22 / 65
第1章
第21話:フィアは妹枠です。ゼノアは?
しおりを挟む
現在フィアは思いっきり泣いたせいか、俺の背中でぐっすりと寝ている。
「主よ、どこに向かっているのじゃ?」
「んー。どこだろうな。気ままな旅ってのも悪くわないな」
「そうかのう」
「取り敢えずマップで確認した所、ここから二十km程にまた村があるらしい」
「こんども同じ様な村人かのう?」
ゼノアが言う村人はチート村人の事か。
「あんな村人がそこら中に居たらたまったもんじゃない。今度の村はレベルが10程度と普通の村人だ」
「なんじゃ、期待外れなのじゃ」
「いやいや、あんな村人を期待するなよ……」
それとあの村だが、この辺り周辺の村人達はあの村人達はおかしい程に強いと知っている。
盗賊達はそれを知らなかったのだ。情報収集は大事だと言う事が、盗賊達自身が身に持って教えてくれたのだ。
(ありがとう盗賊達よ…)
それから俺とゼノアは村へと歩き続ける。途中で目を覚ましたフィアが俺の背から降りる。その顔は憑き物が取れたかの様にスッキリとしていた。
フィアが元気になって何より。
「ありがとう…えっと…」
「好きに呼んでくれ」
俺がそう言うとフィアは少し考えたのち言う。
「お、お兄…ちゃん…」
「お、お兄ちゃん、かぁ…悪くわない」
俺には姉しかいなかったので、そう呼ばれるのは少しむず痒い。次にゼノアを見て────。
「お兄ちゃんは…渡さない…」
そう言ってフィアは両手で俺をガシッと抱き付いて「渡さないから!」と視線で訴える。
ゼノアは何かを言おうとするが、それよりも早くフィアが言う。
「将来はお兄ちゃんのお、お嫁さんになるの!」
その言葉にゼノアは「なんじゃと!?」となり、ガックシと膝から崩れ落ちる。俺は妹が「将来はお兄ちゃんのお嫁さんになる!」と言っているように思って微笑ましく思う。そしてゼノアは。
「ず、ずるいのじゃぁぁぁ!妾も主のその、お、お嫁さんになるのじゃぁぁぁぁ!」
「……は?」
ゼノアはフィアが言った言葉に焦ったのか声を出して叫ぶ。俺は一瞬硬直しもう一度聞き直す。
「ゼ、ゼノア、今なんて言った?聞き間違えでなければさっき、俺の嫁になるとか言っていたが…気のせい、なのか?」
「だ、だから妾も主のお、お嫁さんになりたいのじゃ!!」
ゼノアは顔を真っ赤にして顔を横にブンっという効果音が出そうな程の速度で顔を逸らす。
俺も顔を赤くなりついゼノアと同じで顔を逸らす。
ゼノアは可愛い。誰がどこから見ても超が付く程の美少女だ。だが見た目は少女だが年齢はそう、ステータスで確認出来る。
普通は表示しない様にしていた。最近俺がゼノアの年齢を確認した事がある。今回は細かく表示しよう。
名前:竜王
Lv.15000
種族:竜種
性別:女
年齢:2745
スキル:<火魔法(S)><風魔法(S)><竜魔法(S)><飛行(S)><完全耐性><竜王の威圧><環境変化><絶対領域>
称号:天災級、最強の一柱、絶対者、最強種、空の王者、竜の王、最強の主
備考:竜種の王で体長200メートルの黒竜。秋人と契約した竜(テイムでは無い)
そう、俺はけしてロリコンではないのだ!そうだったとしてもこれは合法なのだよ!
それとフィアも可愛いが俺からして見れば新しく妹が出来た感覚だ。恋愛対象では今は見ることが出来ない。今は、だ。
「そ、そうか。二人とも嬉しいよ。フィア、今はそう言った目では見ることはできない」
「ならお兄ちゃんに大好きになってもらう様に頑張る!」
「期待してるよ」
そう言った俺はフィアの頭を撫でる。フィアは気持ちよさそうに目を細める。次にゼノアだが。
「ゼノア…」
「な、なんじゃ?ま、まさか正妻にしてくれるのか!?」
「まてまてまて!その前にゼノアは俺の事をどう思う?」
ゼノアは顔を赤らめながらも、しっかりと俺の目を見て言う。
「無論、す、好きなのじゃ!」
「理由を聞いても?」
「うむ。竜種は自身よりも強い者に対して感情を抱く事があるのじゃ。その感情は様々じゃが、妾の場合は主に対しての恋愛感情だったみたいなのじゃ。主に負けた時はそんな感情は無かったのじゃが気づけばこの感情があったのじゃ。って妾から言わせるではないわ!」
「自分で言ったんじゃないか!?」
ゼノアは照れ隠しに俺に向かって殴り掛かって来るが、俺はそれを回避する。照れ隠しなのか連続で全力の攻撃をしてくる。一発一発が必殺の一撃であるそれを躱す。躱して躱して躱す。
攻撃が当たらない俺に、ゼノアはまだ赤い顔をしながら言う。
「何故当たってくれないのじゃ!」
「当たったら俺はタダじゃ済まないぞ!?お前の全力の攻撃を1回でも喰らったら俺の身体でも辛いからな!?」
それから10分間殴り続けるが当たらない。そして当たらない事が分かると攻撃を止める。
「はぁ…はぁ…まあよいのじゃ。それで?答えを聞いても?」
俺はゼノアの目を見て真剣に答える。俺が出す返事は────────。
「俺は、ゼノアがそう思っていた事に対してとても嬉しいよ」
「なら─────」
「ああ。よろしく、な?」
俺は照れて頬を掻きながら視線をゼノアから逸らしてそう言う。ゼノアはその赤い顔を笑顔にして俺へと抱き付くのだった。
それとフィアは”妹”枠(今はまだ)。ゼノアは──”嫁”枠になりました。
「主よ、どこに向かっているのじゃ?」
「んー。どこだろうな。気ままな旅ってのも悪くわないな」
「そうかのう」
「取り敢えずマップで確認した所、ここから二十km程にまた村があるらしい」
「こんども同じ様な村人かのう?」
ゼノアが言う村人はチート村人の事か。
「あんな村人がそこら中に居たらたまったもんじゃない。今度の村はレベルが10程度と普通の村人だ」
「なんじゃ、期待外れなのじゃ」
「いやいや、あんな村人を期待するなよ……」
それとあの村だが、この辺り周辺の村人達はあの村人達はおかしい程に強いと知っている。
盗賊達はそれを知らなかったのだ。情報収集は大事だと言う事が、盗賊達自身が身に持って教えてくれたのだ。
(ありがとう盗賊達よ…)
それから俺とゼノアは村へと歩き続ける。途中で目を覚ましたフィアが俺の背から降りる。その顔は憑き物が取れたかの様にスッキリとしていた。
フィアが元気になって何より。
「ありがとう…えっと…」
「好きに呼んでくれ」
俺がそう言うとフィアは少し考えたのち言う。
「お、お兄…ちゃん…」
「お、お兄ちゃん、かぁ…悪くわない」
俺には姉しかいなかったので、そう呼ばれるのは少しむず痒い。次にゼノアを見て────。
「お兄ちゃんは…渡さない…」
そう言ってフィアは両手で俺をガシッと抱き付いて「渡さないから!」と視線で訴える。
ゼノアは何かを言おうとするが、それよりも早くフィアが言う。
「将来はお兄ちゃんのお、お嫁さんになるの!」
その言葉にゼノアは「なんじゃと!?」となり、ガックシと膝から崩れ落ちる。俺は妹が「将来はお兄ちゃんのお嫁さんになる!」と言っているように思って微笑ましく思う。そしてゼノアは。
「ず、ずるいのじゃぁぁぁ!妾も主のその、お、お嫁さんになるのじゃぁぁぁぁ!」
「……は?」
ゼノアはフィアが言った言葉に焦ったのか声を出して叫ぶ。俺は一瞬硬直しもう一度聞き直す。
「ゼ、ゼノア、今なんて言った?聞き間違えでなければさっき、俺の嫁になるとか言っていたが…気のせい、なのか?」
「だ、だから妾も主のお、お嫁さんになりたいのじゃ!!」
ゼノアは顔を真っ赤にして顔を横にブンっという効果音が出そうな程の速度で顔を逸らす。
俺も顔を赤くなりついゼノアと同じで顔を逸らす。
ゼノアは可愛い。誰がどこから見ても超が付く程の美少女だ。だが見た目は少女だが年齢はそう、ステータスで確認出来る。
普通は表示しない様にしていた。最近俺がゼノアの年齢を確認した事がある。今回は細かく表示しよう。
名前:竜王
Lv.15000
種族:竜種
性別:女
年齢:2745
スキル:<火魔法(S)><風魔法(S)><竜魔法(S)><飛行(S)><完全耐性><竜王の威圧><環境変化><絶対領域>
称号:天災級、最強の一柱、絶対者、最強種、空の王者、竜の王、最強の主
備考:竜種の王で体長200メートルの黒竜。秋人と契約した竜(テイムでは無い)
そう、俺はけしてロリコンではないのだ!そうだったとしてもこれは合法なのだよ!
それとフィアも可愛いが俺からして見れば新しく妹が出来た感覚だ。恋愛対象では今は見ることが出来ない。今は、だ。
「そ、そうか。二人とも嬉しいよ。フィア、今はそう言った目では見ることはできない」
「ならお兄ちゃんに大好きになってもらう様に頑張る!」
「期待してるよ」
そう言った俺はフィアの頭を撫でる。フィアは気持ちよさそうに目を細める。次にゼノアだが。
「ゼノア…」
「な、なんじゃ?ま、まさか正妻にしてくれるのか!?」
「まてまてまて!その前にゼノアは俺の事をどう思う?」
ゼノアは顔を赤らめながらも、しっかりと俺の目を見て言う。
「無論、す、好きなのじゃ!」
「理由を聞いても?」
「うむ。竜種は自身よりも強い者に対して感情を抱く事があるのじゃ。その感情は様々じゃが、妾の場合は主に対しての恋愛感情だったみたいなのじゃ。主に負けた時はそんな感情は無かったのじゃが気づけばこの感情があったのじゃ。って妾から言わせるではないわ!」
「自分で言ったんじゃないか!?」
ゼノアは照れ隠しに俺に向かって殴り掛かって来るが、俺はそれを回避する。照れ隠しなのか連続で全力の攻撃をしてくる。一発一発が必殺の一撃であるそれを躱す。躱して躱して躱す。
攻撃が当たらない俺に、ゼノアはまだ赤い顔をしながら言う。
「何故当たってくれないのじゃ!」
「当たったら俺はタダじゃ済まないぞ!?お前の全力の攻撃を1回でも喰らったら俺の身体でも辛いからな!?」
それから10分間殴り続けるが当たらない。そして当たらない事が分かると攻撃を止める。
「はぁ…はぁ…まあよいのじゃ。それで?答えを聞いても?」
俺はゼノアの目を見て真剣に答える。俺が出す返事は────────。
「俺は、ゼノアがそう思っていた事に対してとても嬉しいよ」
「なら─────」
「ああ。よろしく、な?」
俺は照れて頬を掻きながら視線をゼノアから逸らしてそう言う。ゼノアはその赤い顔を笑顔にして俺へと抱き付くのだった。
それとフィアは”妹”枠(今はまだ)。ゼノアは──”嫁”枠になりました。
22
お気に入りに追加
4,830
あなたにおすすめの小説
転生したら守護者?になり称号に『お詫び』があるのだが
紗砂
ファンタジー
ある日、トラックに轢かれ死んだ都木涼。
そんな都木の目の前に現れたのは転生神だと名乗る不審者。
転生神)『誰が不審者じゃ!
わしは、列記とした神で…』
そんな不審……痛い奴……転生神のミスにより記憶があるまま転生してしまった。
転生神)『す、スルーしたじゃと!?
しかもミスしたなどと…』
しかもその世界は、なんと剣と魔法の世界だった。
ステータスの職業欄は何故か2つあるし?つきだし……。
?って何だよ?って!!
転生神)『わし知らんもん。
わしはミスしとらんし』
そんな転生神によって転生させられた冒険者?のお話。
転生神)『ほれ、さっさと読ん……』
コメディー&バトルファンタジー(のつもり)スタートです!
転生神)『何故無視するんじゃぁぁ!』
転生神)『今の題は仮じゃからな!
題名募集中じゃ!』
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~
暇人太一
ファンタジー
仲良し3人組の高校生とともに勇者召喚に巻き込まれた、30歳の病人。
ラノベの召喚もののテンプレのごとく、おっさんで病人はお呼びでない。
結局雑魚スキルを渡され、3人組のパシリとして扱われ、最後は儀式の生贄として3人組に殺されることに……。
そんなおっさんの前に厳ついおっさんが登場。果たして病人のおっさんはどうなる!?
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
転生した社畜は異世界でも無休で最強へ至る(旧題|剣は光より速い-社畜異世界転生)
丁鹿イノ
ファンタジー
【ファンタジア文庫にて1巻発売中!】
深夜の職場で人生を終えた青桐 恒(25)は、気づいたらファンタジーな異世界に転生していた。
前世の社畜人生のお陰で圧倒的な精神力を持ち、生後から持ち前の社畜精神で頑張りすぎて魔力と気力を異常に成長させてしまう。
そのうち元Sクラス冒険者である両親も自重しなくなり、魔術と剣術もとんでもないことに……
異世界に転生しても働くのをやめられない!
剣と魔術が存在するファンタジーな異世界で持ち前の社畜精神で努力を積み重ね成り上がっていく、成長物語。
■カクヨムでも連載中です■
本作品をお読みいただき、また多く感想をいただき、誠にありがとうございます。
中々お返しできておりませんが、お寄せいただいたコメントは全て拝見し、執筆の糧にしています。
いつもありがとうございます。
◆
書籍化に伴いタイトルが変更となりました。
剣は光より速い - 社畜異世界転生 ~社畜は異世界でも無休で最強へ至る~
↓
転生した社畜は異世界でも無休で最強へ至る
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
ゴミスキルでもたくさん集めればチートになるのかもしれない
兎屋亀吉
ファンタジー
底辺冒険者クロードは転生者である。しかしチートはなにひとつ持たない。だが救いがないわけじゃなかった。その世界にはスキルと呼ばれる力を後天的に手に入れる手段があったのだ。迷宮の宝箱から出るスキルオーブ。それがあればスキル無双できると知ったクロードはチートスキルを手に入れるために、今日も薬草を摘むのであった。
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる