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作戦会議を始めましょ?
しおりを挟む「楽しくなってきたなぁ~!」
「あ、はい…そうー…ですねぇ~」
「何さ、その無理してる感」
「いえ、真波会長のSAN値をちょっと…」
「んー、まあ、あの音声は態とだけどね」
「真波会長の日頃の心中お察しします!」
泣きそうな声でそういう浦田に、クエスチョンマークが隠せない月島。彼女からしたら、ムカついたからとりあえず黒歴史流してやろっ、程度のかる乗りからやったことだが、真波の顔面偏差値は学年指折りで、誰くらも好まれる(比喩)様な性格であるから、誰もがイケメンの照れ顔なんか見たいはずで……
「まあ、どうでもいいとして」
「いいの!?」
「なんかワンパターンになりつつあるし、レパートリー増やさないとねぇ…あ、そこの生徒料とってぇ~」
言い忘れたが、現在月島らがいるのは、生徒会資料保管庫生徒関係書類管理室、である。無駄に長い名前の教室だ。ちなみにこれを覚えるのに、月島は二ヶ月の歳月が必要になったとか……
「あ、あの生徒の名前わかりましたよー」
「……塚田百萌…文武両道、成績優秀、容姿端麗、将来有望…の、二年三組の生徒」
「欠点なしかよ…あ~…恵まれすぎとかむかつく」
天を仰ぐ月島。確かに相手は生まれ持ちすぎた。
それをフォローするかのように、浦田が月島に言葉を述べる。
「部長も相当お恵まれですよ? 御伽先輩を味方につけられたのは、先輩の生まれ持ったカリスマ性から来たものです。ねっ? 御伽先輩!」
「……カリスマ、とかはよくわからない。でも、月島と一緒にいた方がいい、そう思った、だ…け……」
徐々に口にするのが恥ずかしくなり、顔を真っ赤にさせた御伽に、月島は無性に撫でなくなった。御伽の頭をくしゃくしゃと撫で、スマートフォンを使いある場所に電話する。
「もしもしあゆりん? 君どっち派? ……迷ったってあんたねぇ~……」
電話をする月島を尻目に、御伽もある場所へ連絡をかける。血縁関係のかる、彼女達のもとだ。
「……愁歌姉様ですか? はい、桜花、で、す…実は厄介なことになった…」
電話をし始めた二人に、浦田は自分だけ伝がないことにしょぼんとする。
月島は凡そ十分。御伽は二十分ほどだろう。電話を終えると、紙にスラスラと書き始めた。
「さぁ、反撃の始まりだ…!!」
「散葉姉様が明日、情報を持ちこちらに来てくれる」
「心強い! あ、真結、君にも仕事をしてもらうよ」
楽しそうに話す月島に、肩にぽん、と手を置かれた浦田は不思議そうに
「へ? 私ですか?」
そう力なく返した。
「つ、つまり、寝返ったふりをしろと?」
「違う、寝返ったフリのフリをするの」
「ど、どうゆうことですか?」
「寝返ったように見せかけて、わざとあっちに疑り深くさせんの! 寝返ったように見せかけるふり!」
「む、難しいけど頑張りまぁすぅ……!」
半涙目の浦田が居た。
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