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第一章 大学生とバーテンダー

016 偽りのお節介

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「雨だ」
 タクシーから降りると、鼻の頭に水滴が落ちてきた。エレティックに舞い戻ってきた俺たちは、しっかりと閉めたはずの鍵を開け、家に帰ろうとするサラリーマンたちとは真逆にルイの秘密基地へと足を進めた。
「また戻ってくるとはなあ」
「まったくだ」
「あとは来週じゃないとルイに会えないしさ、会えて嬉しいよ」
 ハンガーにかけたはずの上着が落ちた。きっちりしているルイにしては珍しい。
「コーヒーは飲むか?」
「うん」
 キャリーケースから缶コーヒーを出し、一本もらった。ルイは冷蔵庫で眠っていたミネラルウォーターだ。ボトルが分裂したように、さらに増えている。
「ルイって実は忍者だったりする? 分裂の術でも使えるの?」
「お前を仲間にしたら、もう少し後先考えて行動してくれるのか? 相手はコンビニの店員にナイフを突きつけた輩だ。お前の友人でも幼なじみでもあるだろうが、今はただの犯罪者だ」
「違うよ」
 ルイは眉をひそめた。
「全然違う」
「犯罪者ではないと?」
「ううん、犯罪者。あいつは、友人でも幼なじみでもない。昔から……犯罪者」
 否定したいのは前者。犯罪者というワードに、ありったけの憎しみを込めた。間を取るために、缶コーヒーの蓋を開ける。
「何から話そうかって悩むけど、まずルイがいた理由を知りたい」
「まさか探偵業をするとは思わなかったぞ」
 ズボンのポケットからは折りたたまれた紙が出てきた。鉛筆で筆圧のかからない程度で紙を黒く染め、一枚上に書いた文字が浮かび上がっている。端末に送られてきた場所を調べながら書いた道筋と駅名などが記されていた。
「見られたくないものなら、一枚切り取ってから書いた方がいい。下の紙に筆圧で文字が浮かぶ」
「……どこまで事件を知っているんだ? 実はバーテンダーじゃなくて公安警察とか?」
「私の国籍はフランスなので、公安警察にはなれん。花岡は河野氏と知り合いで彼は強盗犯、お前が良からぬことを企んでいるのは知っている。それだけだ」
「なんで? 警察以外に話してないのに」
「そこのテレビを観ながら河野と呟いただろう。名前までは報道されていないのに」
 さあ次はお前の番だ、と琥珀色の目が俺を射抜く。けれどすぐに閉じてしまった。ルイは人と目を合わせるのが苦手なタイプだ。
「まだ短い付き合いだけど、俺のこと、どんな性格だと思ってんの?」
「お節介」
 一秒かからず口から飛び出た。そんなにか。
「だが……私は嫌いではないよ」
 顔がにやけてしまうと、ルイは不機嫌丸出しで顔を逸らした。
「いいから早く話せ」
「分かったって。けっこう暗い話になるけどいい? 茨の道というか、後ろを振り向いたら毒蛇がうようよいるような道なんだけど」
「誰しも抱えている。お前も……私も。占い師が言ったことなど、気にする必要はない」
「……ああ! あれか。今の今まで忘れていたのに」
「……………………」
「あいつと出会ったのは、小学一年生の頃だった。クラスは違ったけど、廊下ではいつも騒いで先生が怒ってたから、クラスメイトよりも先に印象付いたよ」
 俺は重い口を開くが、ルイは黙って聞いてくれる。
「日本の小学校は二年から三年に上がるときにクラス替えがあるんだけど、一緒のクラスになってしまったんだ」
 彼との出会いで、開きたくない運命の扉が開かれてしまった。こじ開けられてしまった。鍵も奪われ、反抗すらさせてもらえなかった。
「どんな子供だったんだ?」
「そうだな……想像する悪ガキそのままだよ。学校生活を共にするたびに、陰湿なものに変わっていった」
「河野氏より、お前がどんな子供だったのか興味がある」
 その言い方は、きれいで姑息的な言い方だ。俺が黙っても、ルイは辛抱強く待っていてくれる。
「俺は、クラスでも背が低くて身体も小さかった。女の子より小さいくらい」
「今とえらい違いだな」
 確かに、今の俺はルイとそれほど変わらない。ルイはどのくらい身長があるのだろうか。百八十センチは超えているだろう。
「あちらからすれば、身体も小さい俺はいじめやすいと思ったんだろうな。すぐに標的になったよ。でも認めたくなくて、気にしてくれる人はいたけど、小さなプライドが邪魔をして仲の良いふりをしてた。母さんがいなくなったときも、みんなの前で可哀想な奴だとからかわれたときは苦しかった。でも一番苦しかったのは、ばあちゃんを標的にしたことだ」
 思い出しただけで足が震える。
「河野は俺がばあちゃん子なのは知っていて、お菓子を買いたいからお小遣いをもらってこいって言い始めた。それが徐々にエスカレートしていって、財布から金を盗ってこいに変わっていった。俺は……お札を一枚抜き取ったんだ」
 ルイはそうか、とだけ漏らした。
「悪魔だよ、あいつは。けど一番悪魔なのは俺だ。ばあちゃんは気づいていたのに、知らないふりをしてた。誰にも言わなかったんだ。俺は謝れないまま、ばあちゃんは死んでしまった」
 必死で堪えれば堪えるほど、目から溢れるものは頬を伝っていく。悪魔が流した涙なんて、美しくもなんともない。汚らわしいだけだ。
「花岡志樹」
 いきなりフルネームで呼ばれ、俺は顔を上げた。いろんな液体で顔がしっちゃかめっちゃかになっている。俺も何が何だか分からない。
 差し出されたハンカチを受け取り、目元に当てた。
「うう……俺の名前知ってたんだな……覚えてたんだな……」
「……お前は時折、私の予想外の発言をストレートに投げつけてくるな。ついでに漢字でも書ける」
「どうしよ……すげー嬉しい。俺だって認識されてる。俺は花岡志樹だって感じがする……」
「とりあえず、拭け」
「めちゃくちゃ良い匂いがする……ルイの匂いだ……」
 この前買った香水とは異なる香りだ。
「名前は、お前のおばあさまがつけたのでは?」
「話したことあったっけ? そうだよ。ばあちゃんだけじゃないけど」
「だろうな」
 ハンカチは涙やその他諸々でびしょびしょだ。これは洗って返そう。
「今回の件に関しては、河野のためでも俺のお節介な性格が出たわけでもないんだ。コンビニから出てくる黒ずくめの男が、まさか河野だとは思わなかった。運命だと思った。今しかないと。取り逃がした後、警察に洗いざらい、あいつの個人情報をぶちまけたんだ。殴り込みをする勢いで。実家の場所も、家族構成も、出身校も、どんな性格かも、分かるすべてを。知り合いの伝手を通して、河野と連絡を取ることができた。あいつは俺とコンタクトを取ろうとしてきた。それがさっきの出来事だよ。新宿駅、公園、そこから見える青い屋根の一軒家。河野のおばあさんがいた。河野の家族にあいつの悪行を置き土産にしようと思ってた……でも、」
「言えなかったんだな」
 頷いた。苦々しく、悔しい。
「うちのばあちゃんと同じで、河野のおばあさんも孫を愛してた。それを見たら、言えなかった。あ、やばい……また涙が」
 ルイは立ち上がると、棚から真っ白なタオルを出して俺の頭に乗せてきた。ハンカチは優しさで、大きなタオルは包容力の固まりだ。
「俺は正義の味方でも、ヒーローでもなんでもない。復讐しか頭になかった小さい男だ。ボクシングを始めたのもさ、ばあちゃん含めて家族がいろいろあって、いじめや恐喝もあって、自分を変えたいって思ったからなんだ。父さんにボクシング習いたいって話したら、極端に口数の少ない父さんが頑張れって言ってくれた。河野たちとも放課後はつるむことは、一切止めた。田舎町だから俺がボクシングを習い始めたってすぐに広まって、河野たちは俺に構わなくなった。食が細くて心配されたりしたけど、ちゃんと食べるようになって身長も伸び、身体つきも変わっていった。中学校に入ってからも続けていたのは……女の子にモテたかったからだけど。そんな目で見るなよ」
 ゴミ箱の塵紙を見るような目だ。残念ながら、男なんてこんなものだ。
「死へ向かわず、懸命に生きようとする花岡を称賛したい。努力を怠らず、前向きで、お前の生き方はとても尊い。そして美しい。運命さだめがない花岡が、とても眩しく思える」
 ついでにテーブルにティッシュ箱、足下にはゴミ箱も置かれた。至れり尽くせりだ。わんわん泣き叫んでも、ルイは側でじっとしている。ティッシュが無くなりそうになると、棚から新しいものを出してくれた。特売で買っておいて良かった、と付け加えて。
 泣いたことも大きいだろうが、祖母の話をしてすっきりした。誰かに聞いてもらいたかったんだと思う。そして、俺のしでかした出来事を否定せず、背中を押してくれた。
「ルイ、喉渇いた」
「身体の水分を出し過ぎたな」
 ちょっと甘えてみたくて駄々を捏ねると、冷蔵庫からミネラルウォーターを出してくれた。ついでに紙パッケージの袋に入った和菓子もつけて。
「ルイの分は?」
「私は食べた。お客様からの頂き物で、お前の分だ」
 粒あんたっぷりの最中だ。冷えた水を飲みながら、三口で食べた。
「ルイの話も聞きたいんだけど」
「これほどつまらない話はないな」
「お巡りさんだってルイの話によく耳を傾けてるじゃん」
「例えば何が聞きたい?」
「おっ話してくれるのか。日本にいる理由とか、好きな食べ物とか」
「好きな食べ物はミネラルウォーター。日本に来た理由は、人を捜しているため」
「…………ほんとに?」
「…………ああ」
 隠し事は内乱と変な笑いが起こる。揺れる肩は丸見えでも、顔は長い髪で隠れてしまった。
「ミネラルウォーターのどこが好き?」
「喉をするする通りやすい」
「話半分と思ってていいか?」
「それでいい」
 あっさり認めた。でもいつも飲んでいるし、嫌いではないのだと思う。
 そして問題は人捜しだ。話してはくれたが、触れていい話題なのか判断がつかない。家族か、恋人か、兄弟か。
「相手に質問ができないのは迷いのある証拠で、腹を割って話す間柄ではないということだ」
「ばっさり斬られた……心が痛い」
「質問ができないのは、私も同じ」
「なんでも聞いてよ。答えられるものもあるよ」
「おばあさまは、なぜ亡くなった?」
 緩やかに流れていた空気が、一瞬で研ぎ澄まされた。
 目を合わせるのが苦手なくせに、こういうときはまっすぐに射抜いてくる。ずるい。俺なんて手のひらで転がされる、ちっぽけな子供だ。
「それを話すには、俺には度胸が足りない」
「度胸ときたか。上手い言い回しだ。私も同様に、人に話すには勇気が足りない」
 他にも聞きたいことは、まだ知らないカクテル並みに山ほどある。綺麗な色に染まるには時間がかかるが、いつか濁りを取り除きたい。憎悪や復讐が混じった色ではなく、彼の髪色みたいに。
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