あの夏をもう一度─大正時代の想ひ出と恋文─
大正時代──本田虎臣が十二歳になる夏、湘南にある別荘へ来ていた。
そこで出会ったのは、八重澤幸一と名乗る少年だった。
元々引き合ったのは、妹の薫子と幸一を結婚相手にと親同士が決めたためであった。虎臣と幸一は同年齢もあってすぐに打ち解け、やがて互いの別荘を行き来したり海辺で長い時間を過ごすようになる。
綺麗だのすぐに褒め言葉を口にする幸一に心乱され、虎臣は心が追いつかないでいた。
──なあ、口吸いしよっか?
幸一に言われ、虎臣は初めて身体にも変化が訪れた。
短い夏に別れを告げた後は文通をしていたが、いつしか彼から来なくなってしまう。
虎臣は高校生になり、学生寮に入った。同室になったのは、十二歳の夏に出会った幸一だった。彼の大人になった姿に、虎臣は十二歳に初めて唇を合わせた日のことを思い出す。同時に、なぜ手紙の返事をくれなかったのだと、心にわだかまりができてしまい──。
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お恥ずかしい。名前を間違えていました。申し訳ございません。
いえいえ、大丈夫ですよ!
わざわざありがとうございます!
エピローグ、悲し過ぎます。涙腺、崩壊していまいました。好きな人の幸せを願うのは素晴らしいです。馨くんの言葉に所々違和感を感じていたのですが、理由が分かりました。
このたびは感想ありがとうございます。
最後まで幸せを願い、一歩引いて前を向いた肇を書きたかったのです。
国すら敵に回る時代で、肇は肇の幸せを求めて会いに行ったのだと思います。
あともう少しで終わりますので、どうか最後までよろしくお願いいたします!
少年達の道ならぬ恋、大正時代の空気感と相まって、とても厳かで素敵です。
続きも楽しみにしています。
このたびは感想ありがとうございます! 作者の不来方(こずかた)しいと申します。
日常やふたりのまとう空気は大切にしながら書いているので、お褒めの言葉がとても嬉しく思います。
まだ始まったばかりで長くなりますが、どうか最後までよろしくお願いいたします。
冒頭の「現代は昔に比べて同性愛者が生きやすい時代になったのか、否」という旨の下りで、これは絶対に読まなくてはと直感しました。
まだ一話しか読んでいないのですが、続きもこのまま拝読したく思います。
このたびはメッセージありがとうございます。カクヨムとエブリスタでもたいへんお世話になっております。
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どうぞよろしくお願いいたします!
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