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レイヤー15・Hなほど固くなるもの2
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学校の中庭で、私は寒空の下、昼食を食べている。寒いわ。
「……」
でも、何も考えずに人間関係を気にせず、昼食を食べられるのは良いわ。いつもなら何人かの姿が見られるから、この時期は絶好のチャンスね。
さておき、私はただひたすら昼食のチョココロネを食べていた。と思う。
というのも、その日の私は心ここにあらずといった具合だったから。今日は出来立てを買えたとか、チョココロネのチョコを贅沢に食べてから先端で口直しをるかとか、先端でチョコを掬ってから食べるかとか、そういうことを考えていたわけではない。
「神園?」
「!!??」
いきなり龍生に話しかけられて、私はコロネを取り落しそうになったわ。
何とかお手玉しながらもキャッチできたものの、心臓がバクバクしている。コロネのさきっちょが、無意識にしゃぶっていた所為で湿気ているから余計に。
「すまん。なんか邪魔したか?」
「んうぐぅぅ~! あによッ!?」
私は慌ててコロネを口に突っ込むと、食事を邪魔されたという体で龍生を睨んだ。
「いや、だからごめんって……」
彼も戸惑った様子でもう一度謝った。
「……ごちそうさま。それで、何よ?」
口の中のコロネを飲み込み、改めて問いかけた。
「お前、いつもここで食べてるのか?」
「別にいつもじゃないけれど。独りなのは、単にそれのほうが気楽ってだけよ」
「そこまで聞いてないけどさ。まぁ、そっちの方が都合が良いか」
墓穴を掘ったみたいだわ……。
人付き合いそのものは若干不得意な上、龍生という顔だけは良いクラスメイトと同じ屋根の下という状況の私は、基本的に同学年の女子からは疎まれている。お婆ちゃんを心配させまいと、帰りが遅くならないようサークル活動などもしていない。必然的に学校では独りでいることが多くなる。
とりあえず、今は龍生の目的を訊くとしましょう。
「どうも欲求不満みたいだからさ。後払いとか先払いとか、もめなくて良さそう」
「え……いや、学校……」
何を言っているのかわかってしまう自分が悲しいけれど、問題はそこではないわ。多分私は今、龍生をとても蔑んだ目で見ていると思う。
しかし、すぐに口元を吊り上げた辺り、私がコロネをふやけるぐらいまで舐めて咥えていたのを見ている。だから、とやかく言わずにこの場で相手をしろと言っているのね……。
自主的に通学しているのかと思えば、最初からこれを狙っていた節さえある。
「嫌なら、別に。姉妹の方にお願いするから」
私が悩みあぐねている間に、龍生は携帯電話を取り出して言った。
なんのことかと思えば、どうやら異世界の魔女と魔族兵のことを言っているらしい。私をモデルにした2体のモンスターが縄で拘束されている姿が、携帯電話のモニタに映っている。
私の仮の姉妹と言われればそうなのだけれど。
「パソコンの画面を録画したもんだけど、ズリネタとしては悪くないだろ」
どうするとばかりに、龍生が首を傾げた。
これから元魔物の2人がどうなるか、なんとなく予想ができた。既に起こってしまったことを今更どうしようも無いけれど、仮にも私の姿を自慰行為のおかずとしか思っていないのが腹立たしい。
「この……ッ。私を辱めて楽しい?」
私は暴言を吐きそうになって、何とかその言葉を飲み込んだ。淑女だとか善性なんて気にしないけれど、これは私の矜持とでも言うのかしら。お婆ちゃんが私に罵詈雑言悪言の類を教えてこなかったように、私もそれを使わないように心がけているの。
相手と同じところには落ちないわ。
「どっちかというと、Mの神園が悦ぶと思ってやってるんだけどなぁ」
「はッ?」
何を言い出すかと思えば、これまた聞き捨てならないセリフだ。
以前から何度かそれっぽいことを言われていた気がするのだけれど、気にする余裕がなかったから無視してきたわ。それでも、改めてはっきりと言われたのでは否定もしたくなるというもの。
「そんなわけないでしょ……。適当なこと言わないで頂戴」
「ふーん。じゃあ、これから確かめて見れば良いじゃん」
「野外での羞恥プレイで、私が興奮するかってこと? 良いわ。やってあげるわよッ」
売り言葉に買い言葉。以前にもこんな失敗をしたような気がするわね……。でも、そう言われると否定したくなるものなのよ。
流石に服を脱ぐのは寒い上に、リスクが高すぎるのでそうしない範囲の行為だけにしましょう。そして、可能な限り視線の通らないところを選んでおく。
「それじゃあ、服を脱がさない限りはある程度オッケーってことで。良いわね?」
「あぁ、退学になったりすると交換条件に使えないからな」
確認を取り合った後、龍生は「それと」と言葉を続けた。
「一応、これは使わせて貰うぞ。あまり時間が掛かるのも嫌だろ?」
携帯電話の動画も、私を辱めるための道具にするという話。
「勝手にすれば良いでしょ」「片方、着けといて」
私がそれくらいはなんてことないと言い放つものの、なぜかイヤホンの片方を渡された。
動画から流れてくる音声も私に聞かせようって魂胆なのでしょうけど、拒否するのも負けたような気がするから受け取ったわ。
そして、嫌な予感が当たった校内での行為が始まってしまう。
「……」
でも、何も考えずに人間関係を気にせず、昼食を食べられるのは良いわ。いつもなら何人かの姿が見られるから、この時期は絶好のチャンスね。
さておき、私はただひたすら昼食のチョココロネを食べていた。と思う。
というのも、その日の私は心ここにあらずといった具合だったから。今日は出来立てを買えたとか、チョココロネのチョコを贅沢に食べてから先端で口直しをるかとか、先端でチョコを掬ってから食べるかとか、そういうことを考えていたわけではない。
「神園?」
「!!??」
いきなり龍生に話しかけられて、私はコロネを取り落しそうになったわ。
何とかお手玉しながらもキャッチできたものの、心臓がバクバクしている。コロネのさきっちょが、無意識にしゃぶっていた所為で湿気ているから余計に。
「すまん。なんか邪魔したか?」
「んうぐぅぅ~! あによッ!?」
私は慌ててコロネを口に突っ込むと、食事を邪魔されたという体で龍生を睨んだ。
「いや、だからごめんって……」
彼も戸惑った様子でもう一度謝った。
「……ごちそうさま。それで、何よ?」
口の中のコロネを飲み込み、改めて問いかけた。
「お前、いつもここで食べてるのか?」
「別にいつもじゃないけれど。独りなのは、単にそれのほうが気楽ってだけよ」
「そこまで聞いてないけどさ。まぁ、そっちの方が都合が良いか」
墓穴を掘ったみたいだわ……。
人付き合いそのものは若干不得意な上、龍生という顔だけは良いクラスメイトと同じ屋根の下という状況の私は、基本的に同学年の女子からは疎まれている。お婆ちゃんを心配させまいと、帰りが遅くならないようサークル活動などもしていない。必然的に学校では独りでいることが多くなる。
とりあえず、今は龍生の目的を訊くとしましょう。
「どうも欲求不満みたいだからさ。後払いとか先払いとか、もめなくて良さそう」
「え……いや、学校……」
何を言っているのかわかってしまう自分が悲しいけれど、問題はそこではないわ。多分私は今、龍生をとても蔑んだ目で見ていると思う。
しかし、すぐに口元を吊り上げた辺り、私がコロネをふやけるぐらいまで舐めて咥えていたのを見ている。だから、とやかく言わずにこの場で相手をしろと言っているのね……。
自主的に通学しているのかと思えば、最初からこれを狙っていた節さえある。
「嫌なら、別に。姉妹の方にお願いするから」
私が悩みあぐねている間に、龍生は携帯電話を取り出して言った。
なんのことかと思えば、どうやら異世界の魔女と魔族兵のことを言っているらしい。私をモデルにした2体のモンスターが縄で拘束されている姿が、携帯電話のモニタに映っている。
私の仮の姉妹と言われればそうなのだけれど。
「パソコンの画面を録画したもんだけど、ズリネタとしては悪くないだろ」
どうするとばかりに、龍生が首を傾げた。
これから元魔物の2人がどうなるか、なんとなく予想ができた。既に起こってしまったことを今更どうしようも無いけれど、仮にも私の姿を自慰行為のおかずとしか思っていないのが腹立たしい。
「この……ッ。私を辱めて楽しい?」
私は暴言を吐きそうになって、何とかその言葉を飲み込んだ。淑女だとか善性なんて気にしないけれど、これは私の矜持とでも言うのかしら。お婆ちゃんが私に罵詈雑言悪言の類を教えてこなかったように、私もそれを使わないように心がけているの。
相手と同じところには落ちないわ。
「どっちかというと、Mの神園が悦ぶと思ってやってるんだけどなぁ」
「はッ?」
何を言い出すかと思えば、これまた聞き捨てならないセリフだ。
以前から何度かそれっぽいことを言われていた気がするのだけれど、気にする余裕がなかったから無視してきたわ。それでも、改めてはっきりと言われたのでは否定もしたくなるというもの。
「そんなわけないでしょ……。適当なこと言わないで頂戴」
「ふーん。じゃあ、これから確かめて見れば良いじゃん」
「野外での羞恥プレイで、私が興奮するかってこと? 良いわ。やってあげるわよッ」
売り言葉に買い言葉。以前にもこんな失敗をしたような気がするわね……。でも、そう言われると否定したくなるものなのよ。
流石に服を脱ぐのは寒い上に、リスクが高すぎるのでそうしない範囲の行為だけにしましょう。そして、可能な限り視線の通らないところを選んでおく。
「それじゃあ、服を脱がさない限りはある程度オッケーってことで。良いわね?」
「あぁ、退学になったりすると交換条件に使えないからな」
確認を取り合った後、龍生は「それと」と言葉を続けた。
「一応、これは使わせて貰うぞ。あまり時間が掛かるのも嫌だろ?」
携帯電話の動画も、私を辱めるための道具にするという話。
「勝手にすれば良いでしょ」「片方、着けといて」
私がそれくらいはなんてことないと言い放つものの、なぜかイヤホンの片方を渡された。
動画から流れてくる音声も私に聞かせようって魂胆なのでしょうけど、拒否するのも負けたような気がするから受け取ったわ。
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