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5.「私達を白濁に染めて」

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 ユーツーはというと、空気に酔い、酔っぱらいがただ頑固になっているだけかもしれない。

「レェ……。美味しくはないです……」

 まずベロの先端で亀頭を突っつく。男臭に混じるしびれるような風味に顔をしかめつつも、決して拒絶を示さないユーツー。

 この男味を美味しくいただけるクビナへの疑問はあるようだ。

「これに慣れるものでしょうか? レロ」

 ユーツーは疑念を口にしつつも、再度舌でガマン汁ごと肉棒の先っぽを味わう。

 一度危険でないことを理解すれば、少し奇妙な味であろうとなんとかなるもの。

「ペロペロ。ペロペロ。チュ。ンチュ、チュゥ」

「うぅむ。なかなか」

 思ったよりも慣れてきたらしく、舌で何度か亀頭を舐めた後にカリ首をなぞり、さらには咥え込まないまでもキスまで進展した。そのままガマン汁をすすり、尿道から吸い出そうと頑張る。タカヒロは気持ちよさに抽象的な評価を述べた。

「スゥー。ジュルッ、ンン、チュゥゥゥ~」

 ユーツーは棒アイスをねぶるかのような勢いで、オス臭までもを堪能し始めながら風味を口へと吸い込んでいく。咥えるのはまだ抵抗があるのか、単にもっと味わいたくなったか、ベロをサオの方へと滑らせて行く。

「チュポッ。ハァ、ハァ……」

 『トークロイド』は歌うなどのための潤滑用に、口内にも少し水分を放出することができる。そうは言っても、人間ほどの唾液を出すことはできない。それでも陰茎の根本から先端までが十分に湿るぐらいには精一杯舐め尽くした。皮を引き伸ばしてシワの隅々まで。

「初めてにしてはなかなか良い筋してるじゃん」

「ハッ。い、いえ、これは『トークロイド』の学習能力がそうさせただけで!」

 クビナに称賛され、ユーツーは慌てて弁明した。確かにアンドロイドに組み込まれたAIは高性能だが、淫技いんぎまで習得を早められるかは不明である。

 クビナは疑惑の目を向けるも、あまりしつこくてもユーツーのやる気を損ねると思ってか言葉を飲み込む。

「えー、そういうことにしておいて、そろそろ私にもちょうだいよ」

「よし、後もう一息でイけるぞ」

「むぅ。イかなくて良いんですが……」

 タカヒロも限界が近いため、最後の詰めをクビナたちに指示した。ユーツーは、チンポをわけっこになるのが本心では不満と言った様子だ。

「では、いただきます。アーン。ンジュ、ジュルル、チュゥゥゥ。ハ、フゥ、レロレロレロ」

「良い舌使いだ」

 もはや手慣れたクビナの舌技に、精液放出までのボルテージは一気に上がっていく。

「ふん!」

「あぁ、ユーツーの手も柔らかくてなめらかで良いぞ」

 不満を顕にしてユーツーが男性器を握り、しかし傷つけるような力を込めることもできず程々の力でしごくことになった。無意識に力加減ができてしまっていて、もはやボルテージは急上昇だ。

「無様にイかせてあげますよ! それなら!」

「あ、あぁ、出る!」

「ジュッポジュポ、ジュプゥ~。ヌチュンチュ、ジュルルルゥゥ~~! あ、ドクドクッて脈打った」

 怒りの手淫とプロ並みの口淫により、ついに鉄砲水は発生した。白濁とした男水である。

「イ、く!」

「アツゥイ!」

「アァンッ」

 ドピュッ。ピュピュッ。

 とっさに口を離したクビナと、最後のトドメをさしたユーツーの顔に、ザーメンが容赦なく降りかかった。昨日とは比べ物にならないほどの量が2人の顔を汚すが、髪の毛まで届かせることがなかったのは流石と言えるだろう。

 熱くなった室内にも関わらず、ホクホクと湯気を立てるスペルマ汁。濃厚な男臭がユーツーとクビナの鼻腔をくすぐる。

「フゥ、フゥ……こんなに……」

「今日もスペルマシャワー気持ちよかったぁ」

 初めて顔射されたユーツーはまだ胸の早鐘が止まらない。クビナは熱々のザー汁にご満悦といった感じだ。
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