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第二章 フィアンセとバーテンダー
043 鍵のかかる未知なる部屋
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昨日はありがとうございますとお礼のメッセージを送ると、講義前までは返事がなかった。昼食の時間帯にメールが届き、今は二日酔いで寝ているという。
変な意味ではなく、話があるとメールをすれば、そういうことは期待を持たせるものだとお叱りを受けてしまった。たまにルイに送ってしまっていたが、気をつけるべきか。
夕方に会う約束をし、渋谷のカフェで待ち合わせをした。スクランブル交差点の信号が変わるたびに、面白いほど人と車が入れ替わる。大きな事故が起こらないのが不思議だ。目に見えない何かに守られている気さえする。
「こんにちは」
もう一つメイドという顔を持っていると言わなければ誰も分からないだろう。眼鏡にジーンズ、黒い上着と、地味であまり目立つタイプではない。彼女は顔のせいで待っていたファンが分からなかったと思い込んでいるが、実際は華やかな衣装の印象が強すぎて普段着の彼女が『あいにゃん』だと認識できなかっただけではないか。今のままだって充分に素敵なのに。
「ど、どうも」
席につくと、花園さんはミルクも入れずにコーヒーを口にした。
「すみません、呼び出してしまって。お菓子ありがとうございました。ルイと頂きましたが、美味しかったです」
「ルイさんも甘いものは食べるんですか?」
「まあまあ、ですね」
味覚のせいでほとんど食べないとは言えず、曖昧に濁した。
「話ってなんでしょうか」
「本当は昨日言うつもりだったんですが、他のお客さんがいる手前、なかなか言い出せなくて。というより途中から忙しくなって忘れてしまって」
「すごい賑わってましたもんね」
「はは……カクテルだけじゃなくルイの人気もすごくて」
「そうですか? 花岡さん目当ての方もいらっしゃったみたいですけど。人の視線に敏感なんですよね、私」
「まさかまさか。ありえませんって。話なんですけど、こういう男性って見覚えはあります?」
ずっと前すぎて忘れていた。俺は過去に重野氏とスマホのカメラで写真を撮ったことがあった。アルバイトが終わって帰ろうとした矢先、新しいスマホを買ったから試しに撮ろうと言われて二人で映ったものがある。前のスマホに入っていたため、すっかり忘れていたのだ。
「けっこう体つきの大きな人ですね」
「身長は俺よりあります。多分。大学入ってから伸びたんで、今は同じくらいかも」
「花岡さんって何センチですか?」
「百七十八くらいです」
「それだけの身長で身体も大きいなら分かるはずですけど。ちょっと記憶にないです。私も働きづめってわけじゃないし、もしかしたら休みの日に来てたりするのかも。どうして捜してんですか?」
理由を聞かれるのは想定済みで、昨日の夜から散々悩んだ挙げ句に出した答えは、正直に話すことだった。下手に嘘を吐くよりも事情を説明して知ってもらうべきだ。
「写真の男は、俺のストーカーなんです。前のバイト先でいろいろあって。家にたまたまあった花園さんのバイト先のチラシが無くなってて、不法侵入したときに持っていったみたいなんです」
「あー、なるほど。何のバイトしてたんですか?」
「特殊清掃員です」
「なんですか、それ」
「亡くなった方の家の掃除をしたりするんです」
「すごい仕事ですね……」
コーヒーを飲む手が止まっている。特殊清掃員のアルバイトなんて、驚かれるに決まっている。
「ストーカーの件ですけど、気をつけますね。とは言っても、今月で辞めちゃうんですけど」
「え、決めたんですか?」
「ルイさんに言われて気づいたこともあったんです。容姿のせいでいじめも姉と比べられたこともありましたけど、大学に入れたのは容姿は関係なく、自分の努力と実力で勝ち取ったものなんです。容姿で差別をしない居場所は、もっとあるかもしれないって思いました。そういう世界が他にもあるんなら、もっと視野を広げて見つけてみようって考えたんです。整形はそれからでも遅くないんじゃないかって」
「他人事のように聞こえるかもしれませんけど、花園さんって笑った顔も素敵ですよ。笑顔に勝るものはないんじゃないかって。ルイの容姿は規格外だから比べる理由なんてないしね」
「……そういうことって、誰にでも言ってるんですか?」
「そういう? 容姿のことですか? ルイには綺麗だの美術館の彫刻だの話してますけど」
花園さんはコーヒーを飲み干し、ごちそうさまと呟いた。ここのコーヒーは美味しい。俺も頼んだフィナンシェを口に入れてコーヒーも平らげた。
「この後の予定ってあります?」
「渋谷にせっかく来たから、どこかのバーにでも寄って勉強しておこうかなあって思ってます。ルイ以外の作るカクテルはあまり飲むことないんで」
「私もついていっていいですか?」
「お酒飲みますよ? 二日酔いは?」
「ビールなら大丈夫です。私が飲めそうなもの教えて下さい」
ビールのカクテルは数種類知っている。ルイも店で作っていた。
バーに行くとは言ったものの、どこがいいとかよく分からない。ネットで近くて早い時間から開いている店を探し、カフェを後にした。
カフェから歩いておよそ十分ほどですぐに着いた。文明をフルに生かした機具は本当に便利なものだ。店もすぐに調べがつくし、行き方だって表示される。
エレティックと同じように地下に続く階段の先にバーがある。バーは地下に作らなければならない理由でもあるのだろうか。秘密基地のようで、俺は好きだ。もしかして、奥にくすぶる少年の心を刺激するためなのかもしれない。ルイに話したら、場所の問題だとばっさり切りそうだ。
「いらっしゃいませ」
人の良さそうな笑顔で出迎えた男性は、カウンター席に案内する。
俺のイメージはエレティックが常に中心にあるので、こうも広いと落ち着かない。
ソファー席はすべて埋まっている。ネット評判は良かったが、ここまで人気だとは思いもしなかった。カウンター席に座る煙草の煙をくゆらせた男性と目が合う。後ろにいる花園さんを品定めするように見てきたので、彼女を奥に座らせ俺は真ん中に座った。
「レッドアイと、マリブパインを一つずつ」
本当はもう少し強めのカクテルにするつもりだったが、なんとなくだ、嫌な悪寒が背筋を走ったので、わりと飲み慣れているものを選んだ。
それにしても、人の行き来の激しい店だ。奥にも店が繋がっているようで、中からぞろぞろと人が出てくる。
「奥はなんでしょうね」
花園さんも疑問に思っていたようで、横目で見ながらグラスを口にする。
「VIPルームだったりして」
「ルイさんの店にあるんですか?」
「ないですよ。もともとルイがひとりで経営してた店ですし、あっても店が回らないと思います」
外を歩けばほとんど日本人なのに、この店は多国籍化状態だ。白人や黒人、ターバンを頭に巻いた人までいるし、日本なのに俺たちが場違いに見える。
カウンターの中の店員とは正面ではなく横になるように座っており、見ないようにしていてもVIPルームを行き来する人々が目に入ってきてしまう。
傾けたグラスには黄色の液体がライトに照らされ、宝石のように輝いている。同じ色だからこそ、目についたのかもしれない。巻いたブロンドヘアーを揺らしながら背の高い女性が入っていく。後ろ姿が綺麗だから注視したわけではない。俺は彼女を写真で見たことがある。日本人はヨーロッパ人の区別がつきにくいというが、根拠のない確信があった。
追いかけようと席を立つと、バーテンダーもVIPルームの入り口に立つ男性も俺を見る。俺の行動を髪の毛の揺れ一つも逃すまいと、遠慮を知らない。
「俺……ちょっとトイレ」
バーテンダーにも聞こえるように花園さんに言うと、ようやく目を離してくれた。十秒もないのに、長い時間だった。
精神を落ち着かせたり記憶を刺激するには、トイレのようなこじんまりとした個室がいい。実家のトイレのドアにかけ算のポスターを貼って覚えたりもした。祖母の粋な計らいを思い出し、熱いものが込み上げてくる。
「なんだ……これ……?」
想い出に浸る俺を引き裂いたのは、透明なビニール袋だ。鏡の前に置いてあり、白い包みと折り紙のような紙が数枚入っている。
手に取らない方がいい気がした。俺の頭は危険を知らせるざわつきが、次から次へと沸いてくる。これは、警察案件のあれではないだろうか。
「んんっ……!」
袋に気を取られているせいで油断をした。後ろから誰かに羽交い締めにされ、息ができない。暴れるよりもおとなしくするべきと判断し、締めた脇を緩めた。
「そうだ。黙っている方がいい」
低めの男性の声だ。ビニール袋をかっさらった男性は、トイレの奥に進むと壁の前で止まる。気をつけて見なければ分からない小さな穴がある。鍵穴だ。男性は解錠すると、明かりのない通路を手探りで進んでいく。
意外と冷静な自分がいて、彼は俺より歩幅が小さいことが分かった。弱い立場にいるのに俺が合わせるように歩き、おかしくて喉の奥が震える。
「おとなしくしておけよ」
二度目の脅しを受け、特に頷きもせずに光の漏れる部屋に足を踏み入れた。
変な意味ではなく、話があるとメールをすれば、そういうことは期待を持たせるものだとお叱りを受けてしまった。たまにルイに送ってしまっていたが、気をつけるべきか。
夕方に会う約束をし、渋谷のカフェで待ち合わせをした。スクランブル交差点の信号が変わるたびに、面白いほど人と車が入れ替わる。大きな事故が起こらないのが不思議だ。目に見えない何かに守られている気さえする。
「こんにちは」
もう一つメイドという顔を持っていると言わなければ誰も分からないだろう。眼鏡にジーンズ、黒い上着と、地味であまり目立つタイプではない。彼女は顔のせいで待っていたファンが分からなかったと思い込んでいるが、実際は華やかな衣装の印象が強すぎて普段着の彼女が『あいにゃん』だと認識できなかっただけではないか。今のままだって充分に素敵なのに。
「ど、どうも」
席につくと、花園さんはミルクも入れずにコーヒーを口にした。
「すみません、呼び出してしまって。お菓子ありがとうございました。ルイと頂きましたが、美味しかったです」
「ルイさんも甘いものは食べるんですか?」
「まあまあ、ですね」
味覚のせいでほとんど食べないとは言えず、曖昧に濁した。
「話ってなんでしょうか」
「本当は昨日言うつもりだったんですが、他のお客さんがいる手前、なかなか言い出せなくて。というより途中から忙しくなって忘れてしまって」
「すごい賑わってましたもんね」
「はは……カクテルだけじゃなくルイの人気もすごくて」
「そうですか? 花岡さん目当ての方もいらっしゃったみたいですけど。人の視線に敏感なんですよね、私」
「まさかまさか。ありえませんって。話なんですけど、こういう男性って見覚えはあります?」
ずっと前すぎて忘れていた。俺は過去に重野氏とスマホのカメラで写真を撮ったことがあった。アルバイトが終わって帰ろうとした矢先、新しいスマホを買ったから試しに撮ろうと言われて二人で映ったものがある。前のスマホに入っていたため、すっかり忘れていたのだ。
「けっこう体つきの大きな人ですね」
「身長は俺よりあります。多分。大学入ってから伸びたんで、今は同じくらいかも」
「花岡さんって何センチですか?」
「百七十八くらいです」
「それだけの身長で身体も大きいなら分かるはずですけど。ちょっと記憶にないです。私も働きづめってわけじゃないし、もしかしたら休みの日に来てたりするのかも。どうして捜してんですか?」
理由を聞かれるのは想定済みで、昨日の夜から散々悩んだ挙げ句に出した答えは、正直に話すことだった。下手に嘘を吐くよりも事情を説明して知ってもらうべきだ。
「写真の男は、俺のストーカーなんです。前のバイト先でいろいろあって。家にたまたまあった花園さんのバイト先のチラシが無くなってて、不法侵入したときに持っていったみたいなんです」
「あー、なるほど。何のバイトしてたんですか?」
「特殊清掃員です」
「なんですか、それ」
「亡くなった方の家の掃除をしたりするんです」
「すごい仕事ですね……」
コーヒーを飲む手が止まっている。特殊清掃員のアルバイトなんて、驚かれるに決まっている。
「ストーカーの件ですけど、気をつけますね。とは言っても、今月で辞めちゃうんですけど」
「え、決めたんですか?」
「ルイさんに言われて気づいたこともあったんです。容姿のせいでいじめも姉と比べられたこともありましたけど、大学に入れたのは容姿は関係なく、自分の努力と実力で勝ち取ったものなんです。容姿で差別をしない居場所は、もっとあるかもしれないって思いました。そういう世界が他にもあるんなら、もっと視野を広げて見つけてみようって考えたんです。整形はそれからでも遅くないんじゃないかって」
「他人事のように聞こえるかもしれませんけど、花園さんって笑った顔も素敵ですよ。笑顔に勝るものはないんじゃないかって。ルイの容姿は規格外だから比べる理由なんてないしね」
「……そういうことって、誰にでも言ってるんですか?」
「そういう? 容姿のことですか? ルイには綺麗だの美術館の彫刻だの話してますけど」
花園さんはコーヒーを飲み干し、ごちそうさまと呟いた。ここのコーヒーは美味しい。俺も頼んだフィナンシェを口に入れてコーヒーも平らげた。
「この後の予定ってあります?」
「渋谷にせっかく来たから、どこかのバーにでも寄って勉強しておこうかなあって思ってます。ルイ以外の作るカクテルはあまり飲むことないんで」
「私もついていっていいですか?」
「お酒飲みますよ? 二日酔いは?」
「ビールなら大丈夫です。私が飲めそうなもの教えて下さい」
ビールのカクテルは数種類知っている。ルイも店で作っていた。
バーに行くとは言ったものの、どこがいいとかよく分からない。ネットで近くて早い時間から開いている店を探し、カフェを後にした。
カフェから歩いておよそ十分ほどですぐに着いた。文明をフルに生かした機具は本当に便利なものだ。店もすぐに調べがつくし、行き方だって表示される。
エレティックと同じように地下に続く階段の先にバーがある。バーは地下に作らなければならない理由でもあるのだろうか。秘密基地のようで、俺は好きだ。もしかして、奥にくすぶる少年の心を刺激するためなのかもしれない。ルイに話したら、場所の問題だとばっさり切りそうだ。
「いらっしゃいませ」
人の良さそうな笑顔で出迎えた男性は、カウンター席に案内する。
俺のイメージはエレティックが常に中心にあるので、こうも広いと落ち着かない。
ソファー席はすべて埋まっている。ネット評判は良かったが、ここまで人気だとは思いもしなかった。カウンター席に座る煙草の煙をくゆらせた男性と目が合う。後ろにいる花園さんを品定めするように見てきたので、彼女を奥に座らせ俺は真ん中に座った。
「レッドアイと、マリブパインを一つずつ」
本当はもう少し強めのカクテルにするつもりだったが、なんとなくだ、嫌な悪寒が背筋を走ったので、わりと飲み慣れているものを選んだ。
それにしても、人の行き来の激しい店だ。奥にも店が繋がっているようで、中からぞろぞろと人が出てくる。
「奥はなんでしょうね」
花園さんも疑問に思っていたようで、横目で見ながらグラスを口にする。
「VIPルームだったりして」
「ルイさんの店にあるんですか?」
「ないですよ。もともとルイがひとりで経営してた店ですし、あっても店が回らないと思います」
外を歩けばほとんど日本人なのに、この店は多国籍化状態だ。白人や黒人、ターバンを頭に巻いた人までいるし、日本なのに俺たちが場違いに見える。
カウンターの中の店員とは正面ではなく横になるように座っており、見ないようにしていてもVIPルームを行き来する人々が目に入ってきてしまう。
傾けたグラスには黄色の液体がライトに照らされ、宝石のように輝いている。同じ色だからこそ、目についたのかもしれない。巻いたブロンドヘアーを揺らしながら背の高い女性が入っていく。後ろ姿が綺麗だから注視したわけではない。俺は彼女を写真で見たことがある。日本人はヨーロッパ人の区別がつきにくいというが、根拠のない確信があった。
追いかけようと席を立つと、バーテンダーもVIPルームの入り口に立つ男性も俺を見る。俺の行動を髪の毛の揺れ一つも逃すまいと、遠慮を知らない。
「俺……ちょっとトイレ」
バーテンダーにも聞こえるように花園さんに言うと、ようやく目を離してくれた。十秒もないのに、長い時間だった。
精神を落ち着かせたり記憶を刺激するには、トイレのようなこじんまりとした個室がいい。実家のトイレのドアにかけ算のポスターを貼って覚えたりもした。祖母の粋な計らいを思い出し、熱いものが込み上げてくる。
「なんだ……これ……?」
想い出に浸る俺を引き裂いたのは、透明なビニール袋だ。鏡の前に置いてあり、白い包みと折り紙のような紙が数枚入っている。
手に取らない方がいい気がした。俺の頭は危険を知らせるざわつきが、次から次へと沸いてくる。これは、警察案件のあれではないだろうか。
「んんっ……!」
袋に気を取られているせいで油断をした。後ろから誰かに羽交い締めにされ、息ができない。暴れるよりもおとなしくするべきと判断し、締めた脇を緩めた。
「そうだ。黙っている方がいい」
低めの男性の声だ。ビニール袋をかっさらった男性は、トイレの奥に進むと壁の前で止まる。気をつけて見なければ分からない小さな穴がある。鍵穴だ。男性は解錠すると、明かりのない通路を手探りで進んでいく。
意外と冷静な自分がいて、彼は俺より歩幅が小さいことが分かった。弱い立場にいるのに俺が合わせるように歩き、おかしくて喉の奥が震える。
「おとなしくしておけよ」
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