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十二歳編
フェリス王国編――商業ギルド④
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手を打ち納得したように頷くハルクの横で、シーザーは難しい顔をしている。
今回アリスは頼んだことは、孤児院の仕入れを優遇してくれと言っているようなものだ。
商業ギルドとしては、孤児院を贔屓するようなことはできないと思っているのかもしれない。
断られることは前提に入れてあるから、その場合どこか信用のおけるお店を紹介して貰おう。
と、アリスが考えているとシーザーは、ゆっくりと頷いた。
「絶対というお約束はできませんが、できうる限りご要望にお応えいたしましょう」
予想外の答えにアリスとミリアナは、ハッと顔をあげる。
お互いに顔を見合わせ、微笑み合うと改めてシーザーに向き合った。
「いいんですか?」
「はい。何度も申しますが、絶対ではございません」
「それでもいいです」
「ありがとうございます!」
食い気味にアリスが返事をするとシーザーが、一瞬視線を泳がせる。
「そ、の……代わりと言う訳ではございませんが……アリス様のお許しを頂けるのでしたら、このカレー粉を商業ギルドで取り扱いさせていただきたいのです」
「カレー粉をですか?」
「はい」
カレー粉は、インドの人たちが作り、日本の食品会社が販売して流行らせた。
だが、事情を知らないシーザーは、カレー粉をアリスが考え作り上げたものだと思っているようだ。
訂正するにも転生者であることを話すわけにはいかないアリスは、訂正すること自体を諦める。
アリスにとって、今一番大事なことはミリアナたちが、間違いなく仕入れられることのみだ。
だったら、答えは決まっている。
「特に問題ないのでいいですよ」
「本当に、よ、よろしいのですか?」
アリスがあっさりと許可を出すとシーザーの方が、驚いた顔をした。
「はい。さっきもお願いしましたけど……孤児院が、仕入れをできれば何の問題もないです」
「ありがとうございます」
「アリス、本当にいいのか?」
ハルクは本当にアリスが、シーザーの言っていることを理解しているのかと言いたげに問いかける。
それにアリスは、分かってるよと言う意味合いを込め微笑み、頷いた。
「それでは、こちらにカレー粉の材料をお書き頂いていいですか?」
「はい」
シーザーに差し出された紙にアリスは、カレー粉の材料を全て書いていく。
正直、カレー粉作りは底なし沼と同じだ。
ハマればハマるほど、沈んでいく。
アリスはそこまでハマりたくない。
だから、この材料で誰かが、美味しいカレー粉を作ってくれることを望んでいる。
すらすらと筆を進め。
アリスが書き終え、顔をあげとそこにはフィンとハルクしかいない。
他のみんなはどこに? と、首を傾げたアリスにいつの間にか隣に座っていたフィンが教えてくれる。
「アリスが書いてる間に、シーザーギルド長と父さんたちは、あいつらの尋——話を聞きに行ったよ」
今、間違いなく尋問って言いかけたよね? と、アリスはフィンをジト目で見上げる。
まずいと思ったのかアリスから視線を外し、窓の方を見たフィンは何事もなかったかのように話を続けた。
「ミリアナさんは、夕飯の時間があるからって孤児院に帰った。ラーシュ殿は、仕入れの件で知り合いの店に掛け合うとかで帰ったよ」
「そうなんだ」
「うーん。お、アリス書けたかい?」
うっつらうっつら船を漕いでたハルクが、両手を伸ばすとアリスの手元にある紙に手を伸ばす。
そして、真剣な顔で紙を読みだした。
「フィンにぃ、何か飲む?」
「コーヒーをお願い」
「はい」
「いい香りだな。私にもくれるか?」
「はい。どうぞ」
コーヒーを飲みなれないハルクのためにアリスは、ミルクと砂糖入りのコーヒーを出す。
カップを手に取り香りをかいだハルクは、一口薄するとアリスへ意味ぶかな視線を向けた。
あぁ、これは……コーヒーを寄こせと言う目だ。
ハルクが言う前にアリスは、そっとコーヒーを一〇倍に濃縮した瓶を置く。
濃縮コーヒーの作り方は簡単だ。
中挽きのコーヒー豆を用意して、水を少し入れる。
後は、鍋で煮だすだけ。
「飲むときは、スプーン一杯をカップに入れて好みの濃さまでお湯で割ってね」
「どれぐらいもつ?」
「冷やして七日かな」
ハルクの問いにアリスは、簡潔に答える。
時間停止機能がある鞄なら、何時までも持つ。
それに豆を渡せば、更にもつ……が、面倒そうと言う理由でアリスは黙っておくことにした。
「流石に売れんか……」
「ハルクおじさん。アリスの持ち物を何でも、売る方向で考えるのはどうなのかな?」
ハルクは、がっくりと肩を落とす。
珍しい物、美味しい物を売り物として考えるところは、流石、商業ギルドの本部長だ。
アリスが感心していると、フィンが呆れた顔で突っ込んだ。
打てば響く感じで続く二人の会話をアリスは、くすくす笑いながら聞いた。
楽しい時間を過ごしているとジェイクとシーザーが戻る。
頭が痛いと言わんばかりの顔をした二人の前に、アリスはそっとコーヒーとプチシューを置く。
ここからは大人の話になると言うハルクの言葉で、アリスとフィンは別の部屋へ移動させられた。
正直、聞きたい気持ちもあったアリスだが、商業ギルド内部の話だ。そうそう聞かせてもらえない事も理解できる。
なので、大人しく部屋から出た。
別の部屋へ行く道すがら、アリスは考えていたことをフィンに相談する。
「ねぇ、フィンにぃ」
「ん?」
「ハルクおじさんとシーザーギルド長。あとラーシュさんに、何かお礼できないかな?」
「お礼??」
「うん。特にラーシュさんになんだけど、迷惑かけたし何かできないかなーって」
「なるほど……特にいらないって言われそうだけど……。アリスが渡したいって言うなら、そうだな……この鞄とかどう?」
フィンが背中に背負うボディバックを見せる。
商人だから、そう言うのは使わないんじゃないかと思ったアリスは「う~ん」と考え込む。
「ボディバックは、どっちかって言うと冒険者向けだよ?」
「そうかな? 商人でも欲しがるはずだよ。それに冒険者用だから良いと思ったんだよ」
「どういう事?」
「魔法の鞄と同じ機能がついていて、冒険者だけじゃなく商人も欲しがる鞄を、三人が手に入れたら……アリスにならわかるでしょ?」
部屋に着いたアリスたちは、いったん会話を切る。
ソファーに座ったアリスは真面目にフィンの言いたいことを考えた。
冒険者が欲しがる鞄を、商人の三人が手に入れたら?
間違いなく売るはず……だから、何?
頭が固いアリスは、フィンの言いたいことがわからない。
助けを求めるように見上げれば、フィンはくすりと笑った。
「この鞄の特徴は何?」
「両手が塞がらないこと、肌身離さず持ち歩けること」
「そうだね。それって、冒険者だけが喜ぶものかな? 例えば、行商する商人とか、馬車じゃなくて馬で移動する騎士は?」
フィンに問われたアリスは、確かにと納得した。
例えば行商人の場合、盗賊や魔獣に囲まれてしまえば、命を守るため馬車ごと荷物を捨てて馬に乗り逃げ出すしかない。
その時に手が塞がる鞄より、常時肩に背負った状態のボディバックなら動きやすく逃げやすい。
「そっか!」
「それにね。商人を選べば、アリスがこの鞄を作ったことを隠すのにちょうどいいでしょ?」
「あー、確かに……」
便利な鞄を作ったもののバレたくないと思ってるアリスは、フィンの言葉に深く頷いた。
そして、アリスはお礼の意味を込めて三人に、ボディバックを渡そうと決意する。
「フィンにぃ。少しスキル使ってくる。待っててね?」
「うん。分かったよ」
フィンの返事を聞いたアリスは、さっそく神の裁縫箱へ移動した。
今回アリスは頼んだことは、孤児院の仕入れを優遇してくれと言っているようなものだ。
商業ギルドとしては、孤児院を贔屓するようなことはできないと思っているのかもしれない。
断られることは前提に入れてあるから、その場合どこか信用のおけるお店を紹介して貰おう。
と、アリスが考えているとシーザーは、ゆっくりと頷いた。
「絶対というお約束はできませんが、できうる限りご要望にお応えいたしましょう」
予想外の答えにアリスとミリアナは、ハッと顔をあげる。
お互いに顔を見合わせ、微笑み合うと改めてシーザーに向き合った。
「いいんですか?」
「はい。何度も申しますが、絶対ではございません」
「それでもいいです」
「ありがとうございます!」
食い気味にアリスが返事をするとシーザーが、一瞬視線を泳がせる。
「そ、の……代わりと言う訳ではございませんが……アリス様のお許しを頂けるのでしたら、このカレー粉を商業ギルドで取り扱いさせていただきたいのです」
「カレー粉をですか?」
「はい」
カレー粉は、インドの人たちが作り、日本の食品会社が販売して流行らせた。
だが、事情を知らないシーザーは、カレー粉をアリスが考え作り上げたものだと思っているようだ。
訂正するにも転生者であることを話すわけにはいかないアリスは、訂正すること自体を諦める。
アリスにとって、今一番大事なことはミリアナたちが、間違いなく仕入れられることのみだ。
だったら、答えは決まっている。
「特に問題ないのでいいですよ」
「本当に、よ、よろしいのですか?」
アリスがあっさりと許可を出すとシーザーの方が、驚いた顔をした。
「はい。さっきもお願いしましたけど……孤児院が、仕入れをできれば何の問題もないです」
「ありがとうございます」
「アリス、本当にいいのか?」
ハルクは本当にアリスが、シーザーの言っていることを理解しているのかと言いたげに問いかける。
それにアリスは、分かってるよと言う意味合いを込め微笑み、頷いた。
「それでは、こちらにカレー粉の材料をお書き頂いていいですか?」
「はい」
シーザーに差し出された紙にアリスは、カレー粉の材料を全て書いていく。
正直、カレー粉作りは底なし沼と同じだ。
ハマればハマるほど、沈んでいく。
アリスはそこまでハマりたくない。
だから、この材料で誰かが、美味しいカレー粉を作ってくれることを望んでいる。
すらすらと筆を進め。
アリスが書き終え、顔をあげとそこにはフィンとハルクしかいない。
他のみんなはどこに? と、首を傾げたアリスにいつの間にか隣に座っていたフィンが教えてくれる。
「アリスが書いてる間に、シーザーギルド長と父さんたちは、あいつらの尋——話を聞きに行ったよ」
今、間違いなく尋問って言いかけたよね? と、アリスはフィンをジト目で見上げる。
まずいと思ったのかアリスから視線を外し、窓の方を見たフィンは何事もなかったかのように話を続けた。
「ミリアナさんは、夕飯の時間があるからって孤児院に帰った。ラーシュ殿は、仕入れの件で知り合いの店に掛け合うとかで帰ったよ」
「そうなんだ」
「うーん。お、アリス書けたかい?」
うっつらうっつら船を漕いでたハルクが、両手を伸ばすとアリスの手元にある紙に手を伸ばす。
そして、真剣な顔で紙を読みだした。
「フィンにぃ、何か飲む?」
「コーヒーをお願い」
「はい」
「いい香りだな。私にもくれるか?」
「はい。どうぞ」
コーヒーを飲みなれないハルクのためにアリスは、ミルクと砂糖入りのコーヒーを出す。
カップを手に取り香りをかいだハルクは、一口薄するとアリスへ意味ぶかな視線を向けた。
あぁ、これは……コーヒーを寄こせと言う目だ。
ハルクが言う前にアリスは、そっとコーヒーを一〇倍に濃縮した瓶を置く。
濃縮コーヒーの作り方は簡単だ。
中挽きのコーヒー豆を用意して、水を少し入れる。
後は、鍋で煮だすだけ。
「飲むときは、スプーン一杯をカップに入れて好みの濃さまでお湯で割ってね」
「どれぐらいもつ?」
「冷やして七日かな」
ハルクの問いにアリスは、簡潔に答える。
時間停止機能がある鞄なら、何時までも持つ。
それに豆を渡せば、更にもつ……が、面倒そうと言う理由でアリスは黙っておくことにした。
「流石に売れんか……」
「ハルクおじさん。アリスの持ち物を何でも、売る方向で考えるのはどうなのかな?」
ハルクは、がっくりと肩を落とす。
珍しい物、美味しい物を売り物として考えるところは、流石、商業ギルドの本部長だ。
アリスが感心していると、フィンが呆れた顔で突っ込んだ。
打てば響く感じで続く二人の会話をアリスは、くすくす笑いながら聞いた。
楽しい時間を過ごしているとジェイクとシーザーが戻る。
頭が痛いと言わんばかりの顔をした二人の前に、アリスはそっとコーヒーとプチシューを置く。
ここからは大人の話になると言うハルクの言葉で、アリスとフィンは別の部屋へ移動させられた。
正直、聞きたい気持ちもあったアリスだが、商業ギルド内部の話だ。そうそう聞かせてもらえない事も理解できる。
なので、大人しく部屋から出た。
別の部屋へ行く道すがら、アリスは考えていたことをフィンに相談する。
「ねぇ、フィンにぃ」
「ん?」
「ハルクおじさんとシーザーギルド長。あとラーシュさんに、何かお礼できないかな?」
「お礼??」
「うん。特にラーシュさんになんだけど、迷惑かけたし何かできないかなーって」
「なるほど……特にいらないって言われそうだけど……。アリスが渡したいって言うなら、そうだな……この鞄とかどう?」
フィンが背中に背負うボディバックを見せる。
商人だから、そう言うのは使わないんじゃないかと思ったアリスは「う~ん」と考え込む。
「ボディバックは、どっちかって言うと冒険者向けだよ?」
「そうかな? 商人でも欲しがるはずだよ。それに冒険者用だから良いと思ったんだよ」
「どういう事?」
「魔法の鞄と同じ機能がついていて、冒険者だけじゃなく商人も欲しがる鞄を、三人が手に入れたら……アリスにならわかるでしょ?」
部屋に着いたアリスたちは、いったん会話を切る。
ソファーに座ったアリスは真面目にフィンの言いたいことを考えた。
冒険者が欲しがる鞄を、商人の三人が手に入れたら?
間違いなく売るはず……だから、何?
頭が固いアリスは、フィンの言いたいことがわからない。
助けを求めるように見上げれば、フィンはくすりと笑った。
「この鞄の特徴は何?」
「両手が塞がらないこと、肌身離さず持ち歩けること」
「そうだね。それって、冒険者だけが喜ぶものかな? 例えば、行商する商人とか、馬車じゃなくて馬で移動する騎士は?」
フィンに問われたアリスは、確かにと納得した。
例えば行商人の場合、盗賊や魔獣に囲まれてしまえば、命を守るため馬車ごと荷物を捨てて馬に乗り逃げ出すしかない。
その時に手が塞がる鞄より、常時肩に背負った状態のボディバックなら動きやすく逃げやすい。
「そっか!」
「それにね。商人を選べば、アリスがこの鞄を作ったことを隠すのにちょうどいいでしょ?」
「あー、確かに……」
便利な鞄を作ったもののバレたくないと思ってるアリスは、フィンの言葉に深く頷いた。
そして、アリスはお礼の意味を込めて三人に、ボディバックを渡そうと決意する。
「フィンにぃ。少しスキル使ってくる。待っててね?」
「うん。分かったよ」
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