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閑話
魔女の導き、聖女の寿ぎ③
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三日後約束通り我は聖女を連れて、王城へと転移する。
執務室の窓の外に我と聖女が二人で浮かんでいる姿を見たグレンが「リリアどのぉぉぉぉお!」と王にあるまじき姿で絶叫するまで三秒だった。
「まったく、常識外れも大概にして頂きたい!」
「常識? なんじゃそれは……そんなことより、ほれ聖女の寿ぎを受けよ」
「あなたと言う人は……はぁ」
大きな溜息を吐き出すグレンは、諦め顔で頭をガシガシと掻く。
「ふふふっ、お師匠様流石ですわ」
「そうじゃろう? 我に出来ぬことは無いのじゃ!」
グレンとは正反対の反応見せたニアは、楽しそうに笑らった。
流石我が弟子じゃ、良く割れの事を理解しているのじゃ。さて、ニアは我の課題にちゃんと答えられるであろうか?
一抹の不安を感じながらも聖女の前に二人を促す。
「しまらないですね」
「まぁ、私としてはこれでも十分だが……あの爺共がこれで認めるといいな」
「聖女様にお会い出来て光栄ですわ」
「ふふっ。わたくしもまさか自分が神殿を出る日が来るとは思いませんでしたわ」
淑やかに笑う聖女をジッと見て、せっつく。
我ながら大人げないとは思う。じゃが仕方ないのじゃ。二人の想いを通じさせるためには必要なことなのじゃ。さぁ、はよう。はよう、聞いてやるのじゃ!
「それでは、寿ぎを――と、その前に、お二人にお伺いいたしたいことがございます」
衣装を直し、姿勢を正した聖女が祈りの体勢になる。
が、我の方を見て思い出したかのように組んだ指を解くと、願いを叶えるべく問うた。
突然の問いに固まる二人。
いち早く反応したのはグレンの方で、奴は恥ずかしげもなくニアへの想いを熱く語った。
「――聡明で、美しく、慈悲深い。ニアこそが私の最愛であり、王妃に最もふさわしい女性です。そして、私はここに誓う。私の生涯只一人の女性はニアだと!」
うんうんと頷いていたエリオットも後半になるにつれ、呆れた顔でグレンを見ていた。
拳を握りながら語ることなのか、グレンよ。我の知る王は、数名居るがそなたほど一人の女に愛されたいと願った王はいなかったのじゃ。
褒めるべきか、気持ち悪いと言うべきか、悩ましい。
「ヴィルフィーナ公爵令嬢ニアミュール様はいかがですか?」
「あ、はい。えっと……」
言葉に詰まったニアが、熟れるトマトの如き速さで朱に染まる。
グレンと二人で過ごすのは恥ずかしいと我を呼びつけただけあって、すぐには言葉がでないようじゃ。だが、ここで甘やかしてはやれんのじゃ。我がニアに会えなくなれば、菓子が、グレンの寄こす菓子が手に入らなくなる!
頑張るのじゃニア、我の菓子のために!!
重い沈黙に耐えかねた様に俯いたニアが、両手をぎゅっと握りしめた。
「ぐ、ぐれん様とは、せ、政略結婚にな、なりますが……その、ご迷惑かもしれませんけれど……あの、お、お慕いしておりましゅ」
最後の最後で噛んでしまったが、しかとその心意気見せて貰ったのじゃ! 流石、我が弟子。可愛らしいのう。
我が感涙に浸りかけたその時――
ニアをガシっと抱きしめたグレンが、感涙どころか号泣しながらニアの名を呼んだ。
「にあ……、ぐずっ。お、おおおおお、ずずっ、お慕いしているとは、ずびっ。その、わ、わわわわ私が好きだと、ずずー。そ、そう言ってくれているのかっ?」
グレンのダバダバと流れる涙をニアが取り出したハンカチで拭き「はい」と頷いた。
二人の思いが狙い通り通じたのは喜ばしいのじゃが……。本当に泣いて喜ぶとは、どれだけ思い詰めていたのじゃ、グレンよ。
我は今かなり引いておるのじゃ……。
「い、いつからっ」
「い、いつからですか? えっと、そうですね。陛下と、このお部屋でお会いした時に……素敵な方だなと……」
「うぅ、えりおっどぉきいたかぁ?」
「えぇ、聞きました。聞きましたから、ちょっといい加減泣き止んでください。聖女様がいらっしゃるんですよ?」
「いえ、いえ、わたくしのことはお気になさらず」
ニコニコと微笑ましそうに有頂天のグレンと呆れ顔を隠しもしないエリオットのやりとりを見ていて聖女は、グレンが落ち着くのを待って両手を組んだ。
目を閉じた彼女は、ゆっくりと魔力を乗せ主神アフェットの名を口ずさむ。朗々とした声で祝詞を唱えた聖女は、目を開き二人の手を取り重ね合わせた。
「慈愛と平定の神アフェットよ。新たな門出に立つ二人に祝福を……」
聖女の魔力が解放されると同時に、グレンとニアの身体を神力が包んだ。
寿ぎが終わり、聖女を転移魔法で神殿に帰す。
ニコニコと微笑み別れを惜しむ聖女に、また来ることを約束した我はニアの部屋へ飛んだ。
まぁ、神殿では聖女の行方が分からなくなったと大騒ぎしておったようじゃが、聖女が上手くやるじゃろう。
部屋に着くなり、ふわりと微笑んだニアが「お帰りなさい」とミアの時と変わらず迎えてくれた。
「そうです! お師匠様、課題は……成功でいいですか?」
「及第点とはいかぬが、そなたなりに頑張っておったのでな、今回は特別じゃ!」
課題を達成したと認めてやれば、ニアは可愛らしく頬に手を添え喜んだ。
*******
その夜、久方ぶりに眠りについた我は白き箱庭へ呼ばれた。呼んだのは主神アフェットで間違いないじゃろう。
――お久しぶりですね。セルリリア。
相変わらず腹が立つほど美しいのう。なんじゃその無駄に反りたった胸元は……女神の癖に、けしからん奴じゃ!
『ふん。そなたも息災のようで何よりじゃ』
――ソナタは相変わらずなようですね。ふふっ。わたくしに、病気や老化、死はありませんよ?
そうじゃった。此奴はこう見えて神じゃ。歳を取り老いることも、病にかかることもないのじゃった。
我もたしかに、似たようなものじゃが……何故こうも違うのじゃ! ツルペタの我に、見せびらかされてるようで腹が立つのう……。
――そうそう。マティアスが、あなたに会いたがっていましたよ。
『……そうか』
――ソナタが望むなら、わたくしが少し力をかしましょう。どうしますか?
マティアスにか……。あやつに会える機会はこれを逃せばもう、二度とないじゃろう。会いたい思いはあるじゃが、生者である我が死者であるあやつに会うのはダメじゃ。
『我は会わぬ。死んだ時に来いと伝えておくのじゃ』
――ふふふっ。えぇ、そのように
アフェットの声が聞こえるなり、我は目覚めた――。
執務室の窓の外に我と聖女が二人で浮かんでいる姿を見たグレンが「リリアどのぉぉぉぉお!」と王にあるまじき姿で絶叫するまで三秒だった。
「まったく、常識外れも大概にして頂きたい!」
「常識? なんじゃそれは……そんなことより、ほれ聖女の寿ぎを受けよ」
「あなたと言う人は……はぁ」
大きな溜息を吐き出すグレンは、諦め顔で頭をガシガシと掻く。
「ふふふっ、お師匠様流石ですわ」
「そうじゃろう? 我に出来ぬことは無いのじゃ!」
グレンとは正反対の反応見せたニアは、楽しそうに笑らった。
流石我が弟子じゃ、良く割れの事を理解しているのじゃ。さて、ニアは我の課題にちゃんと答えられるであろうか?
一抹の不安を感じながらも聖女の前に二人を促す。
「しまらないですね」
「まぁ、私としてはこれでも十分だが……あの爺共がこれで認めるといいな」
「聖女様にお会い出来て光栄ですわ」
「ふふっ。わたくしもまさか自分が神殿を出る日が来るとは思いませんでしたわ」
淑やかに笑う聖女をジッと見て、せっつく。
我ながら大人げないとは思う。じゃが仕方ないのじゃ。二人の想いを通じさせるためには必要なことなのじゃ。さぁ、はよう。はよう、聞いてやるのじゃ!
「それでは、寿ぎを――と、その前に、お二人にお伺いいたしたいことがございます」
衣装を直し、姿勢を正した聖女が祈りの体勢になる。
が、我の方を見て思い出したかのように組んだ指を解くと、願いを叶えるべく問うた。
突然の問いに固まる二人。
いち早く反応したのはグレンの方で、奴は恥ずかしげもなくニアへの想いを熱く語った。
「――聡明で、美しく、慈悲深い。ニアこそが私の最愛であり、王妃に最もふさわしい女性です。そして、私はここに誓う。私の生涯只一人の女性はニアだと!」
うんうんと頷いていたエリオットも後半になるにつれ、呆れた顔でグレンを見ていた。
拳を握りながら語ることなのか、グレンよ。我の知る王は、数名居るがそなたほど一人の女に愛されたいと願った王はいなかったのじゃ。
褒めるべきか、気持ち悪いと言うべきか、悩ましい。
「ヴィルフィーナ公爵令嬢ニアミュール様はいかがですか?」
「あ、はい。えっと……」
言葉に詰まったニアが、熟れるトマトの如き速さで朱に染まる。
グレンと二人で過ごすのは恥ずかしいと我を呼びつけただけあって、すぐには言葉がでないようじゃ。だが、ここで甘やかしてはやれんのじゃ。我がニアに会えなくなれば、菓子が、グレンの寄こす菓子が手に入らなくなる!
頑張るのじゃニア、我の菓子のために!!
重い沈黙に耐えかねた様に俯いたニアが、両手をぎゅっと握りしめた。
「ぐ、ぐれん様とは、せ、政略結婚にな、なりますが……その、ご迷惑かもしれませんけれど……あの、お、お慕いしておりましゅ」
最後の最後で噛んでしまったが、しかとその心意気見せて貰ったのじゃ! 流石、我が弟子。可愛らしいのう。
我が感涙に浸りかけたその時――
ニアをガシっと抱きしめたグレンが、感涙どころか号泣しながらニアの名を呼んだ。
「にあ……、ぐずっ。お、おおおおお、ずずっ、お慕いしているとは、ずびっ。その、わ、わわわわ私が好きだと、ずずー。そ、そう言ってくれているのかっ?」
グレンのダバダバと流れる涙をニアが取り出したハンカチで拭き「はい」と頷いた。
二人の思いが狙い通り通じたのは喜ばしいのじゃが……。本当に泣いて喜ぶとは、どれだけ思い詰めていたのじゃ、グレンよ。
我は今かなり引いておるのじゃ……。
「い、いつからっ」
「い、いつからですか? えっと、そうですね。陛下と、このお部屋でお会いした時に……素敵な方だなと……」
「うぅ、えりおっどぉきいたかぁ?」
「えぇ、聞きました。聞きましたから、ちょっといい加減泣き止んでください。聖女様がいらっしゃるんですよ?」
「いえ、いえ、わたくしのことはお気になさらず」
ニコニコと微笑ましそうに有頂天のグレンと呆れ顔を隠しもしないエリオットのやりとりを見ていて聖女は、グレンが落ち着くのを待って両手を組んだ。
目を閉じた彼女は、ゆっくりと魔力を乗せ主神アフェットの名を口ずさむ。朗々とした声で祝詞を唱えた聖女は、目を開き二人の手を取り重ね合わせた。
「慈愛と平定の神アフェットよ。新たな門出に立つ二人に祝福を……」
聖女の魔力が解放されると同時に、グレンとニアの身体を神力が包んだ。
寿ぎが終わり、聖女を転移魔法で神殿に帰す。
ニコニコと微笑み別れを惜しむ聖女に、また来ることを約束した我はニアの部屋へ飛んだ。
まぁ、神殿では聖女の行方が分からなくなったと大騒ぎしておったようじゃが、聖女が上手くやるじゃろう。
部屋に着くなり、ふわりと微笑んだニアが「お帰りなさい」とミアの時と変わらず迎えてくれた。
「そうです! お師匠様、課題は……成功でいいですか?」
「及第点とはいかぬが、そなたなりに頑張っておったのでな、今回は特別じゃ!」
課題を達成したと認めてやれば、ニアは可愛らしく頬に手を添え喜んだ。
*******
その夜、久方ぶりに眠りについた我は白き箱庭へ呼ばれた。呼んだのは主神アフェットで間違いないじゃろう。
――お久しぶりですね。セルリリア。
相変わらず腹が立つほど美しいのう。なんじゃその無駄に反りたった胸元は……女神の癖に、けしからん奴じゃ!
『ふん。そなたも息災のようで何よりじゃ』
――ソナタは相変わらずなようですね。ふふっ。わたくしに、病気や老化、死はありませんよ?
そうじゃった。此奴はこう見えて神じゃ。歳を取り老いることも、病にかかることもないのじゃった。
我もたしかに、似たようなものじゃが……何故こうも違うのじゃ! ツルペタの我に、見せびらかされてるようで腹が立つのう……。
――そうそう。マティアスが、あなたに会いたがっていましたよ。
『……そうか』
――ソナタが望むなら、わたくしが少し力をかしましょう。どうしますか?
マティアスにか……。あやつに会える機会はこれを逃せばもう、二度とないじゃろう。会いたい思いはあるじゃが、生者である我が死者であるあやつに会うのはダメじゃ。
『我は会わぬ。死んだ時に来いと伝えておくのじゃ』
――ふふふっ。えぇ、そのように
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