魔力が無いアイツとドラゴン退治に行きます。

ドラゴンボム

始まり

この世界には、人間と魔物が共に生きる不思議な調和がある。
広大な大陸は、五つの国に分かれ、それぞれが異なる文化と歴史を育んでいる。
それぞれの国は異なる理念を持ち、人間同士の争いだけでなく、魔物との対話や衝突も日常茶飯事だ。人々は恐れずに魔物と向き合いながらも、時には力を合わせて共に暮らす術を見出してきた。

この世界の人々には生まれつき微小な魔力が宿っている。
しかし、その力だけでは魔法を発動するには至らない。
魔道具と呼ばれる特別な装置を使うことで初めて、その魔力は増幅され、魔法として現れるのだ。
魔銃はその代表例であり、内に秘めた魔力を弾丸に変えて敵を撃つ武器だ。
魔力が強いほど破壊力も増し、戦場では大きな力を発揮する。
さらに、騎士たちの乗り物である「魔駆馬（マクバ）」は、馬の代わりに用いられる大型二輪で、魔力を燃料として疾走する。
重厚な外観ながらも俊敏で、戦場ではまるで風のように駆け抜ける存在だ。

大陸の五つの国はそれぞれ独自の特色を持っている。  
ルミナス王国は最大の領土を誇り、政治・経済・軍事の中心として、常に世界の動向を握る力を持つ。
特に「星刻騎士団」と呼ばれる精鋭の騎士団は、国王の命により人々を守るために尽力している。
  
一方、カルシア帝国は魔法技術の頂点に立つ国であり、魔術師たちが集う学び舎でもある。
強大な力を持つカルシアの魔術師たちは、時に他国に脅威を与える存在だ。  
フレイア連邦は人間と魔物の共存を推進する平和志向の国であり、多くの交易を通じて他国と友好を築く。  
オルドン王国は堅実で防御力に優れた小国で、騎士道を重んじる文化が根付いている。  
最後に、シルヴァーナ自治領は精霊信仰が盛んな自然豊かな地で、精霊たちの加護を受けながら自給自足の生活を送っている。