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第7章 レインの不可思議な行動
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「これはまた…ええと…。」
ユミルは到着したレストランの前で顔を引き攣らせていた。
目の前にあるのは、ユミルでも名前だけは知っている、超高級なレストランだ。
お金持ちな貴族でないと、魔法使いであっても、手の届かない場所だ。
レインは勝手知ったる様子で店員の後をついてずんずん進んでいくので、ユミルも手を引かれるまま、やや腰が引けた格好で歩みを進める。
「嬉しくないのか?」
レインの顔には「どうだ、嬉しいだろう」と自信ありげな表情が浮かべられているが、ユミルは逆に顔を曇らせた。
ユミルは、圧倒的な身分の差を目の当たりにして、一気に冷水を浴びせられたような気持ちになってしまったのだ。
「はい、嬉しいです。」
ユミルがぎこちなく笑みを浮かべるとレインも表情を陰らせた。
「…思ったことは、ちゃんと言ってほしい。」
「いえ、嬉しいのは本当です。」
「君は嬉しいときはもっとはっきりと表情を明るくさせる。」
ユミルは驚いて目を丸くした。
(レイン様って、意外と私をよく見てくれているのね。)
これだから、いちいちときめいて、無駄な恋心を捨てられないのだ、とユミルは複雑な気持ちを抱えてしまう。
「ええと、何だか、住む世界が違うなぁって、思ってしまって。」
「君も私も、今ここに立っているじゃないか。」
平然と言ってのけるレインに、ユミルは「そうじゃない!」とツッコミを入れたくなる。
「そうですけど、そうじゃなくて…、」
「すまない、本当は言いたいことの意味を分かっている。」
ユミルが言いづらそうに、そしてうまい言葉が浮かばないことを歯がゆそうにするのを見て、レインは少しだけため息を吐いた。
「気にするな、と言ってもユミルは気にするだろうが、私はオズモンドの家を継がない、一介の魔法使いだ。…今日は少し意地になり過ぎた。ここが嫌なら、別の場所にしよう。」
レインはそう言うと、近くにいた給仕に声をかけた。
ユミルはこの場をどうすべきか頭が回らず、ただ、黙ってレインと給仕のやり取りを見ていた。レインと食事ができるは嬉しい、けど、悲しい、ユミルは相反する想いに音もたてずに口を開けたり閉じたりすることしかできない。
そして、ふたりはディナーをとることなく、ふたりを乗せた馬車はレインの邸宅へと戻っていった。
ユミルは到着したレストランの前で顔を引き攣らせていた。
目の前にあるのは、ユミルでも名前だけは知っている、超高級なレストランだ。
お金持ちな貴族でないと、魔法使いであっても、手の届かない場所だ。
レインは勝手知ったる様子で店員の後をついてずんずん進んでいくので、ユミルも手を引かれるまま、やや腰が引けた格好で歩みを進める。
「嬉しくないのか?」
レインの顔には「どうだ、嬉しいだろう」と自信ありげな表情が浮かべられているが、ユミルは逆に顔を曇らせた。
ユミルは、圧倒的な身分の差を目の当たりにして、一気に冷水を浴びせられたような気持ちになってしまったのだ。
「はい、嬉しいです。」
ユミルがぎこちなく笑みを浮かべるとレインも表情を陰らせた。
「…思ったことは、ちゃんと言ってほしい。」
「いえ、嬉しいのは本当です。」
「君は嬉しいときはもっとはっきりと表情を明るくさせる。」
ユミルは驚いて目を丸くした。
(レイン様って、意外と私をよく見てくれているのね。)
これだから、いちいちときめいて、無駄な恋心を捨てられないのだ、とユミルは複雑な気持ちを抱えてしまう。
「ええと、何だか、住む世界が違うなぁって、思ってしまって。」
「君も私も、今ここに立っているじゃないか。」
平然と言ってのけるレインに、ユミルは「そうじゃない!」とツッコミを入れたくなる。
「そうですけど、そうじゃなくて…、」
「すまない、本当は言いたいことの意味を分かっている。」
ユミルが言いづらそうに、そしてうまい言葉が浮かばないことを歯がゆそうにするのを見て、レインは少しだけため息を吐いた。
「気にするな、と言ってもユミルは気にするだろうが、私はオズモンドの家を継がない、一介の魔法使いだ。…今日は少し意地になり過ぎた。ここが嫌なら、別の場所にしよう。」
レインはそう言うと、近くにいた給仕に声をかけた。
ユミルはこの場をどうすべきか頭が回らず、ただ、黙ってレインと給仕のやり取りを見ていた。レインと食事ができるは嬉しい、けど、悲しい、ユミルは相反する想いに音もたてずに口を開けたり閉じたりすることしかできない。
そして、ふたりはディナーをとることなく、ふたりを乗せた馬車はレインの邸宅へと戻っていった。
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