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帝国編
好きこそ物の上手なれ、なのです
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「両ぉ者ゃぁ構ぁぁえぇぇえ・・・・・・ノヴァ選手、本当によろしいかぁぁ?・・・・・・騎士団の方々、これは起きてるのか?立ったまま寝ているぅぅなどとぉぅぅ・・・・・・」
「すみません龍人様、分かりにくいですがちゃんと構えている・・・はずです(そのまま寝てる時もあるけどね・・・)」
「集中すると無言なのよねノヴァは、ごめんなさいね、冒険者シークさん」
「あ、ああ・・・対峙している身としては怖いくらいに凝視されてる感覚だぞ・・・視界外した瞬間に刺されかねないな!」
よかった、ちゃんと目は覚めているようだね、なにぶん朝早くに起こしてるものだから・・・闘技場行進入場の際は半分寝ていたからね。
そして王都自宅にフィオナが連れてきたあの龍人貴族様・・・行進時、皇帝陛下の隣を歩いていたけど本当に何者なんだろうか、心なしか他の龍人様より対応が崇拝的に感じられるね。
「でぇわぁ改めてぇぇ・・・始ぃぃめぇぇえ!」
ギィィンッ 「あっぶね!?」「ちっ・・・」
「集中さえしてしまえばちゃんとやるんだけどねノヴァは、普段からそうあってほしいものだわ」
「うんそうだね、今のは殺る気すら感じられたけど・・・あわよくば一撃で試合終わらせたかったんだろうね」
ノヴァの初撃を初見で防ぐとは流石だね、強靭体鰐人型の外皮を貫くには至らなかったとはいえ、かなりの威力なはずだけど。
「くっ、なんて速えぇ刺突だ!?こっちの攻撃差し込む隙がねぇ!」
「シーク選手ぅ、ノヴァ選手の猛攻に為すすべぇぇ無しかぁぁあ、反撃の糸口を掴めるかぁぁあ!?」
この調子だとマズいね、アージュの言う通り集中全開のノヴァは強い・・・実は本気でない方が継戦力がある分、全力だと・・・・・・。
ザシュッ 「がっ・・・やってくれる!?」
バタッ! 「・・・・・・・・・あ?・・・・・・・・・?」
「シーク選手ぅ左肩に直撃を受けるぅぅぅ・・・・・・が、ノヴァ選手がぁぁ倒れたぁぁあ!?」
「う・・・もう・・・・・・無理・・・・・・」
やはり魔力の扱いが苦手なのがノヴァ最大の弱点だね、魔力量に反して、一気に消耗するせいか全力だと限界が非常に早い・・・実に極端。
「勝負あぁぁりぃぃい!・・・・・・長らく審判をやってきたがぁぁ、無傷で敗北する者は稀であるぅぅう」
「魔物への接敵一刃は得意だというのに困ったものね、だから鍛練しなさいと言っているというのに・・・」
「ノヴァちゃん、大丈夫ぅ?」「む・・・無理・・・・・・体力と・・・魔力は別なの・・・・・・」
魔力か、あまり意識してなかったけど不思議だね・・・魔力量を考えるとフィオナとかは369だったらしいけど、扱いが上手いだけであれだけバンバン使えるものなのかと・・・今更疑問に感じてしまったよ。
(皆いい動きするねレイちゃん!)
(悪くないのだわ!意外なのは第二騎士団勢は、魔力量がそこまで多くないのだわ!)
そうなんだ、剣術学院で私も一度だけ量ったような気がするけど忘れちゃったよ!
「あぁ痛かったわぁ・・・龍人様の回復魔導術は流石に効くな、と、カーム君と言ったか?次の試合頑張れよ!」
「うす、頑張るっす!」「ふぁいとだよ!」
「ふぁ、ふぁい?・・・そういえば気になってたんすけど、ウィクトールということは・・・フィオナちゃんのお姉さんっすか?」
「そうだよ!フィオナの事知ってるんだ?」
「観客席で応援してる仲間と俺、学友なんっすよ、ミリーさんともっす・・・大型種の魔物討伐なんて流石っすね!」
フィオナと同じ学院だったんだ、あれ・・・?その割には剣を持ってる!魔導学院でも剣って教えるのかな?
「ジオさんや合同戦で見たユラさんの戦い方かっけぇと思って剣も練習したんっすよ、俺、身体動かすのも好きなんで!」
(あの2人を参考にして、大丈夫なのだわ・・・?)
(私は気持ち分かるよ!魔導術って面白そうだけど、術式が全っ然分かんない!)
カーム君が左手に持ってる小盾、よく見たら短杖がくっついてる~・・・気のせいかな?取り付け方になんでか見覚えがあるよ!
「気になるっすか?学院卒業前にフィオナちゃんがこうした方がかっこいいって、鉄素材でくっつけちゃったんすけど・・・すげぇ使いやすいっす!」
やっぱりフィオナだった!昔からだけど、鉄でなんやかんやするの好きだよね!
俺の対戦相手の人はアージュさんだったすかね、騎士団って響きがかっこいいよなぁ。
それであの青髪のかっこいい人がフィオナちゃんのお兄さん・・・そうそう、確かかっこいい男をいけめんとフィオナちゃんが言ってたっすね。
「第ぃ二騎士団副団長ぅぅアージュ、冒険者ぁぁカームぅぅ・・・準備はよろしいかぁぁ?よろしいなぁ」
「よろしいわよ・・・変に言い方が移ってしまったわ」
「うす!よろしくっす!」
ミリーさんもいるからてっきりフィオナちゃんも一緒だと思ってたっすけど・・・いないっすね、と、気にしてる場合じゃなかったっす!
「始ぃぃめぇぇ!」「悪いわね!先手必勝!」
ギィンッ 「盾越しでも痛いっす!?」
やっぱ剣士は格が違うっすね!短直剣でも切り返すのは無理っすね!
だけど魔導師を甘くみてはいけないっす、学院でミリーさんやフィオナちゃんにコツを教わったっすからね!
とは言っても、フィオナちゃんから聞いた思い浮かべてパッと出すというのは・・・未だによく分からないっす!
「短杖を仕込んでいるようだから魔導術を使うようね、この距離なら詠唱なんてさせな・・・」
「ファイヤー!ファイヤー!」
短直剣でギリギリ受けたところでフレア・バレットの詠唱を連発っす、いつか無詠唱で使えるようになりたいっすね。
「やるわね!」「火の魔導術は得意っす!」
フィオナちゃんやミリーさんが得意属性に絞ったほうが扱いやすいという意味も、最初は分からなかったっすけど、エア・バレットやフロスト・バレットより、このフレア・バレットが不思議と馴染むっす・・・あの2人には何が見えてるんすかね。
距離が離れている間に、ミリーさんから卒業前に教えてもらったあれを使うっす!
「あの術式は・・・そういえば、試作の術式を紙に描いて渡した事がありましたわ」
「・・・試作なんだ、同期生なんだっけ?」
なんか気になる事が聞こえたような・・・余計な考えは術式構築を間違えそうだからやめとくっす!
「剣に宿れ!炎の力ぁ!!」
武器に火を纏わせる魔導術、詠唱はフィオナちゃんがこうしたほうがふぁんたじー?っぽいらしいから、これで覚えてしまったっす!
「カーム選手ぅ、なかなかに奇抜な魔導術を展開するぅぅ・・・初めてみる術式だぁぁ」
「・・・外気魔力を継続的に火に変換してる・・・?試作ってそういうことなんだね」
「あの頃は風を継続的に発生させる術式を考えていましたから、試作とは言っても、カーム君の適性に合わせたものですから問題はないのですわ」
学院で習った事のない術式とは思ってたっすけど・・・はっ、試合に集中しないとダメっすね!
ボォォン ボォォンッ
「惜しいわね・・・確かに魔物に対してなら効果的でしょうけどっ、これで、決めさせてもらうわ!」
しまっ!縦振りを盾でいなされ・・・!
ドカッ 「かはっ!!」
「アージュ選手の剣の柄頭がぁカーム選手の鳩尾に直撃ぃぃ、場外際に誘導されていたところをぉ容赦なく盾で追撃ぃぃ。カーム選手場外に落とされたぁぁあ!」
ひゅぉぉん・・・ 「う・・・?」
「いい勝負でしたわ、惜しかったですわね」「あ、ありがとうっす・・・」
ミリーさんが風で地面に落ちるのを助けてくれたっす・・・多重詠唱できるのは知っていたっすけど、術式なしで風の魔導術使えるなんて・・・やっぱすげぇっすね!
「すみません龍人様、分かりにくいですがちゃんと構えている・・・はずです(そのまま寝てる時もあるけどね・・・)」
「集中すると無言なのよねノヴァは、ごめんなさいね、冒険者シークさん」
「あ、ああ・・・対峙している身としては怖いくらいに凝視されてる感覚だぞ・・・視界外した瞬間に刺されかねないな!」
よかった、ちゃんと目は覚めているようだね、なにぶん朝早くに起こしてるものだから・・・闘技場行進入場の際は半分寝ていたからね。
そして王都自宅にフィオナが連れてきたあの龍人貴族様・・・行進時、皇帝陛下の隣を歩いていたけど本当に何者なんだろうか、心なしか他の龍人様より対応が崇拝的に感じられるね。
「でぇわぁ改めてぇぇ・・・始ぃぃめぇぇえ!」
ギィィンッ 「あっぶね!?」「ちっ・・・」
「集中さえしてしまえばちゃんとやるんだけどねノヴァは、普段からそうあってほしいものだわ」
「うんそうだね、今のは殺る気すら感じられたけど・・・あわよくば一撃で試合終わらせたかったんだろうね」
ノヴァの初撃を初見で防ぐとは流石だね、強靭体鰐人型の外皮を貫くには至らなかったとはいえ、かなりの威力なはずだけど。
「くっ、なんて速えぇ刺突だ!?こっちの攻撃差し込む隙がねぇ!」
「シーク選手ぅ、ノヴァ選手の猛攻に為すすべぇぇ無しかぁぁあ、反撃の糸口を掴めるかぁぁあ!?」
この調子だとマズいね、アージュの言う通り集中全開のノヴァは強い・・・実は本気でない方が継戦力がある分、全力だと・・・・・・。
ザシュッ 「がっ・・・やってくれる!?」
バタッ! 「・・・・・・・・・あ?・・・・・・・・・?」
「シーク選手ぅ左肩に直撃を受けるぅぅぅ・・・・・・が、ノヴァ選手がぁぁ倒れたぁぁあ!?」
「う・・・もう・・・・・・無理・・・・・・」
やはり魔力の扱いが苦手なのがノヴァ最大の弱点だね、魔力量に反して、一気に消耗するせいか全力だと限界が非常に早い・・・実に極端。
「勝負あぁぁりぃぃい!・・・・・・長らく審判をやってきたがぁぁ、無傷で敗北する者は稀であるぅぅう」
「魔物への接敵一刃は得意だというのに困ったものね、だから鍛練しなさいと言っているというのに・・・」
「ノヴァちゃん、大丈夫ぅ?」「む・・・無理・・・・・・体力と・・・魔力は別なの・・・・・・」
魔力か、あまり意識してなかったけど不思議だね・・・魔力量を考えるとフィオナとかは369だったらしいけど、扱いが上手いだけであれだけバンバン使えるものなのかと・・・今更疑問に感じてしまったよ。
(皆いい動きするねレイちゃん!)
(悪くないのだわ!意外なのは第二騎士団勢は、魔力量がそこまで多くないのだわ!)
そうなんだ、剣術学院で私も一度だけ量ったような気がするけど忘れちゃったよ!
「あぁ痛かったわぁ・・・龍人様の回復魔導術は流石に効くな、と、カーム君と言ったか?次の試合頑張れよ!」
「うす、頑張るっす!」「ふぁいとだよ!」
「ふぁ、ふぁい?・・・そういえば気になってたんすけど、ウィクトールということは・・・フィオナちゃんのお姉さんっすか?」
「そうだよ!フィオナの事知ってるんだ?」
「観客席で応援してる仲間と俺、学友なんっすよ、ミリーさんともっす・・・大型種の魔物討伐なんて流石っすね!」
フィオナと同じ学院だったんだ、あれ・・・?その割には剣を持ってる!魔導学院でも剣って教えるのかな?
「ジオさんや合同戦で見たユラさんの戦い方かっけぇと思って剣も練習したんっすよ、俺、身体動かすのも好きなんで!」
(あの2人を参考にして、大丈夫なのだわ・・・?)
(私は気持ち分かるよ!魔導術って面白そうだけど、術式が全っ然分かんない!)
カーム君が左手に持ってる小盾、よく見たら短杖がくっついてる~・・・気のせいかな?取り付け方になんでか見覚えがあるよ!
「気になるっすか?学院卒業前にフィオナちゃんがこうした方がかっこいいって、鉄素材でくっつけちゃったんすけど・・・すげぇ使いやすいっす!」
やっぱりフィオナだった!昔からだけど、鉄でなんやかんやするの好きだよね!
俺の対戦相手の人はアージュさんだったすかね、騎士団って響きがかっこいいよなぁ。
それであの青髪のかっこいい人がフィオナちゃんのお兄さん・・・そうそう、確かかっこいい男をいけめんとフィオナちゃんが言ってたっすね。
「第ぃ二騎士団副団長ぅぅアージュ、冒険者ぁぁカームぅぅ・・・準備はよろしいかぁぁ?よろしいなぁ」
「よろしいわよ・・・変に言い方が移ってしまったわ」
「うす!よろしくっす!」
ミリーさんもいるからてっきりフィオナちゃんも一緒だと思ってたっすけど・・・いないっすね、と、気にしてる場合じゃなかったっす!
「始ぃぃめぇぇ!」「悪いわね!先手必勝!」
ギィンッ 「盾越しでも痛いっす!?」
やっぱ剣士は格が違うっすね!短直剣でも切り返すのは無理っすね!
だけど魔導師を甘くみてはいけないっす、学院でミリーさんやフィオナちゃんにコツを教わったっすからね!
とは言っても、フィオナちゃんから聞いた思い浮かべてパッと出すというのは・・・未だによく分からないっす!
「短杖を仕込んでいるようだから魔導術を使うようね、この距離なら詠唱なんてさせな・・・」
「ファイヤー!ファイヤー!」
短直剣でギリギリ受けたところでフレア・バレットの詠唱を連発っす、いつか無詠唱で使えるようになりたいっすね。
「やるわね!」「火の魔導術は得意っす!」
フィオナちゃんやミリーさんが得意属性に絞ったほうが扱いやすいという意味も、最初は分からなかったっすけど、エア・バレットやフロスト・バレットより、このフレア・バレットが不思議と馴染むっす・・・あの2人には何が見えてるんすかね。
距離が離れている間に、ミリーさんから卒業前に教えてもらったあれを使うっす!
「あの術式は・・・そういえば、試作の術式を紙に描いて渡した事がありましたわ」
「・・・試作なんだ、同期生なんだっけ?」
なんか気になる事が聞こえたような・・・余計な考えは術式構築を間違えそうだからやめとくっす!
「剣に宿れ!炎の力ぁ!!」
武器に火を纏わせる魔導術、詠唱はフィオナちゃんがこうしたほうがふぁんたじー?っぽいらしいから、これで覚えてしまったっす!
「カーム選手ぅ、なかなかに奇抜な魔導術を展開するぅぅ・・・初めてみる術式だぁぁ」
「・・・外気魔力を継続的に火に変換してる・・・?試作ってそういうことなんだね」
「あの頃は風を継続的に発生させる術式を考えていましたから、試作とは言っても、カーム君の適性に合わせたものですから問題はないのですわ」
学院で習った事のない術式とは思ってたっすけど・・・はっ、試合に集中しないとダメっすね!
ボォォン ボォォンッ
「惜しいわね・・・確かに魔物に対してなら効果的でしょうけどっ、これで、決めさせてもらうわ!」
しまっ!縦振りを盾でいなされ・・・!
ドカッ 「かはっ!!」
「アージュ選手の剣の柄頭がぁカーム選手の鳩尾に直撃ぃぃ、場外際に誘導されていたところをぉ容赦なく盾で追撃ぃぃ。カーム選手場外に落とされたぁぁあ!」
ひゅぉぉん・・・ 「う・・・?」
「いい勝負でしたわ、惜しかったですわね」「あ、ありがとうっす・・・」
ミリーさんが風で地面に落ちるのを助けてくれたっす・・・多重詠唱できるのは知っていたっすけど、術式なしで風の魔導術使えるなんて・・・やっぱすげぇっすね!
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