2 / 71
第一部 第一章 エウドクシスの哀歓
1 後妻の罠
しおりを挟む
突然 怪物たちは現れた
我が物顔にどかどかと
家々も人々も踏み潰し
この世のものを食い尽くす
「今宵、父上は宴会に出席されます。また、エウドクシス様の楽しいお話を聞いて寂しさを紛らわせたいものですわ。是非、この間と同じようにあたくしの寝室までお出でくださいませ」
すれ違いざま、イニティカは囁いた。手入れの行き届いた艶やかな黒髪が、後ろ髪を引かれるように靡くほど素早く、彼女は去った。
薄物の上から透けて見える豊かな乳房が、鮮やかな残像となった。
俺は生唾を飲み込むと同時に頷くのが精一杯だった。イニティカは親父の後妻で、弟たちの母親でもある。俺とは十歳も違わないから、義母というよりも年の離れた姉のような存在であった。
であった、というのは、今は親父の目を盗んで密会する間柄となったためである。
年上の女好きを自認する俺でも、さすがに親父の女に手を出すつもりはなかったのだが、向こうから熟練した手管で誘惑されては逆らえなかった。
親父は俺のような息子がいるだけの年輪を重ねているし、役目柄、留守がちでもある。一方イニティカは若く精力に溢れているが、権力者の妻に手を出そうという命知らずはまず見当たらない。
遅かれ早かれ目をつけられる事になっていたのだろう。
俺とて悪い事だと承知しているから、一夜限りと己に言い聞かせて、俺から流し目をくれたり、誘いをかけることはしなかった。イニティカも誘う素振りを見せなかったので、今の言葉には正直なところ、耳を疑った。
確かに今日、親父は宮廷の重要な集まりに出席していた。例によって夜通し宴会が催されるから、朝まで帰ってこないだろう。
近頃、見たこともない怪物たちが近隣に出回って家作を荒すので、善後策を協議しに行ったのだ。弟たちは最早母親の手を離れてそれぞれの部屋で休んでいる。母親はさぞかし暇を持て余しているのだろう。
いくら誘われたからといって、そう頻繁に会うのもどうかと思ったが、結局のところ俺にはイニティカに逆らえないことがわかっていた。
シュラボス島の地下には、死者の世界を支配する冥王が住んでいると伝えられる。実際には死者の世界は地上と同じぐらい広い。冥王は地下の何処にでも住んでいると言える。シュラボスの伝説も、あながち間違いではない。
冥王は、己の子である死の神を呼び出した。冥王は漆黒の髪に漆黒の肌、漆黒の鎧を纏い地下の闇に溶け込んでいる。ただ漆黒の瞳が時折緑色に光るので、その所在が知れるのであった。闇の中に跪く死の神を立たせ、冥王は用件を切り出した。
「近頃、正体不明の生き物が地上を徘徊している」
「冥王でも正体がわからないのですか」
死の神が尋ねた。死の神の姿も闇に溶け込んでいる。冥王の緑色に光る両眼が僅かに上下した。
「うむ。寿命がわからぬ。生き物ではないのかもしれぬ」
「天の御方は何と仰せられましたか」
「あの方は世界に偏在している。我らとは異なる存在ゆえに、意思の疎通を図ることは困難だ。いずれ何らかの意思を示されるかもしれぬ。だが、それまで待てぬ。その生き物は地上を荒し、冥界にも影響を及ぼしている。死の神よ、一つ調べてもらえぬか」
「承ります」
死の神が再び跪き、冥王の緑色の目は閉じられた。死の神は立ち上がり、闇色の布を纏い地上に出た。
地上は春真っ盛りで、小鳥が囀り、新しい芽吹きが鮮やかな緑の絨毯となり、地表を覆っていた。
辺りは平和そのもので、冥王が話していた怪物は見当たらない。
死の神は山の戴きに登った。天に近い場所には、生命の息吹は見られなかった。人も小鳥も動物もいない。死の神は全身を覆っていた闇色の布を取り去った。闇は死の神の足元に蟠り、代りに漆黒の長い髪が風に呷られて神の全身を包んだ。
漆黒の髪の間から、磨かれた大理石のような白い腕が伸ばされた。腕は向こう側の景色が透けてみえそうな透明感を持ち、白というよりもむしろ青白かった。
「空にいるもの、風を司るものよ。汝の存在を知る死の神が命じる。風の勾玉を持つアウラエよ、我が元へ来れ」
死の神は青白い両腕を天に向かって差し伸べたまま、暫くじっとしていた。空は変化しなかった。風の中で舞う僅かな精霊たちは、死の神を恐れて近付こうとしなかった。遂に死の神は腕を下ろし、闇色の布を纏った。
山の戴きからも、怪物の姿は見えなかった。
夜が待ち遠しかった。
俺は食事も上の空で何時の間にか済ませていた。
一日流した汗を浴室で清めた後は、いつもより念入りに脂を肌に擦り込み、前髪もきちんと固めて耳元から綺麗なウエーヴを描いて胸元まで垂れ下がるように整えた。後ろへ持っていった残りの髪も念入りに整えた。
茶色がかった髪でも、これならば少しは見栄えするように思われた。
本当は、気に入りの首飾りや腕輪や頭飾りを使って全身豪華に仕立てたいのだが、歩く度にじゃらじゃらと音が煩いので、そこは我慢して代りにとっておきの服を腰に巻く。
イニティカの部屋へ行く支度を整えた俺は、全身を見下ろして物足りなく感じた。やはり何か飾り物がないと、寂しすぎた。考えた末、両腕に帯状の腕輪を一つずつと、やはり帯状の首飾りを一つ着けることにした。これならば気をつけて歩けば騒がしくないだろう。
あれこれ思案しているうちに、夜も更けてきた。片付けをしている召使達の動きが徐々に鎮まる。人々の足音や、ざわめき、物を動かす音が消えるのに反比例して、俺の心は高鳴った。暗闇でじっと耳を澄ますことに耐え切れなくなり、俺は静かに扉を開けて外の様子を窺った。扉の外も真っ暗だ。念を入れて耳を澄ます。召使達も、もう寝室へ引き取ったらしかった。
意を決し部屋から出た。イニティカの寝室へ向けて足を踏み出す。この先、誰に会っても言い逃れは出来ない。
慎重に歩く俺の耳に、心臓の音がどくどくと響く。召使に聞き咎められやしないかと緊張し、余計に心臓が暴れ出した。
無意識に作った握り拳を開くと、掌が汗ばんでいた。歩みを止めて呼吸を整え、更に耳を澄ます。誰の足音も聞こえなかった。少し落ちついた。幸い、誰にも会わずにイニティカの部屋まで辿りついた。もう半分がた、気力を使い果たしていた。
イニティカの部屋にも灯りは点いていなかった。彼女は寝台の上で半身を起こしており、俺が入っていくと物憂げな顔を向け、口を利くなと身振りで示した。
俺は閉めた扉の内側に貼り付いたまま、それ以上中へ入るのを躊躇った。
イニティカは寝具を剥いだ。暗闇の中でも彼女が一糸も纏っていないのが見て取れた。俺は吸い寄せられるように寝台へ近付いた。
輪郭がはっきりしてきた。黒い瞳が濡れて光り、唇が僅かに割れた隙間から白い歯が覗いている。
すっきりとした喉の下には、三人の弟達に栄養を与えた豊満な乳房が丸々として重たげに二つ並ぶ。誘っている。
使い果たしていた筈の気力がみるみる回復するのを感じ、敢えて高ぶりを抑えながら俺は寝台に手をかけた。
「きゃあああぁっ!」
俺は何が起こったのか、わからなかった。
どどどどっ、と降って湧いたような人の足音がした。
さっと扉が開き、眩しい光がイニティカの部屋を照らし、振り向いた俺の目を射る。
灯りを手にした人々の影が逆光で黒々と見える。その中で、宮廷の宴会にいる筈の親父の姿だけが、何故かくっきりと判別できた。親父の顔は、引きつっていた。
我が物顔にどかどかと
家々も人々も踏み潰し
この世のものを食い尽くす
「今宵、父上は宴会に出席されます。また、エウドクシス様の楽しいお話を聞いて寂しさを紛らわせたいものですわ。是非、この間と同じようにあたくしの寝室までお出でくださいませ」
すれ違いざま、イニティカは囁いた。手入れの行き届いた艶やかな黒髪が、後ろ髪を引かれるように靡くほど素早く、彼女は去った。
薄物の上から透けて見える豊かな乳房が、鮮やかな残像となった。
俺は生唾を飲み込むと同時に頷くのが精一杯だった。イニティカは親父の後妻で、弟たちの母親でもある。俺とは十歳も違わないから、義母というよりも年の離れた姉のような存在であった。
であった、というのは、今は親父の目を盗んで密会する間柄となったためである。
年上の女好きを自認する俺でも、さすがに親父の女に手を出すつもりはなかったのだが、向こうから熟練した手管で誘惑されては逆らえなかった。
親父は俺のような息子がいるだけの年輪を重ねているし、役目柄、留守がちでもある。一方イニティカは若く精力に溢れているが、権力者の妻に手を出そうという命知らずはまず見当たらない。
遅かれ早かれ目をつけられる事になっていたのだろう。
俺とて悪い事だと承知しているから、一夜限りと己に言い聞かせて、俺から流し目をくれたり、誘いをかけることはしなかった。イニティカも誘う素振りを見せなかったので、今の言葉には正直なところ、耳を疑った。
確かに今日、親父は宮廷の重要な集まりに出席していた。例によって夜通し宴会が催されるから、朝まで帰ってこないだろう。
近頃、見たこともない怪物たちが近隣に出回って家作を荒すので、善後策を協議しに行ったのだ。弟たちは最早母親の手を離れてそれぞれの部屋で休んでいる。母親はさぞかし暇を持て余しているのだろう。
いくら誘われたからといって、そう頻繁に会うのもどうかと思ったが、結局のところ俺にはイニティカに逆らえないことがわかっていた。
シュラボス島の地下には、死者の世界を支配する冥王が住んでいると伝えられる。実際には死者の世界は地上と同じぐらい広い。冥王は地下の何処にでも住んでいると言える。シュラボスの伝説も、あながち間違いではない。
冥王は、己の子である死の神を呼び出した。冥王は漆黒の髪に漆黒の肌、漆黒の鎧を纏い地下の闇に溶け込んでいる。ただ漆黒の瞳が時折緑色に光るので、その所在が知れるのであった。闇の中に跪く死の神を立たせ、冥王は用件を切り出した。
「近頃、正体不明の生き物が地上を徘徊している」
「冥王でも正体がわからないのですか」
死の神が尋ねた。死の神の姿も闇に溶け込んでいる。冥王の緑色に光る両眼が僅かに上下した。
「うむ。寿命がわからぬ。生き物ではないのかもしれぬ」
「天の御方は何と仰せられましたか」
「あの方は世界に偏在している。我らとは異なる存在ゆえに、意思の疎通を図ることは困難だ。いずれ何らかの意思を示されるかもしれぬ。だが、それまで待てぬ。その生き物は地上を荒し、冥界にも影響を及ぼしている。死の神よ、一つ調べてもらえぬか」
「承ります」
死の神が再び跪き、冥王の緑色の目は閉じられた。死の神は立ち上がり、闇色の布を纏い地上に出た。
地上は春真っ盛りで、小鳥が囀り、新しい芽吹きが鮮やかな緑の絨毯となり、地表を覆っていた。
辺りは平和そのもので、冥王が話していた怪物は見当たらない。
死の神は山の戴きに登った。天に近い場所には、生命の息吹は見られなかった。人も小鳥も動物もいない。死の神は全身を覆っていた闇色の布を取り去った。闇は死の神の足元に蟠り、代りに漆黒の長い髪が風に呷られて神の全身を包んだ。
漆黒の髪の間から、磨かれた大理石のような白い腕が伸ばされた。腕は向こう側の景色が透けてみえそうな透明感を持ち、白というよりもむしろ青白かった。
「空にいるもの、風を司るものよ。汝の存在を知る死の神が命じる。風の勾玉を持つアウラエよ、我が元へ来れ」
死の神は青白い両腕を天に向かって差し伸べたまま、暫くじっとしていた。空は変化しなかった。風の中で舞う僅かな精霊たちは、死の神を恐れて近付こうとしなかった。遂に死の神は腕を下ろし、闇色の布を纏った。
山の戴きからも、怪物の姿は見えなかった。
夜が待ち遠しかった。
俺は食事も上の空で何時の間にか済ませていた。
一日流した汗を浴室で清めた後は、いつもより念入りに脂を肌に擦り込み、前髪もきちんと固めて耳元から綺麗なウエーヴを描いて胸元まで垂れ下がるように整えた。後ろへ持っていった残りの髪も念入りに整えた。
茶色がかった髪でも、これならば少しは見栄えするように思われた。
本当は、気に入りの首飾りや腕輪や頭飾りを使って全身豪華に仕立てたいのだが、歩く度にじゃらじゃらと音が煩いので、そこは我慢して代りにとっておきの服を腰に巻く。
イニティカの部屋へ行く支度を整えた俺は、全身を見下ろして物足りなく感じた。やはり何か飾り物がないと、寂しすぎた。考えた末、両腕に帯状の腕輪を一つずつと、やはり帯状の首飾りを一つ着けることにした。これならば気をつけて歩けば騒がしくないだろう。
あれこれ思案しているうちに、夜も更けてきた。片付けをしている召使達の動きが徐々に鎮まる。人々の足音や、ざわめき、物を動かす音が消えるのに反比例して、俺の心は高鳴った。暗闇でじっと耳を澄ますことに耐え切れなくなり、俺は静かに扉を開けて外の様子を窺った。扉の外も真っ暗だ。念を入れて耳を澄ます。召使達も、もう寝室へ引き取ったらしかった。
意を決し部屋から出た。イニティカの寝室へ向けて足を踏み出す。この先、誰に会っても言い逃れは出来ない。
慎重に歩く俺の耳に、心臓の音がどくどくと響く。召使に聞き咎められやしないかと緊張し、余計に心臓が暴れ出した。
無意識に作った握り拳を開くと、掌が汗ばんでいた。歩みを止めて呼吸を整え、更に耳を澄ます。誰の足音も聞こえなかった。少し落ちついた。幸い、誰にも会わずにイニティカの部屋まで辿りついた。もう半分がた、気力を使い果たしていた。
イニティカの部屋にも灯りは点いていなかった。彼女は寝台の上で半身を起こしており、俺が入っていくと物憂げな顔を向け、口を利くなと身振りで示した。
俺は閉めた扉の内側に貼り付いたまま、それ以上中へ入るのを躊躇った。
イニティカは寝具を剥いだ。暗闇の中でも彼女が一糸も纏っていないのが見て取れた。俺は吸い寄せられるように寝台へ近付いた。
輪郭がはっきりしてきた。黒い瞳が濡れて光り、唇が僅かに割れた隙間から白い歯が覗いている。
すっきりとした喉の下には、三人の弟達に栄養を与えた豊満な乳房が丸々として重たげに二つ並ぶ。誘っている。
使い果たしていた筈の気力がみるみる回復するのを感じ、敢えて高ぶりを抑えながら俺は寝台に手をかけた。
「きゃあああぁっ!」
俺は何が起こったのか、わからなかった。
どどどどっ、と降って湧いたような人の足音がした。
さっと扉が開き、眩しい光がイニティカの部屋を照らし、振り向いた俺の目を射る。
灯りを手にした人々の影が逆光で黒々と見える。その中で、宮廷の宴会にいる筈の親父の姿だけが、何故かくっきりと判別できた。親父の顔は、引きつっていた。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説

ここは貴方の国ではありませんよ
水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。
厄介ごとが多いですね。
裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。
※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。

貴方が側妃を望んだのです
cyaru
恋愛
「君はそれでいいのか」王太子ハロルドは言った。
「えぇ。勿論ですわ」婚約者の公爵令嬢フランセアは答えた。
誠の愛に気がついたと言われたフランセアは微笑んで答えた。
※2022年6月12日。一部書き足しました。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
史実などに基づいたものではない事をご理解ください。
※話の都合上、残酷な描写がありますがそれがざまぁなのかは受け取り方は人それぞれです。
表現的にどうかと思う回は冒頭に注意喚起を書き込むようにしますが有無は作者の判断です。
※更新していくうえでタグは幾つか増えます。
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。

あの日、さようならと言って微笑んだ彼女を僕は一生忘れることはないだろう
まるまる⭐️
恋愛
僕に向かって微笑みながら「さようなら」と告げた彼女は、そのままゆっくりと自身の体重を後ろへと移動し、バルコニーから落ちていった‥
*****
僕と彼女は幼い頃からの婚約者だった。
僕は彼女がずっと、僕を支えるために努力してくれていたのを知っていたのに‥

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

【完結】勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草
ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)
10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。
親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。
同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……──
※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました!
※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる