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果実 派遣先の先輩を好きになりたくない
果実 第16話
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つんざくようなチャイムが、深夜の静寂をぶち破った。
夜の十時半だった。争っているのか、いちゃついているのか。男女の話し声がする。
駅から離れた物件は、安いのと、近くに小さな林があるのが気に入って決めたのだが、最近になって近所の「痴漢注意」の看板が二つから三つに増えた。朝の散歩をするにはいいが、夜ひとりで歩くことを考えると、失敗だったかもしれない。
こんな夜の訪問者なんて……私は返事をせずに、覗き穴から様子をうかがった。
歪んだレンズが映し出した顔を見て、ドアを開けた。
「児嶋さん?」
白いコートにピンクのマフラー、いつも以上に化粧をして可愛らしくなった児嶋さんが立っていた。
――の隣に。口もとのゆるんだ、人懐こそうな男が申し訳なさそうに立っていた。児嶋さんに電話番号を渡してきた元カレだ。
あんたが麻生とかいう人格破綻者ですか。未来になんていうことしたんですか――。
そう言われるものと思った。
「お茶いれますから……」
語尾は言えなかった。児嶋さんはいきなり私の服の袖を掴んだ。隣のバスルームまで引っ張っていってから、抱きつくようにして体重を預けてきた。
揺れる、見開かれた大きな瞳と目が合った。
血液が逆流する。彼女が土足で私の足を踏んでいる。
「児嶋さん……?」
児嶋さんは、外の隆史さんに聞こえないようにか、小声で何か言った。
「なに」
私は聞き取ろうとして耳をよせた。
「たすけて。麻生さん。たすけて……」
のぼってきたはずの血が体じゅうから引いた。ピンチの際、騎士スイッチが入って急にカッコよくなる。そんな自分を妄想したことがある――妄想なんぞ何の役にも立たない。自分の足もとすら、こころもとなかった。
「何かされたんですか?」
児嶋さんは細い指で私の袖をぎゅうっと握っていた。
のどが渇く……追いかけられているのか? 凶器でも持っているのか? さっきドアを開けっ放しにしてこなかったか?
児嶋さんは首を振った。
「私、もうだめ」
見つめてきた児嶋さんの瞳はうるんで、涙がもりあがり、眉間に力が入っていた。
「このままいたら、ホテル、行っちゃう」
ちょっとの間、ぽかんとしたと思う。
「…………」
それは、自分ではどうにもならないことなのか?
……ならないのだろう。ならないから、わざわざ来たのだ。
ああ、そうね。ホテルに行くとか言ったら、私は止める。よくわかってる。
ぎゅっと閉じられたまぶたから涙がにじんで頬を濡らしている。
「わかりました」
バスルームの扉を開け、出ようとして、転びそうになった。
「あぶな……手、はなして?」
彼女は私にしがみつくようにして、ポロポロと泣き出していた。
「行っちゃわないで」
「児嶋さん、…………」
「ヤダーーッ!!」
この人は――。
この人は、天性の魔女かもしれない。この前されたことも忘れて、無防備に助けを求めてくる。いまのは絶対に外にも聞こえただろう。
棚のタオルを取って、児嶋さんの顔を包むように、頬についた水滴をひとつずつぬぐった。私の手のひらが自然に、児嶋さんの髪を撫でていた。髪に触れるのは、あの夜以来だ。
「あのね、隆史さんに帰ってもらいますから。タオル使っていいから、顔洗ってください。ね?」
児嶋さんはきょとんと私を見た。
酒のにおいがする。私の手からタオルを受け取ると、彼女はおとなしくバスルームにひっこんだ。顔だけ洗うだろうと思いきや、児嶋さんは一瞬開いた扉の隙間から、服を落とした。
玄関に戻ると、男は壁によりかかるのをやめて、申し訳なさそうにこちらを見た。
「すみません。未来が、ご迷惑をかけて」
未来。
かっこいい部類に入るんだろう。体から発散されている男くさい熱。彼女との間に流れていたと思うと、熱さが近さのように感じる。
「迷惑じゃないです。児嶋さんは、うちに泊まってもらいますから」
「それじゃ、悪いよ。俺が車で送っていくから」
――むしろ帰ってください。
喧嘩でもしたのだろうか? どうしてこういうことになっているのか、ちっとも読めない。ストーカーっぽくなっているのだったら、なおさらさっさと引き離して帰らせたい。
「明日遊ぶ約束してましたから。泊まってもらっちゃったほうが早いです」
彼は遠慮がちににこりと笑った。
「あ~~……、じゃ、お願いしちゃっていいですかね」
隆史さんはシステム手帳から紙を破ると、何か書き始めた。
後藤隆史。電話番号。メルアド。
私は連絡先を持っているが、そこは言えない。黙って受けとった。
背後、部屋の奥で、ドサッ、という音がした。ベッドに突っ伏す音だろう。
だめだよ、児嶋さん――簡単にこっちの手のうちに入ってきちゃ。いくらなんでも、油断しすぎだ。こんなだから、隆史さんを断れないのか。
私は苦い顔をしてしまったようだ。隆史は、連れて帰ると言い出した。
「いや、いいです。ほんとに」
「でも」
「隆史さん」
私は、何人かの男性がかわいいと言った表情でにっこりと微笑んだ。
「君……」
一瞬、隆史は好きな小動物でも見るようなほわんとした目をした。笑顔のままで、言ってみた。
「児嶋さんが、エロおやじだって言ってたのは、あなたのことですか?」
「え、そ、……違う! 違うと思う!」
隆史はちょっと考え、不安げになった。
「未来、そんなこと言ってましたか?」
私はどう言ったものか迷い、思っていることをそのまま口に出した。
「この状況では誰かに預けられないんです。知らない方だし。帰ってくださいね」
隆史は私を見て、破顔した。
「ああ、俺、ごめん、紹介まだだった! 紙に書いて安心しちゃったぁ~っと。未来の彼氏で、後藤といいます」
未来の彼氏で。
仲直りしたのか、もともと別れたつもりなどなかったのか、私にはわからない。
「元カレさんですか」
あえてそう言った。
「私は児嶋さんの会社で一緒に派遣で働いてます。麻生といいます」
隆史はちょっと首をかしげ、ふっと近くに寄ってきた。
「あいつさ、彼氏できました?」
酔ってるのか。二人して飲んだな……。この陽気さだと、喧嘩しているようには見えない。
「どうしてですか?」
意地悪したい、という感情と天邪鬼な感情は似ている。私は笑顔を作って首をかしげた。
「いや、まだ誰もいないなら、戻れるかと思ってるんだけど」
「誰かいたらさっさと諦めますか?」
「え?」
「じゃ、諦めてください」
私は隆史の目を見て、間違いなく伝わるように、ゆっくりと言った。
「簡単に他を探せるのなら、他を探せばいいですよ」
隆史は猫だましを喰らったような表情で私を見つめた。ちらっと感じたんだろう、悪意みたいなものを。それを打ち消そうとするみたいに、私を見た。
「未来がそんなことを?」
「児嶋さんが言ったわけじゃないですよ」
「未来はそう思ってるわけか……」
隆史は、初めて会った人間に勝手な判断をされて攻撃されたとは受け取らなかったようだ。仕方ない。私はため息をついて、心を落ち着けようとした。
「二、三ヶ月連絡も取らなかったんでしょう」
私は努めてからりと言った。思ったよりもしょんぼりした声が出たので、自分でびっくりした。
「ちょっと待て、それは違うぞ? 俺は、未来しだいだと言ってるだけだ。お互い気持ちがなきゃどうにもならないだろう」
じくっと体のなかの臓器をつぶされたような痛みが走った。
未来しだいとか、お互いとか、そんな言葉がでるほど対等な立場でよかったですよね。
皮肉に歪みそうになる表情筋を引き締めて、笑ってみせようとして、失敗し、私は本当に声を出して笑ってしまった。隆史はぎょっとして私を見た。
「甘いですよ。本当に児嶋さんが大事なら、死んでも構わないってぐらいの覚悟を見せたらどうですか?」
「…………。未来しだいだよ」
「殺してでも一緒になるぐらいの気迫で来ればいいのに」
隆史は、目を横に流した。受け流そう、という余裕がみてとれた。年下の女が変なことを言っているのだ。私だってそうするだろう。
「そうしたら私、いろいろと」
「いろいろと?」
「……通報します……」
私は最後のほうで口ごもってしまった。変なことを言ってる自覚がやっと出てきたのだ。
隆史は一瞬とまり、吹き出した。
「面白い子だなーー……」
耳がかあっと熱くなった。
「眠いので。なんか……ちょっと変なこと言ってますよね。すみません。自覚はあるんです」
私は本気で反省した。
「ただ、児嶋さんが変な人と付き合うのが嫌で。あなたの事、まだよくわからないので」
――うそだ。きちんとした人と付き合うのも嫌なくせに。
「君は、未来の、ええと……」
「大事な友達なんです。仕事仲間ですけど」
隆史は黙り、漫画か何かに感動したような軽い勢いで言った。
「俺、ちょっと今、感動したっ!」
素直な人だな、と思った。能天気な雰囲気は否めないが、憎めない。なるほど、児嶋さんはこういう男が好きなわけか。
気が抜けたついでに、児嶋さんと付き合っていた男と、自分とのテンションの違いに、疲れてきた。
「もういいですか。友達同士の楽しいパジャマパーティを邪魔しないでもらえますかね? 合コンの相談とかもしなきゃだし」
「あ、すみません…」
隆史はぼんやりと答えたので、押し出してドアを閉めた。
ためいきが出る。合コン? どんな嫌味だ。どうやら私は全く人間が出来ていないらしい。
つんざくようなチャイムが、深夜の静寂をぶち破った。
夜の十時半だった。争っているのか、いちゃついているのか。男女の話し声がする。
駅から離れた物件は、安いのと、近くに小さな林があるのが気に入って決めたのだが、最近になって近所の「痴漢注意」の看板が二つから三つに増えた。朝の散歩をするにはいいが、夜ひとりで歩くことを考えると、失敗だったかもしれない。
こんな夜の訪問者なんて……私は返事をせずに、覗き穴から様子をうかがった。
歪んだレンズが映し出した顔を見て、ドアを開けた。
「児嶋さん?」
白いコートにピンクのマフラー、いつも以上に化粧をして可愛らしくなった児嶋さんが立っていた。
――の隣に。口もとのゆるんだ、人懐こそうな男が申し訳なさそうに立っていた。児嶋さんに電話番号を渡してきた元カレだ。
あんたが麻生とかいう人格破綻者ですか。未来になんていうことしたんですか――。
そう言われるものと思った。
「お茶いれますから……」
語尾は言えなかった。児嶋さんはいきなり私の服の袖を掴んだ。隣のバスルームまで引っ張っていってから、抱きつくようにして体重を預けてきた。
揺れる、見開かれた大きな瞳と目が合った。
血液が逆流する。彼女が土足で私の足を踏んでいる。
「児嶋さん……?」
児嶋さんは、外の隆史さんに聞こえないようにか、小声で何か言った。
「なに」
私は聞き取ろうとして耳をよせた。
「たすけて。麻生さん。たすけて……」
のぼってきたはずの血が体じゅうから引いた。ピンチの際、騎士スイッチが入って急にカッコよくなる。そんな自分を妄想したことがある――妄想なんぞ何の役にも立たない。自分の足もとすら、こころもとなかった。
「何かされたんですか?」
児嶋さんは細い指で私の袖をぎゅうっと握っていた。
のどが渇く……追いかけられているのか? 凶器でも持っているのか? さっきドアを開けっ放しにしてこなかったか?
児嶋さんは首を振った。
「私、もうだめ」
見つめてきた児嶋さんの瞳はうるんで、涙がもりあがり、眉間に力が入っていた。
「このままいたら、ホテル、行っちゃう」
ちょっとの間、ぽかんとしたと思う。
「…………」
それは、自分ではどうにもならないことなのか?
……ならないのだろう。ならないから、わざわざ来たのだ。
ああ、そうね。ホテルに行くとか言ったら、私は止める。よくわかってる。
ぎゅっと閉じられたまぶたから涙がにじんで頬を濡らしている。
「わかりました」
バスルームの扉を開け、出ようとして、転びそうになった。
「あぶな……手、はなして?」
彼女は私にしがみつくようにして、ポロポロと泣き出していた。
「行っちゃわないで」
「児嶋さん、…………」
「ヤダーーッ!!」
この人は――。
この人は、天性の魔女かもしれない。この前されたことも忘れて、無防備に助けを求めてくる。いまのは絶対に外にも聞こえただろう。
棚のタオルを取って、児嶋さんの顔を包むように、頬についた水滴をひとつずつぬぐった。私の手のひらが自然に、児嶋さんの髪を撫でていた。髪に触れるのは、あの夜以来だ。
「あのね、隆史さんに帰ってもらいますから。タオル使っていいから、顔洗ってください。ね?」
児嶋さんはきょとんと私を見た。
酒のにおいがする。私の手からタオルを受け取ると、彼女はおとなしくバスルームにひっこんだ。顔だけ洗うだろうと思いきや、児嶋さんは一瞬開いた扉の隙間から、服を落とした。
玄関に戻ると、男は壁によりかかるのをやめて、申し訳なさそうにこちらを見た。
「すみません。未来が、ご迷惑をかけて」
未来。
かっこいい部類に入るんだろう。体から発散されている男くさい熱。彼女との間に流れていたと思うと、熱さが近さのように感じる。
「迷惑じゃないです。児嶋さんは、うちに泊まってもらいますから」
「それじゃ、悪いよ。俺が車で送っていくから」
――むしろ帰ってください。
喧嘩でもしたのだろうか? どうしてこういうことになっているのか、ちっとも読めない。ストーカーっぽくなっているのだったら、なおさらさっさと引き離して帰らせたい。
「明日遊ぶ約束してましたから。泊まってもらっちゃったほうが早いです」
彼は遠慮がちににこりと笑った。
「あ~~……、じゃ、お願いしちゃっていいですかね」
隆史さんはシステム手帳から紙を破ると、何か書き始めた。
後藤隆史。電話番号。メルアド。
私は連絡先を持っているが、そこは言えない。黙って受けとった。
背後、部屋の奥で、ドサッ、という音がした。ベッドに突っ伏す音だろう。
だめだよ、児嶋さん――簡単にこっちの手のうちに入ってきちゃ。いくらなんでも、油断しすぎだ。こんなだから、隆史さんを断れないのか。
私は苦い顔をしてしまったようだ。隆史は、連れて帰ると言い出した。
「いや、いいです。ほんとに」
「でも」
「隆史さん」
私は、何人かの男性がかわいいと言った表情でにっこりと微笑んだ。
「君……」
一瞬、隆史は好きな小動物でも見るようなほわんとした目をした。笑顔のままで、言ってみた。
「児嶋さんが、エロおやじだって言ってたのは、あなたのことですか?」
「え、そ、……違う! 違うと思う!」
隆史はちょっと考え、不安げになった。
「未来、そんなこと言ってましたか?」
私はどう言ったものか迷い、思っていることをそのまま口に出した。
「この状況では誰かに預けられないんです。知らない方だし。帰ってくださいね」
隆史は私を見て、破顔した。
「ああ、俺、ごめん、紹介まだだった! 紙に書いて安心しちゃったぁ~っと。未来の彼氏で、後藤といいます」
未来の彼氏で。
仲直りしたのか、もともと別れたつもりなどなかったのか、私にはわからない。
「元カレさんですか」
あえてそう言った。
「私は児嶋さんの会社で一緒に派遣で働いてます。麻生といいます」
隆史はちょっと首をかしげ、ふっと近くに寄ってきた。
「あいつさ、彼氏できました?」
酔ってるのか。二人して飲んだな……。この陽気さだと、喧嘩しているようには見えない。
「どうしてですか?」
意地悪したい、という感情と天邪鬼な感情は似ている。私は笑顔を作って首をかしげた。
「いや、まだ誰もいないなら、戻れるかと思ってるんだけど」
「誰かいたらさっさと諦めますか?」
「え?」
「じゃ、諦めてください」
私は隆史の目を見て、間違いなく伝わるように、ゆっくりと言った。
「簡単に他を探せるのなら、他を探せばいいですよ」
隆史は猫だましを喰らったような表情で私を見つめた。ちらっと感じたんだろう、悪意みたいなものを。それを打ち消そうとするみたいに、私を見た。
「未来がそんなことを?」
「児嶋さんが言ったわけじゃないですよ」
「未来はそう思ってるわけか……」
隆史は、初めて会った人間に勝手な判断をされて攻撃されたとは受け取らなかったようだ。仕方ない。私はため息をついて、心を落ち着けようとした。
「二、三ヶ月連絡も取らなかったんでしょう」
私は努めてからりと言った。思ったよりもしょんぼりした声が出たので、自分でびっくりした。
「ちょっと待て、それは違うぞ? 俺は、未来しだいだと言ってるだけだ。お互い気持ちがなきゃどうにもならないだろう」
じくっと体のなかの臓器をつぶされたような痛みが走った。
未来しだいとか、お互いとか、そんな言葉がでるほど対等な立場でよかったですよね。
皮肉に歪みそうになる表情筋を引き締めて、笑ってみせようとして、失敗し、私は本当に声を出して笑ってしまった。隆史はぎょっとして私を見た。
「甘いですよ。本当に児嶋さんが大事なら、死んでも構わないってぐらいの覚悟を見せたらどうですか?」
「…………。未来しだいだよ」
「殺してでも一緒になるぐらいの気迫で来ればいいのに」
隆史は、目を横に流した。受け流そう、という余裕がみてとれた。年下の女が変なことを言っているのだ。私だってそうするだろう。
「そうしたら私、いろいろと」
「いろいろと?」
「……通報します……」
私は最後のほうで口ごもってしまった。変なことを言ってる自覚がやっと出てきたのだ。
隆史は一瞬とまり、吹き出した。
「面白い子だなーー……」
耳がかあっと熱くなった。
「眠いので。なんか……ちょっと変なこと言ってますよね。すみません。自覚はあるんです」
私は本気で反省した。
「ただ、児嶋さんが変な人と付き合うのが嫌で。あなたの事、まだよくわからないので」
――うそだ。きちんとした人と付き合うのも嫌なくせに。
「君は、未来の、ええと……」
「大事な友達なんです。仕事仲間ですけど」
隆史は黙り、漫画か何かに感動したような軽い勢いで言った。
「俺、ちょっと今、感動したっ!」
素直な人だな、と思った。能天気な雰囲気は否めないが、憎めない。なるほど、児嶋さんはこういう男が好きなわけか。
気が抜けたついでに、児嶋さんと付き合っていた男と、自分とのテンションの違いに、疲れてきた。
「もういいですか。友達同士の楽しいパジャマパーティを邪魔しないでもらえますかね? 合コンの相談とかもしなきゃだし」
「あ、すみません…」
隆史はぼんやりと答えたので、押し出してドアを閉めた。
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