65 / 103
十二歳編
フェリス王国編――商業ギルド④
しおりを挟む
手を打ち納得したように頷くハルクの横で、シーザーは難しい顔をしている。
今回アリスは頼んだことは、孤児院の仕入れを優遇してくれと言っているようなものだ。
商業ギルドとしては、孤児院を贔屓するようなことはできないと思っているのかもしれない。
断られることは前提に入れてあるから、その場合どこか信用のおけるお店を紹介して貰おう。
と、アリスが考えているとシーザーは、ゆっくりと頷いた。
「絶対というお約束はできませんが、できうる限りご要望にお応えいたしましょう」
予想外の答えにアリスとミリアナは、ハッと顔をあげる。
お互いに顔を見合わせ、微笑み合うと改めてシーザーに向き合った。
「いいんですか?」
「はい。何度も申しますが、絶対ではございません」
「それでもいいです」
「ありがとうございます!」
食い気味にアリスが返事をするとシーザーが、一瞬視線を泳がせる。
「そ、の……代わりと言う訳ではございませんが……アリス様のお許しを頂けるのでしたら、このカレー粉を商業ギルドで取り扱いさせていただきたいのです」
「カレー粉をですか?」
「はい」
カレー粉は、インドの人たちが作り、日本の食品会社が販売して流行らせた。
だが、事情を知らないシーザーは、カレー粉をアリスが考え作り上げたものだと思っているようだ。
訂正するにも転生者であることを話すわけにはいかないアリスは、訂正すること自体を諦める。
アリスにとって、今一番大事なことはミリアナたちが、間違いなく仕入れられることのみだ。
だったら、答えは決まっている。
「特に問題ないのでいいですよ」
「本当に、よ、よろしいのですか?」
アリスがあっさりと許可を出すとシーザーの方が、驚いた顔をした。
「はい。さっきもお願いしましたけど……孤児院が、仕入れをできれば何の問題もないです」
「ありがとうございます」
「アリス、本当にいいのか?」
ハルクは本当にアリスが、シーザーの言っていることを理解しているのかと言いたげに問いかける。
それにアリスは、分かってるよと言う意味合いを込め微笑み、頷いた。
「それでは、こちらにカレー粉の材料をお書き頂いていいですか?」
「はい」
シーザーに差し出された紙にアリスは、カレー粉の材料を全て書いていく。
正直、カレー粉作りは底なし沼と同じだ。
ハマればハマるほど、沈んでいく。
アリスはそこまでハマりたくない。
だから、この材料で誰かが、美味しいカレー粉を作ってくれることを望んでいる。
すらすらと筆を進め。
アリスが書き終え、顔をあげとそこにはフィンとハルクしかいない。
他のみんなはどこに? と、首を傾げたアリスにいつの間にか隣に座っていたフィンが教えてくれる。
「アリスが書いてる間に、シーザーギルド長と父さんたちは、あいつらの尋——話を聞きに行ったよ」
今、間違いなく尋問って言いかけたよね? と、アリスはフィンをジト目で見上げる。
まずいと思ったのかアリスから視線を外し、窓の方を見たフィンは何事もなかったかのように話を続けた。
「ミリアナさんは、夕飯の時間があるからって孤児院に帰った。ラーシュ殿は、仕入れの件で知り合いの店に掛け合うとかで帰ったよ」
「そうなんだ」
「うーん。お、アリス書けたかい?」
うっつらうっつら船を漕いでたハルクが、両手を伸ばすとアリスの手元にある紙に手を伸ばす。
そして、真剣な顔で紙を読みだした。
「フィンにぃ、何か飲む?」
「コーヒーをお願い」
「はい」
「いい香りだな。私にもくれるか?」
「はい。どうぞ」
コーヒーを飲みなれないハルクのためにアリスは、ミルクと砂糖入りのコーヒーを出す。
カップを手に取り香りをかいだハルクは、一口薄するとアリスへ意味ぶかな視線を向けた。
あぁ、これは……コーヒーを寄こせと言う目だ。
ハルクが言う前にアリスは、そっとコーヒーを一〇倍に濃縮した瓶を置く。
濃縮コーヒーの作り方は簡単だ。
中挽きのコーヒー豆を用意して、水を少し入れる。
後は、鍋で煮だすだけ。
「飲むときは、スプーン一杯をカップに入れて好みの濃さまでお湯で割ってね」
「どれぐらいもつ?」
「冷やして七日かな」
ハルクの問いにアリスは、簡潔に答える。
時間停止機能がある鞄なら、何時までも持つ。
それに豆を渡せば、更にもつ……が、面倒そうと言う理由でアリスは黙っておくことにした。
「流石に売れんか……」
「ハルクおじさん。アリスの持ち物を何でも、売る方向で考えるのはどうなのかな?」
ハルクは、がっくりと肩を落とす。
珍しい物、美味しい物を売り物として考えるところは、流石、商業ギルドの本部長だ。
アリスが感心していると、フィンが呆れた顔で突っ込んだ。
打てば響く感じで続く二人の会話をアリスは、くすくす笑いながら聞いた。
楽しい時間を過ごしているとジェイクとシーザーが戻る。
頭が痛いと言わんばかりの顔をした二人の前に、アリスはそっとコーヒーとプチシューを置く。
ここからは大人の話になると言うハルクの言葉で、アリスとフィンは別の部屋へ移動させられた。
正直、聞きたい気持ちもあったアリスだが、商業ギルド内部の話だ。そうそう聞かせてもらえない事も理解できる。
なので、大人しく部屋から出た。
別の部屋へ行く道すがら、アリスは考えていたことをフィンに相談する。
「ねぇ、フィンにぃ」
「ん?」
「ハルクおじさんとシーザーギルド長。あとラーシュさんに、何かお礼できないかな?」
「お礼??」
「うん。特にラーシュさんになんだけど、迷惑かけたし何かできないかなーって」
「なるほど……特にいらないって言われそうだけど……。アリスが渡したいって言うなら、そうだな……この鞄とかどう?」
フィンが背中に背負うボディバックを見せる。
商人だから、そう言うのは使わないんじゃないかと思ったアリスは「う~ん」と考え込む。
「ボディバックは、どっちかって言うと冒険者向けだよ?」
「そうかな? 商人でも欲しがるはずだよ。それに冒険者用だから良いと思ったんだよ」
「どういう事?」
「魔法の鞄と同じ機能がついていて、冒険者だけじゃなく商人も欲しがる鞄を、三人が手に入れたら……アリスにならわかるでしょ?」
部屋に着いたアリスたちは、いったん会話を切る。
ソファーに座ったアリスは真面目にフィンの言いたいことを考えた。
冒険者が欲しがる鞄を、商人の三人が手に入れたら?
間違いなく売るはず……だから、何?
頭が固いアリスは、フィンの言いたいことがわからない。
助けを求めるように見上げれば、フィンはくすりと笑った。
「この鞄の特徴は何?」
「両手が塞がらないこと、肌身離さず持ち歩けること」
「そうだね。それって、冒険者だけが喜ぶものかな? 例えば、行商する商人とか、馬車じゃなくて馬で移動する騎士は?」
フィンに問われたアリスは、確かにと納得した。
例えば行商人の場合、盗賊や魔獣に囲まれてしまえば、命を守るため馬車ごと荷物を捨てて馬に乗り逃げ出すしかない。
その時に手が塞がる鞄より、常時肩に背負った状態のボディバックなら動きやすく逃げやすい。
「そっか!」
「それにね。商人を選べば、アリスがこの鞄を作ったことを隠すのにちょうどいいでしょ?」
「あー、確かに……」
便利な鞄を作ったもののバレたくないと思ってるアリスは、フィンの言葉に深く頷いた。
そして、アリスはお礼の意味を込めて三人に、ボディバックを渡そうと決意する。
「フィンにぃ。少しスキル使ってくる。待っててね?」
「うん。分かったよ」
フィンの返事を聞いたアリスは、さっそく神の裁縫箱へ移動した。
今回アリスは頼んだことは、孤児院の仕入れを優遇してくれと言っているようなものだ。
商業ギルドとしては、孤児院を贔屓するようなことはできないと思っているのかもしれない。
断られることは前提に入れてあるから、その場合どこか信用のおけるお店を紹介して貰おう。
と、アリスが考えているとシーザーは、ゆっくりと頷いた。
「絶対というお約束はできませんが、できうる限りご要望にお応えいたしましょう」
予想外の答えにアリスとミリアナは、ハッと顔をあげる。
お互いに顔を見合わせ、微笑み合うと改めてシーザーに向き合った。
「いいんですか?」
「はい。何度も申しますが、絶対ではございません」
「それでもいいです」
「ありがとうございます!」
食い気味にアリスが返事をするとシーザーが、一瞬視線を泳がせる。
「そ、の……代わりと言う訳ではございませんが……アリス様のお許しを頂けるのでしたら、このカレー粉を商業ギルドで取り扱いさせていただきたいのです」
「カレー粉をですか?」
「はい」
カレー粉は、インドの人たちが作り、日本の食品会社が販売して流行らせた。
だが、事情を知らないシーザーは、カレー粉をアリスが考え作り上げたものだと思っているようだ。
訂正するにも転生者であることを話すわけにはいかないアリスは、訂正すること自体を諦める。
アリスにとって、今一番大事なことはミリアナたちが、間違いなく仕入れられることのみだ。
だったら、答えは決まっている。
「特に問題ないのでいいですよ」
「本当に、よ、よろしいのですか?」
アリスがあっさりと許可を出すとシーザーの方が、驚いた顔をした。
「はい。さっきもお願いしましたけど……孤児院が、仕入れをできれば何の問題もないです」
「ありがとうございます」
「アリス、本当にいいのか?」
ハルクは本当にアリスが、シーザーの言っていることを理解しているのかと言いたげに問いかける。
それにアリスは、分かってるよと言う意味合いを込め微笑み、頷いた。
「それでは、こちらにカレー粉の材料をお書き頂いていいですか?」
「はい」
シーザーに差し出された紙にアリスは、カレー粉の材料を全て書いていく。
正直、カレー粉作りは底なし沼と同じだ。
ハマればハマるほど、沈んでいく。
アリスはそこまでハマりたくない。
だから、この材料で誰かが、美味しいカレー粉を作ってくれることを望んでいる。
すらすらと筆を進め。
アリスが書き終え、顔をあげとそこにはフィンとハルクしかいない。
他のみんなはどこに? と、首を傾げたアリスにいつの間にか隣に座っていたフィンが教えてくれる。
「アリスが書いてる間に、シーザーギルド長と父さんたちは、あいつらの尋——話を聞きに行ったよ」
今、間違いなく尋問って言いかけたよね? と、アリスはフィンをジト目で見上げる。
まずいと思ったのかアリスから視線を外し、窓の方を見たフィンは何事もなかったかのように話を続けた。
「ミリアナさんは、夕飯の時間があるからって孤児院に帰った。ラーシュ殿は、仕入れの件で知り合いの店に掛け合うとかで帰ったよ」
「そうなんだ」
「うーん。お、アリス書けたかい?」
うっつらうっつら船を漕いでたハルクが、両手を伸ばすとアリスの手元にある紙に手を伸ばす。
そして、真剣な顔で紙を読みだした。
「フィンにぃ、何か飲む?」
「コーヒーをお願い」
「はい」
「いい香りだな。私にもくれるか?」
「はい。どうぞ」
コーヒーを飲みなれないハルクのためにアリスは、ミルクと砂糖入りのコーヒーを出す。
カップを手に取り香りをかいだハルクは、一口薄するとアリスへ意味ぶかな視線を向けた。
あぁ、これは……コーヒーを寄こせと言う目だ。
ハルクが言う前にアリスは、そっとコーヒーを一〇倍に濃縮した瓶を置く。
濃縮コーヒーの作り方は簡単だ。
中挽きのコーヒー豆を用意して、水を少し入れる。
後は、鍋で煮だすだけ。
「飲むときは、スプーン一杯をカップに入れて好みの濃さまでお湯で割ってね」
「どれぐらいもつ?」
「冷やして七日かな」
ハルクの問いにアリスは、簡潔に答える。
時間停止機能がある鞄なら、何時までも持つ。
それに豆を渡せば、更にもつ……が、面倒そうと言う理由でアリスは黙っておくことにした。
「流石に売れんか……」
「ハルクおじさん。アリスの持ち物を何でも、売る方向で考えるのはどうなのかな?」
ハルクは、がっくりと肩を落とす。
珍しい物、美味しい物を売り物として考えるところは、流石、商業ギルドの本部長だ。
アリスが感心していると、フィンが呆れた顔で突っ込んだ。
打てば響く感じで続く二人の会話をアリスは、くすくす笑いながら聞いた。
楽しい時間を過ごしているとジェイクとシーザーが戻る。
頭が痛いと言わんばかりの顔をした二人の前に、アリスはそっとコーヒーとプチシューを置く。
ここからは大人の話になると言うハルクの言葉で、アリスとフィンは別の部屋へ移動させられた。
正直、聞きたい気持ちもあったアリスだが、商業ギルド内部の話だ。そうそう聞かせてもらえない事も理解できる。
なので、大人しく部屋から出た。
別の部屋へ行く道すがら、アリスは考えていたことをフィンに相談する。
「ねぇ、フィンにぃ」
「ん?」
「ハルクおじさんとシーザーギルド長。あとラーシュさんに、何かお礼できないかな?」
「お礼??」
「うん。特にラーシュさんになんだけど、迷惑かけたし何かできないかなーって」
「なるほど……特にいらないって言われそうだけど……。アリスが渡したいって言うなら、そうだな……この鞄とかどう?」
フィンが背中に背負うボディバックを見せる。
商人だから、そう言うのは使わないんじゃないかと思ったアリスは「う~ん」と考え込む。
「ボディバックは、どっちかって言うと冒険者向けだよ?」
「そうかな? 商人でも欲しがるはずだよ。それに冒険者用だから良いと思ったんだよ」
「どういう事?」
「魔法の鞄と同じ機能がついていて、冒険者だけじゃなく商人も欲しがる鞄を、三人が手に入れたら……アリスにならわかるでしょ?」
部屋に着いたアリスたちは、いったん会話を切る。
ソファーに座ったアリスは真面目にフィンの言いたいことを考えた。
冒険者が欲しがる鞄を、商人の三人が手に入れたら?
間違いなく売るはず……だから、何?
頭が固いアリスは、フィンの言いたいことがわからない。
助けを求めるように見上げれば、フィンはくすりと笑った。
「この鞄の特徴は何?」
「両手が塞がらないこと、肌身離さず持ち歩けること」
「そうだね。それって、冒険者だけが喜ぶものかな? 例えば、行商する商人とか、馬車じゃなくて馬で移動する騎士は?」
フィンに問われたアリスは、確かにと納得した。
例えば行商人の場合、盗賊や魔獣に囲まれてしまえば、命を守るため馬車ごと荷物を捨てて馬に乗り逃げ出すしかない。
その時に手が塞がる鞄より、常時肩に背負った状態のボディバックなら動きやすく逃げやすい。
「そっか!」
「それにね。商人を選べば、アリスがこの鞄を作ったことを隠すのにちょうどいいでしょ?」
「あー、確かに……」
便利な鞄を作ったもののバレたくないと思ってるアリスは、フィンの言葉に深く頷いた。
そして、アリスはお礼の意味を込めて三人に、ボディバックを渡そうと決意する。
「フィンにぃ。少しスキル使ってくる。待っててね?」
「うん。分かったよ」
フィンの返事を聞いたアリスは、さっそく神の裁縫箱へ移動した。
0
お気に入りに追加
225
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
家庭の事情で歪んだ悪役令嬢に転生しましたが、溺愛されすぎて歪むはずがありません。
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるエルミナ・サディードは、両親や兄弟から虐げられて育ってきた。
その結果、彼女の性格は最悪なものとなり、主人公であるメリーナを虐め抜くような悪役令嬢となったのである。
そんなエルミナに生まれ変わった私は困惑していた。
なぜなら、ゲームの中で明かされた彼女の過去とは異なり、両親も兄弟も私のことを溺愛していたからである。
私は、確かに彼女と同じ姿をしていた。
しかも、人生の中で出会う人々もゲームの中と同じだ。
それなのに、私の扱いだけはまったく違う。
どうやら、私が転生したこの世界は、ゲームと少しだけずれているようだ。
当然のことながら、そんな環境で歪むはずはなく、私はただの公爵令嬢として育つのだった。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【書籍化決定】断罪後の悪役令嬢に転生したので家事に精を出します。え、野獣に嫁がされたのに魔法が解けるんですか?
氷雨そら
恋愛
皆さまの応援のおかげで、書籍化決定しました!
気がつくと怪しげな洋館の前にいた。後ろから私を乱暴に押してくるのは、攻略対象キャラクターの兄だった。そこで私は理解する。ここは乙女ゲームの世界で、私は断罪後の悪役令嬢なのだと、
「お前との婚約は破棄する!」というお約束台詞が聞けなかったのは残念だったけれど、このゲームを私がプレイしていた理由は多彩な悪役令嬢エンディングに惚れ込んだから。
しかも、この洋館はたぶんまだ見ぬプレミアム裏ルートのものだ。
なぜか、新たな婚約相手は現れないが、汚れた洋館をカリスマ家政婦として働いていた経験を生かしてぴかぴかにしていく。
そして、数日後私の目の前に現れたのはモフモフの野獣。そこは「野獣公爵断罪エンド!」だった。理想のモフモフとともに、断罪後の悪役令嬢は幸せになります!
✳︎ 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる