光と陰がまじわる日（未完成）

最終章帰還

帰還#30

光へと変わった影は、流れ星の様に地球に向かって行き、優への道標になった。

「皆んな待ってるって言ってだけど、どう言う事だろう？あんな変わってしまった世界にまだ希望があると言うのか？」

絶望からのほんの少しの希望に期待しつつ、宇宙船は地球へと向かって行く、真っ黒な地球にぽっかりと空いた光の円に入り込むと、上空から徐々に闇が迫って行き、唐牛で闇の層を抜けた。

「わぁ！なんだこれは！」

見渡す限りに聳え立つ建物の煙突からは、黒々としたナニカがもくもくと生産され世界を染めて行く。

「何の為にこんな事を…とにかく地上へ降りてみよう…」

光が示す場所へと降り立つと其処は、花子と初めて出会った、駅前の広場だった。

「あ、ここは…帰ってきたんだ、本当に帰ってきたんだ…お父さん、お母さん…うわぁん…」

今まで溜め込んだ物を吐き出すかの様に泣く優に、影が何処と共なく現れ、見つめている…続く