霊救師ルカ

不来方しい

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14-家族

091 姓『景森』

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──君の名字は景森というんだね。
──家族が骨董品を集めているから、付き合いで美術鑑定士と会う機会も多いんだ。
──知り合いの美術鑑定士で、景森と名乗って慌てて言い直した人がいるんだ。
──珍しい名字だと、お互いに印象に残るね。
 脈立つ鼓動が耳を打ち、何度かこめかみを揉みほぐした。あまりない景森という名字で、しかも美術鑑定士で、こんな偶然はあるのだろうか。言い直した後の名前は聞けなかった。怖かったのだ。知ってはいけないパンドラの箱を開けてしまえば、今ある幸せが落ちていきそうで。
 録音はしていたが、ルカに渡したデータはあくまで西湖教授の話だけだ。帰り際の話は恐怖が身体を蝕み、渡せなかったのだ。美術鑑定士であるルカならば、顔も広いし知っている可能性もある。
 データではなく、悠自ら聞かなければならない問題だ。

 新樹が美しい五月の連休に入った。
 長い連休ではSHIRAYUKIも忙しくなり、特にルカは女性たちの対応に追われている。
「ルカさん、お守りになるようなものがほしいの」
「かしこまりました」
 ルカは微笑むと、着々とアンティーク調キーホルダーのが売れていく。値段も手頃で、マリーや桜庭夏帆が作ったものだ。それでも三千円以上はするのだが、回りが高価なもののせいか、安く見えてしまうようだ。
 制服を来た高校生は、ルカに粘っている。困ったように微笑み、ルカは渡された紙を受け取った。
 その後は慌ただしく時間が経過し、店を閉める頃にはいつもより一時間も遅い時間となった。
「夕食は食べに行きませんか?」
「ぜひ」
「個室のあるお好み焼き屋がいいです」
「いいですね、炭水化物」
 休憩もままならなかったせいか、ルカは力無い顔で微笑んだ。
 掘り炬燵のある和室は、行灯の明かりが薄暗い部屋を照らしている。通路は障子、隣の部屋は襖で仕切られていた。
 悠は海鮮のミックス、ルカは豚玉に餅をトッピングだ。仕事のことや学校生活の話など、当たり障りのない話をしているところで、料理がきた。唐揚げはルカの追加注文だ。
「悠、頼みがあるのです」
「いいですよ」
「……内容を聞かずに返事をしないで下さい。一緒に、合コンに行ってもらいたいのです」
「ルカさんの口から合コンですか。貴重な言葉です」
「明後日に、渋谷で」
 ルカはすべての唐揚げにレモンをかけた。悠はレモン汁のかかった唐揚げに手を伸ばす。
「理由は、今は話せません」
「はい」
「私の行動にいろいろと驚くかもしれませんが、そっとしておいて頂けますか?」
「もちろんです」
「あなたにこのようなことを頼むのは気が引けるのですが……」
「旦那の浮気を許す妻にでもなった気持ちでいます」
 ルカの持つ起こし金は華麗にひっくり返るが、綺麗に半分に割れる。何事もなかったかのように、ボロボロになった二つをくっつけた。

──篠崎という名字の女性がいたら、私となるべく席を近くにして下さい。
 渋谷の居酒屋には、すでに女性や数人の男性が集まっていた。ルカを見るや静まり返り、男性たちは目を彷徨わせ何食わぬ顔をする。
「篠崎さん、この度はご招待して下さりありがとうございました」
「こちらこそよろしくお願いします。相変わらず良い男ですね」
 ルカははにかみ、篠崎と呼ぶ女性の隣に座った。
「今日もスーツなの?」
「ええ、まあ」
「えー、ルカさんの私服見たかったあ」
「大して変わりませんよ」
 ルカの斜め前が空いていて、悠はそこに座った。
 全員大学生くらいだ。そして悠には、篠崎という女性に見覚えがある。ワンピース姿で判らなかったが、月一ほどでSHIRAYUKIに来ては、ルカに猛烈に連絡先の交換をせがんでいた女性だった。あのときは高校の制服だった。
 乾杯をし、悠は隣にいる女性に会釈した。
「景森君ってルカさんとどういう関係?」
「上司とアルバイトです」
「まだバイト募集してる?」
「して……ないと思います」
 厳密に言うと、採る気はない、だ。
「景森君って、彼女いるの?」
「えーと……、います」
 打ち合わせ通りの答えを口にする。
「僕がここに来た理由は、人数合わせというか何というか……」
 一時間もすると、ある程度のグループが出来上がる。三杯目のアルコールを口にしながら、目の前にいる美貌を眺めた。グラスを持つ手つきすら美しいが、口にするたびに目が一瞬泳ぐ。悠にしか判らない程度に。口に合わないのだと気づき、小さく笑った。
 篠崎は相変わらずルカにべったりだ。腕を組まれても肩に頭を乗せられても、ルカは何も言わずにお酒を飲み、途中でサラダを口にしている。
「髪の毛、くすぐったいです。篠崎さん」
「触っていいよ」
 ルカは顔にかかる髪の毛を解かし、優しく撫でた。ルカらしくない行動だ。普段であれば、女性に触れるなど母親くらいだ。
「すみません、少々席を外します」
 ルカは一瞬悠を見やり、席を立った。
「僕もちょっと」
 ルカの後を追う。トイレは誰もおらず、ふたりだけの世界となった。
「なんですか、それ」
「毛根付きの髪の毛です。採取完了」
 数本の髪の毛をビニール袋に入れた。
「もう少し飲みたいですか?」
「いえ、正直言って、知らない方ばかりなので出たいです」
「渋谷のホテルで飲み直しませんか?部屋は取ってあります」
 体調が悪いというありきたりな理由を使い、ふたりは居酒屋を出た。まだ五月なだけあり、涼しい夜風が身体を冷やす。
 居酒屋からそれほど離れていない、高層ホテルに着いた。ロビーで鍵を受け取り上階を目指す。カーテンが放たれ、美しい夜景が遠くまで広がっている。車のライトは揺らめく天の川のようで、大きな光は一等星だ。
「先にシャワーをどうぞ。悠が使った後、適当な料理を注文して私も浴びます」
「お先に」
 シャワーを浴びた後はバスローブを羽織り、部屋に戻ると交代にルカがシャワールームへ入った。テーブルには、紙とペンがある。
 L型マトリックス表が書かれていて、左上から縦にA・B・O・AB。横にも同じアルファベットが並んでいる。まだ途中の表に、ルカの代わりに悠がペンを持ち書き足していく。
 風呂上がりのルカが戻ってきた。バスローブの着こなしも流石で、足の長さのせいで丈が少し短い。火照る肌はルカだけではない。熱い眼差しは失礼だと、悠は紙に視線を落とした。
「悠は、血液型の親子鑑定について詳しいですか?」
「んー、O型とO型の両親からは、O型しか生まれないとか。それほどってわけじゃ。もしかして、対象者が篠崎さん?」
「ブラヴォー。その通りです。依頼主は彼女の父親。彼女が私の店に通いつめ、私が探偵業もしている縁が重なり、依頼を受けました」
「女性といちゃつくルカさんは新鮮でした」
「忘れなさい。彼女の母親はB型。依頼主の父親はO型。彼女はA型」
「おかしいですね。B型とO型の両親からは、B型とO型しか生まれないはずです」
 表にも同様のことが書かれている。
「幼い頃に感じなかった違和感は、大学生になり表れました。父にも母にも、篠崎さんは似ていないのだそうです。本当の父親に似ているのではないかと」
「血液型からの遺伝も、おかしかったんですね」
 ルカは頷き、表に目を落とした。
「毛根付きの髪の毛を手に入れるまでが私の仕事です。明日、こちらを渡せば終了となります」
「お父さんの方が、手に入れられる気がするんですけど……」
「娘さんは今、一人暮らしをしているそうです。なのではっきりと彼女だと判る髪の毛が手に入らないと」
「そうなんですか。身を挺した演技、お疲れ様でした」
「信頼関係の成せる技ですね」
 ルカはワイングラスをくるりと回し、残りの赤い液体を飲み干した。

 高級ホテルに美しい夜景、美味しい料理が占め、仕事の話はすっかり抜け落ちていた。思い出したのが数週間経ってからで、目の前で繰り広げられる喧騒にルカは動じず、黙って耳を傾けている。
「どうしたらいいんでしょうか?今まで娘のために働いてきた私は馬鹿な男だったのです。今は娘に対する愛情が何なのか判らなくなってしまいました。これからどうしたらいいですか」
 マシンガントークで詰め寄る男に、悠は割って入った。
「悠、大丈夫ですよ。こちらは篠崎様。依頼主の方です。悠は娘さんのDNA鑑定をするために一役買ってくれました」
 横に座るよう促され、ルカの隣に腰掛けた。
「篠崎様はどうしたいのですか?」
「……戸惑ってる。相手の父親は誰なのか知りたいし、妻にも聞きたい」
 震える手は頭をかきむしった。
「けど聞くのが怖い」
「どの道、隠し通すのは難しいと思います。今の状態であれば、奥様もいずれ気づきます」
「ああ、そうだな……」
「憚りながら、篠崎様のご様子を拝見しますと、隠そうと思っていらっしゃらないのでは?」
 篠崎はゆっくりと顔を上げた。
「そう見えてしまうのか……」
「人間は突然岩石が降ってくると、目の前にある平坦な道ですら恐怖を覚えてしまうものです。通い慣れた道も信用出来なくなり、遠回りをしてしまいます。ですが、遠回りは悪いことではありません。通い慣れた道も遠回りもするというのなら、娘さんが大学を卒業するまで待ってみてはいかがでしょう?」
 篠崎は腕を組み、小さく唸った。
「せめて、二十歳になるまでは」
「……とてもがめついた話をしなければなりません。娘が大学へ通うお金も、私が働いたお金なんです。もし……DNA鑑定の結果通りだとしたら……」
「ごもっともですね。そういう感情は溢れて当たり前です。お金を稼ぐ大変さは、私も充分に承知しております」
「君ならどうする?母親に血の繋がりはないと言われたら」
「一緒にいる道を選びます。母の子でないと言われても、育ての親を愛する気持ちは変わりません」
 ヴェルディアナの笑顔が浮かんだ。元気にしているだろうか。イタリアで事件に巻き込まれ、日本に帰ってきてからは連絡を取っていない。あの朗らかな笑顔は曇らせたくない。
「このように、子の立場であればそう思います。父の立場は存じ上げません。私がアドバイスを出来るのはここまでです。正解のない答案用紙というものも、人生には多数存在します」
 篠崎は深くソファーに座り、うなだれたまま何も言わなかった。

 あれからどんな決断を下したのかは判らない。片隅に置いたはずの記憶でも、SHIRAYUKIに来るたびに篠崎のことを思い出した。やはり血の繋がりというのは重要だ。信じてきた家族が積み木のように途端に脆く崩れ去る。今までの人生に疑いを持ち、生きなければならなくなる。
 事情は違うが、疑うよりは気になるなら聞いた方がいい。
「ルカさんの知り合いで、景森という名字を聞いたことはありますか?」
 テーブルを拭く手が止まり、ルカは顔を上げた。
「あなた以外であれば、ありませんよ」
「この前、大学でちょっと小耳に挟んだんです。西湖桔平教授なんですが、知り合いの美術鑑定士が景森と名乗って慌てて言い換えた人がいるって言ってました」
「確かになかなか存在しない名字ではありますが、全くないとは言い切れません」
「でも、美術鑑定士ですよ?」
「何が言いたいのでしょう」
「僕も片足を突っ込んでいる中で、偶然で片付けられないです」
「そもそも、本当に景森だったのですか?」
 ティーポットの中は並々に注がれたロイヤルミルクティーである。割引セールで買った牛乳を今日中に使ってしまいたいと、ルカは珍しいものを入れた。残りの牛乳はババロアとして生まれ変わる。
「景山や森島、花月など、似た名字はあります」
「……そうですね。もういいです」
「……悠」
 残りのミルクティーを飲みきり、悠は立ち上がった。ルカは端から相手をする気はなかったのだ。真剣さが伝わらず、代わりに虚しさが襲ってくる。
 自ら話を切り上げ、キッチンに立つ。練乳とバニラエッセンスにゼラチン、そして牛乳。最低限の材料だが、これでミルクババロアが出来上がる。牛の顔に覆い被さるように、割引シールが貼ってある。なんだか可哀想に思え、シールを取ってあげた。
「悠、」
 背後からは切羽詰まった声がした。
「悠、先ほどは申し訳ございません。あなたの感情を逆撫でするようなことを、私は、」
「ルカさん」
「どうか、……嫌わないで」
 あのルカが。
 悠の袖を摘まみ、十センチ以上背の高い彼は、悠よりも小さく見えた。コンタクトレンズを外した目は、空よりも濃い碧眼と紫眼がまっすぐに悠を射抜く。
「嫌いになんてなりませんよ。ちょっと、悲しかっただけです。多分聞き間違いだと思います。西湖教授も、曖昧に話してましたから」
「残った牛乳は全部使ってもいいですか?」
 ルカは小さく頷く。
「練乳も入れると、コクが出て美味しいんですよ」
 さらにルカは首を縦に振る。
「ルカさん、ソファーにいていいですよ?」
 袖を掴む手が離れ、口をへの字に曲げたままそっぽを向いた。
「すぐに食べられませんし」
「過去がどんなものであろうと、血縁者がどんな方であろうと、一番大切なのは、捕らわれない生き方だと思います」
 篠崎の話なのか、悠自身の話をしているのか、それとも織り交ぜた話なのか。
「悠が夢に悩み、どんな生き方をしても、喧嘩をしてバラバラになったとしても、心の最奥では常にあなたを想っている人間がいるということを、どうか忘れないで下さい」
「想っている人間は、ルカさんは含まれますか?」
 ルカは答えない。右手の薬指に填められた指輪を掴んだ。
 良い回答の仕方ではなかったとすぐに気づいた。何を今さらと含む瞳で見つめられては、素直に謝るしかない。
 それでも、やはり西湖教授が言った言葉は気になって仕方ないのだ。遠い親戚に当たるか、それとも。
 一つの仮説が頭に浮かぶが、それを口に出せる勇気はない。
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