が絡まれた時に、全体に”威圧”をしたからだ。そのせいもあり、誰も寄って来ようとはしない。
依頼を探す。だが、俺達は駆け出し冒険者の為、一つ上のEランクまでの依頼しか受ける事ができない。
だが、それはあくまでも、初心者が直ぐに死なない為の措置でもある。
って事で俺は、Cランクの依頼を掲示板から取って受付へと持って行く。
「これを頼む」
受付嬢はそれを受け取ると驚く。
「え?あの、貴方は昨日ギルドに加入された方ですよね?確か、秋人さんでしたね。この依頼のランクは…」
「分かってる。だけど受けるな、とはいわれてない」
「それは…」
躊躇っていたが、この件に関しては個人で決める事なので、受付嬢はため息一つ吐くと依頼の手続きをした。
「本来ではやめて欲しい所ですが、止めないですよね?」
「もちろん」
「はぁ…。わかりました。では気をつけて下さい。はい。では依頼を三人分受理しましたので、カードをお返しします」
受付嬢はそう言ってカードを返す。
三人のカードは俺が預かっている。落とされても困るので、”異空間庫”へと仕舞われてある。
服の裾が引っ張られる。そちらに顔を向けると、ゼノアが何の依頼を受けたかを聞いてきた。
「レッドボアの討伐だよ。数は五匹だ」
「レッドボア?あの赤黒い奴かのう?」
「そうだ。ちょうどフィアの実力を見ようと思ってな。レッドボアのレベルは三十前後だから、一人で倒せる筈だよ。それにあの村の子だしな…」
話しを聞いていたフィアは「レッドボアなら倒せるよ」と言っていたので問題は無いだろう。
そして俺達はギルドを出て行く。
☆
現在、俺達は王都近くの森に来ていた。
これが現在のフィアのステータスだ。
名前:フィア
Lv.34
種族:人間
スキル:<身体強化(C)><風魔法(B)>
称号:最強の村人衆、
この歳でレベルが高いのは何も言うまい。ユニークスキルなどは無いが、良いスキルがあるな。
とまあ森を奥へと進んで行くと、魔物の気配がする。気配のする方向へと俺達三人は向かう。
「お、居たぞ。丁度依頼の魔物のレッドボアだ。フィア、一体だが行けるか?」
俺がフィアへと問うと、フィアは「うん。あれなら勝てる」と言ったので、俺は”異空間庫”からフィアに合った武器を取り出す。取り出したのは短剣。
この短剣は、俺が魔境にいた時に暇つぶしで作っていた物だ。鉱物を圧縮し、それを武器にしたのである。硬さは勿論の事、斬れ味も抜群である。
「ほら、武器が無いだろ?やるよ」
フィアへと武器を手渡すと、それを両手で持つ。
「ん。ありがとう!行ってくる!」
こうしてフィアは、剣を握ってレッドボアへと立ち向かうのだった。
ゼノアとフィアを連れているせいか、やけに視線が俺達へと集まる。だが、ちょっかいを掛けようとする者はいない。
それは前回俺が絡まれた時に、全体に”威圧”をしたからだ。そのせいもあり、誰も寄って来ようとはしない。
依頼を探す。だが、俺達は駆け出し冒険者の為、一つ上のEランクまでの依頼しか受ける事ができない。
だが、それはあくまでも、初心者が直ぐに死なない為の措置でもある。
って事で俺は、Cランクの依頼を掲示板から取って受付へと持って行く。
「これを頼む」
受付嬢はそれを受け取ると驚く。
「え?あの、貴方は昨日ギルドに加入された方ですよね?確か、秋人さんでしたね。この依頼のランクは…」
「分かってる。だけど受けるな、とはいわれてない」
「それは…」
躊躇っていたが、この件に関しては個人で決める事なので、受付嬢はため息一つ吐くと依頼の手続きをした。
「本来ではやめて欲しい所ですが、止めないですよね?」
「もちろん」
「はぁ…。わかりました。では気をつけて下さい。はい。では依頼を三人分受理しましたので、カードをお返しします」
受付嬢はそう言ってカードを返す。
三人のカードは俺が預かっている。落とされても困るので、”異空間庫”へと仕舞われてある。
服の裾が引っ張られる。そちらに顔を向けると、ゼノアが何の依頼を受けたかを聞いてきた。
「レッドボアの討伐だよ。数は五匹だ」
「レッドボア?あの赤黒い奴かのう?」
「そうだ。ちょうどフィアの実力を見ようと思ってな。レッドボアのレベルは三十前後だから、一人で倒せる筈だよ。それにあの村の子だしな…」
話しを聞いていたフィアは「レッドボアなら倒せるよ」と言っていたので問題は無いだろう。
そして俺達はギルドを出て行く。
☆
現在、俺達は王都近くの森に来ていた。
これが現在のフィアのステータスだ。
名前:フィア
Lv.34
種族:人間
スキル:<身体強化(C)><風魔法(B)>
称号:最強の村人衆、
この歳でレベルが高いのは何も言うまい。ユニークスキルなどは無いが、良いスキルがあるな。
とまあ森を奥へと進んで行くと、魔物の気配がする。気配のする方向へと俺達三人は向かう。
「お、居たぞ。丁度依頼の魔物のレッドボアだ。フィア、一体だが行けるか?」
俺がフィアへと問うと、フィアは「うん。あれなら勝てる」と言ったので、俺は”異空間庫”からフィアに合った武器を取り出す。取り出したのは短剣。
この短剣は、俺が魔境にいた時に暇つぶしで作っていた物だ。鉱物を圧縮し、それを武器にしたのである。硬さは勿論の事、斬れ味も抜群である。
「ほら、武器が無いだろ?やるよ」
フィアへと武器を手渡すと、それを両手で持つ。
「ん。ありがとう!行ってくる!」
こうしてフィアは、剣を握ってレッドボアへと立ち向かうのだった。
21
面白い、続きが気になるって人は「お気に入り」ボタンをポチっとお願いします。作者の励みになり元気が湧きます。宜しければTwitterのフォローお願いします!Twitter【@wingzero_39】こちら以外からも、作者ページからTwitterに飛べます!Twitterでは更新情報や新作のことなどを呟いております。これからもよろしくお願いいたします。
お気に入りに追加
4,846
あなたにおすすめの小説
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

スキルポイントが無限で全振りしても余るため、他に使ってみます
銀狐
ファンタジー
病気で17歳という若さで亡くなってしまった橘 勇輝。
死んだ際に3つの能力を手に入れ、別の世界に行けることになった。
そこで手に入れた能力でスキルポイントを無限にできる。
そのため、いろいろなスキルをカンストさせてみようと思いました。
※10万文字が超えそうなので、長編にしました。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)
いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。
---------
掲載は不定期になります。
追記
「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。
お知らせ
カクヨム様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる