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第一部 第三章 エウドクシスの才幹
11 神々の放出
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俺は灰色の岩のような怪物どもに囲まれていて、全体の状況がよく見えなかった。
放り出される寸前に見ただんだら模様を思い浮かべながら、羊飼いの如く怪物どもが逃げ出さないように神精霊たちを呼び出しては操っていた。
連中はお喋りだった。一つには、俺が気前よく神精霊を呼び寄せたので、存分に食欲を満たしたせいもあるだろう。
「美味い美味い」
「デリムも美味かろう」
「あれは我らの邪魔をした。ここにはいない」
「探して食おう」
会話の雲行きが怪しくなってきた。連中は神精霊さえも食い飽きたのか。俺にはひたすら新たな神精霊を呼び寄せるより手段がなかった。くしゃり、くしゃりというあの不快な音が、一斉に途絶えた。
「いたぞ」
見上げる空には、灰色の岩々が軒並み天辺を折り曲げて俯いていた。
「デリムの側にいた奴だ」
「美味いか」
「美味いか」
「美味いかも」
「お、俺かぁ?」
不味いぞぉ! と、心の中で絶叫して、早速伸びてきたごつい岩の塊を避けた。
一つ避けても次から次へと指が伸びてくる。
神精霊が俺の周囲に降りてきた。守ってくれるつもりらしいが、一緒に怪物どもの注意まで地面へ引きつけてしまった。却ってよい目印になっている。これでは逆効果だ。
逃げる逃げる逃げる。
連中の指先、滑らかで細長い巨大な蠢く岩を擦り抜けて、俺は逃げた。
とにかく逃げた。
本当なら、上手に逃げて連中の意識を中心に集めておかなければならないのだが、走っているうちに位置も方角もわからなくなった。
最初から太陽は見えていない。第一、掴まれまいと必死で逃げるのに上手も下手もなかった。
くしゃり。くしゃり。俺の代りに神精霊が掴み取られる。
「こいつらは、もういらない」
「他の食い物がよい」
「奴を俺にも食わせろ」
「俺が食う」
「俺だ」
「俺だ」
俺を捕まえる前から、怪物どもは争いを始めた。その間にも、勿論黒ずんだ岩が俺を掴もうと迫ってくる。争っているのは、俺を見失った連中らしい。
頼むからその場に残って無駄に争っていてくれ、と俺は天に祈った。
習慣で、一瞬目を瞑ったのが拙かった。躓いて、足元がふらついた。
怪物の足にひっかかったのだ。他の人間や草木のように吸収されなかった幸運を喜ぶより先に、首筋が総毛立つ。
大きな力が俺の胴体を圧迫した。足が宙に浮く。
「掴まえた」
目が回りそうな勢いで、俺は空へ向かって上昇した。怪物どもの天辺が連なる山の嶺の如く立ち現れた。
つまり俺は、意識を保ったまま、食われるのか?
「た~すけてくれぇ!!」
振り絞る悲鳴も虚しく、俺は真っ黒な岩の裂け目に近付いた。近くで見ると、口らしい裂け目の上に、二つの眼と鼻の穴に見えなくもない、微小な亀裂が入っていた。
これでは役に立つまい。どうやって俺を追いかけ回したのだろう、こんな時にも疑問が湧いた。しかし、答えは永久に判るまい。
「待て!」
遥か頭上できらりと何かが光った。
「デリムだ」
「デリムの方が美味い」
俺をしっかり締めていた岩の力が弛んだ。俺は素早く両腕を突っ張って、手の上に出た。連中は馬鹿みたいに顔をこころもち上へ傾けている。デリムが空から落ちて来たことは、連中よりも早く判っていた。地面を見下ろすと、かなり高い。
「大丈夫、俺は不死身だ」
自分に言い聞かせ、目を閉じて飛び降りた。
「ぎゃああああっ」
「うおおおおっ」
地面に着くまでの間に、怪物どもの悲鳴が耳を劈く勢いで次々と聞こえた。地面は予想していたよりも遠かった。ふにゃり、としたおよそ地面とは思われない感触に当り、落下が止まったので、おそるおそる目を開けた。
「ご苦労」
ソリス王、いや日の御子の眩い美貌が眼前にあった。両腕に抱えられている。
俺は何故か胸の鼓動が高鳴り、顔に血が上るのを感じた。
日の御子は素早く俺を地面に下ろし、余計な口を利かずに背を向けた。
「あれは何です?」
断じて、美しい日の御子を引き留めたいからではない。
ある種の虫が作るような丸い繭の形をしたものが、怪物どもの間から空へ向かって飛び出して行くのだ。
繭と言っても、地面から見えるくらいだから、相当な大きさがある。繭は糸をぐるぐる巻きにして作られたような感じで、ところどころ隙間があり、また繭自体透明がかった白い色をしているため、微かに中身が透けて見えた。人が膝を抱えて丸くなっているように見える。
「新たに生まれた神々だ。そこで見ているがよい。後で迎えをやる」
言い置いて、日の御子は俺が瞬きする間に姿を消した。
今度は質問する間もなかった。
「神々だって?」
改めて空を見上げた。怪物から悲鳴が上がる度に、新しい繭が飛び出すように思われる。俺のいる位置からは見えないが、デリムが剣とやらで斬りまくっているらしい。
怪物どもは、黒い霧に変じて逃げようとしなかった。繭を出した怪物は急速に萎み、柱みたいに形を変じ、斬られた辺りを押さえて不気味な唸り声を上げている。
すぐ足元の俺など、気付かないのか余裕がないのか、一向に構われなかった。
気が付けば俺が無闇に呼び出した神精霊たちは、全ていなくなっている。怪物どもが食い尽くしたとは考えにくい。日の御子が戻してくれたのだろうか。また鼓動が少しだけ速くなる。どうなっているんだ?
「エウドクシス、無事か!」
不意に怪物の足の陰からデリムの顔が現れて、俺はぎょっとした。奴はマントを羽織ってもいなければ、勾玉も冠も身に着けていなかった。
そして双槍の代りに、幅広の両刃の剣を握っている。見た事もないような鋭さを持った剣だ。
どれだけ怪物を斬り捨てたか知れないのに、刃こぼれも曇りもない。
ただ、いかにも作りたてらしく、柄には布が分厚く巻きつけられていた。奴は汚れ一つない剣を空中でざっと一振りして、抜き身のまま刃先を下げた。
鞘もまだ作っていないらしい。
「食われなくて、なにより幸いだ。どうかしたのか。様子がおかしい」
デリムが心配そうに訊いた。自分でも訳が判らないながら変だと思っていたところへ、奴から指摘されて、俺はあたふたした。
「な、何でもない。怪物どもの相手をするのが大変だっただけだ。もう、連中は襲ってこないのか」
「日の御子に言われた通りにしただけなので、私にもよく判らない」
奴は首を捻じ曲げて、今しがた斬り捨てた怪物どもを見上げた。上手い具合に話を転換でき、俺はほっとした。怪物どもは相変わらず傷口を押さえて唸っているかと思いきや、不穏な話し声が聞こえてきた。
「うう、痒い」
「痛みが和らいできた」
「ここにいるとろくな事がない」
「ここには何もない」
「美しい世界へ行こう」
「美味いものを食べよう」
デリムの表情が強張った。細身になった怪物どもは、奴に斬られて懲りたのだ。折角俺が苦労して集めておいたのに、連中は再び世界中に散らばろうとしていた。
きらり、と天の一角が光った。今度の光はたちまち大空一杯に広がり、眩しくて目を開けてはいられなかった。俺は頭を下げて目を閉じた。怪物どもは眩しくないのか、お喋りを続けていた。と、連中の間にどよめきが走った。
「セルウァ、トレクスだ」
「セルウァトレクスは極めて美味いぞ」
誰だ、そいつは? 思っているところへ、日の御子の声が聞こえてきた。
「汝らは役目を終えた。再び時が満ちるまで、深い眠りにつけ」
お喋りが止まった。
放り出される寸前に見ただんだら模様を思い浮かべながら、羊飼いの如く怪物どもが逃げ出さないように神精霊たちを呼び出しては操っていた。
連中はお喋りだった。一つには、俺が気前よく神精霊を呼び寄せたので、存分に食欲を満たしたせいもあるだろう。
「美味い美味い」
「デリムも美味かろう」
「あれは我らの邪魔をした。ここにはいない」
「探して食おう」
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「いたぞ」
見上げる空には、灰色の岩々が軒並み天辺を折り曲げて俯いていた。
「デリムの側にいた奴だ」
「美味いか」
「美味いか」
「美味いかも」
「お、俺かぁ?」
不味いぞぉ! と、心の中で絶叫して、早速伸びてきたごつい岩の塊を避けた。
一つ避けても次から次へと指が伸びてくる。
神精霊が俺の周囲に降りてきた。守ってくれるつもりらしいが、一緒に怪物どもの注意まで地面へ引きつけてしまった。却ってよい目印になっている。これでは逆効果だ。
逃げる逃げる逃げる。
連中の指先、滑らかで細長い巨大な蠢く岩を擦り抜けて、俺は逃げた。
とにかく逃げた。
本当なら、上手に逃げて連中の意識を中心に集めておかなければならないのだが、走っているうちに位置も方角もわからなくなった。
最初から太陽は見えていない。第一、掴まれまいと必死で逃げるのに上手も下手もなかった。
くしゃり。くしゃり。俺の代りに神精霊が掴み取られる。
「こいつらは、もういらない」
「他の食い物がよい」
「奴を俺にも食わせろ」
「俺が食う」
「俺だ」
「俺だ」
俺を捕まえる前から、怪物どもは争いを始めた。その間にも、勿論黒ずんだ岩が俺を掴もうと迫ってくる。争っているのは、俺を見失った連中らしい。
頼むからその場に残って無駄に争っていてくれ、と俺は天に祈った。
習慣で、一瞬目を瞑ったのが拙かった。躓いて、足元がふらついた。
怪物の足にひっかかったのだ。他の人間や草木のように吸収されなかった幸運を喜ぶより先に、首筋が総毛立つ。
大きな力が俺の胴体を圧迫した。足が宙に浮く。
「掴まえた」
目が回りそうな勢いで、俺は空へ向かって上昇した。怪物どもの天辺が連なる山の嶺の如く立ち現れた。
つまり俺は、意識を保ったまま、食われるのか?
「た~すけてくれぇ!!」
振り絞る悲鳴も虚しく、俺は真っ黒な岩の裂け目に近付いた。近くで見ると、口らしい裂け目の上に、二つの眼と鼻の穴に見えなくもない、微小な亀裂が入っていた。
これでは役に立つまい。どうやって俺を追いかけ回したのだろう、こんな時にも疑問が湧いた。しかし、答えは永久に判るまい。
「待て!」
遥か頭上できらりと何かが光った。
「デリムだ」
「デリムの方が美味い」
俺をしっかり締めていた岩の力が弛んだ。俺は素早く両腕を突っ張って、手の上に出た。連中は馬鹿みたいに顔をこころもち上へ傾けている。デリムが空から落ちて来たことは、連中よりも早く判っていた。地面を見下ろすと、かなり高い。
「大丈夫、俺は不死身だ」
自分に言い聞かせ、目を閉じて飛び降りた。
「ぎゃああああっ」
「うおおおおっ」
地面に着くまでの間に、怪物どもの悲鳴が耳を劈く勢いで次々と聞こえた。地面は予想していたよりも遠かった。ふにゃり、としたおよそ地面とは思われない感触に当り、落下が止まったので、おそるおそる目を開けた。
「ご苦労」
ソリス王、いや日の御子の眩い美貌が眼前にあった。両腕に抱えられている。
俺は何故か胸の鼓動が高鳴り、顔に血が上るのを感じた。
日の御子は素早く俺を地面に下ろし、余計な口を利かずに背を向けた。
「あれは何です?」
断じて、美しい日の御子を引き留めたいからではない。
ある種の虫が作るような丸い繭の形をしたものが、怪物どもの間から空へ向かって飛び出して行くのだ。
繭と言っても、地面から見えるくらいだから、相当な大きさがある。繭は糸をぐるぐる巻きにして作られたような感じで、ところどころ隙間があり、また繭自体透明がかった白い色をしているため、微かに中身が透けて見えた。人が膝を抱えて丸くなっているように見える。
「新たに生まれた神々だ。そこで見ているがよい。後で迎えをやる」
言い置いて、日の御子は俺が瞬きする間に姿を消した。
今度は質問する間もなかった。
「神々だって?」
改めて空を見上げた。怪物から悲鳴が上がる度に、新しい繭が飛び出すように思われる。俺のいる位置からは見えないが、デリムが剣とやらで斬りまくっているらしい。
怪物どもは、黒い霧に変じて逃げようとしなかった。繭を出した怪物は急速に萎み、柱みたいに形を変じ、斬られた辺りを押さえて不気味な唸り声を上げている。
すぐ足元の俺など、気付かないのか余裕がないのか、一向に構われなかった。
気が付けば俺が無闇に呼び出した神精霊たちは、全ていなくなっている。怪物どもが食い尽くしたとは考えにくい。日の御子が戻してくれたのだろうか。また鼓動が少しだけ速くなる。どうなっているんだ?
「エウドクシス、無事か!」
不意に怪物の足の陰からデリムの顔が現れて、俺はぎょっとした。奴はマントを羽織ってもいなければ、勾玉も冠も身に着けていなかった。
そして双槍の代りに、幅広の両刃の剣を握っている。見た事もないような鋭さを持った剣だ。
どれだけ怪物を斬り捨てたか知れないのに、刃こぼれも曇りもない。
ただ、いかにも作りたてらしく、柄には布が分厚く巻きつけられていた。奴は汚れ一つない剣を空中でざっと一振りして、抜き身のまま刃先を下げた。
鞘もまだ作っていないらしい。
「食われなくて、なにより幸いだ。どうかしたのか。様子がおかしい」
デリムが心配そうに訊いた。自分でも訳が判らないながら変だと思っていたところへ、奴から指摘されて、俺はあたふたした。
「な、何でもない。怪物どもの相手をするのが大変だっただけだ。もう、連中は襲ってこないのか」
「日の御子に言われた通りにしただけなので、私にもよく判らない」
奴は首を捻じ曲げて、今しがた斬り捨てた怪物どもを見上げた。上手い具合に話を転換でき、俺はほっとした。怪物どもは相変わらず傷口を押さえて唸っているかと思いきや、不穏な話し声が聞こえてきた。
「うう、痒い」
「痛みが和らいできた」
「ここにいるとろくな事がない」
「ここには何もない」
「美しい世界へ行こう」
「美味いものを食べよう」
デリムの表情が強張った。細身になった怪物どもは、奴に斬られて懲りたのだ。折角俺が苦労して集めておいたのに、連中は再び世界中に散らばろうとしていた。
きらり、と天の一角が光った。今度の光はたちまち大空一杯に広がり、眩しくて目を開けてはいられなかった。俺は頭を下げて目を閉じた。怪物どもは眩しくないのか、お喋りを続けていた。と、連中の間にどよめきが走った。
「セルウァ、トレクスだ」
「セルウァトレクスは極めて美味いぞ」
誰だ、そいつは? 思っているところへ、日の御子の声が聞こえてきた。
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※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
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