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7-冬支度
039 ゼリー
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十二月に入り、本格的に寒波が押し寄せてきた。東北とは違い、ほとんど積雪がないため都会は何処も彼処も歩きやすい。隣で小さなくしゃみが聞こえ、悠は巻いてたマフラーを横を歩く男に渡した。
「ルカさんが付けて下さい」
「私が付けたらあなたが寒いです」
「いいから。雪国育ちなんで、こうみえて平気なんですよ」
屈もうとしないルカに、背伸びをして無理矢理巻き付けた。前方からやってくる女性はふたりを見て止まり、高速でスマホを弄っている。そして来た道を振り返り帰っていく。
木枯らしが吹き、形の歪んだ木の葉がアスファルトの上を転がっていく。目で追った先には横開きの扉があり、音を立てて開いた。道路を挟んだ向こう側にはイタリアレストランがある。
「悠、大変です」
「どうしました?」
「これより先に、回るケーキがあります」
「回る?」
「食べ物が回るなど、日本ならではです」
「行きますか?」
「ぜひ」
交差点を左に曲がると、圧倒的長蛇の列が出来ている。しかも女性ばかりだ。皆ルカを見ては硬直し、一斉にスマホを弄り始めている。ルカは知らん顔をして、列の最後尾に並んだ。
『スタンドフラワーが飾ってありますね』
『もしかして新しく出来たお店だから、来たかったんですか?』
『女性ばかりだと、どうも入りづらいのです』
並んでいる列には男性は悠とルカのみだ。こっそり写真を撮ろうとしている女性をわざと遮り、無言の視線を送る。気まずいまま、女性たちはスマホを下ろした。
『それにしても、英語がとてもお上手になりましたね。英語で話しかければすぐに返ってくる。ブラーヴォ』
『学校での授業と、ルカさんのおかげです。でも国によっていろんな癖があるので、なかなか聞き取りずらかったりします』
『心中察します。あなたの生まれの言葉は聞き取れるようになりましたが、青森県は理解不能です』
『日本では、津軽弁はフランス語に似ていると言われていますが、実際のところどうですか?』
『似ていますか?感じたことはないのですが』
フランス人のルカが言うのであれば、そうなのだろうと納得した。木枯らしを避けるように店に入り、まるで回転寿司のような作りの座席に案内された。右から左へ、小ぶりのケーキやプリン、返照しているゼリー、ポップコーンも流れてくる。座席に座る女性たちは、ケーキよりルカに釘付けだった。
『キラキラしてますね』
『ええ。まるで宝石のようですが、私はアイスクリームを頂きます』
右から流れてくる黄色のゼリーに手を伸ばし、悠はルカに見せると、不思議そうに首を傾げた。
『きれいでルカさんみたい』
目を細め何か言いたげに微笑むが、返事は無言で返した。
何種類か食べ終えた頃、足元か覚束ない男性客が入ってきた。ドアが開いた途端に広がる独特の臭いはアルコールだ。酒に酔った大学生二人組は、レーンを挟んだ向こう側に座る。店員は迷惑そうに顔をしかめている。隣の席の女性たちは、少しでも遠ざけようと椅子を離した。
問題なく過ごし二十分が経った頃、大きな物音と女性の悲鳴に皆一斉に顔を上げた。男性たちは隣の女性たち寄りかかり、皿が床に散らばっている。
「何触ってんのよ!」
女性の怒りの声が店内に響き、悠は瞬時に身を固くさせた。店員は帰ろうとする男性客の腕を掴み、支払いがまだだと伝えた。
「何皿分食ったか忘れちまったよ」
「確か三皿くらいじゃねえ?」
酔っ払いが食べた後の山積みの皿を悠は見ていた。被害女性と目が合うが、固くなった身体は動かせず声も出ない。ルカは悠の太股に手を置き、何度か叩いた。
「お前らは俺が何皿食ったか見てたのかよ、ええ?」
「知るわけないよなあ?」
「十三枚ですね」
「あ?」
ハニーブロンドを靡かせながらルカは立ち上がると、臆することなく男たちに向かい合った。
「あなたは十三枚、隣のあなたは十枚。そしてお隣の女性は六枚。床に落ちた数を含めれば、きっちり二十九枚になるはずです。店員さん、確認お願い出来ますか?」
「……え、あ、はい」
ルカの美貌に見惚れるも、慌てて床に落ちた皿を数え始めた。今はふらついた足元はしっかりと地を踏んでいて、男たちの顔は青ざめている。
「確かに、二十九枚ですね……」
「ふざけんな!俺が食った証拠はあんのかよ!」
「私が見ておりました」
「それが証拠になんのか?」
「瀬田大学に通う足立智宏さん。これ以上罪を重ねず、素直に謝罪すべきです」
低く唸る声もかっこいいなど考えているのは悠だけだ。ルカの一言にレーンの回る音しか聞こえない。男たちも口をあんぐりと開け、ルカを凝視していた。
「私に嘘は通用しない」
店員が呼んだのか、やがて警備員が到着すると、男たちはうなだれ顔を上げることはなかった。
お腹は満たされないまま早急に立ち去り、ふたりは自然と急ぎ足で店から離れた。
どの店もクリスマス一色で、植えられている木は電飾され、夜になると一斉に煌々と荒ぶるだろう。
「あれだけ食べたのにタダでいいなんて、申し訳なかったですね」
「ときには甘えも必要です」
ルカが背後から聞き取った情報は名前と大学名くらいだが、酔っ払いをおとなしくさせるには充分すぎる材料だった。
季節風の冷たさが身体を蝕み始めた頃、悠たちは呼び止められた。揉めていた被害女性たちの横にいた人であり、ずっとルカを見ていたために悠にも記憶がある。
「何か御用ですか?」
「もしかして、フランスで有名な方ですか?」
悠も言葉に詰まる。どういう意図で話しかけてきたのか分からない。王子かどうか聞かれたわけでも、芸能人かどうか問われたわけでもない。ルカは困惑したまま首を振った。
「どういう意味でしょう」
「フランスに旅行に行ったとき、あなたをホテルのテレビで見た気がするんです。何度もルカと言ってましたし、こちらの男性もルカさんと呼んでましたよね?」
「私がルカだとして、あなたは何を聞きたいのですか?ちなみにですが、ロシア人ですか、イギリス人ですか、ドイツ人ですかとも聞かれた経験があります。日本人からすると、私は全域のヨーロッパ人に見えるようです」
「でも」
やけに食い下がり、女性は一歩も譲ろうとしない。
「お答えしましょう。私はイタリア人です」
「イタリア語は話せるんですか?」
「話せます」
私はイタリア人です、好きな食べ物はケーキです、と流暢なイタリア語を披露した。
「確かに。綺麗なイタリア語ですね……」
「あなたは話せるのですか?」
「大学が外国語を専攻していて、イタリア語とフランス語を勉強中です」
「それはそれは。頑張って下さいね」
踵を返そうとしても、女性は一向に引き下がらなかった。
「どうして、あなたはさっきの男の名前が分かったんですか?」
「黙秘です。申し訳ありませんが、これ以上はお答えできません。我々も忙しいのです」
「忙しい?」
訝しむ彼女に、ルカは悠の肩に手を置くと簡単に引き寄せた。
「察して頂けますね?」
寒さのせいか頬が紅潮する彼女を残し、ふたりはさっさと踵を返した。
タクシーに乗り込んだふたりは池袋駅で降りた。冷気が身体を纏い、鳥肌が立った。暖められたタクシーの中にいても爪先はすでに冷え切っている。
「つけられてはいないみたいですね」
「少し、寄りませんか」
駅ナカのカフェを指差したルカに、同意した。
メニューに紅茶はなく、一番安いホットコーヒーを注文し、窓際の席に腰を下ろした。道行く人々がルカを一瞥し、二度振り返るサラリーマンもいた。
美しさは罪だが、ルカは自身の容貌についてとやかく言われることを嫌う。
「ケーキ屋での件、ごめんなさい」
「あなたが気に病む行いを私はしてしまったようですね」
「いつもそうやって、ルカさんは僕を庇おうとします。ゼリーとルカさんがあまりにきれいだったから、どうしても我慢出来なかった」
風景を眺めていたルカは、カップのコーヒーに視線を落とした。ルカの瞳と同じ漆黒色をしている。最後に甘いケーキを食べたせいで、口の中がまだ甘い。ミルクや砂糖を入れずに口に含んだ。
「もしかして、ずっと考えていたのですか?」
「はい」
「悠と外食できて、とても楽しかったですよ」
「……そうですか」
柔らかな言い方だった。
「時々、あなたを見ていると抱き締めたくなります」
目尻を下げたルカは、温かなカップに両手を添えた。
「僕が弱いからですか?」
「今の悠を強い弱いで見ていません。言い表すのは、とても難しいのです」
「抱き締めると、何か分かりますか?僕も、そういう感情はごまかしきれないときがあります」
トラックのライトがカフェを照らし、ルカのハニーブロンドを煌びやかにした。
「あなたがアルバイトを終え、元気にSHIRAYUKIを去る姿を見て、時折このような感情が生まれるのです。きっと真冬で人恋しいからかもしれません」
信号が青に変わり、人々は一斉に動き出した。駅に向かって歩く者が多数だが、逆らった方角を歩く人もいる。悠は椅子を傾けた。隣に座るルカの足に触れ、それを合図にルカが悠の肩に手を回した。悠は、細身ではあるががっちりとした脇腹に手を添える。後ろを歩くウェイトレスは一瞬立ち止まり、閉口したまま隣の席の客に水を注いだ。
「ルカさんが付けて下さい」
「私が付けたらあなたが寒いです」
「いいから。雪国育ちなんで、こうみえて平気なんですよ」
屈もうとしないルカに、背伸びをして無理矢理巻き付けた。前方からやってくる女性はふたりを見て止まり、高速でスマホを弄っている。そして来た道を振り返り帰っていく。
木枯らしが吹き、形の歪んだ木の葉がアスファルトの上を転がっていく。目で追った先には横開きの扉があり、音を立てて開いた。道路を挟んだ向こう側にはイタリアレストランがある。
「悠、大変です」
「どうしました?」
「これより先に、回るケーキがあります」
「回る?」
「食べ物が回るなど、日本ならではです」
「行きますか?」
「ぜひ」
交差点を左に曲がると、圧倒的長蛇の列が出来ている。しかも女性ばかりだ。皆ルカを見ては硬直し、一斉にスマホを弄り始めている。ルカは知らん顔をして、列の最後尾に並んだ。
『スタンドフラワーが飾ってありますね』
『もしかして新しく出来たお店だから、来たかったんですか?』
『女性ばかりだと、どうも入りづらいのです』
並んでいる列には男性は悠とルカのみだ。こっそり写真を撮ろうとしている女性をわざと遮り、無言の視線を送る。気まずいまま、女性たちはスマホを下ろした。
『それにしても、英語がとてもお上手になりましたね。英語で話しかければすぐに返ってくる。ブラーヴォ』
『学校での授業と、ルカさんのおかげです。でも国によっていろんな癖があるので、なかなか聞き取りずらかったりします』
『心中察します。あなたの生まれの言葉は聞き取れるようになりましたが、青森県は理解不能です』
『日本では、津軽弁はフランス語に似ていると言われていますが、実際のところどうですか?』
『似ていますか?感じたことはないのですが』
フランス人のルカが言うのであれば、そうなのだろうと納得した。木枯らしを避けるように店に入り、まるで回転寿司のような作りの座席に案内された。右から左へ、小ぶりのケーキやプリン、返照しているゼリー、ポップコーンも流れてくる。座席に座る女性たちは、ケーキよりルカに釘付けだった。
『キラキラしてますね』
『ええ。まるで宝石のようですが、私はアイスクリームを頂きます』
右から流れてくる黄色のゼリーに手を伸ばし、悠はルカに見せると、不思議そうに首を傾げた。
『きれいでルカさんみたい』
目を細め何か言いたげに微笑むが、返事は無言で返した。
何種類か食べ終えた頃、足元か覚束ない男性客が入ってきた。ドアが開いた途端に広がる独特の臭いはアルコールだ。酒に酔った大学生二人組は、レーンを挟んだ向こう側に座る。店員は迷惑そうに顔をしかめている。隣の席の女性たちは、少しでも遠ざけようと椅子を離した。
問題なく過ごし二十分が経った頃、大きな物音と女性の悲鳴に皆一斉に顔を上げた。男性たちは隣の女性たち寄りかかり、皿が床に散らばっている。
「何触ってんのよ!」
女性の怒りの声が店内に響き、悠は瞬時に身を固くさせた。店員は帰ろうとする男性客の腕を掴み、支払いがまだだと伝えた。
「何皿分食ったか忘れちまったよ」
「確か三皿くらいじゃねえ?」
酔っ払いが食べた後の山積みの皿を悠は見ていた。被害女性と目が合うが、固くなった身体は動かせず声も出ない。ルカは悠の太股に手を置き、何度か叩いた。
「お前らは俺が何皿食ったか見てたのかよ、ええ?」
「知るわけないよなあ?」
「十三枚ですね」
「あ?」
ハニーブロンドを靡かせながらルカは立ち上がると、臆することなく男たちに向かい合った。
「あなたは十三枚、隣のあなたは十枚。そしてお隣の女性は六枚。床に落ちた数を含めれば、きっちり二十九枚になるはずです。店員さん、確認お願い出来ますか?」
「……え、あ、はい」
ルカの美貌に見惚れるも、慌てて床に落ちた皿を数え始めた。今はふらついた足元はしっかりと地を踏んでいて、男たちの顔は青ざめている。
「確かに、二十九枚ですね……」
「ふざけんな!俺が食った証拠はあんのかよ!」
「私が見ておりました」
「それが証拠になんのか?」
「瀬田大学に通う足立智宏さん。これ以上罪を重ねず、素直に謝罪すべきです」
低く唸る声もかっこいいなど考えているのは悠だけだ。ルカの一言にレーンの回る音しか聞こえない。男たちも口をあんぐりと開け、ルカを凝視していた。
「私に嘘は通用しない」
店員が呼んだのか、やがて警備員が到着すると、男たちはうなだれ顔を上げることはなかった。
お腹は満たされないまま早急に立ち去り、ふたりは自然と急ぎ足で店から離れた。
どの店もクリスマス一色で、植えられている木は電飾され、夜になると一斉に煌々と荒ぶるだろう。
「あれだけ食べたのにタダでいいなんて、申し訳なかったですね」
「ときには甘えも必要です」
ルカが背後から聞き取った情報は名前と大学名くらいだが、酔っ払いをおとなしくさせるには充分すぎる材料だった。
季節風の冷たさが身体を蝕み始めた頃、悠たちは呼び止められた。揉めていた被害女性たちの横にいた人であり、ずっとルカを見ていたために悠にも記憶がある。
「何か御用ですか?」
「もしかして、フランスで有名な方ですか?」
悠も言葉に詰まる。どういう意図で話しかけてきたのか分からない。王子かどうか聞かれたわけでも、芸能人かどうか問われたわけでもない。ルカは困惑したまま首を振った。
「どういう意味でしょう」
「フランスに旅行に行ったとき、あなたをホテルのテレビで見た気がするんです。何度もルカと言ってましたし、こちらの男性もルカさんと呼んでましたよね?」
「私がルカだとして、あなたは何を聞きたいのですか?ちなみにですが、ロシア人ですか、イギリス人ですか、ドイツ人ですかとも聞かれた経験があります。日本人からすると、私は全域のヨーロッパ人に見えるようです」
「でも」
やけに食い下がり、女性は一歩も譲ろうとしない。
「お答えしましょう。私はイタリア人です」
「イタリア語は話せるんですか?」
「話せます」
私はイタリア人です、好きな食べ物はケーキです、と流暢なイタリア語を披露した。
「確かに。綺麗なイタリア語ですね……」
「あなたは話せるのですか?」
「大学が外国語を専攻していて、イタリア語とフランス語を勉強中です」
「それはそれは。頑張って下さいね」
踵を返そうとしても、女性は一向に引き下がらなかった。
「どうして、あなたはさっきの男の名前が分かったんですか?」
「黙秘です。申し訳ありませんが、これ以上はお答えできません。我々も忙しいのです」
「忙しい?」
訝しむ彼女に、ルカは悠の肩に手を置くと簡単に引き寄せた。
「察して頂けますね?」
寒さのせいか頬が紅潮する彼女を残し、ふたりはさっさと踵を返した。
タクシーに乗り込んだふたりは池袋駅で降りた。冷気が身体を纏い、鳥肌が立った。暖められたタクシーの中にいても爪先はすでに冷え切っている。
「つけられてはいないみたいですね」
「少し、寄りませんか」
駅ナカのカフェを指差したルカに、同意した。
メニューに紅茶はなく、一番安いホットコーヒーを注文し、窓際の席に腰を下ろした。道行く人々がルカを一瞥し、二度振り返るサラリーマンもいた。
美しさは罪だが、ルカは自身の容貌についてとやかく言われることを嫌う。
「ケーキ屋での件、ごめんなさい」
「あなたが気に病む行いを私はしてしまったようですね」
「いつもそうやって、ルカさんは僕を庇おうとします。ゼリーとルカさんがあまりにきれいだったから、どうしても我慢出来なかった」
風景を眺めていたルカは、カップのコーヒーに視線を落とした。ルカの瞳と同じ漆黒色をしている。最後に甘いケーキを食べたせいで、口の中がまだ甘い。ミルクや砂糖を入れずに口に含んだ。
「もしかして、ずっと考えていたのですか?」
「はい」
「悠と外食できて、とても楽しかったですよ」
「……そうですか」
柔らかな言い方だった。
「時々、あなたを見ていると抱き締めたくなります」
目尻を下げたルカは、温かなカップに両手を添えた。
「僕が弱いからですか?」
「今の悠を強い弱いで見ていません。言い表すのは、とても難しいのです」
「抱き締めると、何か分かりますか?僕も、そういう感情はごまかしきれないときがあります」
トラックのライトがカフェを照らし、ルカのハニーブロンドを煌びやかにした。
「あなたがアルバイトを終え、元気にSHIRAYUKIを去る姿を見て、時折このような感情が生まれるのです。きっと真冬で人恋しいからかもしれません」
信号が青に変わり、人々は一斉に動き出した。駅に向かって歩く者が多数だが、逆らった方角を歩く人もいる。悠は椅子を傾けた。隣に座るルカの足に触れ、それを合図にルカが悠の肩に手を回した。悠は、細身ではあるががっちりとした脇腹に手を添える。後ろを歩くウェイトレスは一瞬立ち止まり、閉口したまま隣の席の客に水を注いだ。
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