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大江戸編
18 大いなる闇
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名前: 狼男男
伴天連怪人
レベル:500
スキル: 格闘術 伸縮する強化爪 満月でパワーアップ 超絶的再生能力
特徴: 満月の出ている間、当社比約1.5倍の能力を持つ 銀の武器、魔法の武器は『それなり』に効果がある。
「出てこい!アナスタシア!!後のザコはどうでもいい!!」
「……よく、うちの事情をご存じで…。ただ、どうしてアナスタシアさん以外ダメということまでわかっているのだろう?」
僕が疑問を口に出すと、シーボルト博士が歩き出した。
「おー、それはでーす!」
シーボルト博士がなんと、城壁を乗り越えて、外に行ってしまう!!
危ない!シーボルト博士!!
「なぜなーら、私が対魔獣隊情報を伴天連に流したからでーす!
あなたたち、どうやら罠にかかったようですねー♪」
シーボルト博士が狼男男の傍によって、高笑いしている。
「「「……。」」」
「まず、シーボルトのおっさんから先に『粉砕』してこようか…。」
アナスタシアさんの目が危険な光を帯びているのですが…。
「シーボルト!何をしに来た!この裏切り者!!
『銀の武器が有効』という危険な情報を対魔獣隊に流しておいて、どの面下げてこちらに来ようとしているのだ!!」
狼男男が長い爪を威嚇するように向けて、シーボルト博士を睨みつける。
すると、シーボルト博士は…城壁をするすると魔法で登ってきて僕たちのところに帰ってきた。
「みなさーん、狼男男など、弱点がわかっていれーば大したことありませーん!
ちゃきちゃきやっつけてしーまいましょう!」
「「「「………。」」」」
「…とりあえず、このおっさんのことは後で考えるとして、狼男男を粉砕してくるわ。」
アナスタシアさんは言うなり、城壁から狼男男の眼前に舞い降りた。
「さあ!お望み通り来てやったぞ!そして、お望み通り、『なます切り』だ!」
アナスタシアさんが叫ぶと、刀が爆発的に白く輝き、刀身が大きく伸びた。
そして、2メートルにも伸びた刀を自在に振り回して、アナスタシアさんは狼男男に斬りつける。
ガギーン!ガギーン!!
何度も打ち合うような音がして、アナスタシアさんと狼男男が対峙し続ける。
後で聞いたところによると、狼男男の両手の爪の攻撃をかいくぐり、アナスタシアさんが狼男男に剣を振り下ろすが、なんとか爪で受け止めていたそうだ。
「やるじゃないか!!こっちの世界に来てここまでの強敵は初めてだ!
でも、これならどうだ!疾風斬!」
アナスタシアさんの姿が掻き消えると、いつの間にか狼男男の後ろに背を向けて立っていた。そして、狼男男の右腕がボタリを地面に落ちた。
「なんとか、致命傷を躱すとさすがだな!だが、今度こそ行くぞ!」
アナスタシアさんが再び剣を構えて狼男男を睨みつける。
「なんの!狼男男満月スーパーリカバリー!!」
狼男男が叫ぶとなぜか満月が大きく光を増し、落ちていた右手が流れ出ていた血液をたどって、あっという間にくっついてしまった。
そして、狼男男は再び両手の爪をかざして身構える。
「確かに貴様の武器はそれなりに効くようだが、おれは満月の中では不死身だ!
ま・さ・に・無・敵!!」
「へーー…。なかなかやるじゃないか。それでもこちとら、お前さん以上の強敵と何度もやり合ってんだ!少々不死身に近いくらいで自慢されたら困るな!」
しかし、アナスタシアさんは不敵に笑っている。
今までにない、緊迫した展開だ!
アナスタシアさんを狼男男との競り合いを見たカイザスさんが、わんまげたちを素手で吹っ飛ばしていた手を休めて叫んだ。
「アナスタシア!そいつをやっつけたら、『巧人がプロポーズ』してくれるそうだ!
絶対にそいつを倒すんだ!!」
……戦場の空気がしばし、凍った。
「それ、本当?!!よっしゃーー!!」
僕が抗議の声を上げる間もなく、アナスタシアさんがものすごくやる気を出している!!
これ、後で否定したらえらいことになるよね?!
「剣具現化『ブースト』!!」
アナスタシアさんが叫ぶと、右手にしていた刀をいつの間にか左手にも握りしめていた。
さらに刀身の輝きが増し、長さも3メートル近くになっている。
「なんの、こちらも!ウルフマンマン・フルムーンチェンジ!!」
狼男男が叫ぶと、その全身の毛が銀色に輝き、筋肉がさらに膨れ上がった。
そして、両手の爪がさらに凶悪に伸び、同じく3メートル近い長さになった。
「お互いに制限時間付きのパワーアップかい!これで決着をつけよう!!」
アナスタシアさんが叫ぶと同時に両者が動いた。
僕たちの目にも見えない動きで、両者が交差し、離れたところで互いに背を向けて立っていた。
アナスタシアさんの左頬に一筋の線が付き、うっすらと血が流れ出している。
アナスタシアさんが怪我するなんて初めてだ!!
僕は声にならない叫びを心の中で叫んだ。
そして、狼男男は……胸に十字の傷が大きく口を開いており、まもなく、傷口から大量の血が噴き出した。
「双竜剣!十字斬り!!十字架の威力を秘めた剣だ。」
アナスタシアさんは静かに告げると両手に持った刀はその姿を消した。
狼男男は倒れ伏して言った。
「待て!吸血鬼はともかく、狼男は別に『十字架は弱点ではない』のだが…。」
「実際に『効いた』んだからいいじゃん!『プラシーボ効果』という言葉と、『やったもん勝ち』ということわざはこういう時に使うものだと『友達』が教えてくれたし♪」
……その『友達』てどんな人なんですか?!
「…なんだかよくわからんが、俺の負けか…だが!我が伴天連軍は永遠に不滅です!!」
狼男男は一瞬だけ立ち上がって叫ぶと、もう一度倒れて、そのまま灰になってしまった。
狼男男が灰になると、それまでしつこく城壁に襲い掛かってきていたわんまげたちが動きを止めた。
そして、『きゃいんきゃいん』と叫びながら一斉に退却を始める。
そして、アナスタシアさんは……。
「やった!巧人、やったよ!!!」
僕の方を『明らかに期待するような目』で見て叫んでいる。
…待ってください!!嫌じゃないですが、『心の準備が全然できていない』のですが?!
スキップしながらこちらに駆けて来ようとしていたアナスタシアさんが不意に動きを止める。
そして、撤退していたわんまげたちも一斉に静止した。
アナスタシアさんの表情が険しくなり、僕ですら『それ』がゆっくり近づいてきているのを感じた。
その『人影』は確かに形は人間だった。
だが、明らかに人間でないと僕にも感じ取れた。
だからだろう。アナスタシアさんが今まで見たこともない怖い顔でそいつを睨みつけている。
仲間であるはずのわんまげ達すらそいつを『底知れぬ恐怖の視線』で震え上がりながら見ている。
「おやおや、美しい御嬢さん。ずいぶん怖い顔で私を睨んでおられますね。」
和洋折衷のような着物を着たその『美青年』は肩をすくめて見せた。
とてもこの世のものとは思えないほど整った容貌のその青年は酷くまがまがしいオーラを放っていた。
狼男男なんかはこの男と比べたら問題じゃあない!
「とんでもない『化け物』が出てきたな。お前さん、何者だ!!」
アナスタシアさんがそいつを睨んで叫ぶ。
「私の名は天草四郎時貞。秘密結社伴天連の総帥です。」
この世のものではない美青年は薄く笑って言った。
伴天連怪人
レベル:500
スキル: 格闘術 伸縮する強化爪 満月でパワーアップ 超絶的再生能力
特徴: 満月の出ている間、当社比約1.5倍の能力を持つ 銀の武器、魔法の武器は『それなり』に効果がある。
「出てこい!アナスタシア!!後のザコはどうでもいい!!」
「……よく、うちの事情をご存じで…。ただ、どうしてアナスタシアさん以外ダメということまでわかっているのだろう?」
僕が疑問を口に出すと、シーボルト博士が歩き出した。
「おー、それはでーす!」
シーボルト博士がなんと、城壁を乗り越えて、外に行ってしまう!!
危ない!シーボルト博士!!
「なぜなーら、私が対魔獣隊情報を伴天連に流したからでーす!
あなたたち、どうやら罠にかかったようですねー♪」
シーボルト博士が狼男男の傍によって、高笑いしている。
「「「……。」」」
「まず、シーボルトのおっさんから先に『粉砕』してこようか…。」
アナスタシアさんの目が危険な光を帯びているのですが…。
「シーボルト!何をしに来た!この裏切り者!!
『銀の武器が有効』という危険な情報を対魔獣隊に流しておいて、どの面下げてこちらに来ようとしているのだ!!」
狼男男が長い爪を威嚇するように向けて、シーボルト博士を睨みつける。
すると、シーボルト博士は…城壁をするすると魔法で登ってきて僕たちのところに帰ってきた。
「みなさーん、狼男男など、弱点がわかっていれーば大したことありませーん!
ちゃきちゃきやっつけてしーまいましょう!」
「「「「………。」」」」
「…とりあえず、このおっさんのことは後で考えるとして、狼男男を粉砕してくるわ。」
アナスタシアさんは言うなり、城壁から狼男男の眼前に舞い降りた。
「さあ!お望み通り来てやったぞ!そして、お望み通り、『なます切り』だ!」
アナスタシアさんが叫ぶと、刀が爆発的に白く輝き、刀身が大きく伸びた。
そして、2メートルにも伸びた刀を自在に振り回して、アナスタシアさんは狼男男に斬りつける。
ガギーン!ガギーン!!
何度も打ち合うような音がして、アナスタシアさんと狼男男が対峙し続ける。
後で聞いたところによると、狼男男の両手の爪の攻撃をかいくぐり、アナスタシアさんが狼男男に剣を振り下ろすが、なんとか爪で受け止めていたそうだ。
「やるじゃないか!!こっちの世界に来てここまでの強敵は初めてだ!
でも、これならどうだ!疾風斬!」
アナスタシアさんの姿が掻き消えると、いつの間にか狼男男の後ろに背を向けて立っていた。そして、狼男男の右腕がボタリを地面に落ちた。
「なんとか、致命傷を躱すとさすがだな!だが、今度こそ行くぞ!」
アナスタシアさんが再び剣を構えて狼男男を睨みつける。
「なんの!狼男男満月スーパーリカバリー!!」
狼男男が叫ぶとなぜか満月が大きく光を増し、落ちていた右手が流れ出ていた血液をたどって、あっという間にくっついてしまった。
そして、狼男男は再び両手の爪をかざして身構える。
「確かに貴様の武器はそれなりに効くようだが、おれは満月の中では不死身だ!
ま・さ・に・無・敵!!」
「へーー…。なかなかやるじゃないか。それでもこちとら、お前さん以上の強敵と何度もやり合ってんだ!少々不死身に近いくらいで自慢されたら困るな!」
しかし、アナスタシアさんは不敵に笑っている。
今までにない、緊迫した展開だ!
アナスタシアさんを狼男男との競り合いを見たカイザスさんが、わんまげたちを素手で吹っ飛ばしていた手を休めて叫んだ。
「アナスタシア!そいつをやっつけたら、『巧人がプロポーズ』してくれるそうだ!
絶対にそいつを倒すんだ!!」
……戦場の空気がしばし、凍った。
「それ、本当?!!よっしゃーー!!」
僕が抗議の声を上げる間もなく、アナスタシアさんがものすごくやる気を出している!!
これ、後で否定したらえらいことになるよね?!
「剣具現化『ブースト』!!」
アナスタシアさんが叫ぶと、右手にしていた刀をいつの間にか左手にも握りしめていた。
さらに刀身の輝きが増し、長さも3メートル近くになっている。
「なんの、こちらも!ウルフマンマン・フルムーンチェンジ!!」
狼男男が叫ぶと、その全身の毛が銀色に輝き、筋肉がさらに膨れ上がった。
そして、両手の爪がさらに凶悪に伸び、同じく3メートル近い長さになった。
「お互いに制限時間付きのパワーアップかい!これで決着をつけよう!!」
アナスタシアさんが叫ぶと同時に両者が動いた。
僕たちの目にも見えない動きで、両者が交差し、離れたところで互いに背を向けて立っていた。
アナスタシアさんの左頬に一筋の線が付き、うっすらと血が流れ出している。
アナスタシアさんが怪我するなんて初めてだ!!
僕は声にならない叫びを心の中で叫んだ。
そして、狼男男は……胸に十字の傷が大きく口を開いており、まもなく、傷口から大量の血が噴き出した。
「双竜剣!十字斬り!!十字架の威力を秘めた剣だ。」
アナスタシアさんは静かに告げると両手に持った刀はその姿を消した。
狼男男は倒れ伏して言った。
「待て!吸血鬼はともかく、狼男は別に『十字架は弱点ではない』のだが…。」
「実際に『効いた』んだからいいじゃん!『プラシーボ効果』という言葉と、『やったもん勝ち』ということわざはこういう時に使うものだと『友達』が教えてくれたし♪」
……その『友達』てどんな人なんですか?!
「…なんだかよくわからんが、俺の負けか…だが!我が伴天連軍は永遠に不滅です!!」
狼男男は一瞬だけ立ち上がって叫ぶと、もう一度倒れて、そのまま灰になってしまった。
狼男男が灰になると、それまでしつこく城壁に襲い掛かってきていたわんまげたちが動きを止めた。
そして、『きゃいんきゃいん』と叫びながら一斉に退却を始める。
そして、アナスタシアさんは……。
「やった!巧人、やったよ!!!」
僕の方を『明らかに期待するような目』で見て叫んでいる。
…待ってください!!嫌じゃないですが、『心の準備が全然できていない』のですが?!
スキップしながらこちらに駆けて来ようとしていたアナスタシアさんが不意に動きを止める。
そして、撤退していたわんまげたちも一斉に静止した。
アナスタシアさんの表情が険しくなり、僕ですら『それ』がゆっくり近づいてきているのを感じた。
その『人影』は確かに形は人間だった。
だが、明らかに人間でないと僕にも感じ取れた。
だからだろう。アナスタシアさんが今まで見たこともない怖い顔でそいつを睨みつけている。
仲間であるはずのわんまげ達すらそいつを『底知れぬ恐怖の視線』で震え上がりながら見ている。
「おやおや、美しい御嬢さん。ずいぶん怖い顔で私を睨んでおられますね。」
和洋折衷のような着物を着たその『美青年』は肩をすくめて見せた。
とてもこの世のものとは思えないほど整った容貌のその青年は酷くまがまがしいオーラを放っていた。
狼男男なんかはこの男と比べたら問題じゃあない!
「とんでもない『化け物』が出てきたな。お前さん、何者だ!!」
アナスタシアさんがそいつを睨んで叫ぶ。
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