15 / 66
第一章 贄と学園の謎
015 神殿の奥へ
しおりを挟む
「何が……言いたいんだ?」
嫌な予感が汗として流れ、こめかみを通る。
千歳の質問には、知っているとも知らないとも答えられなかった。
「よければなんだけど……すっごく失礼な話になるんだけど、紫影隊長と葵さんを、入れ替えてほしいなって」
こんな冗談を千歳は言うタイプではなく、だからこそ選択の間違えた言葉は出せなかった。
「その件、葵さんは知ってるのか?」
「ううん、知らない。でも相性が悪ければ、何回でも変えてもらえるって聞いた」
「それ、葵さんに対して失礼というか……」
「葵さんが言うにはね、審判者の心は気にしなくていいって。何より大事なのは、贄生がしっかり儀式に挑めるかどうかだからって」
「俺たちは気にしなくていいのかもしれないけど、葵さんは傷つくぞ」
「でも……どうしても……」
「千歳、泣くな」
支給されたハンカチを彼に渡すと、千歳も持っていると首を振った。代わりに頭を何度か撫でた。
「なあ、どうして交換なんて話になるんだ?」
葵との相性が悪いだとか、予想とは違う理由であってほしいと説に願った。
「こんなに……好きになったのは初めてなんだ……」
がつんと岩石で殴られたような衝撃だった。
神に祈りは届かなくて、最悪のシチュエーションだ。
よりによって親友の好きな人が紫影で、頬も耳も首も赤く染める姿に、最奥にある感情に蓋をしなければならなくなった。
「いつから?」
「初めて会った日……」
「聖堂で隊長として紹介された日?」
千歳は小さく頷く。
「どうせ儀式をするなら、好きな人がいい」
それは俺も同じです、とは殴られたって言えない。
「さっちゃん……お願い」
「ちょっと待ってくれ……俺にも心の準備とか、その、いろいろあるし」
「さっちゃんは、好きな人……いる?」
見透かされたようでどきりとした。
純粋な質問であってほしいと願いつつ、
「いや、いない」
きっぱりと心を鬼にした。
「だったら譲ってほしい」
「譲るとか、物じゃないんだから……。紫影隊長にも心はある。俺は、審判者の心は考えなくていいとかは思えない。ごめん。いくら千歳の頼みでも、すぐに答えは出せない」
「うん……」
恋をした千歳はいつもよりかなり強引だった。儀式に追いつめられているせいもあるかもしれない。誰だって好みの人に儀式の相手をしてもらえるのがいいに決まっている。
散歩したいと言う名目で、千歳とは別れた。部屋に送っていく気になれなかった。今は距離を置きたかった。
一人になりたかったのに、散歩途中で黒羽とばったり会ってしまった。
「良かった。ちょうどお前に話があったんだよ。千歳と出ていくところが見えてさ、終わってから呼び止めようって思ってたんだ」
「どうしたんだ?」
「んー……あのな」
黒羽はおもむろに咲紅の肩を組んだ。
「重いって」
「なあ、千歳の相手って葵さんだろ?」
「……なんで?」
「お前から千歳に言って、俺の担当と変わってもらうことってできないか?」
「ッ……そんなことできるわけないだろ! 人の心は物じゃない!」
「でも千歳がお前に相談事って、儀式に関することじゃないのか?」
「それは言えない。けど、あまり千歳を困らせるようなことはするな」
短時間で二度も持ちかけられ、できることなら学園の外に飛び出したい気持ちになった。
ただそうなると、二度と紫影に会えなくなるかもしれないと思い直し、頭を振る。
「相性はあるかもしれない。でも俺はできない。相手を傷つけるだけだ。それって、審判者に満足していないってことだろ?」
どの口が言うんだと、罪悪感ばかり積もっていく。
正当性があるように見せかけだけを纏い、他人のせいにして自分だけが助かろうとしている。
三人が幸せに切り抜けられる方法は思いつかなくて、親友も犠牲にしてしまった。
「咲紅!」
目に見える景色が後ろへ流れていく。走り出した足は止まらない。
これ以上一緒にいたら、言ってはならないことまで口走りそうで嫌だった。
温室を出た後は、宿舎の裏側まで来ていた。蛾に傷をつけられ気を失い、紫影に運ばれた場所だ。
懐かしい、あのときはふたりきりだったと、どうにもならない想いが押し寄せてくる。
扉から光が漏れている。開くはずのない禁断の扉が開き、咲紅は無意識に一歩、また一歩と踏み出した。
「誰かが……呼んでいる……」
自身の名前を呼ぶ声が、脳内に振動してくる。
今まで味わったことのない恍惚感は、恐れ多くも神の領域ではないかと錯覚した。
太い柱が数本建っている。他は人が一人横たわるほどの台座があり、囲むようにある蝋燭があり、灯していた跡がある。触れてみると、まだ温かい。
意外とシンプルな造りで、他には何もなかった。
壁に触れてみたりするも、何か起こるわけでもない。
「床に傷か?」
何か擦れた跡がある。傷のある方向へ台座を力いっぱい押してみた。
「ぐっ……おも…………!」
男一人の力ではどうにもならないが、微かに台座が動いた。数ミリの奇跡は好奇心に火をつけた。
集中していたせいで、背後からくる男に気づけなかった。
成長途中の咲紅の身体に腕を回し、暴れる直前にに口を塞がれた。
大きく男の手だとわかった。鼻は塞がれておらず、大きく息をしては吐く。
百七十もある身体を太い柱の陰まで引きずり、男は咲紅がおとなしくなるのを待って拘束を解いた。
「あっ…………」
声がでかかったとき、男は人差し指を咲紅の唇の前で立てた。
紫影だ。暴れたせいかネクタイは曲がっている。
そこにいろ、と唇だけで形を作ると紫影はネクタイをきっちり締め直した。
数人の靴の音が徐々に近づいてくる。階段を上ってくる音だ。台座の下には、隠し階段がある。
「ひっ……え……、紫影隊長!」
「なぜ隊長がここに……」
「鍵はどうされたのですか!」
「お前たち、鍵を閉め忘れただろう」
たった一言であるのに威厳の備わる紫影の声はよく響き、男たちを黙らせるのに充分すぎた。
息を切らしていたが、呼吸の音をできるだけ漏らさないように両手で唇を覆う。
「神殿の扉が開いていた。もし贄生が紛れ込んだらどうする。懲罰房どころの騒ぎでは済まされない」
「申し訳ございません!」
「我々の気の緩みが招いた惨事です。どうか罰を与えて下さい」
「お前たちの処罰は追って伝える。今は何もなかったふりをして、ここから出て鍵を閉めろ」
「え……隊長はどうされるおつもりですか?」
「生徒が紛れていないか、見回りをしてから出る。この件に関しては誰にも何も言うな。教団本部へも伝えなくていい」
「本当に、申し訳ございません」
「分かったのならもう出ろ」
内側からは簡単に開く仕組みのようで、男たちは神殿からすぐに出ていった。扉の閉まる物々しい音が耳に届く。
「咲紅」
懲罰房行きは免れないだろうが、紫影の顔を見ているとそれはないような気がした。
どこかほっとしたような、親が子の無事を安堵したかのような、初めて見る顔だった。
「見つかっていたら、命の保証はなかった」
「そんなに危ないところだったのか……ごめん。言い訳だけど、扉が開いてたから気になったんだ」
「それは警備隊の失態だ。好奇心旺盛なお前たちなら、誰でも入っていたと思う」
「……助けてくれて、ありがとう」
気恥ずかしいが、紫影がいたからこそ助かったのだ。
紫影は頷き、咲紅へ手を差し伸べた。
手を重ねると、紫影はゆっくりと咲紅を立たせる。
「本当は順を追ってお前に説明するつもりだった。ここに俺たちが揃ったのは、神の導きなのかもしれんな」
紫影は隊長の顔に戻ると、台座へ歩き出した。
嫌な予感が汗として流れ、こめかみを通る。
千歳の質問には、知っているとも知らないとも答えられなかった。
「よければなんだけど……すっごく失礼な話になるんだけど、紫影隊長と葵さんを、入れ替えてほしいなって」
こんな冗談を千歳は言うタイプではなく、だからこそ選択の間違えた言葉は出せなかった。
「その件、葵さんは知ってるのか?」
「ううん、知らない。でも相性が悪ければ、何回でも変えてもらえるって聞いた」
「それ、葵さんに対して失礼というか……」
「葵さんが言うにはね、審判者の心は気にしなくていいって。何より大事なのは、贄生がしっかり儀式に挑めるかどうかだからって」
「俺たちは気にしなくていいのかもしれないけど、葵さんは傷つくぞ」
「でも……どうしても……」
「千歳、泣くな」
支給されたハンカチを彼に渡すと、千歳も持っていると首を振った。代わりに頭を何度か撫でた。
「なあ、どうして交換なんて話になるんだ?」
葵との相性が悪いだとか、予想とは違う理由であってほしいと説に願った。
「こんなに……好きになったのは初めてなんだ……」
がつんと岩石で殴られたような衝撃だった。
神に祈りは届かなくて、最悪のシチュエーションだ。
よりによって親友の好きな人が紫影で、頬も耳も首も赤く染める姿に、最奥にある感情に蓋をしなければならなくなった。
「いつから?」
「初めて会った日……」
「聖堂で隊長として紹介された日?」
千歳は小さく頷く。
「どうせ儀式をするなら、好きな人がいい」
それは俺も同じです、とは殴られたって言えない。
「さっちゃん……お願い」
「ちょっと待ってくれ……俺にも心の準備とか、その、いろいろあるし」
「さっちゃんは、好きな人……いる?」
見透かされたようでどきりとした。
純粋な質問であってほしいと願いつつ、
「いや、いない」
きっぱりと心を鬼にした。
「だったら譲ってほしい」
「譲るとか、物じゃないんだから……。紫影隊長にも心はある。俺は、審判者の心は考えなくていいとかは思えない。ごめん。いくら千歳の頼みでも、すぐに答えは出せない」
「うん……」
恋をした千歳はいつもよりかなり強引だった。儀式に追いつめられているせいもあるかもしれない。誰だって好みの人に儀式の相手をしてもらえるのがいいに決まっている。
散歩したいと言う名目で、千歳とは別れた。部屋に送っていく気になれなかった。今は距離を置きたかった。
一人になりたかったのに、散歩途中で黒羽とばったり会ってしまった。
「良かった。ちょうどお前に話があったんだよ。千歳と出ていくところが見えてさ、終わってから呼び止めようって思ってたんだ」
「どうしたんだ?」
「んー……あのな」
黒羽はおもむろに咲紅の肩を組んだ。
「重いって」
「なあ、千歳の相手って葵さんだろ?」
「……なんで?」
「お前から千歳に言って、俺の担当と変わってもらうことってできないか?」
「ッ……そんなことできるわけないだろ! 人の心は物じゃない!」
「でも千歳がお前に相談事って、儀式に関することじゃないのか?」
「それは言えない。けど、あまり千歳を困らせるようなことはするな」
短時間で二度も持ちかけられ、できることなら学園の外に飛び出したい気持ちになった。
ただそうなると、二度と紫影に会えなくなるかもしれないと思い直し、頭を振る。
「相性はあるかもしれない。でも俺はできない。相手を傷つけるだけだ。それって、審判者に満足していないってことだろ?」
どの口が言うんだと、罪悪感ばかり積もっていく。
正当性があるように見せかけだけを纏い、他人のせいにして自分だけが助かろうとしている。
三人が幸せに切り抜けられる方法は思いつかなくて、親友も犠牲にしてしまった。
「咲紅!」
目に見える景色が後ろへ流れていく。走り出した足は止まらない。
これ以上一緒にいたら、言ってはならないことまで口走りそうで嫌だった。
温室を出た後は、宿舎の裏側まで来ていた。蛾に傷をつけられ気を失い、紫影に運ばれた場所だ。
懐かしい、あのときはふたりきりだったと、どうにもならない想いが押し寄せてくる。
扉から光が漏れている。開くはずのない禁断の扉が開き、咲紅は無意識に一歩、また一歩と踏み出した。
「誰かが……呼んでいる……」
自身の名前を呼ぶ声が、脳内に振動してくる。
今まで味わったことのない恍惚感は、恐れ多くも神の領域ではないかと錯覚した。
太い柱が数本建っている。他は人が一人横たわるほどの台座があり、囲むようにある蝋燭があり、灯していた跡がある。触れてみると、まだ温かい。
意外とシンプルな造りで、他には何もなかった。
壁に触れてみたりするも、何か起こるわけでもない。
「床に傷か?」
何か擦れた跡がある。傷のある方向へ台座を力いっぱい押してみた。
「ぐっ……おも…………!」
男一人の力ではどうにもならないが、微かに台座が動いた。数ミリの奇跡は好奇心に火をつけた。
集中していたせいで、背後からくる男に気づけなかった。
成長途中の咲紅の身体に腕を回し、暴れる直前にに口を塞がれた。
大きく男の手だとわかった。鼻は塞がれておらず、大きく息をしては吐く。
百七十もある身体を太い柱の陰まで引きずり、男は咲紅がおとなしくなるのを待って拘束を解いた。
「あっ…………」
声がでかかったとき、男は人差し指を咲紅の唇の前で立てた。
紫影だ。暴れたせいかネクタイは曲がっている。
そこにいろ、と唇だけで形を作ると紫影はネクタイをきっちり締め直した。
数人の靴の音が徐々に近づいてくる。階段を上ってくる音だ。台座の下には、隠し階段がある。
「ひっ……え……、紫影隊長!」
「なぜ隊長がここに……」
「鍵はどうされたのですか!」
「お前たち、鍵を閉め忘れただろう」
たった一言であるのに威厳の備わる紫影の声はよく響き、男たちを黙らせるのに充分すぎた。
息を切らしていたが、呼吸の音をできるだけ漏らさないように両手で唇を覆う。
「神殿の扉が開いていた。もし贄生が紛れ込んだらどうする。懲罰房どころの騒ぎでは済まされない」
「申し訳ございません!」
「我々の気の緩みが招いた惨事です。どうか罰を与えて下さい」
「お前たちの処罰は追って伝える。今は何もなかったふりをして、ここから出て鍵を閉めろ」
「え……隊長はどうされるおつもりですか?」
「生徒が紛れていないか、見回りをしてから出る。この件に関しては誰にも何も言うな。教団本部へも伝えなくていい」
「本当に、申し訳ございません」
「分かったのならもう出ろ」
内側からは簡単に開く仕組みのようで、男たちは神殿からすぐに出ていった。扉の閉まる物々しい音が耳に届く。
「咲紅」
懲罰房行きは免れないだろうが、紫影の顔を見ているとそれはないような気がした。
どこかほっとしたような、親が子の無事を安堵したかのような、初めて見る顔だった。
「見つかっていたら、命の保証はなかった」
「そんなに危ないところだったのか……ごめん。言い訳だけど、扉が開いてたから気になったんだ」
「それは警備隊の失態だ。好奇心旺盛なお前たちなら、誰でも入っていたと思う」
「……助けてくれて、ありがとう」
気恥ずかしいが、紫影がいたからこそ助かったのだ。
紫影は頷き、咲紅へ手を差し伸べた。
手を重ねると、紫影はゆっくりと咲紅を立たせる。
「本当は順を追ってお前に説明するつもりだった。ここに俺たちが揃ったのは、神の導きなのかもしれんな」
紫影は隊長の顔に戻ると、台座へ歩き出した。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
恋の終わらせ方がわからない失恋続きの弟子としょうがないやつだなと見守る師匠
万年青二三歳
BL
どうやったら恋が終わるのかわからない。
「自分で決めるんだよ。こればっかりは正解がない。魔術と一緒かもな」
泣きべそをかく僕に、事も無げに師匠はそういうが、ちっとも参考にならない。
もう少し優しくしてくれてもいいと思うんだけど?
耳が出たら破門だというのに、魔術師にとって大切な髪を切ったらしい弟子の不器用さに呆れる。
首が傾ぐほど強く手櫛を入れれば、痛いと涙目になって睨みつけた。
俺相手にはこんなに強気になれるくせに。
俺のことなどどうでも良いからだろうよ。
魔術師の弟子と師匠。近すぎてお互いの存在が当たり前になった二人が特別な気持ちを伝えるまでの物語。
表紙はpome bro. sukii@kmt_srさんに描いていただきました!
弟子が乳幼児期の「師匠の育児奮闘記」を不定期で更新しますので、引き続き二人をお楽しみになりたい方はどうぞ。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
【完結】「奥さまは旦那さまに恋をしました」〜紫瞠柳(♂)。学生と奥さまやってます
天白
BL
誰もが想像できるような典型的な日本庭園。
広大なそれを見渡せるどこか古めかしいお座敷内で、僕は誰もが想像できないような命令を、ある日突然下された。
「は?」
「嫁に行って来い」
そうして嫁いだ先は高級マンションの最上階だった。
現役高校生の僕と旦那さまとの、ちょっぴり不思議で、ちょっぴり甘く、時々はちゃめちゃな新婚生活が今始まる!
……って、言ったら大袈裟かな?
※他サイト(フジョッシーさん、ムーンライトノベルズさん他)にて公開中。
天涯孤独になった少年は、元兵士の優しいオジサンと幸せに生きる
ir(いる)
BL
ファンタジー。最愛の父を亡くした後、恋人(不倫相手)と再婚したい母に騙されて捨てられた12歳の少年。30歳の元兵士の男性との出会いで傷付いた心を癒してもらい、恋(主人公からの片思い)をする物語。
※序盤は主人公が悲しむシーンが多いです。
※主人公と相手が出会うまで、少しかかります(28話)
※BL的展開になるまでに、結構かかる予定です。主人公が恋心を自覚するようでしないのは51話くらい?
※女性は普通に登場しますが、他に明確な相手がいたり、恋愛目線で主人公たちを見ていない人ばかりです。
※同性愛者もいますが、異性愛が主流の世界です。なので主人公は、男なのに男を好きになる自分はおかしいのでは?と悩みます。
※主人公のお相手は、保護者として主人公を温かく見守り、支えたいと思っています。
【完結】遍く、歪んだ花たちに。
古都まとい
BL
職場の部下 和泉周(いずみしゅう)は、はっきり言って根暗でオタクっぽい。目にかかる長い前髪に、覇気のない視線を隠す黒縁眼鏡。仕事ぶりは可もなく不可もなく。そう、凡人の中の凡人である。
和泉の直属の上司である村谷(むらや)はある日、ひょんなことから繁華街のホストクラブへと連れて行かれてしまう。そこで出会ったNo.1ホスト天音(あまね)には、どこか和泉の面影があって――。
「先輩、僕のこと何も知っちゃいないくせに」
No.1ホスト部下×堅物上司の現代BL。
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
その溺愛は伝わりづらい!気弱なスパダリ御曹司にノンケの僕は落とされました
海野幻創
BL
人好きのする端正な顔立ちを持ち、文武両道でなんでも無難にこなせることのできた生田雅紀(いくたまさき)は、小さい頃から多くの友人に囲まれていた。
しかし他人との付き合いは広く浅くの最小限に留めるタイプで、女性とも身体だけの付き合いしかしてこなかった。
偶然出会った久世透(くぜとおる)は、嫉妬を覚えるほどのスタイルと美貌をもち、引け目を感じるほどの高学歴で、議員の孫であり大企業役員の息子だった。
御曹司であることにふさわしく、スマートに大金を使ってみせるところがありながら、生田の前では捨てられた子犬のようにおどおどして気弱な様子を見せ、そのギャップを生田は面白がっていたのだが……。
これまで他人と深くは関わってこなかったはずなのに、会うたびに違う一面を見せる久世は、いつしか生田にとって離れがたい存在となっていく。
【続編】
「その溺愛は行き場を彷徨う……気弱なスパダリ御曹司は政略結婚を回避したい」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/962473946/911896785
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる