26 / 36
第二章 便利屋として
026 ジョアンの正体
しおりを挟む
小籠包や海老チリ、八宝菜や水餃子など注文したが、ヒルはなぜか巻き寿司も追加した。中華料理屋にあってはならないものだが、ヒルには細かいことは気にするな、と言われてしまった。
八割ほど食べ終わると、ヒルは追加でコーラを注文する。
「さて……ジョアンについてだったな」
「ああ。なぜ邪魔をした?」
「邪魔?」
「メイク班の彼女たちに話を聞こうとしたら、君は止めた。何かあるんだと察したよ。もしかして口にしちゃ駄目なのか?」
「ご名答。その前に、いつどこでジョアンの名前を聞いた?」
リックは便利屋としてシナリオライターのダリル・デューの家に行ったことから話をした。そこでジョアンの名前を聞いた、と。
「映画館で監督とたまたま会って……、」
「続けてくれ」
──本当に偶然か?
今になって、ウィルのメールが浸透していく。
依頼があってダリル・デューの家に行き、そこで初めて『ジョアン』の名を聞いた。特殊メイクの仕事をしていて、雲隠れしたかのように調べても調べても彼女の姿形が見えてこない。組織に関わっていた老婆が実は特殊メイクを施した老婆でなかったことから『ジョアン』を追うと決めた。
短期間で、目と鼻の先にやって来られるものだろうか。
「お前たちが捜している『ジョアン』だけど、いない」
「待て。疑問が二つに増えた」
「なんだ?」
「今、『お前たち』って言ったよな? それは僕の背後にいる人を知っているってことか?」
「そうだ。お前の背後から警察が目を光らせている。どこまで情報を知っているのか、お前は危ない存在なんだ」
「もう一つの疑問は、『ジョアン』は存在しているのかどうかだ」
ヒルはコーラの入ったグラスを置いた。
「ネットで調べても、一切情報は出てこなかった。隠せるほど大きな組織なのかと思ったが、ある疑問も浮かんできた。初めから『ジョアン』なんて存在していなかった線だ」
映画のパーティーで、ウィルは何か言いたげに口を閉ざした。最初は何なのか分からなかったが、多分彼も同じことが言いたかったんだろう。
「元探偵としての勘かな? 当たりだ。ジョアンは存在していない」
「なら、ジョアンは何かの暗号なのか?」
「危険を知らせるために用いる言葉みたいなもんだ。曖昧で、いろんな意味が込められている」
「薬の隠語みたいな?」
「踏み込みすぎだ。奴らはまだお前がそこまで深く入ってきているとは知らない。だから手を引け」
「ヒルは手遅れなのか?」
「…………………………」
黙ったままだが、潔く頷いた。
「リックは、挫折をした経験があるか?」
「あるさ、もちろん。探偵をしていたとき、相棒に殺されそうになった。しかも彼の弟からも狙われていた。いろいろあって探偵を辞めなくちゃいけなくなったけど、最近では便利屋も楽しんでるけどね」
「けっこう壮絶だったんだな……。俺はお前みたく前向きになれない。羨ましいよ」
「身体が弱くて病院の天井ばかり見てたからね。教科書見てる時間より多かった気がするよ」
軽いジョークで笑い合い、残りの小籠包を食べた。
「なんていうかな……宗教の勧誘みたいにあからさまじゃないんだ。自然と輪の中に入っていて、気づいたら組織の中に紛れ込んでいた、みたいな」
「なんだそれ」
「多分……これは俺の勘だけど。そこそこの演技をしたら、お前は本格的に俳優にならないかって誘われる。監視のためだ。お前は薬の存在も認識してしまって、事件に巻き込まれている。すぐに何かはしないだろうが、片足一本入っているんだ。見えないと思っていても、後ろを振り返ったら手足が汚れ見えなくなる」
廊下から子供の笑い声が聞こえてくる。
ふとリックは子供、と零した。
「なあヒル、アメリカで子供が攫われているのと、組織は関係があるのか?」
空気を読むのは自称得意だ。空気をあえて読まないのも得意だが。
思い出すのは、美術館で会った子供だ。刑事のシン・オーズリーが保護したのはいいが、あれからどうなったかウィルからも聞かされていない。
張り詰めたものが指先にあたり、ぴりぴりする。
「アメリカでは子供の誘拐事件が多すぎる」
答えにならない答えをもらった。吐き捨てるようなヒルの口調からも、これ以上答えられないと言っているようなものだった。
抽象的すぎて、結局よく分からないままお開きとなった。
はっきりしているのは、組織は形作ったものではないということ。知らない間に輪に入っている可能性がある。けれど中心人物がいるのは確かだ。でなければ、あんな恐ろしい薬が出回るはずがない。
ヒルは見えない組織だと言った。それなら、警察が追い続けても不透明すぎて捕まえられないんじゃないのか。
ここ最近は味わうことのなかった感情が流れ込んできた。ネガティヴは性に合わないが、足下程度に浸る波が徐々に身体を蝕んでいく。『ジョアン』も存在していなかった事実がどうしても受け入れられなかった。
部屋に戻って端末を確認すると、ウィルからメールが来ていた。
──生きているなら返事を。お前が一緒にいるヒル・ハンセンがケガをした情報は出てこなかった。本人が話を世に出していないからかもしれんがな。それより、薬で一度捕まってる。
頭を抱えたくなる情報だった。むしろ抱えずに投げ捨てられたらどんなにいいか。
──僕は嘘をつかれたのか。
──嘘とは限らない。逮捕は隠していただけで、体操選手の挫折は本当にケガだった可能性もあるぞ。
──優しい慰めをありがとう。今だけは優しくしてくれ。かなりへこんでるんだ。
──俺から良い情報もあるが、まずはそちらから聞こう。
──『ジョアン』は存在していなかった。ヒルもいまいち分かっているような分かっていないような態度だった。
──だろうな。
やはり、ウィルは『ジョアン』は存在していない可能性も視野に入れていた。
──そっちの情報は?
──酔っ払って路地で眠っていた男がいて、そいつが例の薬を持っていた。生きたまま逮捕は有り難い。
──良かったな。お手柄じゃないか。
──お前も警察へ来てくれ。話が聞きたいそうだ。
──OK。生きていたらね。
──お前は生きる。心配するな。明日は迎えが行く。
──テキサスに?
──ああ。楽しみにしておけ。
ネガティヴだった気持ちが遠のいていき、生きる希望が沸いてきた。
果たして迎えは誰が来るのか。お仲間だろうが、見知った顔が何人か浮かぶ。
リックはシャワーを浴び、早急に眠りについた。
八割ほど食べ終わると、ヒルは追加でコーラを注文する。
「さて……ジョアンについてだったな」
「ああ。なぜ邪魔をした?」
「邪魔?」
「メイク班の彼女たちに話を聞こうとしたら、君は止めた。何かあるんだと察したよ。もしかして口にしちゃ駄目なのか?」
「ご名答。その前に、いつどこでジョアンの名前を聞いた?」
リックは便利屋としてシナリオライターのダリル・デューの家に行ったことから話をした。そこでジョアンの名前を聞いた、と。
「映画館で監督とたまたま会って……、」
「続けてくれ」
──本当に偶然か?
今になって、ウィルのメールが浸透していく。
依頼があってダリル・デューの家に行き、そこで初めて『ジョアン』の名を聞いた。特殊メイクの仕事をしていて、雲隠れしたかのように調べても調べても彼女の姿形が見えてこない。組織に関わっていた老婆が実は特殊メイクを施した老婆でなかったことから『ジョアン』を追うと決めた。
短期間で、目と鼻の先にやって来られるものだろうか。
「お前たちが捜している『ジョアン』だけど、いない」
「待て。疑問が二つに増えた」
「なんだ?」
「今、『お前たち』って言ったよな? それは僕の背後にいる人を知っているってことか?」
「そうだ。お前の背後から警察が目を光らせている。どこまで情報を知っているのか、お前は危ない存在なんだ」
「もう一つの疑問は、『ジョアン』は存在しているのかどうかだ」
ヒルはコーラの入ったグラスを置いた。
「ネットで調べても、一切情報は出てこなかった。隠せるほど大きな組織なのかと思ったが、ある疑問も浮かんできた。初めから『ジョアン』なんて存在していなかった線だ」
映画のパーティーで、ウィルは何か言いたげに口を閉ざした。最初は何なのか分からなかったが、多分彼も同じことが言いたかったんだろう。
「元探偵としての勘かな? 当たりだ。ジョアンは存在していない」
「なら、ジョアンは何かの暗号なのか?」
「危険を知らせるために用いる言葉みたいなもんだ。曖昧で、いろんな意味が込められている」
「薬の隠語みたいな?」
「踏み込みすぎだ。奴らはまだお前がそこまで深く入ってきているとは知らない。だから手を引け」
「ヒルは手遅れなのか?」
「…………………………」
黙ったままだが、潔く頷いた。
「リックは、挫折をした経験があるか?」
「あるさ、もちろん。探偵をしていたとき、相棒に殺されそうになった。しかも彼の弟からも狙われていた。いろいろあって探偵を辞めなくちゃいけなくなったけど、最近では便利屋も楽しんでるけどね」
「けっこう壮絶だったんだな……。俺はお前みたく前向きになれない。羨ましいよ」
「身体が弱くて病院の天井ばかり見てたからね。教科書見てる時間より多かった気がするよ」
軽いジョークで笑い合い、残りの小籠包を食べた。
「なんていうかな……宗教の勧誘みたいにあからさまじゃないんだ。自然と輪の中に入っていて、気づいたら組織の中に紛れ込んでいた、みたいな」
「なんだそれ」
「多分……これは俺の勘だけど。そこそこの演技をしたら、お前は本格的に俳優にならないかって誘われる。監視のためだ。お前は薬の存在も認識してしまって、事件に巻き込まれている。すぐに何かはしないだろうが、片足一本入っているんだ。見えないと思っていても、後ろを振り返ったら手足が汚れ見えなくなる」
廊下から子供の笑い声が聞こえてくる。
ふとリックは子供、と零した。
「なあヒル、アメリカで子供が攫われているのと、組織は関係があるのか?」
空気を読むのは自称得意だ。空気をあえて読まないのも得意だが。
思い出すのは、美術館で会った子供だ。刑事のシン・オーズリーが保護したのはいいが、あれからどうなったかウィルからも聞かされていない。
張り詰めたものが指先にあたり、ぴりぴりする。
「アメリカでは子供の誘拐事件が多すぎる」
答えにならない答えをもらった。吐き捨てるようなヒルの口調からも、これ以上答えられないと言っているようなものだった。
抽象的すぎて、結局よく分からないままお開きとなった。
はっきりしているのは、組織は形作ったものではないということ。知らない間に輪に入っている可能性がある。けれど中心人物がいるのは確かだ。でなければ、あんな恐ろしい薬が出回るはずがない。
ヒルは見えない組織だと言った。それなら、警察が追い続けても不透明すぎて捕まえられないんじゃないのか。
ここ最近は味わうことのなかった感情が流れ込んできた。ネガティヴは性に合わないが、足下程度に浸る波が徐々に身体を蝕んでいく。『ジョアン』も存在していなかった事実がどうしても受け入れられなかった。
部屋に戻って端末を確認すると、ウィルからメールが来ていた。
──生きているなら返事を。お前が一緒にいるヒル・ハンセンがケガをした情報は出てこなかった。本人が話を世に出していないからかもしれんがな。それより、薬で一度捕まってる。
頭を抱えたくなる情報だった。むしろ抱えずに投げ捨てられたらどんなにいいか。
──僕は嘘をつかれたのか。
──嘘とは限らない。逮捕は隠していただけで、体操選手の挫折は本当にケガだった可能性もあるぞ。
──優しい慰めをありがとう。今だけは優しくしてくれ。かなりへこんでるんだ。
──俺から良い情報もあるが、まずはそちらから聞こう。
──『ジョアン』は存在していなかった。ヒルもいまいち分かっているような分かっていないような態度だった。
──だろうな。
やはり、ウィルは『ジョアン』は存在していない可能性も視野に入れていた。
──そっちの情報は?
──酔っ払って路地で眠っていた男がいて、そいつが例の薬を持っていた。生きたまま逮捕は有り難い。
──良かったな。お手柄じゃないか。
──お前も警察へ来てくれ。話が聞きたいそうだ。
──OK。生きていたらね。
──お前は生きる。心配するな。明日は迎えが行く。
──テキサスに?
──ああ。楽しみにしておけ。
ネガティヴだった気持ちが遠のいていき、生きる希望が沸いてきた。
果たして迎えは誰が来るのか。お仲間だろうが、見知った顔が何人か浮かぶ。
リックはシャワーを浴び、早急に眠りについた。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
ビストロ・ノクターン ~記憶のない青年と不死者の洋食屋~
銀タ篇
キャラ文芸
降りしきる雨の中、倒れるように転がり込んだその場所。
なんとそこは、不死のあやかし達の洋食屋だった!?
記憶をなくして路頭に迷った青年、聖弘(仮名)は、イケメンだけどちょっとゆるふわヴァンパイアの店長の取り計らいで不死者の洋食屋『ビストロ・ノクターン』で働かせて貰うことになったのだった。
人外だけの、ちょっとお洒落な洋食屋に陽気な人狼の経営するパン屋さん。
横浜のちょっと近くにある不思議なお店で繰り広げられる、ちょっと不思議でちょっと温かい、そんな話。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、
廃妃の再婚
束原ミヤコ
恋愛
伯爵家の令嬢としてうまれたフィアナは、母を亡くしてからというもの
父にも第二夫人にも、そして腹違いの妹にも邪険に扱われていた。
ある日フィアナは、川で倒れている青年を助ける。
それから四年後、フィアナの元に国王から結婚の申し込みがくる。
身分差を気にしながらも断ることができず、フィアナは王妃となった。
あの時助けた青年は、国王になっていたのである。
「君を永遠に愛する」と約束をした国王カトル・エスタニアは
結婚してすぐに辺境にて部族の反乱が起こり、平定戦に向かう。
帰還したカトルは、族長の娘であり『精霊の愛し子』と呼ばれている美しい女性イルサナを連れていた。
カトルはイルサナを寵愛しはじめる。
王城にて居場所を失ったフィアナは、聖騎士ユリシアスに下賜されることになる。
ユリシアスは先の戦いで怪我を負い、顔の半分を包帯で覆っている寡黙な男だった。
引け目を感じながらフィアナはユリシアスと過ごすことになる。
ユリシアスと過ごすうち、フィアナは彼と惹かれ合っていく。
だがユリシアスは何かを隠しているようだ。
それはカトルの抱える、真実だった──。
マリーゴールドガーデンで待ち合わせ 〜穏やか少女と黒騎士の不思議なお茶会
符多芳年
キャラ文芸
おばあちゃんの家には【別の世界からのお客さん】がやってくる不思議な庭がある。
いつかそのおもてなしをする事を夢見ていた《加賀美イオリ》だったが
その前におばあちゃんが亡くなり、家を取り壊そうと目論む叔母に狙われる羽目になってしまう。
悲しみに暮れるイオリの前に、何故か突然【お客さん】が現れたが
それは、黒いマントに黒い鎧、おまけに竜のツノを生やしたとても禍々しい様子の《騎士様》で……
穏やか少女と、苦労性黒騎士による、ほのぼの異文化交流お茶会ラブストーリー。
第4回キャラ文芸大賞にエントリー中です。面白いと感じましたら、是非応援のほどよろしくお願い致します。
よんよんまる
如月芳美
キャラ文芸
東のプリンス・大路詩音。西のウルフ・大神響。
音楽界に燦然と輝く若きピアニストと作曲家。
見た目爽やか王子様(実は負けず嫌い)と、
クールなヴィジュアルの一匹狼(実は超弱気)、
イメージ正反対(中身も正反対)の二人で構成するユニット『よんよんまる』。
だが、これからという時に、二人の前にある男が現われる。
お互いやっと見つけた『欠けたピース』を手放さなければならないのか。
※作中に登場する団体、ホール、店、コンペなどは、全て架空のものです。
※音楽モノではありますが、音楽はただのスパイスでしかないので音楽知らない人でも大丈夫です!
(医者でもないのに医療モノのドラマを見て理解するのと同じ感覚です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる