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二度目の人生
16 確かめる愛 *
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メリンダは、貴族殺害未遂の首謀者として、処刑された。
身分を問わず人の多い都よりも、田舎の方が、こうした犯罪に対する処分は厳しい。
実行犯であるジャコブとマイクが、今際の際に、彼女の計画だと告白した、ということになっている。
初めのうち、証拠がない、と喚いていたメリンダは、罪から逃れられないと知ると、開き直って好き放題喋り散らしたようだ。
後から調書を見せてもらうと、彼女が自ら墓穴を掘っていく様が目に浮かんだ。
「ウィリアムは、あたしに夢中だった」
「『親がいなくなれば、自分が伯爵になるしかない』って言うから、こっちでお膳立てしてやったのよ」
「そうね。『自分は、伯爵夫人しか抱かない』って言っていたわ。ウィリアムが伯爵になったら、正式に結婚してくれるってことでしょ? もう結婚している? 奥様が亡くなったら、新しく妻を迎える必要があるじゃない」
自信家のメリンダは、ウィリアムが都にいた頃と変わらず自分を求めている、と信じ込んでいた。
実はジェイムズの心を持つウィリアムが、敢えて彼女が誤解する言い回しをしたのだろう。後から突かれても、責任を問われないように。
貴族の間では、よくあることだ。
メリンダが死んだことで、私は漸く真の安心を得た。彼女の父と兄も死んでいる。逆恨みで狙われる心配もない。
これらは全て、二度目のウィリアムのお陰である。
二度目のウィリアムの中身は、ジェイムズだった。
彼もまた、私と同様に、時間を遡っていた。しかも彼の場合、双子の兄の体に入り込んでいたのだ。
当然、混乱したものの、瀕死から甦ったばかりで、ろくに口を利かずとも怪しまれない状況だった。
何が起きたのか、これからどうすべきか、考える時間はたっぷりあった。
一度目の人生で、ジェイムズは私の死と前後して、あの塔で衰弱死したらしい。
人生をやり直せると気付いた彼は、ウィリアムとして後継者の地位を固めることにした。
ジェイムズが発狂したと聞いて、兄弟で体の入れ替えが起きたことにも気が付いた。バウンティランド伯爵が、彼を閉じ込める決断をしなければ、二度目のウィリアムが促すつもりだった。
兄弟が離れた場所にいたことは、幸いだった。ウィリアムが重症のうちにジェイムズが事態を把握したら、彼はベッドから起き上がらぬ先に、二度目の人生も終えていたかもしれない。
ジェイムズが正気に戻ったふりをして離れから解放される前に、ウィリアムは着々と彼の戻る場所を潰し、代わりに自らの地位を築き上げた。
私との結婚を急いだのも、その一つである。
一度目の人生で両思いと知れたウィリアムは、いわば偽物のジェイムズに私を奪われまいとして、多少強引に婚約を進めたのだ。
「あの状態のジェイムズが、私と結婚するとは思えなかったけれど」
「あの状態だからこそ、結婚する心配があった。君が真摯に世話をすれば元へ戻る、と両親や君自身が考えるかも知れなかった。外見に左右されない君の美質が、悪い方向へ作用しそうだったんだ」
振り返ってみれば、ウィリアムの懸念は概ね正しかった。彼と結婚することで、私は色々なものから守られたのだ。
メリンダが都から姿を消したと聞いて、伯爵夫妻の襲撃事件が再び起こると考えたウィリアムは、騎士団やパウチャー伯爵にも協力を依頼し、メリンダ一家を見張らせていた。
私が伯爵に依頼した時には、当日偶然に通りかかる準備が出来ていたのだった。
レンデル弁護士との予定は本当にあった。彼はジャコブとマイクを確実に引き寄せるために、メリンダへ面会の情報を流したのだった。
当日の面会は勿論流れたが、後日ジェイムズは貴族籍を抜かれ、ウィリアムが伯爵を継いだ。
ちなみにウィリアムが二度目の人生を始めた早い段階で、私も同じ仲間だと、ほぼ確信していたそうである。
理由は、一度目と違う行動と、未だ起きてもいないウィリアムとの結婚生活に対する恐れだ。
それで彼は、正式な結婚の後、体の関係を急がなかったのである。
「言ってくれれば良かったのに」
「でも僕、ウィリアムだからね。信用なかったでしょう」
「確かに」
何故、このような事が起きたのかは、はっきりしない。
ややこしいことに、ジェイムズの体に入ることとなったウィリアムは、時間を遡っていないようなのだ。
きっと、私たちの死後も、長く生き延びたせいではないか、と勘繰っている。
私たちは、あまりに早く命を失った。
「神様が、やり直しの機会を与えてくれたのだと思う。ウィリアムにも」
二度目のウィリアムが言う。
「ウィリアムにも?」
私が言うのは、一度目のウィリアムのことである。ややこしい。
「そう。都で襲撃された時、彼は一度死に、生き返った。そこで悔い改めなかったから、僕に機会が巡ってきた、と思っている。でも彼にもまた、ジェイムズとして真っ当に生きる道はあった」
「ウィリアムだけ、二度も救われていることになるわ。神様は寛大なのね」
「本人は、一度も救われていない、と思っているよ」
「そう考えると、気付かない事も、罪だわ」
「そうだね」
私たちは、寝室で語り合っていた。私は新婚以来の、あの布にも見えない切れ端を、久々に纏っていた。
二度目のウィリアムが、表情を改める。
「ところで、気付かずにいられない格好を君がしているのだけれど、これはその、僕と本当の夫婦になっても良い、と言う意味で、合っている?」
「ええ、そうよ」
私は、彼の顔を見て微笑むことができた。まだ少し、緊張を感じる。
「良かった」
ウィリアムの顔が近付いてくる。私は目を閉じる。怖いのだが、一度目に感じた怖さとは違う。
ワクワクするような、怖さだ。
そっと、唇が押し当てられた。
確かめるように、何度も、何度も角度を変えて、唇で唇を確かめる。
私もウィリアムの唇を探る。彼の腕が私の体を抱きしめる。私も抱きしめ返す。
互いの体温が混じり合い、熱が高まる。
唇を存分に味わった後は、もっと深く探るべく、舌を使う。ご馳走を前にした犬のように、よだれが溢れ出す。
はしたなく、恥ずかしいが、同時に心地よい。
柔らかな舌同士が、抱き合うように絡まる。
体の奥から、未知の感覚が迫り上がってくる。
「愛している、エレイン」
「愛しています、ウィリアム」
彼の顔を見つめても、恐怖は起こらない。ウィリアムと呼んでいるが、その実体はジェイムズであることを、私は知っている。
私にとって、これまで彼はウィリアムだったのだ。
中身はともかく、ジェイムズという人間は、別に存在する。
私が目の前の夫と一生を共にするならば、これからも彼をウィリアムと呼ぶべきだろう。
キスをされながら、そっとベッドへ寝かされる。指で弄られ続けた乳首が敏感さを増して、下半身を疼かせる。
「ああ。エレイン。綺麗だ」
ウィリアムが感嘆を漏らし、首から胸にかけてキスの雨を降らせる。布切れは知らぬ間にどこかへ行ってしまった。
彼が触れる唇も指も、優しく心地よい。くすぐったく感じて、私は声を漏らしてしまう。
「んっ」
「声を我慢しなくて良いんだよ、エレイン」
ウィリアムの唇が、臍の周りから茂みに至ると、私は急に恥ずかしくなる。
「あっ、まさか、そんな」
両脚を広げられ、中央に顔を埋めたウィリアムの鼻がクリトリスに当たり、それだけで私の奥から熱い何かが流れ出る。
「あっ、はっ」
舌が生き物のように私を探り、撫でる。滴る液を舐め取る。
恥ずかしいと思うほどに、ゾクゾクと快感が湧き出してくる。
より多くの快感を求め、私は腰を浮かす。じゅるじゅるとウィリアムが汁を啜る音も、快感を増幅する。
「はあっ。もう、我慢が出来ない。済まない、エレイン。試してみても良いだろうか?」
「ええ。でもその前に、キスして」
再び唇を重ねる。キスがこれほど気持ちの良いものとは、知らなかった。
疼く脚の間には、ウィリアムの熱い肉棒が擦り付けられ、尖った乳首に彼の厚い胸板が当たる。
「もっと、中に」
「ああ」
ぐいっ、と私の穴がこじ開けられる。痛い。
快感の潤いに覆われ、痛みは奥へ引っ込み、悦びが前へ躍り出る。ぐいぐいと押し込まれる度に、下半身が満たされていく。
「全部、入った」
「私たち、繋がったのね」
「そう」
ウィリアムが腰を動かす度に、振動が私に響く。ずん、ずん、と体の奥を突かれても、痛みは感じず、もっと欲しいと思ってしまう。
「ああ愛している」
息を吐くように言葉が溢れる。ウィリアムの突きが激しくなる。
「あんっ、あっ、ああっ」
「エレイン、エレイン」
快感の頂点で、私の中に彼の愛が放出された。
完
身分を問わず人の多い都よりも、田舎の方が、こうした犯罪に対する処分は厳しい。
実行犯であるジャコブとマイクが、今際の際に、彼女の計画だと告白した、ということになっている。
初めのうち、証拠がない、と喚いていたメリンダは、罪から逃れられないと知ると、開き直って好き放題喋り散らしたようだ。
後から調書を見せてもらうと、彼女が自ら墓穴を掘っていく様が目に浮かんだ。
「ウィリアムは、あたしに夢中だった」
「『親がいなくなれば、自分が伯爵になるしかない』って言うから、こっちでお膳立てしてやったのよ」
「そうね。『自分は、伯爵夫人しか抱かない』って言っていたわ。ウィリアムが伯爵になったら、正式に結婚してくれるってことでしょ? もう結婚している? 奥様が亡くなったら、新しく妻を迎える必要があるじゃない」
自信家のメリンダは、ウィリアムが都にいた頃と変わらず自分を求めている、と信じ込んでいた。
実はジェイムズの心を持つウィリアムが、敢えて彼女が誤解する言い回しをしたのだろう。後から突かれても、責任を問われないように。
貴族の間では、よくあることだ。
メリンダが死んだことで、私は漸く真の安心を得た。彼女の父と兄も死んでいる。逆恨みで狙われる心配もない。
これらは全て、二度目のウィリアムのお陰である。
二度目のウィリアムの中身は、ジェイムズだった。
彼もまた、私と同様に、時間を遡っていた。しかも彼の場合、双子の兄の体に入り込んでいたのだ。
当然、混乱したものの、瀕死から甦ったばかりで、ろくに口を利かずとも怪しまれない状況だった。
何が起きたのか、これからどうすべきか、考える時間はたっぷりあった。
一度目の人生で、ジェイムズは私の死と前後して、あの塔で衰弱死したらしい。
人生をやり直せると気付いた彼は、ウィリアムとして後継者の地位を固めることにした。
ジェイムズが発狂したと聞いて、兄弟で体の入れ替えが起きたことにも気が付いた。バウンティランド伯爵が、彼を閉じ込める決断をしなければ、二度目のウィリアムが促すつもりだった。
兄弟が離れた場所にいたことは、幸いだった。ウィリアムが重症のうちにジェイムズが事態を把握したら、彼はベッドから起き上がらぬ先に、二度目の人生も終えていたかもしれない。
ジェイムズが正気に戻ったふりをして離れから解放される前に、ウィリアムは着々と彼の戻る場所を潰し、代わりに自らの地位を築き上げた。
私との結婚を急いだのも、その一つである。
一度目の人生で両思いと知れたウィリアムは、いわば偽物のジェイムズに私を奪われまいとして、多少強引に婚約を進めたのだ。
「あの状態のジェイムズが、私と結婚するとは思えなかったけれど」
「あの状態だからこそ、結婚する心配があった。君が真摯に世話をすれば元へ戻る、と両親や君自身が考えるかも知れなかった。外見に左右されない君の美質が、悪い方向へ作用しそうだったんだ」
振り返ってみれば、ウィリアムの懸念は概ね正しかった。彼と結婚することで、私は色々なものから守られたのだ。
メリンダが都から姿を消したと聞いて、伯爵夫妻の襲撃事件が再び起こると考えたウィリアムは、騎士団やパウチャー伯爵にも協力を依頼し、メリンダ一家を見張らせていた。
私が伯爵に依頼した時には、当日偶然に通りかかる準備が出来ていたのだった。
レンデル弁護士との予定は本当にあった。彼はジャコブとマイクを確実に引き寄せるために、メリンダへ面会の情報を流したのだった。
当日の面会は勿論流れたが、後日ジェイムズは貴族籍を抜かれ、ウィリアムが伯爵を継いだ。
ちなみにウィリアムが二度目の人生を始めた早い段階で、私も同じ仲間だと、ほぼ確信していたそうである。
理由は、一度目と違う行動と、未だ起きてもいないウィリアムとの結婚生活に対する恐れだ。
それで彼は、正式な結婚の後、体の関係を急がなかったのである。
「言ってくれれば良かったのに」
「でも僕、ウィリアムだからね。信用なかったでしょう」
「確かに」
何故、このような事が起きたのかは、はっきりしない。
ややこしいことに、ジェイムズの体に入ることとなったウィリアムは、時間を遡っていないようなのだ。
きっと、私たちの死後も、長く生き延びたせいではないか、と勘繰っている。
私たちは、あまりに早く命を失った。
「神様が、やり直しの機会を与えてくれたのだと思う。ウィリアムにも」
二度目のウィリアムが言う。
「ウィリアムにも?」
私が言うのは、一度目のウィリアムのことである。ややこしい。
「そう。都で襲撃された時、彼は一度死に、生き返った。そこで悔い改めなかったから、僕に機会が巡ってきた、と思っている。でも彼にもまた、ジェイムズとして真っ当に生きる道はあった」
「ウィリアムだけ、二度も救われていることになるわ。神様は寛大なのね」
「本人は、一度も救われていない、と思っているよ」
「そう考えると、気付かない事も、罪だわ」
「そうだね」
私たちは、寝室で語り合っていた。私は新婚以来の、あの布にも見えない切れ端を、久々に纏っていた。
二度目のウィリアムが、表情を改める。
「ところで、気付かずにいられない格好を君がしているのだけれど、これはその、僕と本当の夫婦になっても良い、と言う意味で、合っている?」
「ええ、そうよ」
私は、彼の顔を見て微笑むことができた。まだ少し、緊張を感じる。
「良かった」
ウィリアムの顔が近付いてくる。私は目を閉じる。怖いのだが、一度目に感じた怖さとは違う。
ワクワクするような、怖さだ。
そっと、唇が押し当てられた。
確かめるように、何度も、何度も角度を変えて、唇で唇を確かめる。
私もウィリアムの唇を探る。彼の腕が私の体を抱きしめる。私も抱きしめ返す。
互いの体温が混じり合い、熱が高まる。
唇を存分に味わった後は、もっと深く探るべく、舌を使う。ご馳走を前にした犬のように、よだれが溢れ出す。
はしたなく、恥ずかしいが、同時に心地よい。
柔らかな舌同士が、抱き合うように絡まる。
体の奥から、未知の感覚が迫り上がってくる。
「愛している、エレイン」
「愛しています、ウィリアム」
彼の顔を見つめても、恐怖は起こらない。ウィリアムと呼んでいるが、その実体はジェイムズであることを、私は知っている。
私にとって、これまで彼はウィリアムだったのだ。
中身はともかく、ジェイムズという人間は、別に存在する。
私が目の前の夫と一生を共にするならば、これからも彼をウィリアムと呼ぶべきだろう。
キスをされながら、そっとベッドへ寝かされる。指で弄られ続けた乳首が敏感さを増して、下半身を疼かせる。
「ああ。エレイン。綺麗だ」
ウィリアムが感嘆を漏らし、首から胸にかけてキスの雨を降らせる。布切れは知らぬ間にどこかへ行ってしまった。
彼が触れる唇も指も、優しく心地よい。くすぐったく感じて、私は声を漏らしてしまう。
「んっ」
「声を我慢しなくて良いんだよ、エレイン」
ウィリアムの唇が、臍の周りから茂みに至ると、私は急に恥ずかしくなる。
「あっ、まさか、そんな」
両脚を広げられ、中央に顔を埋めたウィリアムの鼻がクリトリスに当たり、それだけで私の奥から熱い何かが流れ出る。
「あっ、はっ」
舌が生き物のように私を探り、撫でる。滴る液を舐め取る。
恥ずかしいと思うほどに、ゾクゾクと快感が湧き出してくる。
より多くの快感を求め、私は腰を浮かす。じゅるじゅるとウィリアムが汁を啜る音も、快感を増幅する。
「はあっ。もう、我慢が出来ない。済まない、エレイン。試してみても良いだろうか?」
「ええ。でもその前に、キスして」
再び唇を重ねる。キスがこれほど気持ちの良いものとは、知らなかった。
疼く脚の間には、ウィリアムの熱い肉棒が擦り付けられ、尖った乳首に彼の厚い胸板が当たる。
「もっと、中に」
「ああ」
ぐいっ、と私の穴がこじ開けられる。痛い。
快感の潤いに覆われ、痛みは奥へ引っ込み、悦びが前へ躍り出る。ぐいぐいと押し込まれる度に、下半身が満たされていく。
「全部、入った」
「私たち、繋がったのね」
「そう」
ウィリアムが腰を動かす度に、振動が私に響く。ずん、ずん、と体の奥を突かれても、痛みは感じず、もっと欲しいと思ってしまう。
「ああ愛している」
息を吐くように言葉が溢れる。ウィリアムの突きが激しくなる。
「あんっ、あっ、ああっ」
「エレイン、エレイン」
快感の頂点で、私の中に彼の愛が放出された。
完
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