光と陰がまじわる日（未完成）

最終章帰還

帰還#23

インクで真っ黒になった優は、居なくなった影に少し近づけたと思い込み上機嫌だ。

「右脚を上げたら、左脚を下げるかこんな感じでいいのかな？」

今までの経験を糧が活きたのか、両脚は漫画の様に渦を巻き、次第に身体は宙を舞う。

「わぁ浮いたぞ！こんな簡単に空飛べるのか、もっと早く知りたかったぞ！」

ブンブンと虫の様に飛び回る優は、次第に限界を迎え、四肢に痛みを覚えたんだ。

「や、やばいもげて仕舞う、調子に乗ってると大変な事になるな、ふぅ危ない危ない…」

相当疲れたのか、床に座り込み汗でインクが流れ、悲惨な姿になっている。

「影は青の巻物だけで良いって言ってだけど、やはり気になるな、赤も行っとくか…」

赤の巻物は、青の巻物と違い厳重に紐で巻かれていて、開けるのに苦労する。

「かったいな、こんな巻く必要あるねか？くぅー！わぁぁ！」

力一杯解いたものですから、巻物は勢い良く広がり、その全貌が明らかになったそうな…続く