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120 日常(締め切り)
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美希「ううぅ~(・・;)」
ハル「…とにかく書きたい事全部箇条書きしてみたらどうかな?」
美希「うん、書き出してみたの。そうしたら途中から質問ばかりになってきて…。」
ハル「見せて見せて♪」
ハルと美希の二人は、お気に入りの喫茶店に来ていた。渋いマスターが淹れてくれる珈琲も好みだが、分厚くて具だくさんのオープンサンドや、香ばしい餡バタートーストも外せない。
ボリューム満点のそれらをぺろりと平らげた後、基地モニターである美希が『宿題』にてこずっているというので、ハルが応援しているところだった。
ハルは、美希に手渡された原稿に目を通す。
ハル「災害派遣が他の業務の負担になっていないか? 休暇、代休、特休等はちゃんと取れているのか?各部隊によってその格差はないのか?…うん、もっともな疑問~」
美希「ほら、自衛隊も仕事だと思うのね。そう思うと自分の仕事と比べちゃったり、あとほら、私、人事関係とかメインの仕事だから、そういうちっちゃいところが気になるの~💦
うぅ、ありがとう~って書いてちゃちゃっと終わると思ったのに(;´Д`)」
美希は、最初、災害派遣に対する感謝を作文にして書こうとしていたようだ。モニターとして、施設科の倉庫の備品やその管理、消防やレスキューの訓練などを見学してきたこともあって、身近な話題が書きやすいと思っていた。
しかし、作文のため資料を調べていくうちに、年間の出動人数がここ数年で何十倍にも増えていることや、その間も訓練は行われていることなどを見て、どんどん疑問がわいてきた、ということだ。
美希「それにね、ハルから彼氏さんの話聞いたり、香山さんと話したりしても思うところがあってね…」
ハル「ほう?( ☆∀☆)」
美希はハッとする。
ハル「香山さんと話してるんだ~♪」
美希「えとえと、ち、違うの、直接だとあんまり話しできないから、L○NEとかでね?」
ハル「ほほう??( ☆∀☆)」
あわあわする美希もかわいいなあ。今度タカさんに報告せねば!と、ハルは友人をによによ見守った。
ハル「まあ、美希が思った通りの質問をたくさん書けばいいと思うよ。中の人が思いもしない質問かもしれないし。中と外で感じ方が違うってわかるのも大事じゃないかな?」
美希「だ、大丈夫かな?」
ハル「うん。社会人の目線もいいと思うし、美希の優しさが伝わってきて、好き~♪」
美希「えぇ~💦私もハルが好き~♪」
えへへ、と顔を見合わせて照れる二人。
ハル「さぁ、頑張って仕上げてね。じっくり聞きたい話もありますし?」
美希「うぅ~何も特別なことはないのよ~💦でも頑張って仕上げちゃう!」
原稿用紙に集中し始めた美希。
ハルは、珈琲を二人分お替りしようと立ち上がった。
ハル「…とにかく書きたい事全部箇条書きしてみたらどうかな?」
美希「うん、書き出してみたの。そうしたら途中から質問ばかりになってきて…。」
ハル「見せて見せて♪」
ハルと美希の二人は、お気に入りの喫茶店に来ていた。渋いマスターが淹れてくれる珈琲も好みだが、分厚くて具だくさんのオープンサンドや、香ばしい餡バタートーストも外せない。
ボリューム満点のそれらをぺろりと平らげた後、基地モニターである美希が『宿題』にてこずっているというので、ハルが応援しているところだった。
ハルは、美希に手渡された原稿に目を通す。
ハル「災害派遣が他の業務の負担になっていないか? 休暇、代休、特休等はちゃんと取れているのか?各部隊によってその格差はないのか?…うん、もっともな疑問~」
美希「ほら、自衛隊も仕事だと思うのね。そう思うと自分の仕事と比べちゃったり、あとほら、私、人事関係とかメインの仕事だから、そういうちっちゃいところが気になるの~💦
うぅ、ありがとう~って書いてちゃちゃっと終わると思ったのに(;´Д`)」
美希は、最初、災害派遣に対する感謝を作文にして書こうとしていたようだ。モニターとして、施設科の倉庫の備品やその管理、消防やレスキューの訓練などを見学してきたこともあって、身近な話題が書きやすいと思っていた。
しかし、作文のため資料を調べていくうちに、年間の出動人数がここ数年で何十倍にも増えていることや、その間も訓練は行われていることなどを見て、どんどん疑問がわいてきた、ということだ。
美希「それにね、ハルから彼氏さんの話聞いたり、香山さんと話したりしても思うところがあってね…」
ハル「ほう?( ☆∀☆)」
美希はハッとする。
ハル「香山さんと話してるんだ~♪」
美希「えとえと、ち、違うの、直接だとあんまり話しできないから、L○NEとかでね?」
ハル「ほほう??( ☆∀☆)」
あわあわする美希もかわいいなあ。今度タカさんに報告せねば!と、ハルは友人をによによ見守った。
ハル「まあ、美希が思った通りの質問をたくさん書けばいいと思うよ。中の人が思いもしない質問かもしれないし。中と外で感じ方が違うってわかるのも大事じゃないかな?」
美希「だ、大丈夫かな?」
ハル「うん。社会人の目線もいいと思うし、美希の優しさが伝わってきて、好き~♪」
美希「えぇ~💦私もハルが好き~♪」
えへへ、と顔を見合わせて照れる二人。
ハル「さぁ、頑張って仕上げてね。じっくり聞きたい話もありますし?」
美希「うぅ~何も特別なことはないのよ~💦でも頑張って仕上げちゃう!」
原稿用紙に集中し始めた美希。
ハルは、珈琲を二人分お替りしようと立ち上がった。
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