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第一章 贄と学園の謎
061 外の世界へ
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「すごい……こんなのあったんだな」
あらためて見回すと、おとぎ話に出てくるような不思議な光景だった。
怪我をした紫影は穏やかな寝息を立てて眠っている。
咲紅は上半身裸になり、衣服を乾かそうと紫影の服の横に広げた。
海に落ちたふたりだったが、絶望は感じなかった。待ちわびていたのか、目の前に蛇がいた。咲紅は紫影の腕を肩にかけ、蛇の後に続いた。
案内の先に、洞窟があったのだ。水も入り込めない構造になっていて、踏む込むと情けなくとも地面に転がった。
『紫影、大丈夫か!?』
『俺の上着を脱がせて、中から箱を取ってくれ』
細長い小箱は防水になっていて、中身は二本の注射器と数種類の薬だった。
紫影は液体に注射針を入れて吸い取ると、自分の腕をアルコール綿で拭き、躊躇せず刺した。
『撃たれたからな。これで多少は良くなる』
『もう一つの液体は?』
『こっちは毒を中和させる薬だ。カプセルは睡眠薬。一つ飲ませてくれ。少し寝て、体力を回復したい』
咲紅はカプセルを口に含み、唾液とともに紫影の口内へ押し込んだ。
『二時間経ったら起こしてくれ』
紫影はポケットから何か取り出すと、画面を何度か触れて目を閉じた。
学園の外では、電話やメールを気軽にできるものがあると聞いたことがある。おそらくはそういうものの類なのだと推測した。
怪我をした腕を縛り、咲紅も隣へ横になった。
「…………咲紅、」
「ん……んん…………」
いつの間にか咲紅も眠りについていた。紫影は身支度を整えている。
学園でも贄生宿舎の柔らかなベッドの上でもない。見えるすべてが瓦礫だ。ここは洞窟で、眠る前にあった出来事は夢ではなかったと突きつけられる。
「自分のシャツを切ったのか?」
咲紅は眠る直前にシャツを引きちぎり、紫影の腕に巻いた。
「ああ……うん。包帯とか持ってなかったから。それより腕はどう? 痛いよな」
「かすっただけだ。眠って体調も良くなった」
痛みに関してはうまくごまかされた気がするが、手のひらを閉じたり開いたりしているところを見るに、使えないわけではなさそうだ。
「咲紅、お前にだ」
「これなに?」
「岩の下に隠されてあった」
ぼろぼろの箱を渡される。中を開けると、酸化して所々破けている手帳が入っていた。
──愛する息子へ。
「これ…………」
咲紅は顔を上げると、つまらなそうに、けれど複雑にも見える顔が目に映る。
「お前の父親のものだ。この洞窟も、お前の生みの親が作ったものなのかもしれないな」
紫影の立場からすれば手帳を渡すのに葛藤もあっただろう。手帳の存在を知った紫影は、隠さずに渡してくれた。咲紅にとっては、手帳よりも宝物のように思えた。
──お前の母親について記しておく。
──母親は異国の人間で、蛇を神と奉る民族の神子だ。
──蛇と対話できる力と、未来を視る力を持っていた。
──だからこそ、あの恐ろしい教団に狙われてしまった。
──俺はもう長くない。
──秘密を守るために、殺される。
──だからこそ、手帳に記しておく。
──息子は海で溺死すると、妻が視た。
──だからこそ望みをかけて、此処に洞窟を作った。
──先へ進めば、地上へ出られる。
──名前もない息子、側にいられなくてすまない。
──私も妻も、お前を愛している。
──ずっと愛は変わらない。
──愛する人と、幸せになってほしい。
「泣き止んだか?」
「うん」
「立てるか?」
「うん」
「これからが戦いだぞ」
「うん」
「紫影」
「なんだ?」
「紫影が父さんで、良かった」
「……そうか」
「空気、薄くないね」
「地上と繋がってるからだろうな」
「なんか、木の香りがする。……蛇の声がした」
「地上は近いな」
──月の光がふたりを照らした。
「咲紅、こっちだ」
「ここ、どこ?」
「喜べ。お前が出たがっていた学園の外だ。俺の側を離れるなよ」
「外、危険?」
「危険かどうかは、ものによる。ある意味では学園内部は、安全だった」
月の光に照らされていたのは、ふたりだけではない。
天にも届きそうなほど白い塀を照射し、気味が悪いほど美しかった。
紫影の持っていた端末が光った。画面には『烏丸緋一』の文字がある。
紫影は何度かタップすると、咲紅の手を引いた。
一台の車が止まっている。中から出てきたのは、長身の男だった。
「うわ……磯くせえ……」
「家についたらシャワーを貸してくれ」
「そっちは……さっちゃん?」
「あ、の……」
「まずは車の中へ」
紫影は咲紅をワゴン車の後部座席へ押し込み、隣に座った。
「これ車だろ。すごいな。こんな大きいの初めてだ」
「箱入り息子ってのは本当なんだなあ。走らせるぞ」
車はゆっくりと動き出した。変わり行く景色を眺めたかったが、カーテンがかけられていて外の風景は見えなかった。
「咲紅、あらためて紹介する。こいつは烏丸緋一。一応、俺の友人で、お前の叔父にあたる」
「お、おじ? 俺と血が繋がってるのか?」
「お前の父親は三人兄弟で、こいつは末っ子だ」
「さっちゃんさ、学園に潜り込んだ異端者事件は知ってるよね? あれね、俺の一番上の兄貴なんだ。さっちゃんの父親は二番目」
「本当に……俺に家族がいたんだ……。一番上のお兄さんは……その、」
紫影により、大蛇の眠る神殿へ連れていかれたはずだ。紫影にも考えがあると納得し、その後のことは何も聞いていなかった。
「異国で元気にやってるよ。死んだことになってるし。あんまし身体が丈夫じゃないんだけどね。風邪引きやすいっていうか。兄が迷惑をかけてごめんね。甥っ子のさっちゃんの顔をどうしても見たかったみたいで」
「じゃあ、あの事件は俺に会いにきたんですか?」
「そそ」
「緋一さんは、どこまで学園のことを知ってるんですか?」
「ほぼ聞いてるんじゃないかな。さっちゃんが巫覡で匿われてることも聞いてるし。にしても不思議な世界だよねえ」
「学園の外では、蛇を奉ったりしないんですか?」
「そういう人はいるみたいだけど、大抵は無宗教って答えると思うよ。見えない存在自体、否定する人が多いから」
「一気にいろいろ話すなよ。咲紅が混乱する。外に出たのは初めてなんだ」
「判ってるよ。これでも追っ手がこないか見ながら運転してんの! さっちゃん、深夜だけど何か食べたいものある? お腹空いたでしょ? カップラーメンとかどう?」
「咲紅に食わせるな」
「……箱入り息子なのは学園のせいじゃなくてお前のせいなんじゃねえの?」
「それ、食べてみたいです」
「ほらあ! でも隣のお坊ちゃんは絶対に口にしないんだよね」
「あ、あの……食事も有り難いんですが、医者を呼べませんか?」
「医者?」
「紫影、撃たれて怪我をしてるんです。平気そうにしてますが、絶対に痛いはずだし」
「オーケオーケ、任せて!」
何がいいのか判らないが、外の世界を知らない咲紅は任せるしかなかった。
あらためて見回すと、おとぎ話に出てくるような不思議な光景だった。
怪我をした紫影は穏やかな寝息を立てて眠っている。
咲紅は上半身裸になり、衣服を乾かそうと紫影の服の横に広げた。
海に落ちたふたりだったが、絶望は感じなかった。待ちわびていたのか、目の前に蛇がいた。咲紅は紫影の腕を肩にかけ、蛇の後に続いた。
案内の先に、洞窟があったのだ。水も入り込めない構造になっていて、踏む込むと情けなくとも地面に転がった。
『紫影、大丈夫か!?』
『俺の上着を脱がせて、中から箱を取ってくれ』
細長い小箱は防水になっていて、中身は二本の注射器と数種類の薬だった。
紫影は液体に注射針を入れて吸い取ると、自分の腕をアルコール綿で拭き、躊躇せず刺した。
『撃たれたからな。これで多少は良くなる』
『もう一つの液体は?』
『こっちは毒を中和させる薬だ。カプセルは睡眠薬。一つ飲ませてくれ。少し寝て、体力を回復したい』
咲紅はカプセルを口に含み、唾液とともに紫影の口内へ押し込んだ。
『二時間経ったら起こしてくれ』
紫影はポケットから何か取り出すと、画面を何度か触れて目を閉じた。
学園の外では、電話やメールを気軽にできるものがあると聞いたことがある。おそらくはそういうものの類なのだと推測した。
怪我をした腕を縛り、咲紅も隣へ横になった。
「…………咲紅、」
「ん……んん…………」
いつの間にか咲紅も眠りについていた。紫影は身支度を整えている。
学園でも贄生宿舎の柔らかなベッドの上でもない。見えるすべてが瓦礫だ。ここは洞窟で、眠る前にあった出来事は夢ではなかったと突きつけられる。
「自分のシャツを切ったのか?」
咲紅は眠る直前にシャツを引きちぎり、紫影の腕に巻いた。
「ああ……うん。包帯とか持ってなかったから。それより腕はどう? 痛いよな」
「かすっただけだ。眠って体調も良くなった」
痛みに関してはうまくごまかされた気がするが、手のひらを閉じたり開いたりしているところを見るに、使えないわけではなさそうだ。
「咲紅、お前にだ」
「これなに?」
「岩の下に隠されてあった」
ぼろぼろの箱を渡される。中を開けると、酸化して所々破けている手帳が入っていた。
──愛する息子へ。
「これ…………」
咲紅は顔を上げると、つまらなそうに、けれど複雑にも見える顔が目に映る。
「お前の父親のものだ。この洞窟も、お前の生みの親が作ったものなのかもしれないな」
紫影の立場からすれば手帳を渡すのに葛藤もあっただろう。手帳の存在を知った紫影は、隠さずに渡してくれた。咲紅にとっては、手帳よりも宝物のように思えた。
──お前の母親について記しておく。
──母親は異国の人間で、蛇を神と奉る民族の神子だ。
──蛇と対話できる力と、未来を視る力を持っていた。
──だからこそ、あの恐ろしい教団に狙われてしまった。
──俺はもう長くない。
──秘密を守るために、殺される。
──だからこそ、手帳に記しておく。
──息子は海で溺死すると、妻が視た。
──だからこそ望みをかけて、此処に洞窟を作った。
──先へ進めば、地上へ出られる。
──名前もない息子、側にいられなくてすまない。
──私も妻も、お前を愛している。
──ずっと愛は変わらない。
──愛する人と、幸せになってほしい。
「泣き止んだか?」
「うん」
「立てるか?」
「うん」
「これからが戦いだぞ」
「うん」
「紫影」
「なんだ?」
「紫影が父さんで、良かった」
「……そうか」
「空気、薄くないね」
「地上と繋がってるからだろうな」
「なんか、木の香りがする。……蛇の声がした」
「地上は近いな」
──月の光がふたりを照らした。
「咲紅、こっちだ」
「ここ、どこ?」
「喜べ。お前が出たがっていた学園の外だ。俺の側を離れるなよ」
「外、危険?」
「危険かどうかは、ものによる。ある意味では学園内部は、安全だった」
月の光に照らされていたのは、ふたりだけではない。
天にも届きそうなほど白い塀を照射し、気味が悪いほど美しかった。
紫影の持っていた端末が光った。画面には『烏丸緋一』の文字がある。
紫影は何度かタップすると、咲紅の手を引いた。
一台の車が止まっている。中から出てきたのは、長身の男だった。
「うわ……磯くせえ……」
「家についたらシャワーを貸してくれ」
「そっちは……さっちゃん?」
「あ、の……」
「まずは車の中へ」
紫影は咲紅をワゴン車の後部座席へ押し込み、隣に座った。
「これ車だろ。すごいな。こんな大きいの初めてだ」
「箱入り息子ってのは本当なんだなあ。走らせるぞ」
車はゆっくりと動き出した。変わり行く景色を眺めたかったが、カーテンがかけられていて外の風景は見えなかった。
「咲紅、あらためて紹介する。こいつは烏丸緋一。一応、俺の友人で、お前の叔父にあたる」
「お、おじ? 俺と血が繋がってるのか?」
「お前の父親は三人兄弟で、こいつは末っ子だ」
「さっちゃんさ、学園に潜り込んだ異端者事件は知ってるよね? あれね、俺の一番上の兄貴なんだ。さっちゃんの父親は二番目」
「本当に……俺に家族がいたんだ……。一番上のお兄さんは……その、」
紫影により、大蛇の眠る神殿へ連れていかれたはずだ。紫影にも考えがあると納得し、その後のことは何も聞いていなかった。
「異国で元気にやってるよ。死んだことになってるし。あんまし身体が丈夫じゃないんだけどね。風邪引きやすいっていうか。兄が迷惑をかけてごめんね。甥っ子のさっちゃんの顔をどうしても見たかったみたいで」
「じゃあ、あの事件は俺に会いにきたんですか?」
「そそ」
「緋一さんは、どこまで学園のことを知ってるんですか?」
「ほぼ聞いてるんじゃないかな。さっちゃんが巫覡で匿われてることも聞いてるし。にしても不思議な世界だよねえ」
「学園の外では、蛇を奉ったりしないんですか?」
「そういう人はいるみたいだけど、大抵は無宗教って答えると思うよ。見えない存在自体、否定する人が多いから」
「一気にいろいろ話すなよ。咲紅が混乱する。外に出たのは初めてなんだ」
「判ってるよ。これでも追っ手がこないか見ながら運転してんの! さっちゃん、深夜だけど何か食べたいものある? お腹空いたでしょ? カップラーメンとかどう?」
「咲紅に食わせるな」
「……箱入り息子なのは学園のせいじゃなくてお前のせいなんじゃねえの?」
「それ、食べてみたいです」
「ほらあ! でも隣のお坊ちゃんは絶対に口にしないんだよね」
「あ、あの……食事も有り難いんですが、医者を呼べませんか?」
「医者?」
「紫影、撃たれて怪我をしてるんです。平気そうにしてますが、絶対に痛いはずだし」
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