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第1章
第28話:依頼を受けます
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俺達三人は現在、冒険者ギルドにて依頼が貼ってある掲示板を見ている。
ゼノアとフィアを連れているせいか、やけに視線が俺達へと集まる。だが、ちょっかいを掛けようとする者はいない。
それは前回俺が絡まれた時に、全体に”威圧”をしたからだ。そのせいもあり、誰も寄って来ようとはしない。
依頼を探す。だが、俺達は駆け出し冒険者の為、一つ上のEランクまでの依頼しか受ける事ができない。
だが、それはあくまでも、初心者が直ぐに死なない為の措置でもある。
って事で俺は、Cランクの依頼を掲示板から取って受付へと持って行く。
「これを頼む」
受付嬢はそれを受け取ると驚く。
「え?あの、貴方は昨日ギルドに加入された方ですよね?確か、秋人さんでしたね。この依頼のランクは…」
「分かってる。だけど受けるな、とはいわれてない」
「それは…」
躊躇っていたが、この件に関しては個人で決める事なので、受付嬢はため息一つ吐くと依頼の手続きをした。
「本来ではやめて欲しい所ですが、止めないですよね?」
「もちろん」
「はぁ…。わかりました。では気をつけて下さい。はい。では依頼を三人分受理しましたので、カードをお返しします」
受付嬢はそう言ってカードを返す。
三人のカードは俺が預かっている。落とされても困るので、”異空間庫”へと仕舞われてある。
服の裾が引っ張られる。そちらに顔を向けると、ゼノアが何の依頼を受けたかを聞いてきた。
「レッドボアの討伐だよ。数は五匹だ」
「レッドボア?あの赤黒い奴かのう?」
「そうだ。ちょうどフィアの実力を見ようと思ってな。レッドボアのレベルは三十前後だから、一人で倒せる筈だよ。それにあの村の子だしな…」
話しを聞いていたフィアは「レッドボアなら倒せるよ」と言っていたので問題は無いだろう。
そして俺達はギルドを出て行く。
☆
現在、俺達は王都近くの森に来ていた。
これが現在のフィアのステータスだ。
名前:フィア
Lv.34
種族:人間
スキル:<身体強化(C)><風魔法(B)>
称号:最強の村人衆、
この歳でレベルが高いのは何も言うまい。ユニークスキルなどは無いが、良いスキルがあるな。
とまあ森を奥へと進んで行くと、魔物の気配がする。気配のする方向へと俺達三人は向かう。
「お、居たぞ。丁度依頼の魔物のレッドボアだ。フィア、一体だが行けるか?」
俺がフィアへと問うと、フィアは「うん。あれなら勝てる」と言ったので、俺は”異空間庫”からフィアに合った武器を取り出す。取り出したのは短剣。
この短剣は、俺が魔境にいた時に暇つぶしで作っていた物だ。鉱物を圧縮し、それを武器にしたのである。硬さは勿論の事、斬れ味も抜群である。
「ほら、武器が無いだろ?やるよ」
フィアへと武器を手渡すと、それを両手で持つ。
「ん。ありがとう!行ってくる!」
こうしてフィアは、剣を握ってレッドボアへと立ち向かうのだった。
ゼノアとフィアを連れているせいか、やけに視線が俺達へと集まる。だが、ちょっかいを掛けようとする者はいない。
それは前回俺が絡まれた時に、全体に”威圧”をしたからだ。そのせいもあり、誰も寄って来ようとはしない。
依頼を探す。だが、俺達は駆け出し冒険者の為、一つ上のEランクまでの依頼しか受ける事ができない。
だが、それはあくまでも、初心者が直ぐに死なない為の措置でもある。
って事で俺は、Cランクの依頼を掲示板から取って受付へと持って行く。
「これを頼む」
受付嬢はそれを受け取ると驚く。
「え?あの、貴方は昨日ギルドに加入された方ですよね?確か、秋人さんでしたね。この依頼のランクは…」
「分かってる。だけど受けるな、とはいわれてない」
「それは…」
躊躇っていたが、この件に関しては個人で決める事なので、受付嬢はため息一つ吐くと依頼の手続きをした。
「本来ではやめて欲しい所ですが、止めないですよね?」
「もちろん」
「はぁ…。わかりました。では気をつけて下さい。はい。では依頼を三人分受理しましたので、カードをお返しします」
受付嬢はそう言ってカードを返す。
三人のカードは俺が預かっている。落とされても困るので、”異空間庫”へと仕舞われてある。
服の裾が引っ張られる。そちらに顔を向けると、ゼノアが何の依頼を受けたかを聞いてきた。
「レッドボアの討伐だよ。数は五匹だ」
「レッドボア?あの赤黒い奴かのう?」
「そうだ。ちょうどフィアの実力を見ようと思ってな。レッドボアのレベルは三十前後だから、一人で倒せる筈だよ。それにあの村の子だしな…」
話しを聞いていたフィアは「レッドボアなら倒せるよ」と言っていたので問題は無いだろう。
そして俺達はギルドを出て行く。
☆
現在、俺達は王都近くの森に来ていた。
これが現在のフィアのステータスだ。
名前:フィア
Lv.34
種族:人間
スキル:<身体強化(C)><風魔法(B)>
称号:最強の村人衆、
この歳でレベルが高いのは何も言うまい。ユニークスキルなどは無いが、良いスキルがあるな。
とまあ森を奥へと進んで行くと、魔物の気配がする。気配のする方向へと俺達三人は向かう。
「お、居たぞ。丁度依頼の魔物のレッドボアだ。フィア、一体だが行けるか?」
俺がフィアへと問うと、フィアは「うん。あれなら勝てる」と言ったので、俺は”異空間庫”からフィアに合った武器を取り出す。取り出したのは短剣。
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「ほら、武器が無いだろ?やるよ」
フィアへと武器を手渡すと、それを両手で持つ。
「ん。ありがとう!行ってくる!」
こうしてフィアは、剣を握ってレッドボアへと立ち向かうのだった。
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