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第二章 フィアンセとバーテンダー
058 初めてのことばかり
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「こういうお店は来たことがないわ」
物珍しそうに回りを見回し、ある一点で止まった。
子供たちが群がっているのは、屋台でおなじみ、わたあめ製造機だ。俺も大好きだった。
「フランスにもありますか?」
「ええ……まあ」
煮え切らない返事で視線を外すも、落ち着かない態度だ。
子供たちに交じり、ざらめ糖を真ん中の穴に入れると薄い雲が少しずつできる。
割り箸で絡め取るだけで、小さなわたあめの完成だ。
一連の流れを遠くから見ていたベルナデット嬢は、大きな目を動かすたびに睫毛が落ちてきそうだ。
わたあめを渡すと、信じられないというような目で俺とあまいお菓子を交互に見る。
「食べてて下さい。適当にお肉と野菜を持ってきます」
大皿に数種類の肉、野菜も満遍なく盛りつけて戻ると、彼女ら割り箸を見つめていた。棒の先には何もない。
「……初めて食べた」
「初めて? わたあめですか? そんなに珍しいものじゃないのに」
「食べさせてもらえなかったのよ。屋台ですら、行ったことがないわ」
温まったプレートに肉を乗せようとしたら、ベルナデット嬢は自分がやると言い始めた。
俺の想像していた彼女とはまるで違い、普通の女の子だ。マリアンヌと一緒にいるときよりも、同じ大学の奥野さんと一緒にいる感覚。
「日本食って何が好きです? 俺は昼食は大学の学食で取るときが多いんですけど、メンチカレーがすごく好きなんです」
「メンチが乗っているの?」
「はい。カツカレーより、メンチカレーが好きなんですよ」
「…………そう」
機嫌を悪くしたかなと思ったが、彼女は焼けた肉を持ち上げ、どうしていいのか分からずにいる。
皿を差し出すと満遍なく二人で分け、器用に箸で食べ始めた。
「…………美味しい」
「良かった。こういうところは来ないんですか?」
「……来てはいけなかったから」
「そ、そうですか……」
「さっきのわたあめほどじゃないけれど、こちらのお肉もまあまあよ」
俺としては比べる対象ではないと思うが、進む箸を見てはまあいいかと納得した。
「ルイとも、よく焼き肉を食べに来るんですよ」
「仲がよろしいのね。私から奪っただけあるわ」
「あー……すみません」
「いいのよ、もう」
「もうって、」
「私の態度では、誰も見てくれないもの」
これは。
雲行きがおかしくなってきた。
「ルイのこと、好きなんですか?」
「……彼は、私を見ていないわ。この前も連絡が来たとき、婚約は破棄したから安心しろだなんて言ってきたのよ。バカみたい」
墓穴を掘っているのはルイの方だ。誰よりも人の気持ちに敏感で世界一優しいのに、もしかして女性の扱いがド下手なのか。
店に来る女性客への扱い方は下手だとは思ったことがない。むしろあしらい方も上手い。けれどそれは、あくまで横道へのそれる方法であって、まっすぐに向かい合う方法は……これ以上はやめておこう。
「憎まれ口ばかりで、私を好きにならないのは分かっているわ」
「だから、遺産を盗んだんですか?」
「……………………」
「別に警察の回し者とかじゃないんで、安心して下さい。ただ今のベルナデットさんを見ていると、お母さんに構ってほしい子供に見えてしまって。俺もばあちゃんに構ってほしくて、悪戯したことが何度もあるんですよ」
「構ってほしい……そうかもしれないわね。人に騙されて売ってしまって……取り返しのつかないことをしてしまったわ。ルイにも重くて辛い、計り知れないものを背負わせてしまった。いっそ怒ってくれた方が楽なのに、彼はいつも私の心配ばかりするのよ。自分への怒りをルイに撒き散らして……本当に私はダメな人間。家を考えるなら、あなたよりも私が婚約者でいた方がドルヴィエ家も安泰なんでしょうけれど。あの人はもう一度私がやり直したいといっても、お断りしてくるでしょうね」
「そんな、ことは……」
「一度、男性と婚約を結んでその先はどうするのって聞いたことがあるのよ。家の問題に巻き込んでしまった分、どういう形であれ幸せにするつもりだって言っていたわよ」
「……そうですか」
本人と話し合おうとしてもタイミングがうまく掴めないままだ。彼女と会うより、俺の決心がうまく定まらないのも原因の一つだった。
「こんな話より、あなたが一番聞きたかった話は遺産の在処でしょう?」
突然の英語だ。追加でフランス語にするか聞かれたが、専門用語だらけになるのは目に見えているので、有り難く英語を選ばせて頂いた。
「主にドラッグの販売が仕事。特殊なルートで仕入れをして、政府ですら容認している人間もいる」
「…………政府、」
「見たのよ。テレビでよく観る政治家が、バーの地下で売人と奥の部屋に行くところを。あなたは手出しをしてはダメ。国の大きな組織に任せて、何も知らないふりをすべきよ」
ドラッグ関係であれば、なぜ公安が動いているのか疑問だった。これで合点がいった。ルイは知っているのかどうか、どちらにせよ、彼の言う通り関わるべき相手ではなかった。
「私が使用してしまったものは、それほど強いものじゃなかった。前科もなかったから、すぐに解放されたけれど……」
「ええ、使うべきじゃないです。あなたを心配する人はいます。どうか、忘れないでほしい。月並みな言葉ですけど」
「……親にも言われたかった」
最後の言葉はフランス語だった。俺にも理解できた。
「私ね、ちゃんと罪を償ったら、フランスに戻って家業を手伝いたいの。親と、ドルヴィエ家にも謝罪したい」
「時間はかかっても、分かってもらえるといいですね」
「そうね。知りたがっていた遺産のことは、新宿の質屋に入れたのよ」
「何を入れたんですか?」
「ブレスレットよ」
「一つですか?」
「そうね。私が盗んだものは、一つだけだから」
「え?」
ルイやディミトリ氏の話を考えると、けっこうな数を盗ったと思い込んでいた。
「フランスから日本にやってきて、大量の遺産を運んで来られないわよ。それが証拠になるか分からないけれど、一応、言い訳」
「確かに……そうですよね」
もしかしたら、窃盗をした人は他にもいるのか、と別の可能性も視野に入れた。ベルナデット嬢だけではなく、二つ以上の事件が重なっていて、ドルヴィエ家の人間では知り得ない事実が隠されている。
「ディミトリたちに話しても構わないわよ。どうせ、探ってこいだの言われたんでしょう」
「言われたのはディミトリさんだけですよ。ルイは一緒に来たがってました。食事をしたかったんだと思います」
「……………………」
「俺、ルイのことも勘違いしていました。彼は何でもできて、頭もよくて綺麗で、俺の憧れだったんです。ユーリさんも言ってましたが、ルイはそんなに何でもできる人じゃない。くたびれたところを出さないようにしていただけで、実際は膝を抱えている子供だった。まあ、あ、憧れているのは変わりないですけど」
さっきから通路を通る人がちらちらと目の前の美人を眺めている。気持ちは充分伝わる。遠慮のない子供は何度も通り、何度も彼女を一途に眺めていく。気づいているはずなのに、慣れっこなのか、彼女は一寸の迷いもない意思の強い目を崩さない。
「ルイは私と食事をしたかったのではなく、あなたと来たかったのよ。電話でもあなたの話の多いこと。初めてできた友達に、舞い上がっている子供みたい。私では、友達にすらなりきれなかったから」
「ベルナデットさん、友達を作るのに肩書きも必要ありませんよ」
ベルナデット嬢は顔を上げるが、焦点が定まらない。
「よければ、俺のお客さんとして、池袋のバーに遊びに来て下さい。俺、ちょっとはカクテルを入れられるんですよ」
「そうね……そのうち……いえ、しっかりと罪を償ったらいくわ」
小さな子供たちがわたあめを片手に通路を走り、母親に怒られている。
「わたあめ、食べます?」
「……今度は私が作ります」
とびきりの笑顔を見せると、彼女は恥ずかしそうに微笑んでくれた。
また今度、と手を振ると、彼女も同じ言葉を口にした。
タクシーで帰る彼女を見守ると、早速スマホをタップした。
──ベルナデットさんに会いました。彼女はブレスレット以外、盗んでいないそうです。あと、わたあめがお気に入りで二つ食べました!
余計な話は省いて、必要最低限を送る。ディミトリ氏のいるフランスとは時差が七時間あるので、気長に待とう。
──ベルナデットさんに会ったよ。罪を償ったら、店に来るって約束した!
──お疲れ様。戻ってきてくれ。
戻ってきてくれ。オーケー、ボス。すぐにでも戻ってお茶を入れよう。俺も今日はくたくただ。ベルナデット嬢と一緒で、楽しかったが、ほぼ初対面に近い人と数時間一緒で、気疲れはどうしても溜まってしまう。
俺が一番落ち着くのはルイの側で、側に誰かがいても爆睡できるのはルイだけだ。別の落ち着かなさが背中をせわしなく這い、今はお土産をどうしようかと集中した。
物珍しそうに回りを見回し、ある一点で止まった。
子供たちが群がっているのは、屋台でおなじみ、わたあめ製造機だ。俺も大好きだった。
「フランスにもありますか?」
「ええ……まあ」
煮え切らない返事で視線を外すも、落ち着かない態度だ。
子供たちに交じり、ざらめ糖を真ん中の穴に入れると薄い雲が少しずつできる。
割り箸で絡め取るだけで、小さなわたあめの完成だ。
一連の流れを遠くから見ていたベルナデット嬢は、大きな目を動かすたびに睫毛が落ちてきそうだ。
わたあめを渡すと、信じられないというような目で俺とあまいお菓子を交互に見る。
「食べてて下さい。適当にお肉と野菜を持ってきます」
大皿に数種類の肉、野菜も満遍なく盛りつけて戻ると、彼女ら割り箸を見つめていた。棒の先には何もない。
「……初めて食べた」
「初めて? わたあめですか? そんなに珍しいものじゃないのに」
「食べさせてもらえなかったのよ。屋台ですら、行ったことがないわ」
温まったプレートに肉を乗せようとしたら、ベルナデット嬢は自分がやると言い始めた。
俺の想像していた彼女とはまるで違い、普通の女の子だ。マリアンヌと一緒にいるときよりも、同じ大学の奥野さんと一緒にいる感覚。
「日本食って何が好きです? 俺は昼食は大学の学食で取るときが多いんですけど、メンチカレーがすごく好きなんです」
「メンチが乗っているの?」
「はい。カツカレーより、メンチカレーが好きなんですよ」
「…………そう」
機嫌を悪くしたかなと思ったが、彼女は焼けた肉を持ち上げ、どうしていいのか分からずにいる。
皿を差し出すと満遍なく二人で分け、器用に箸で食べ始めた。
「…………美味しい」
「良かった。こういうところは来ないんですか?」
「……来てはいけなかったから」
「そ、そうですか……」
「さっきのわたあめほどじゃないけれど、こちらのお肉もまあまあよ」
俺としては比べる対象ではないと思うが、進む箸を見てはまあいいかと納得した。
「ルイとも、よく焼き肉を食べに来るんですよ」
「仲がよろしいのね。私から奪っただけあるわ」
「あー……すみません」
「いいのよ、もう」
「もうって、」
「私の態度では、誰も見てくれないもの」
これは。
雲行きがおかしくなってきた。
「ルイのこと、好きなんですか?」
「……彼は、私を見ていないわ。この前も連絡が来たとき、婚約は破棄したから安心しろだなんて言ってきたのよ。バカみたい」
墓穴を掘っているのはルイの方だ。誰よりも人の気持ちに敏感で世界一優しいのに、もしかして女性の扱いがド下手なのか。
店に来る女性客への扱い方は下手だとは思ったことがない。むしろあしらい方も上手い。けれどそれは、あくまで横道へのそれる方法であって、まっすぐに向かい合う方法は……これ以上はやめておこう。
「憎まれ口ばかりで、私を好きにならないのは分かっているわ」
「だから、遺産を盗んだんですか?」
「……………………」
「別に警察の回し者とかじゃないんで、安心して下さい。ただ今のベルナデットさんを見ていると、お母さんに構ってほしい子供に見えてしまって。俺もばあちゃんに構ってほしくて、悪戯したことが何度もあるんですよ」
「構ってほしい……そうかもしれないわね。人に騙されて売ってしまって……取り返しのつかないことをしてしまったわ。ルイにも重くて辛い、計り知れないものを背負わせてしまった。いっそ怒ってくれた方が楽なのに、彼はいつも私の心配ばかりするのよ。自分への怒りをルイに撒き散らして……本当に私はダメな人間。家を考えるなら、あなたよりも私が婚約者でいた方がドルヴィエ家も安泰なんでしょうけれど。あの人はもう一度私がやり直したいといっても、お断りしてくるでしょうね」
「そんな、ことは……」
「一度、男性と婚約を結んでその先はどうするのって聞いたことがあるのよ。家の問題に巻き込んでしまった分、どういう形であれ幸せにするつもりだって言っていたわよ」
「……そうですか」
本人と話し合おうとしてもタイミングがうまく掴めないままだ。彼女と会うより、俺の決心がうまく定まらないのも原因の一つだった。
「こんな話より、あなたが一番聞きたかった話は遺産の在処でしょう?」
突然の英語だ。追加でフランス語にするか聞かれたが、専門用語だらけになるのは目に見えているので、有り難く英語を選ばせて頂いた。
「主にドラッグの販売が仕事。特殊なルートで仕入れをして、政府ですら容認している人間もいる」
「…………政府、」
「見たのよ。テレビでよく観る政治家が、バーの地下で売人と奥の部屋に行くところを。あなたは手出しをしてはダメ。国の大きな組織に任せて、何も知らないふりをすべきよ」
ドラッグ関係であれば、なぜ公安が動いているのか疑問だった。これで合点がいった。ルイは知っているのかどうか、どちらにせよ、彼の言う通り関わるべき相手ではなかった。
「私が使用してしまったものは、それほど強いものじゃなかった。前科もなかったから、すぐに解放されたけれど……」
「ええ、使うべきじゃないです。あなたを心配する人はいます。どうか、忘れないでほしい。月並みな言葉ですけど」
「……親にも言われたかった」
最後の言葉はフランス語だった。俺にも理解できた。
「私ね、ちゃんと罪を償ったら、フランスに戻って家業を手伝いたいの。親と、ドルヴィエ家にも謝罪したい」
「時間はかかっても、分かってもらえるといいですね」
「そうね。知りたがっていた遺産のことは、新宿の質屋に入れたのよ」
「何を入れたんですか?」
「ブレスレットよ」
「一つですか?」
「そうね。私が盗んだものは、一つだけだから」
「え?」
ルイやディミトリ氏の話を考えると、けっこうな数を盗ったと思い込んでいた。
「フランスから日本にやってきて、大量の遺産を運んで来られないわよ。それが証拠になるか分からないけれど、一応、言い訳」
「確かに……そうですよね」
もしかしたら、窃盗をした人は他にもいるのか、と別の可能性も視野に入れた。ベルナデット嬢だけではなく、二つ以上の事件が重なっていて、ドルヴィエ家の人間では知り得ない事実が隠されている。
「ディミトリたちに話しても構わないわよ。どうせ、探ってこいだの言われたんでしょう」
「言われたのはディミトリさんだけですよ。ルイは一緒に来たがってました。食事をしたかったんだと思います」
「……………………」
「俺、ルイのことも勘違いしていました。彼は何でもできて、頭もよくて綺麗で、俺の憧れだったんです。ユーリさんも言ってましたが、ルイはそんなに何でもできる人じゃない。くたびれたところを出さないようにしていただけで、実際は膝を抱えている子供だった。まあ、あ、憧れているのは変わりないですけど」
さっきから通路を通る人がちらちらと目の前の美人を眺めている。気持ちは充分伝わる。遠慮のない子供は何度も通り、何度も彼女を一途に眺めていく。気づいているはずなのに、慣れっこなのか、彼女は一寸の迷いもない意思の強い目を崩さない。
「ルイは私と食事をしたかったのではなく、あなたと来たかったのよ。電話でもあなたの話の多いこと。初めてできた友達に、舞い上がっている子供みたい。私では、友達にすらなりきれなかったから」
「ベルナデットさん、友達を作るのに肩書きも必要ありませんよ」
ベルナデット嬢は顔を上げるが、焦点が定まらない。
「よければ、俺のお客さんとして、池袋のバーに遊びに来て下さい。俺、ちょっとはカクテルを入れられるんですよ」
「そうね……そのうち……いえ、しっかりと罪を償ったらいくわ」
小さな子供たちがわたあめを片手に通路を走り、母親に怒られている。
「わたあめ、食べます?」
「……今度は私が作ります」
とびきりの笑顔を見せると、彼女は恥ずかしそうに微笑んでくれた。
また今度、と手を振ると、彼女も同じ言葉を口にした。
タクシーで帰る彼女を見守ると、早速スマホをタップした。
──ベルナデットさんに会いました。彼女はブレスレット以外、盗んでいないそうです。あと、わたあめがお気に入りで二つ食べました!
余計な話は省いて、必要最低限を送る。ディミトリ氏のいるフランスとは時差が七時間あるので、気長に待とう。
──ベルナデットさんに会ったよ。罪を償ったら、店に来るって約束した!
──お疲れ様。戻ってきてくれ。
戻ってきてくれ。オーケー、ボス。すぐにでも戻ってお茶を入れよう。俺も今日はくたくただ。ベルナデット嬢と一緒で、楽しかったが、ほぼ初対面に近い人と数時間一緒で、気疲れはどうしても溜まってしまう。
俺が一番落ち着くのはルイの側で、側に誰かがいても爆睡できるのはルイだけだ。別の落ち着かなさが背中をせわしなく這い、今はお土産をどうしようかと集中した。
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