異世界でひっそりと暮らしたいのに次々と巻き込まれるのですが?

WING/空埼 裕@書籍発売中

文字の大きさ
上 下
15 / 65
第1章

第14話:最強の村人達

しおりを挟む
 盗賊達のリーダーを残して戦闘が終了した。

 そこに村長が近寄りリーダーに言う。


 「何か言う事はないかね?」
 「ひ、ひぃ!す、すまない!手を出そうとしたのは悪かった!だ、だから殺さないでくれ!頼む!」


 それに対して村長や他の村人達はそこいらのゴミを見る様な目を向ける。そこに村長は。


 「命が、惜しいかのう?」
 「あ、ああ!惜しい、助けてくれ!」
 「ならば私に勝てば見逃してやらんでもないが?」
 「わ、分かった!あんたに勝てば見逃してくれるんだろう?」


 その発言に盗賊は脳内で色々考えを巡らしていた。


 (俺の武器には毒が塗られている。どんな魔獣も殺す程の猛毒をな。それに毒ガスなどの色々な武器がある。俺に負けはねぇ!なんたってジジイだからな)


 村長は「そうじゃ」と言って位置に着く。

 そして村人の男性が「始め!」と言って最後の戦闘が始まる。

 決着は一瞬だった。

 村長は盗賊のリーダーが行動を起こす前に接近して、手の先をピンっと伸ばし手に魔力を纏い、鋭利な一撃がリーダーの胸に届く。


 魔力が纏わりついてる手を確認すると氷が手を覆っていて鋭利になっていた。


 「氷?」

 『あれは氷魔法です』

 (氷魔法?てか基本属性魔法に氷魔法って無かったよな?)

 『このスキルは希にしか持っている者はいません。ですので基本属性魔法は火、風、地、水、闇、光の6属性となっています。マスターは全ての魔法を行使可能です』

 (なるほどな)


 その一撃はリーダーの胸を貫通した。


 「な、に…グフッ……」

 
 そう言って盗賊のリーダーは倒れた。

 リーダーは瀕死ながらも息をしていた。


 「カヒュー、カヒュー。ごほっ…」


 村長はそれを見ていた。そこに盗賊の最後だろう質問がきた。


 「あんた…うっ……らは、一体…何者だ。ゴホッゴホッ…」


 その問に対して村長は。


 「私達はちょっと強いだけでただの村人じゃよ」
 「くっ…ちょっと、強いだけ……かぁ…もう、化け物、じゃねぇか……くそ…最後の最後に…うぐっ…ハズレを引いた…か…」


 そう言うと盗賊のリーダーは息を引き取るのだった。

 俺は気になったので村長のステータスを見てみると。


 名前:ダルガ (男)
 Lv.126
 種族:人間
 スキル:<体術(S)><氷魔法(S)><硬化><農業(A)><威圧(A)><身体強化(S)>
 称号:最強の村人衆、最強の村長


 (村長TUEEEEEEEEEEEッ!盗賊に同情せざるを得ない)


 そして他の村人達のステータスを確認すると。


 代表で一人抜粋。


 名前:ジープ (男)
 Lv.107
 種族:人間
 スキル:<体術(S)><風魔法(A)><威圧(A)><身体強化(S)><農業(A)>
 称号:最強の村人衆


 (いやいやいや、強すぎでしょ!村人だよな!?お前等冒険者になれよ!)


 ちなみに村人(男)の平均レベルは100です。
 女性の平均レベルは90でした。
 子供の場合の平均レベルは40でした。

 普通の村人の平均レベルは10~30程度です。

 わかっての通り異常の村人達です。
 子供達だけで盗賊達といい勝負が出来たと思います。はい。スキルは子供達の方が強かったです。


 (あれ?盗賊達勝ち目無くね?)


 少しの間が空き村長は。


 「ほらほら、死体の片付けじゃよ。もう夕方じゃしお腹が空いたわい」


 村人達は村から離れた森に死体を山積みにしていった。

 死体をそのままにしておくとアンデッドとして蘇ってしまうので、魔法が使える人が火魔法で焼却していた。それでも時間が掛かっていたので俺が変わる。


 「変わりますよ?」
 「うん?君は魔法が使えるのかい?」
 「ああ。任せてくれ」


 そう言って俺は魔法名を唱える。


 「地獄の炎ヘルファイヤー


 唱えると紅蓮の炎が死体がある穴へと行き、死体を灰へと変える。それをみた村人達は。


 「おいおい。それはA級魔法より上のS級魔法じゃねぇか。使えるやつ初めてみたぜ」
 「やるじゃねぇか」
 「俺達の魔力量じゃまともに使えないからな」


 そして村長宅で夕飯をご馳走になり、泊まって行くのだった。
しおりを挟む
面白い、続きが気になるって人は「お気に入り」ボタンをポチっとお願いします。作者の励みになり元気が湧きます。宜しければTwitterのフォローお願いします!Twitter【@wingzero_39】こちら以外からも、作者ページからTwitterに飛べます!Twitterでは更新情報や新作のことなどを呟いております。これからもよろしくお願いいたします。
感想 147

あなたにおすすめの小説

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

スキル【アイテムコピー】を駆使して金貨のお風呂に入りたい

兎屋亀吉
ファンタジー
異世界転生にあたって、神様から提示されたスキルは4つ。1.【剣術】2.【火魔法】3.【アイテムボックス】4.【アイテムコピー】。これらのスキルの中から、選ぶことのできるスキルは一つだけ。さて、僕は何を選ぶべきか。タイトルで答え出てた。

社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。  そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。  しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。  そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。  この死亡は神様の手違いによるものだった!?  神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。  せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!! ※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中

世界最強で始める異世界生活〜最強とは頼んだけど、災害レベルまでとは言ってない!〜

ワキヤク
ファンタジー
 その日、春埼暁人は死んだ。トラックに轢かれかけた子供を庇ったのが原因だった。  そんな彼の自己犠牲精神は世界を創造し、見守る『創造神』の心を動かす。  創造神の力で剣と魔法の世界へと転生を果たした暁人。本人の『願い』と創造神の『粋な計らい』の影響で凄まじい力を手にしたが、彼の力は世界を救うどころか世界を滅ぼしかねないものだった。  普通に歩いても地割れが起き、彼が戦おうものなら瞬く間にその場所は更地と化す。  魔法もスキルも無効化吸収し、自分のものにもできる。  まさしく『最強』としての力を得た暁人だが、等の本人からすれば手に余る力だった。  制御の難しいその力のせいで、文字通り『歩く災害』となった暁人。彼は平穏な異世界生活を送ることができるのか……。  これは、やがてその世界で最強の英雄と呼ばれる男の物語。

オタクおばさん転生する

ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。 天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。 投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)

攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?

伽羅
ファンタジー
 転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。  このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。  自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。 そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。 このまま下町でスローライフを送れるのか?

伯爵家の三男は冒険者を目指す!

おとうふ
ファンタジー
2024年8月、更新再開しました! 佐藤良太はとある高校に通う極普通の高校生である。いつものように彼女の伶奈と一緒に歩いて下校していたところ、信号無視のトラックが猛スピードで突っ込んで来るのが見えた。良太は咄嗟に彼女を突き飛ばしたが、彼は迫り来るトラックを前に為すすべも無く、あっけなくこの世を去った。 彼が最後に見たものは、驚愕した表情で自分を見る彼女と、完全にキメているとしか思えない、トラックの運転手の異常な目だった... (...伶奈、ごめん...) 異世界に転生した良太は、とりあえず父の勧める通りに冒険者を目指すこととなる。学校での出会いや、地球では体験したことのない様々な出来事が彼を待っている。 初めて投稿する作品ですので、温かい目で見ていただければ幸いです。 誤字・脱字やおかしな表現や展開など、指摘があれば遠慮なくお願い致します。 1話1話はとても短くなっていますので、サクサク読めるかなと思います。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

処理中です...