エリートアルファのボクがオメガの触手に負けるわけない!

AAKI

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扉は開かれて

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 心の中で悪態をついた。

 自分自身の屈辱を受ける姿を見ていられず、ボクは必死にその場の空気を振り切る。何らかのヒントになりそうだったから、一緒に置かれていた本を手に取った。以前は、あまり見た目が良くなかったから持ち出さなかったけど。

「ハァ、ハァ……。あんなものがエリートなわけ、アルファであるボクのはずがないッ」

 吐き捨て、否定した。

 しかし、見たものを全て幻だとか偽物だとしてしまうわけにもいかない。紛れもなく真実で、何か異常なことが起こっているのは確かだ。

 だからこうして、古ぼけた本を取ってきたんだから。

「おかしいのは間違いない。これに何かヒントがあるはず……」

 ボクは、意を固めて異様な書の中を確かめることにした。

 読める文字、わかる文だけを目で追いかけ、数時間ほどでだいたいを把握した。

 簡単に言っているように思えるけど、その内容は他人に話すことさえ悩むようなものだよ……。何度、読むのをやめようと思ったことか。

「うぷッ……」

 気持ちが悪い。

 謎の旅人アブドゥル・アルハザードが書いた『ネクロノミコン』なる著作を始め、数々の門外不出の文献について、とか。

 魔術、魔の者、人知を超えた存在、とか。

 それらが妄想の産物ではないと思わされるほどに、書き記されていた。

「でも、なんとか」

 けれど、打つ手が見つからなかったわけじゃない。

 本にはこう書かれていた。

『魂の融合[古き支配者、大いなる者、外なる神、異形は数多ある。そのもの共に奪われた魂を、肉体に融合し直すことができる]』

 なんとも眉唾な話だが、それに頼らざるを得ないのも確かだ。

 方法もちゃんと書かれていた。少々の薬品と儀式を必要とするけど、できないことはないかな。

 ボクは材料を集める指示を、別荘の周りで見張りをしているガードマン達に出した。

 違法な代物もあったけど、父上の威光を借りればなんのその。ガードマンも、渋るようなら父上に言いつけるぞと脅せば簡単だ。

 ささいなことを気にしている場合ではないだよ!

「まったく、さっさと言うことを聞いていればこんな時間にならなかったのに。けど、これでボクの魂を取り戻せるぞ!」

 ゴチャゴチャとのたまう下僕達の悪態をつきながらも、材料が揃ったところで取り急ぎ儀式に取り掛かった。ちゃんと換気も火の用心もするんだから、そんなに心配しなくたって良いのにさ。

「これで、取り戻せ……る」

 必要な薬が完成したのは夜中だった。

 ボクは、一晩も待っていられず地下室へと向かった。

 ――。

 ――――。

 朝、人の声が聞こえる。

「えぇ、ですから私めは何も。本当に、昔話をいたしただけで……」

 どうやら、不動産屋のベータが様子を見に来たようだ。話し相手は、この態度からして父上だろう。

 ボクはというと、温もりと柔らかいものを抱き寄せ夢見心地にいた。

「は、はいッ、見て参ります!」

 ボクを探して、父上に命じられるままベータ野郎がヘコヘコとしながらも地下室へと降りてきた。

「おや、これはお坊ちゃまの? お召し物だけを置いていってどこに?」

 えっと、何か、言っているようだけどもう良いや……。

 今は、腰を振るのに忙しいから。

「アッ、アッ、ンハァ! 君のオチ、ンポ、気持ち良いですよ!」

 触手の持ち主である少年は、ボクの前で穴を突かれながら言った。穴に男のアレを入れているのは、当然ボクだ。

 何が当然なのかって? 良いよ、気持ち良いから。

「ンン~! オ゛ッ゛、オ、ォホ。ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ゛! アルファのおティンポ、良ィ!」

「アァァ。ンァァ……! サイコー……」

 少年は、パックリと開いたタテの割れ目で棒を加えこんで、気持ちよさそうな奇声を上げた。ボクは、ただひたすらバカみたいになって腰を振る。

 まるで異質な生物のようにパクパクと動き、ボクのモノを吸っては締め付ける。撫でるかのように波打ったかに思ったら、今度は締め付けつつ絞り上げるかの如く吸い付いてくる。

 全てを絞りつくそうとしているみたいだ。

「アァッンッ、ア゛、ア゛、私のは、どうです?」

「い、良い! こんにゃの、止まらないノォッ!」

 少年に尋ねられ、ボクも思わず答えた。

 もはや少年は止めるつもりがないようで、ボクも止める気も起きないけど。触手で腰を絡め取られ無理やり動かされるから、止めたくても止まらない。

 さらには、お尻の穴をこじ開けて滑らかなのに太い、柔らかなものが侵入している。それのせいで、余計に腰を振りたくなってしまんだ。

「おひり、もうおかひくなるゅぅ! 頭、まっひろにィィイ゛ィィィ~!」

 もう、ケツから頭に駆け上る圧迫感と快感で、ボクはそれをするしかできなくなっていた。脳みそはスパークして焼け焦げ、気がつけは白濁の液を放出するだけのヒトガタへと堕ちてしまった。                                                                   
 ただ愛を享受するだけのモノに……。   
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