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第一章 贄と学園の謎
064 学園へ
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解毒剤は注射針から注入され、数分後には青白かった元教祖の肌は、うっすらだが赤みを取り戻していた。
「あとは安静に寝かせて下さい」
「紫影、何の毒か判るのか?」
「蛇の毒を大量に身体に入った。そうだろう、茉白」
敬称を捨てた凄んだ声に、茉白は息を呑む。
「そうですね。蛇の牙から毒を抽出し、教祖様のワイングラスへ注ぎながら毒を混ぜました」
「一体、なぜこんなことをしたんだ? 前教祖の部屋に侵入したのもお前だろう?」
「部屋へ入ったのは、解毒剤を盗むためです。万が一私に毒が付着した場合に備えて、です。それに……元教祖様に愛されていたのは私です。誰よりも神に近く、御神託を得て彼に授けておりました。なのにっ……彼は千歳も愛人にするなどと言い始めたのです」
「千歳を?」
咲紅は声を荒げた。ベッドに組み敷かれる千歳を想像してしまい、はらわたが煮えくり返る。本人が元気でいたのなら、胸倉を掴みかかっていただろう。
袖を掴む千歳の指が震えている。大丈夫だと、咲紅は両手で千歳の手ごと包んだ。
「むしろ年齢が行きすぎた私は、役は終わりだとばかりにぞんざいな扱いを受けました。ある程度年もいけば、御神託は受けられなくなります。切り捨てるつもりだったのでしょうね」
憎々しげに茉白は言う。
紫影も咲紅も、従者たちも何も言えなかった。巫覡は三十三歳で薬を用いて眠らされ、大蛇の餌にされる。茉白は事実を知らないとはいえ、彼が正しかった。
「教祖様、茉白様の処分はいかがなさいますか」
「鍵のある部屋へ。丁重に扱ってくれ。まだ巫覡であることには変わりない」
「かしこまりました」
「教祖様、今は緊急時で省きますが、後でしっかりと儀式は行って頂きます。信者たちに示しがつきません。また、教祖様も愛人を一人、もしくは複数つけることになります」
「咲紅」
「咲紅?」
皆一斉に咲紅を振り返る。
「咲紅ひとりでいい」
「咲紅は巫覡なのですか?」
「巫覡ではないが、彼は蛇の声が聞こえる」
「なんと……」
咲紅は幼少期から蛇の声が聞こえていた。なんらおかしくはないが、従者たちの目は疑惑だらけだ。
「巫覡ではなくとも、蛇の声が聞こえるなど聞いたことがありません」
「元々聞こえていれば、神は咲紅を巫覡にする必要性を感じなかったのだろう」
むちゃくちゃな設定だが、紫影の言葉を何度も復唱し、頑なに巫覡ではないと認めない姿勢を親の愛だと受け止めた。しれっと嘘を交える紫影が頼もしい。
「なあ、なんで愛人を選ばなくちゃいけないんだ?」
不満があるのか、と言わんばかりの目で見てくるので、咲紅は慌てて頭を振った。
「御神託を降りるのは、寝ているときや性行為の最中が多い」
「ああ……それで」
「ちょっと待って下さい。話を戻しますが、教祖に選ばれるためには、信者の過半数の投票が必要です」
突然決まった新教祖に、反対の声も少なからず上がる。これは仕方のないことだ。
「教祖自ら座を渡した場合は別だろう?」
「しかし……新教祖は重罪を犯しました。御霊降ろしの儀の最中、贄生である咲紅と共に逃亡した事実があります。これをなくすなど到底できませんよ」
往生際が悪いが従者は、おそらく古株だ。不満がだだ漏れで、認めるわけにはいかないと断固として拒否している。
「教団の一番の目的は、古代語を理解する巫覡を生むこと」
「古代語?」
千歳は隣で呟いた。フロア中、ただごとでは済まされない緊張感で包まれる。
「教祖様、口が過ぎますぞ。それは言ってはならない言葉です」
「地下に眠る大蛇の声を聞けばいいんだろ? それで目的を果たして、紫影は教祖につく。これでどうだ?」
「地下?」
「大蛇ってなんのこと?」
巫覡たちは従者に詰め寄る。
学園の秘密をばらしても、冷静なのは紫影だけだった。
「俺が声を聞く。死ねない大蛇を眠りにつかせる」
「咲紅……お前……! 教祖様、咲紅をなんとかして下さい!」
紫影は何も言わない。咲紅も口は止まらない。
咲紅は慌てふためく従者たちを堂々と見回した。
──判ってるよな、巫覡のいる前で大蛇の餌になるってばらされたくなければ、どうすべきか判断できるよな?
声には出さなかったが、従者たちには伝わったようだった。
「まさか学園に戻ってくるなんてね」
瑠璃が呟いても、誰も返事はしない。
リムジン内は静けさで満ちていて、おかしな気分だった。
車内には新教祖となった紫影、愛人の咲紅、隣には巫覡になったばかりの千歳と並ぶ。巫覡のうち半分ほどは前教祖が快方に向かうよう祈りを捧げるために、本部へ残った。瑠璃など一部の巫覡は、学園の秘密を知るためにリムジンへ乗った。
咲紅は千歳がなんと言おうと、学園へ連れ戻すつもりでいた。また千歳も、育った学園へ戻りたいのか咲紅の側を離れようとしなかった。
「……黒羽に会いたいだろ?」
兄として、それはもう寂しくて仕方がないが、千歳の幸せを願いたい。千歳がピンチのときにいつも助けに入るのは黒羽で、二人が惹かれ合うのも自然なことだった。
千歳は目を潤ませる。恋を恋だと今気づいたと、意表をつかれたような顔だ。
車内の巫覡たちはほとんど会話をしなかった。教祖の愛人という立場をただの贄生が手に入れ、千歳以外は納得していない顔だが、目の前で教祖が断言してしまえば誰も反論はしなかった。
「疲れたか?」
「いや、大丈夫」
紫影の気遣いは、今は無用だ。巫覡たちの前ということもあるが、蛇の声が徐々にはっきりと聞こえてきて、集中したかった。
とんでもない方法で学園の外へ出て、今は正々堂々と中へ入っている。不思議な感覚だ。
別のリムジンでは葵もいて、咲紅は視線を送って「千歳は無事でいるぞ」と伝えた。
学園へ戻ると、出迎えた数名の審判者は顔色があまりよくない。
「騒がしいが、何があった?」
「紫影隊長、いえ……教祖様」
「呼び方はどうでもいい。他の者はどうした?」
「それが……白藤や玄一たちが……神殿の中へ……」
「判った」
いくつかある神殿だが、審判者が差す神殿は大蛇の眠る神殿だ。紫影の後を追いかける。
「咲紅、大蛇の声は聞こえるか?」
「リムジンの中よりもずっと聞こえる。俺に助けを求めてる」
千歳は息を切らしていて、手を繋ごうとするが、そばに葵がいる。神殿にもきっと黒羽たちがいる。
わがままだと判っていても、弟の成長は寂しくてたまらない。黒羽に見られたら誤解を受ける可能性もあり、拳を作って耐えた。
中の秘密を知れば、死のみだと聞かされている神殿は開いていた。
「咲紅」
「……平気。ちょっと声が近くなっただけだ」
前屈みになる咲紅を、紫影は片手で抱き止めた。
「紫影隊長、私たちはここで待ちます。中はとても狭いですし、あなたは咲紅とふたりで中へ入って下さい」
葵は千歳の側にさり気なく近づき、従者たちにも聞こえるように言い放つ。
「そうだな。お前たちはここに残れ」
「なりません。中は危険な……」
「蛇の声は聞こえるか? 聞こえないのならお前たちは行くだけ無意味だ。咲紅だけでいい。彼に何かあれば俺が守る」
紫影は隙間から入り、咲紅の腰に手を回した。
「巫覡たちを連れてきた意味はあったのか?」
「ないな。俺からすれば、お前の弟分の千歳を学園へ戻したかっただけだ。千歳一人だけを連れてくれば、外に出たがる巫覡たちから特別扱いだと不満が漏れる。さあ、行こう」
「あとは安静に寝かせて下さい」
「紫影、何の毒か判るのか?」
「蛇の毒を大量に身体に入った。そうだろう、茉白」
敬称を捨てた凄んだ声に、茉白は息を呑む。
「そうですね。蛇の牙から毒を抽出し、教祖様のワイングラスへ注ぎながら毒を混ぜました」
「一体、なぜこんなことをしたんだ? 前教祖の部屋に侵入したのもお前だろう?」
「部屋へ入ったのは、解毒剤を盗むためです。万が一私に毒が付着した場合に備えて、です。それに……元教祖様に愛されていたのは私です。誰よりも神に近く、御神託を得て彼に授けておりました。なのにっ……彼は千歳も愛人にするなどと言い始めたのです」
「千歳を?」
咲紅は声を荒げた。ベッドに組み敷かれる千歳を想像してしまい、はらわたが煮えくり返る。本人が元気でいたのなら、胸倉を掴みかかっていただろう。
袖を掴む千歳の指が震えている。大丈夫だと、咲紅は両手で千歳の手ごと包んだ。
「むしろ年齢が行きすぎた私は、役は終わりだとばかりにぞんざいな扱いを受けました。ある程度年もいけば、御神託は受けられなくなります。切り捨てるつもりだったのでしょうね」
憎々しげに茉白は言う。
紫影も咲紅も、従者たちも何も言えなかった。巫覡は三十三歳で薬を用いて眠らされ、大蛇の餌にされる。茉白は事実を知らないとはいえ、彼が正しかった。
「教祖様、茉白様の処分はいかがなさいますか」
「鍵のある部屋へ。丁重に扱ってくれ。まだ巫覡であることには変わりない」
「かしこまりました」
「教祖様、今は緊急時で省きますが、後でしっかりと儀式は行って頂きます。信者たちに示しがつきません。また、教祖様も愛人を一人、もしくは複数つけることになります」
「咲紅」
「咲紅?」
皆一斉に咲紅を振り返る。
「咲紅ひとりでいい」
「咲紅は巫覡なのですか?」
「巫覡ではないが、彼は蛇の声が聞こえる」
「なんと……」
咲紅は幼少期から蛇の声が聞こえていた。なんらおかしくはないが、従者たちの目は疑惑だらけだ。
「巫覡ではなくとも、蛇の声が聞こえるなど聞いたことがありません」
「元々聞こえていれば、神は咲紅を巫覡にする必要性を感じなかったのだろう」
むちゃくちゃな設定だが、紫影の言葉を何度も復唱し、頑なに巫覡ではないと認めない姿勢を親の愛だと受け止めた。しれっと嘘を交える紫影が頼もしい。
「なあ、なんで愛人を選ばなくちゃいけないんだ?」
不満があるのか、と言わんばかりの目で見てくるので、咲紅は慌てて頭を振った。
「御神託を降りるのは、寝ているときや性行為の最中が多い」
「ああ……それで」
「ちょっと待って下さい。話を戻しますが、教祖に選ばれるためには、信者の過半数の投票が必要です」
突然決まった新教祖に、反対の声も少なからず上がる。これは仕方のないことだ。
「教祖自ら座を渡した場合は別だろう?」
「しかし……新教祖は重罪を犯しました。御霊降ろしの儀の最中、贄生である咲紅と共に逃亡した事実があります。これをなくすなど到底できませんよ」
往生際が悪いが従者は、おそらく古株だ。不満がだだ漏れで、認めるわけにはいかないと断固として拒否している。
「教団の一番の目的は、古代語を理解する巫覡を生むこと」
「古代語?」
千歳は隣で呟いた。フロア中、ただごとでは済まされない緊張感で包まれる。
「教祖様、口が過ぎますぞ。それは言ってはならない言葉です」
「地下に眠る大蛇の声を聞けばいいんだろ? それで目的を果たして、紫影は教祖につく。これでどうだ?」
「地下?」
「大蛇ってなんのこと?」
巫覡たちは従者に詰め寄る。
学園の秘密をばらしても、冷静なのは紫影だけだった。
「俺が声を聞く。死ねない大蛇を眠りにつかせる」
「咲紅……お前……! 教祖様、咲紅をなんとかして下さい!」
紫影は何も言わない。咲紅も口は止まらない。
咲紅は慌てふためく従者たちを堂々と見回した。
──判ってるよな、巫覡のいる前で大蛇の餌になるってばらされたくなければ、どうすべきか判断できるよな?
声には出さなかったが、従者たちには伝わったようだった。
「まさか学園に戻ってくるなんてね」
瑠璃が呟いても、誰も返事はしない。
リムジン内は静けさで満ちていて、おかしな気分だった。
車内には新教祖となった紫影、愛人の咲紅、隣には巫覡になったばかりの千歳と並ぶ。巫覡のうち半分ほどは前教祖が快方に向かうよう祈りを捧げるために、本部へ残った。瑠璃など一部の巫覡は、学園の秘密を知るためにリムジンへ乗った。
咲紅は千歳がなんと言おうと、学園へ連れ戻すつもりでいた。また千歳も、育った学園へ戻りたいのか咲紅の側を離れようとしなかった。
「……黒羽に会いたいだろ?」
兄として、それはもう寂しくて仕方がないが、千歳の幸せを願いたい。千歳がピンチのときにいつも助けに入るのは黒羽で、二人が惹かれ合うのも自然なことだった。
千歳は目を潤ませる。恋を恋だと今気づいたと、意表をつかれたような顔だ。
車内の巫覡たちはほとんど会話をしなかった。教祖の愛人という立場をただの贄生が手に入れ、千歳以外は納得していない顔だが、目の前で教祖が断言してしまえば誰も反論はしなかった。
「疲れたか?」
「いや、大丈夫」
紫影の気遣いは、今は無用だ。巫覡たちの前ということもあるが、蛇の声が徐々にはっきりと聞こえてきて、集中したかった。
とんでもない方法で学園の外へ出て、今は正々堂々と中へ入っている。不思議な感覚だ。
別のリムジンでは葵もいて、咲紅は視線を送って「千歳は無事でいるぞ」と伝えた。
学園へ戻ると、出迎えた数名の審判者は顔色があまりよくない。
「騒がしいが、何があった?」
「紫影隊長、いえ……教祖様」
「呼び方はどうでもいい。他の者はどうした?」
「それが……白藤や玄一たちが……神殿の中へ……」
「判った」
いくつかある神殿だが、審判者が差す神殿は大蛇の眠る神殿だ。紫影の後を追いかける。
「咲紅、大蛇の声は聞こえるか?」
「リムジンの中よりもずっと聞こえる。俺に助けを求めてる」
千歳は息を切らしていて、手を繋ごうとするが、そばに葵がいる。神殿にもきっと黒羽たちがいる。
わがままだと判っていても、弟の成長は寂しくてたまらない。黒羽に見られたら誤解を受ける可能性もあり、拳を作って耐えた。
中の秘密を知れば、死のみだと聞かされている神殿は開いていた。
「咲紅」
「……平気。ちょっと声が近くなっただけだ」
前屈みになる咲紅を、紫影は片手で抱き止めた。
「紫影隊長、私たちはここで待ちます。中はとても狭いですし、あなたは咲紅とふたりで中へ入って下さい」
葵は千歳の側にさり気なく近づき、従者たちにも聞こえるように言い放つ。
「そうだな。お前たちはここに残れ」
「なりません。中は危険な……」
「蛇の声は聞こえるか? 聞こえないのならお前たちは行くだけ無意味だ。咲紅だけでいい。彼に何かあれば俺が守る」
紫影は隙間から入り、咲紅の腰に手を回した。
「巫覡たちを連れてきた意味はあったのか?」
「ないな。俺からすれば、お前の弟分の千歳を学園へ戻したかっただけだ。千歳一人だけを連れてくれば、外に出たがる巫覡たちから特別扱いだと不満が漏れる。さあ、行こう」
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