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全員地獄へ落としたるからなぁ? 覚悟しときぃよ?
しおりを挟む「さぁてぇ…どっから崩してこっかなぁ~」
「自分嫌われだと、無実を証明するのは難しい」
「それ。他人ならどーにかできたのになあ…いっその事、あいつらに黙って転校してやろっかな」
「…それはダメ」
「ちょ、そんな悲しそうな顔で見ないでよ!」
不安そうな御伽に、慌てる月島。
こんな御伽の姿、御伽のファン共(通称御伽ラブズ)に見られたら、血溜りができてしまうだろう。
「んー…まずは、あの女の身辺調査かなあ…」
「ぶ、ぶぶぶぶぶふぶぶぶちょーーー!」
「ほわい!?」
走ってきた少女。小さめの身長で、所謂、守って上げたくなる系女子。
「浦田副部長…?」
「部長……ぶちょう~!」
ご無事でよかったですーっ! と泣く少女の名は、浦田真結。抱きつかれた月島は、どうしていいか混乱している。
「……この学校…大丈夫…?」
その様子を見て、少し不安になる御伽だった。
.*・゚ .゚・*..*・゚ .゚・*..*・゚ .゚・*.
「こちら側の戦力を把握しておこうか」
空き教室の一角。埃をかぶった棚達が、使われていない時間を教えてくれる。
「桜花と浦田副─「真結と及び下さいっ!」……真結と、黍島くんと…」
「……あとは不明。西園寺がどう出るか…」
「ん~、ディアンかぁ~…何気に切れ者だし、えっと…あのヤンデレちゃんが目をつけてないはずないと思うんだけど…」
「やんでれちゃん?」
「ヤンデレ、は、病んでる照れ、という意味でして…」
「説明すると長いからあとっ!」
月島の言葉に、どうやら知らない語句が混じっていたようで、頭にクエスチョンマークを浮かべる御伽。それを丁寧に説明しようとする浦田を、月島はやけくそで止めた。
「まあとーにーかーく…ディアンは保留。彩珠、真波、その他も大方アウト。味方は…もーカウント面倒だから、大体二人以上十人未満で」
「朝ざっくり!?」
やけくそに考えることをやめた月島に、御伽たちは不安になった。
「……月島…やる気をなくしたらダメ」
「やる気をなくすぅ? なぁに言ってんの~?」
だがどうやらその心配は必要ないようで…
「全員地獄に落とすまで、私はやるよ? ふふっ…愉快犯共の焦る顔が目に浮かぶね♪」
楽しそうにそう笑う月島は、本当に怖かった…
「わ、私、死んだかも…」
「奇遇だな黄瀬川。俺も今詰んだと思った…」
「ぼ、僕はどうしたら…」
「私たちはまだ見つかってないし、味方組でいーじゃん!」
「生徒会のおふたりはずるいです…」
物陰から見ていた五名は、恐怖でくすみ上がっていた……
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