5 / 34
第一章 初恋と事件
05 再び、彼と
しおりを挟む
翌日、朝一で警察署へ向かった。
天候とは裏腹に、ルカの気分は横殴りの雨が降り、常に身体を痛めつけられている気分だった。
警察官の視線が雨よりも突き刺さる。
「ストーカーねえ……」
手紙とルカをまじまじと見つめ、深いため息をつく。
ため息をつきたいのはこっちだ、と言いたくなるが、二度も警察にお世話になっている以上、何も言えない。
「手紙が仕込んであったのは寮の扉でしょ? 部外者では簡単に出入りできないだろうし、きっとお友達がイタズラしちゃったんだ」
「友達がこんなことします?」
マークはルカの手を取って、包帯の巻かれた手を見せた。
少し切っただけだったが、心配性のマークは包帯を巻くと言って聞かなかった。
「そもそも、友人自体そんなに多くないですし、怨まれるほど人と付き合いが広いわけじゃないです」
友と呼べるのはマークくらいだ。引っ込み思案な自分が情けなくなる。
「人数の多さじゃない。君と面識ないだけで、向こうは知っていたパターンだってある。ただ今回のケースは、お遊びの範疇さ」
警察官の言葉に、マークは机の上で拳を作った。
「まず、回りの人に怪しい人は見なかったかと聞いてくれ。ある程度の証拠がないとこちらも動けないんだ」
「つまり、ストーカーじゃなく子供の悪戯レベルの話で、カミソリの刃が挟まっていてケガをしても、警察は動かないって言ってるんですね」
マークはぶっきらぼうに呟いた。
「そこまでは言ってない。ただ事件に繋がるものじゃないってだけだ」
「マーク、もう大丈夫だから。……いろいろとありがとうございました」
このままだと争いになりかねないので、ルカは立ち上がった。遅れてマークも渋々席を立つ。
警察署を出たところで、ルカはマークに謝った。
「謝らなきゃいけないのはあっちだろ。でも誰がこんなことをしたんだろう」
「寮長にも聞いてみるよ。爆破事件みたいな大きな事件を抱えてぴりぴりしてるのに、学生の相手なんかしたくないんだと思う……マーク?」
マークは立ち止まり、一点を見つめている。
ちょうどパトカーを降りてきた男性がこちらに近寄ってくる。エドワードだ。
ルカはマークの陰に隠れようとするが、彼が近寄ってくるのが早かった。
「兄貴じゃん! 久しぶり」
「今日は眼鏡じゃないのか」
向けられたのはルカに対してだ。マークは眼鏡をかけていない。
答えないわけにもいかず、首を縦に振った。
「なんでルカが眼鏡かけるって知ってんの?」
「この前、警察署で会ったから。な?」
エドワードはルカに笑顔を見せる。
ルカは顔を腫らすほど赤く染め、何度も頷いた。
これ以上笑顔を見せられたら、心臓が止まる。
「そうそう、聞いてよエド! ロス警察ったらひどいんだ!」
「ひどい? 何があったのかぜひ話を聞きたいな。今夜、一緒に飯でもどうだ?」
「え」
エドワードは弟のマークを見ていなかった。
こちらを向いていて、ルカはマークとエドワードを交互に見やる。
「やった! エドの奢りだ」
「学生に支払わせるようなことはしないさ。君も良いだろう?」
「えと……その……すみません……僕はホームワークがまだ終わってなくて……」
「ええ? 一緒に行こうよ。後でやればいいじゃん」
「お前は少しルカを見習え」
名前を呼ばれた瞬間、心臓が破裂する勢いで動いた。血液がじわじわ上がってくるのを感じる。
「ならば今度、一緒に行こう」
「はい……ぜひ」
昔のようにエドと呼べたら良かった。押し込めたはずの感情がむき出しになりそうで、怖かった。
マークが帰ってきたのは日付が変わろうとしていた頃だ。
「お土産」
「ありがとう、どうしたの?」
「エドが渡せって」
中身はカリフォルニアロールだった。初恋を思い出し、夕食が喉を通らなかったので見透かされた気分だった。
「俺も一つもらっていい?」
「どうぞ」
「これ、好きなんだよな」
「僕も。ライス好きにはたまらないよ」
せっかくなのでグリーンティーをふたつ淹れて、さっそくカリフォルニアロールを頬張った。
「次の日曜日にエドが寮に来たいって言ってるんだけど、いい?」
「え、ど、どうして?」
「寮を見たいんだって。俺と会って、いろいろと昔を思い出したみたい」
「ああ……そっか。うん、構わないよ。僕、図書館で勉強してるよ」
会いたいのは弟のマークだ。石を投げられたのように、心が痛い。
「なんで? 日曜日いないの?」
「家族水入らずを邪魔しちゃ駄目でしょ? 僕はエドワードが帰るまで外にいるよ。ランチも外で取るし」
「あー、あのさ……いや、いい。とりあえず部屋にいてよ、エドが何か奢ってくれるかもしれないし。奢り目的とかじゃなくても、いなよ。手紙の件もあったから心配なんだって」
「そう……だね。うん。しばらくはひとりで出かけないようにするんだった」
寿司を食べながら、マークはほっと息をついた。
食欲がなかったはずなのに、残りの寿司もふたりですべて食べきった。
日曜日、マークから聞いた通り、エドワードは三人分のランチを持って現れた。
前に会ったときのロス警察の制服とは違い、今は私服だ。ジーンズに黒いTシャツというシンプルな格好で、ルカは太陽でも見ている気分になった。
「きらきら……」
「ん?」
「なんでもないです……」
視線を外し、テーブルに置いてある寿司を見る。
ふと、数日前のことを思い出した。
「あの……この前、お土産にカリフォルニアロールをありがとうございました」
「ああ、ライスが好きだと聞いたんだ。喜んでもらえてよかった」
「母親が日本人なので、日本食を食べるんです」
部屋中を飛び跳ねるくらいに喜びました、と心の中で伝える。実際は黙々と食べ進めていただけだが、嬉しさで天井を突き破る気持ちだった。
「マークは?」
「ちょっと用事があって……あ、メールが届いてます」
──教授に呼ばれたから遅くなる。先食べてていいよ!
「どうした?」
「お先にどうぞって。教授と何か話しているみたいです」
「なら先に食べるか」
いつもはマークがいる関にエドワードがいると、不思議な気持ちになった。向かい合わせで同じ空間にいられるだけで、胸がいっぱいだ。
震える手でなんとか箸を持ち直した。
「君と話がしたかった」
独り言のような小さな声だが、耳にはしっかりと届いた。
箸を強く持つと、指先が白くなり、感覚が失われていく。
「いろいろと大変な思いをしたな」
すぐに爆破事件や手紙に関するものだと理解した。嬉しさ半分、残りは膨らんだ気持ちが萎んでいった。
あり得ないと判っているのに、彼も同じ気持ちでいてほしいと期待せずにはいられない。
「そこのドアに手紙が挟まっていたのか」
エドワードは向こうのドアを見やる。
「マークから聞いたんですね」
「大体は。君からも直接聞きたいと思ってね」
「僕……自分であんなことをしたりしません」
「判っているさ。昔から君は誰よりも優しくて、真面目な子だ」
「真面目……」
「君の年齢だと真面目と言われるのには抵抗がある年頃かもしれないね。遊びたい盛りだろうに気持ちを押し留めて、毎日勉強の日々。今しっかりやっていれば、必ず実になるときがくる。絶対に」
力強く、絶対に自分が正しいとエドワードは断言する。
心を締めつけていた鎖が、いくらか解けた気がした。
天候とは裏腹に、ルカの気分は横殴りの雨が降り、常に身体を痛めつけられている気分だった。
警察官の視線が雨よりも突き刺さる。
「ストーカーねえ……」
手紙とルカをまじまじと見つめ、深いため息をつく。
ため息をつきたいのはこっちだ、と言いたくなるが、二度も警察にお世話になっている以上、何も言えない。
「手紙が仕込んであったのは寮の扉でしょ? 部外者では簡単に出入りできないだろうし、きっとお友達がイタズラしちゃったんだ」
「友達がこんなことします?」
マークはルカの手を取って、包帯の巻かれた手を見せた。
少し切っただけだったが、心配性のマークは包帯を巻くと言って聞かなかった。
「そもそも、友人自体そんなに多くないですし、怨まれるほど人と付き合いが広いわけじゃないです」
友と呼べるのはマークくらいだ。引っ込み思案な自分が情けなくなる。
「人数の多さじゃない。君と面識ないだけで、向こうは知っていたパターンだってある。ただ今回のケースは、お遊びの範疇さ」
警察官の言葉に、マークは机の上で拳を作った。
「まず、回りの人に怪しい人は見なかったかと聞いてくれ。ある程度の証拠がないとこちらも動けないんだ」
「つまり、ストーカーじゃなく子供の悪戯レベルの話で、カミソリの刃が挟まっていてケガをしても、警察は動かないって言ってるんですね」
マークはぶっきらぼうに呟いた。
「そこまでは言ってない。ただ事件に繋がるものじゃないってだけだ」
「マーク、もう大丈夫だから。……いろいろとありがとうございました」
このままだと争いになりかねないので、ルカは立ち上がった。遅れてマークも渋々席を立つ。
警察署を出たところで、ルカはマークに謝った。
「謝らなきゃいけないのはあっちだろ。でも誰がこんなことをしたんだろう」
「寮長にも聞いてみるよ。爆破事件みたいな大きな事件を抱えてぴりぴりしてるのに、学生の相手なんかしたくないんだと思う……マーク?」
マークは立ち止まり、一点を見つめている。
ちょうどパトカーを降りてきた男性がこちらに近寄ってくる。エドワードだ。
ルカはマークの陰に隠れようとするが、彼が近寄ってくるのが早かった。
「兄貴じゃん! 久しぶり」
「今日は眼鏡じゃないのか」
向けられたのはルカに対してだ。マークは眼鏡をかけていない。
答えないわけにもいかず、首を縦に振った。
「なんでルカが眼鏡かけるって知ってんの?」
「この前、警察署で会ったから。な?」
エドワードはルカに笑顔を見せる。
ルカは顔を腫らすほど赤く染め、何度も頷いた。
これ以上笑顔を見せられたら、心臓が止まる。
「そうそう、聞いてよエド! ロス警察ったらひどいんだ!」
「ひどい? 何があったのかぜひ話を聞きたいな。今夜、一緒に飯でもどうだ?」
「え」
エドワードは弟のマークを見ていなかった。
こちらを向いていて、ルカはマークとエドワードを交互に見やる。
「やった! エドの奢りだ」
「学生に支払わせるようなことはしないさ。君も良いだろう?」
「えと……その……すみません……僕はホームワークがまだ終わってなくて……」
「ええ? 一緒に行こうよ。後でやればいいじゃん」
「お前は少しルカを見習え」
名前を呼ばれた瞬間、心臓が破裂する勢いで動いた。血液がじわじわ上がってくるのを感じる。
「ならば今度、一緒に行こう」
「はい……ぜひ」
昔のようにエドと呼べたら良かった。押し込めたはずの感情がむき出しになりそうで、怖かった。
マークが帰ってきたのは日付が変わろうとしていた頃だ。
「お土産」
「ありがとう、どうしたの?」
「エドが渡せって」
中身はカリフォルニアロールだった。初恋を思い出し、夕食が喉を通らなかったので見透かされた気分だった。
「俺も一つもらっていい?」
「どうぞ」
「これ、好きなんだよな」
「僕も。ライス好きにはたまらないよ」
せっかくなのでグリーンティーをふたつ淹れて、さっそくカリフォルニアロールを頬張った。
「次の日曜日にエドが寮に来たいって言ってるんだけど、いい?」
「え、ど、どうして?」
「寮を見たいんだって。俺と会って、いろいろと昔を思い出したみたい」
「ああ……そっか。うん、構わないよ。僕、図書館で勉強してるよ」
会いたいのは弟のマークだ。石を投げられたのように、心が痛い。
「なんで? 日曜日いないの?」
「家族水入らずを邪魔しちゃ駄目でしょ? 僕はエドワードが帰るまで外にいるよ。ランチも外で取るし」
「あー、あのさ……いや、いい。とりあえず部屋にいてよ、エドが何か奢ってくれるかもしれないし。奢り目的とかじゃなくても、いなよ。手紙の件もあったから心配なんだって」
「そう……だね。うん。しばらくはひとりで出かけないようにするんだった」
寿司を食べながら、マークはほっと息をついた。
食欲がなかったはずなのに、残りの寿司もふたりですべて食べきった。
日曜日、マークから聞いた通り、エドワードは三人分のランチを持って現れた。
前に会ったときのロス警察の制服とは違い、今は私服だ。ジーンズに黒いTシャツというシンプルな格好で、ルカは太陽でも見ている気分になった。
「きらきら……」
「ん?」
「なんでもないです……」
視線を外し、テーブルに置いてある寿司を見る。
ふと、数日前のことを思い出した。
「あの……この前、お土産にカリフォルニアロールをありがとうございました」
「ああ、ライスが好きだと聞いたんだ。喜んでもらえてよかった」
「母親が日本人なので、日本食を食べるんです」
部屋中を飛び跳ねるくらいに喜びました、と心の中で伝える。実際は黙々と食べ進めていただけだが、嬉しさで天井を突き破る気持ちだった。
「マークは?」
「ちょっと用事があって……あ、メールが届いてます」
──教授に呼ばれたから遅くなる。先食べてていいよ!
「どうした?」
「お先にどうぞって。教授と何か話しているみたいです」
「なら先に食べるか」
いつもはマークがいる関にエドワードがいると、不思議な気持ちになった。向かい合わせで同じ空間にいられるだけで、胸がいっぱいだ。
震える手でなんとか箸を持ち直した。
「君と話がしたかった」
独り言のような小さな声だが、耳にはしっかりと届いた。
箸を強く持つと、指先が白くなり、感覚が失われていく。
「いろいろと大変な思いをしたな」
すぐに爆破事件や手紙に関するものだと理解した。嬉しさ半分、残りは膨らんだ気持ちが萎んでいった。
あり得ないと判っているのに、彼も同じ気持ちでいてほしいと期待せずにはいられない。
「そこのドアに手紙が挟まっていたのか」
エドワードは向こうのドアを見やる。
「マークから聞いたんですね」
「大体は。君からも直接聞きたいと思ってね」
「僕……自分であんなことをしたりしません」
「判っているさ。昔から君は誰よりも優しくて、真面目な子だ」
「真面目……」
「君の年齢だと真面目と言われるのには抵抗がある年頃かもしれないね。遊びたい盛りだろうに気持ちを押し留めて、毎日勉強の日々。今しっかりやっていれば、必ず実になるときがくる。絶対に」
力強く、絶対に自分が正しいとエドワードは断言する。
心を締めつけていた鎖が、いくらか解けた気がした。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

婚約者に会いに行ったらば
龍の御寮さん
BL
王都で暮らす婚約者レオンのもとへと会いに行ったミシェル。
そこで見たのは、レオンをお父さんと呼ぶ子供と仲良さそうに並ぶ女性の姿。
ショックでその場を逃げ出したミシェルは――
何とか弁解しようするレオンとなぜか記憶を失ったミシェル。
そこには何やら事件も絡んできて?
傷つけられたミシェルが幸せになるまでのお話です。

初恋はおしまい
佐治尚実
BL
高校生の朝好にとって卒業までの二年間は奇跡に満ちていた。クラスで目立たず、一人の時間を大事にする日々。そんな朝好に、クラスの頂点に君臨する修司の視線が絡んでくるのが不思議でならなかった。人気者の彼の一方的で執拗な気配に朝好の気持ちは高ぶり、ついには卒業式の日に修司を呼び止める所までいく。それも修司に無神経な言葉をぶつけられてショックを受ける。彼への思いを知った朝好は成人式で修司との再会を望んだ。
高校時代の初恋をこじらせた二人が、成人式で再会する話です。珍しく攻めがツンツンしています。
※以前投稿した『初恋はおしまい』を大幅に加筆修正して再投稿しました。現在非公開の『初恋はおしまい』にお気に入りや♡をくださりありがとうございました!こちらを読んでいただけると幸いです。
今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。


そんなの真実じゃない
イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———?
彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。
==============
人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる