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第二部 第二章 地峡カーンサス
12 漂う暗雲
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このところ、首都レグナエラは常にない様相を呈していた。
まず、人の出入が激しい。もともと大きな町であるから、商人などの出入は活発だった。
だが、昨今では入ってくる商人が激減し、どうやら商売を畳んで出て行く商人の数が少しずつ増えている。
入れ替わりに、他の町で農業や狩猟などを営んで生計を立てていたらしい、垢抜けない人々の流入が増えてきた。
そうした人々は大抵、夜逃げ同様大量の荷物を抱えていたが、中には着のみ着のまま出てきたと思しき哀れな恰好をした人もいて、先の生活が案じられた。
次に、城塞都市であるレグナエラは城だけでなく町も塀で囲まれているのだが、市民が住む区域にある三つの門の警備が厳しくなった。
人々の出入を禁じるのではなく、出入する人々に対する取調べが厳しくなったのである。当然、門につく兵士の数も増えた。
そして、兵士の姿が目に見えて増えた。以前は時節に応じて催された王室関連の行事も、全くない。町全体が、微熱で少しずつ消耗していく一見元気な病人のような様子であった。
相変わらず金属加工の店を構えるダハエスのところへ、パン売りの男が訪ねてきた。いつになく疲れた様子である。男は箱を背負っていなかった。
「ここを出ることにしたよ」
開口一番、男は言った。
ダハエスは、男を椅子に座らせて酒の道具を一揃い持ってきた。とくとくと注がれる葡萄酒を見聞きしても、男はいつものように嬉しそうな表情を見せなかった。
黙って杯を宙に捧げ、一気に飲み干す。ダハエスはまた注いでやった。
「いや、そんなにのんびりしていられねえんだ。家で女房子供が仕度して待っている。お前さんには世話になったから、挨拶ぐらいしておこうと思ってな」
ダハエスは残念な気持ちを表情と身振りで表した。椅子がぎしぎし音を立てた。
のんびりできない、と言った割には、男は二杯目を飲み干しても腰を上げない。ダハエスは喜んで三度杯を満たした。
「俺のことを忘れないでいてくれて、ありがとうよ。やっぱりレグナエラは危ないって噂は本当なんだろうな。お前さんはここを出て、どこへ行くつもりだい?」
「女房の遠縁が、モックバンで漁師をやっているんだ。取り敢えずそこへ身を寄せて、情勢によっては海へ出るかもしれない」
モックバンは、イナイゴスよりもさらに南東にある港町である。男は三杯目には手をつけず、ため息をついた。ダハエスも一緒になってため息をつく。
「モックバンか。遠いな。ネオリアやメリディオンの軍隊とかち合う心配はないのか」
「俺の聞いたところじゃあ、ネオリアはカーンサス方面から南下していて、メリディオンはアゲの方から北上してくるらしいぞ。だから、きっと大丈夫だ。ダハエス、お前も早いところ店を畳んで、戦が終わるまで安全なところに身を潜めた方がいいぞ」
「ソルピラス様もソルペデス様もよく戦っていらっしゃるようだが、旗色はかなり悪い。ネオリア軍の通った跡なんて、オリーブの葉一枚落ちていないって噂だぜ。そいつらに加えてメリディオンまで来たら、いくら天下のレグナエラでも落ちるのは時間の問題だよ」
「ありがとう。まあ、考えてみるよ。お前さんも元気でな」
二人の男は立ち上がり、手を取り合って挨拶を交わした。男を寂しげに見送ったダハエスは、酒の道具を奥へ片付けた。店に戻ってくると、別の来客があった。
ダハエスの顔が緊張に強張る。客は黙ったまま、勝手に店の椅子に腰掛けた。近くに並べてある、金属加工の見本を眺めている。
ダハエスも客に挨拶せず、さりげなく表の様子を窺った。人通りは絶えないものの、近頃では買い物客が激減している。今も、兵士が巡回しながら彼の店の前を通り過ぎて行くところだった。
一人の兵士が振り向き、彼と目が合った。彼が目礼すると、兵士は戸惑いながらも片手を挙げただけでそのまま歩き去った。
彼は店内へ戻った。客が見本から顔を上げる。見知った顔である。ダハエスは店の奥を指差し、客は席を立って案内に従った。二人とも、この間一言も口を利かなかった。
「ムース、今の店主知っているのか」
巡回で組んでいる同僚が、金属加工の店を通り過ぎてしばらくすると、思い出したように訊いた。ムースはひょろりとした長い手を、ゆらゆらと振って否定した。
「いや、知らん。巡回御苦労様、と言っているのかと思って、適当に応えただけだ」
同僚は苦笑した。
「お前、相変わらず呑気だなあ。間者が店主を殺して店を乗っ取っているのかもしれないじゃないか」
「あの人は前からいる顔だったから、その心配はないよ。それとも、念のために戻って聞いてみようか。どうして我々に挨拶したのかって」
にやにやしながら提案するムースに、今度は同僚が両手を振って否定した。
「いいよ、別にそこまでしなくても。きりがないから。それにしても、警備を強化して怪しい人物を炙り出せと言われても、こう毎日見慣れない人間が増えてきたら、調べるにも限度があらあな。噂じゃあ戦況が悪化していて、そのうち篭城しなきゃいけなくなるんじゃないかって言うけれど、篭城するならまず入城制限すべきだよな」
兵士達がきわどいお喋りをする間にも、明らかに最近レグナエラに越してきたらしい人々が、市場の通りをうろうろするのが目に止まった。
気をつけて観察すれば、元からの住民の姿はほとんどない。戦が始まる前後よりも、人通り自体減っていた。時折気まぐれに店を覗いてみれば、品揃えが明らかに落ちている。
ムース達兵士の食料などは、何処から調達しているのか、以前と変わらず充分に提供されているものの、町中を巡れば戦況が思わしくないことは、明らかであった。
「ネオリアの艦隊はソルペデス様が沈めてくださったのに、篭城なんてすることになるのかな」
懐疑的に言うムースに、今度こそ同僚は呆れかえった。
「お前、毎日皆の話を聞いていないのかよ。確かにネオリアの海軍は壊滅したさ。でも陸軍は暴れ回っているし、メリディオンの水陸両用部隊は健在なんだよ。もう、お前の頭の中は、お城にお仕えしているあの、色黒の女の子で一杯なんだな」
「うん」
ムースは屈託なく頷いてから、さすがに兵士としての自覚に欠けると思ったのか、慌てて付け加えた。
「俺が篭城なんてするのか、と言ったのは、さっきお前も言ったように、王様が入城制限しないからなんだ。お前が篭城すると思うのは何故だ? そして、いつ頃すると思う?」
同僚はすぐに答えず、辺りを見回した。二人は市場の通りを抜け、町外れの方へ来ていた。家の数も減り、レグナエラを囲む塀だけが高々と続いている。自家用栽培らしい狭いオリーブ畑にも、働く人はいなかった。
「だって、あんなにソルピラス殿下が苦戦しているのに、王様は全然応援部隊を出さないだろう? ネオリア軍が、カーンサス湾を越えちまったんだぜ。身元調べは厳重にしても、入城制限をしないのは、篭城した時に戦う人員を確保したいからじゃないか」
「メロスメリヌ様はお子を身篭っていらっしゃる。最悪でも、後継ぎには困らない。メリディオンでもネオリアでも、姿が見え次第、門は閉まると俺は思うね」
同僚は周りに誰もいないのに、声を潜めて自説を披瀝した。ムースは、眉根に皺を寄せて、ふうん、と考え込む風であった。普段、彼が見せない深刻な顔付きなので、同僚は自分が言い出したことながら後ろめたい思いに駆られたらしい。たちまち心配そうな表情を浮かべ、ムースを覗き込む。
「おい、大丈夫か。そんなに心配しなくとも、王様はちゃんと考えてくださっているよ」
はっとムースは我に返った。
「ああ、そうだな。なに、連絡が取りにくくなるなって思っただけだよ」
「連絡? ああ、お城の女の子か。お前、のろけるのもいい加減にしろよ」
同僚は、ぽん、と軽くムースの背中を叩き、二人は、あははと笑い合った。
まず、人の出入が激しい。もともと大きな町であるから、商人などの出入は活発だった。
だが、昨今では入ってくる商人が激減し、どうやら商売を畳んで出て行く商人の数が少しずつ増えている。
入れ替わりに、他の町で農業や狩猟などを営んで生計を立てていたらしい、垢抜けない人々の流入が増えてきた。
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人々の出入を禁じるのではなく、出入する人々に対する取調べが厳しくなったのである。当然、門につく兵士の数も増えた。
そして、兵士の姿が目に見えて増えた。以前は時節に応じて催された王室関連の行事も、全くない。町全体が、微熱で少しずつ消耗していく一見元気な病人のような様子であった。
相変わらず金属加工の店を構えるダハエスのところへ、パン売りの男が訪ねてきた。いつになく疲れた様子である。男は箱を背負っていなかった。
「ここを出ることにしたよ」
開口一番、男は言った。
ダハエスは、男を椅子に座らせて酒の道具を一揃い持ってきた。とくとくと注がれる葡萄酒を見聞きしても、男はいつものように嬉しそうな表情を見せなかった。
黙って杯を宙に捧げ、一気に飲み干す。ダハエスはまた注いでやった。
「いや、そんなにのんびりしていられねえんだ。家で女房子供が仕度して待っている。お前さんには世話になったから、挨拶ぐらいしておこうと思ってな」
ダハエスは残念な気持ちを表情と身振りで表した。椅子がぎしぎし音を立てた。
のんびりできない、と言った割には、男は二杯目を飲み干しても腰を上げない。ダハエスは喜んで三度杯を満たした。
「俺のことを忘れないでいてくれて、ありがとうよ。やっぱりレグナエラは危ないって噂は本当なんだろうな。お前さんはここを出て、どこへ行くつもりだい?」
「女房の遠縁が、モックバンで漁師をやっているんだ。取り敢えずそこへ身を寄せて、情勢によっては海へ出るかもしれない」
モックバンは、イナイゴスよりもさらに南東にある港町である。男は三杯目には手をつけず、ため息をついた。ダハエスも一緒になってため息をつく。
「モックバンか。遠いな。ネオリアやメリディオンの軍隊とかち合う心配はないのか」
「俺の聞いたところじゃあ、ネオリアはカーンサス方面から南下していて、メリディオンはアゲの方から北上してくるらしいぞ。だから、きっと大丈夫だ。ダハエス、お前も早いところ店を畳んで、戦が終わるまで安全なところに身を潜めた方がいいぞ」
「ソルピラス様もソルペデス様もよく戦っていらっしゃるようだが、旗色はかなり悪い。ネオリア軍の通った跡なんて、オリーブの葉一枚落ちていないって噂だぜ。そいつらに加えてメリディオンまで来たら、いくら天下のレグナエラでも落ちるのは時間の問題だよ」
「ありがとう。まあ、考えてみるよ。お前さんも元気でな」
二人の男は立ち上がり、手を取り合って挨拶を交わした。男を寂しげに見送ったダハエスは、酒の道具を奥へ片付けた。店に戻ってくると、別の来客があった。
ダハエスの顔が緊張に強張る。客は黙ったまま、勝手に店の椅子に腰掛けた。近くに並べてある、金属加工の見本を眺めている。
ダハエスも客に挨拶せず、さりげなく表の様子を窺った。人通りは絶えないものの、近頃では買い物客が激減している。今も、兵士が巡回しながら彼の店の前を通り過ぎて行くところだった。
一人の兵士が振り向き、彼と目が合った。彼が目礼すると、兵士は戸惑いながらも片手を挙げただけでそのまま歩き去った。
彼は店内へ戻った。客が見本から顔を上げる。見知った顔である。ダハエスは店の奥を指差し、客は席を立って案内に従った。二人とも、この間一言も口を利かなかった。
「ムース、今の店主知っているのか」
巡回で組んでいる同僚が、金属加工の店を通り過ぎてしばらくすると、思い出したように訊いた。ムースはひょろりとした長い手を、ゆらゆらと振って否定した。
「いや、知らん。巡回御苦労様、と言っているのかと思って、適当に応えただけだ」
同僚は苦笑した。
「お前、相変わらず呑気だなあ。間者が店主を殺して店を乗っ取っているのかもしれないじゃないか」
「あの人は前からいる顔だったから、その心配はないよ。それとも、念のために戻って聞いてみようか。どうして我々に挨拶したのかって」
にやにやしながら提案するムースに、今度は同僚が両手を振って否定した。
「いいよ、別にそこまでしなくても。きりがないから。それにしても、警備を強化して怪しい人物を炙り出せと言われても、こう毎日見慣れない人間が増えてきたら、調べるにも限度があらあな。噂じゃあ戦況が悪化していて、そのうち篭城しなきゃいけなくなるんじゃないかって言うけれど、篭城するならまず入城制限すべきだよな」
兵士達がきわどいお喋りをする間にも、明らかに最近レグナエラに越してきたらしい人々が、市場の通りをうろうろするのが目に止まった。
気をつけて観察すれば、元からの住民の姿はほとんどない。戦が始まる前後よりも、人通り自体減っていた。時折気まぐれに店を覗いてみれば、品揃えが明らかに落ちている。
ムース達兵士の食料などは、何処から調達しているのか、以前と変わらず充分に提供されているものの、町中を巡れば戦況が思わしくないことは、明らかであった。
「ネオリアの艦隊はソルペデス様が沈めてくださったのに、篭城なんてすることになるのかな」
懐疑的に言うムースに、今度こそ同僚は呆れかえった。
「お前、毎日皆の話を聞いていないのかよ。確かにネオリアの海軍は壊滅したさ。でも陸軍は暴れ回っているし、メリディオンの水陸両用部隊は健在なんだよ。もう、お前の頭の中は、お城にお仕えしているあの、色黒の女の子で一杯なんだな」
「うん」
ムースは屈託なく頷いてから、さすがに兵士としての自覚に欠けると思ったのか、慌てて付け加えた。
「俺が篭城なんてするのか、と言ったのは、さっきお前も言ったように、王様が入城制限しないからなんだ。お前が篭城すると思うのは何故だ? そして、いつ頃すると思う?」
同僚はすぐに答えず、辺りを見回した。二人は市場の通りを抜け、町外れの方へ来ていた。家の数も減り、レグナエラを囲む塀だけが高々と続いている。自家用栽培らしい狭いオリーブ畑にも、働く人はいなかった。
「だって、あんなにソルピラス殿下が苦戦しているのに、王様は全然応援部隊を出さないだろう? ネオリア軍が、カーンサス湾を越えちまったんだぜ。身元調べは厳重にしても、入城制限をしないのは、篭城した時に戦う人員を確保したいからじゃないか」
「メロスメリヌ様はお子を身篭っていらっしゃる。最悪でも、後継ぎには困らない。メリディオンでもネオリアでも、姿が見え次第、門は閉まると俺は思うね」
同僚は周りに誰もいないのに、声を潜めて自説を披瀝した。ムースは、眉根に皺を寄せて、ふうん、と考え込む風であった。普段、彼が見せない深刻な顔付きなので、同僚は自分が言い出したことながら後ろめたい思いに駆られたらしい。たちまち心配そうな表情を浮かべ、ムースを覗き込む。
「おい、大丈夫か。そんなに心配しなくとも、王様はちゃんと考えてくださっているよ」
はっとムースは我に返った。
「ああ、そうだな。なに、連絡が取りにくくなるなって思っただけだよ」
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