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119 日常 (デート ケーキを食べに行く)
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白馬大雪渓は、針ノ木雪渓、剱沢雪渓と並ぶ日本三大雪渓として有名だ。
毎年の夏山シーズンには、大雪渓を目指して多くの登山者が訪れる。
積雪する冬期はバックカントリースキー場に変わり、スキーヤーやスノーボーダーが大雪渓の滑りを楽しむ。
梅雨明け近くまで滑ることができる、そんな雪の殿堂。
僕「雪渓とか雪とかって、なんでワクワクするのかなぁ(•᎑•)」
ハル「なんでですかね?ワクワクですね~(*^^*)」
僕とハルさんの眼の前には、快晴の青空を写して白く輝く白馬大雪渓が広がっている。
広大な雪渓を登りつめた先に聳える白馬岳。
僕たちは夏山テント泊縦走登山中。
今回は、猿倉の登山口から白馬大雪渓を白馬岳まで登り、白馬大池へ向かう。
白馬頂上山荘と白馬大池で、それぞれ一泊ずつテント泊をして、その後蓮華温泉登山口に下山する二泊三日の計画だ。
雪渓では、軽アイゼンを装着する。ザクザクと硬い雪を喰むアイゼンの刃。
テントや食料、防寒着などでザックは重く、歩みは遅いが、ザクザクザク…雪の上を歩くのは楽しい♪
真夏の日差しは暑いが、雪の上を渡る風は爽やかで、絶好の登山日和だ。
僕「ハルさん、落石注意だよ。」
ハル「はい!思ってるより落石大きくて多いから、ちょっと怖いですね…あれとか落ちてきたら…」
ハルさんが指をさしたその先には、人一人分ほどもある大きな岩がある。雪の上にあるからには、あれも落石だ。
こぶし大の物から人より大きな物まで、いくつもの岩石が転がっている。
僕「だから、雪渓は下るより登るほうが安全だと言われるはずだよ。落石に背中は見せたくないもんねぇ。」
ハルさんもコクコク頷いている。
でも、登り切った先には、ご褒美が待っているのだ。
ハル「ふふ♪」
僕「どうしたの?」
にこにこ笑っているハルさん。
ハル「ここに来る前に、タカさんが『ケーキ食べに行かない?』って言ったから。」
僕「うん。ケーキ楽しみだねぇ♪」
ハル「そこじゃなくて(笑)
『ケーキを食べに行く』って聞いて、白馬岳に登るとは、考えもしなかったなあって思ったら可笑しくて。」
僕「そう?僕は『ハルさんと白馬山荘のチーズケーキが食べたいなぁ』って思ったから、誘ったんだけど?(•᎑•)」
そう、今回の登山の目的は、『白馬山荘にケーキを食べに行く』ことなのだ。
以前、白馬山荘でケーキを食べたのだが、これが美味しかったのだ。
ふと思い出したら食べたくなって、ハルさんを誘った。
ハル「ちょっとそこらでデートかな?と思ったら、ガッツリお山だったんだもの…(。>﹏<。)」
『デート』という言葉に照れているハルさん、可愛いなぁ(•᎑•)
僕「もちろんデートですよ?
山にも登って、ケーキも食べられたら一石二鳥でしょ?」
ハル「ぶ、ぶれませんね(笑)」
テント泊装備をガッツリ背負って、汗をかきながら山に登る。頂上に到着したら、お昼ごはんを食べて、食後のデザートにケーキ♪
立派にデートです(•᎑•)
ハル「…今度、スイカも食べに行きませんか?」
僕「いいねぇ♪燕岳(※)も美味しいし楽しいし?」
ハル「はい!あ、つけ麺も食べに行きたいな~」
僕「いいねぇ♪じゃあ、燕岳から槍ヶ岳まで縦走しようか(笑)」
ハル「ふふ(*^^*)デート、楽しみです。」
ねぇ、ハルさん。
僕らのデートは、壮大だね(•᎑•)
※ 燕岳に登る途中にある合戦小屋の名物は『スイカ🍉』です。
槍ヶ岳からすぐ下につけ麺の美味しいヒュッテもあります。
毎年の夏山シーズンには、大雪渓を目指して多くの登山者が訪れる。
積雪する冬期はバックカントリースキー場に変わり、スキーヤーやスノーボーダーが大雪渓の滑りを楽しむ。
梅雨明け近くまで滑ることができる、そんな雪の殿堂。
僕「雪渓とか雪とかって、なんでワクワクするのかなぁ(•᎑•)」
ハル「なんでですかね?ワクワクですね~(*^^*)」
僕とハルさんの眼の前には、快晴の青空を写して白く輝く白馬大雪渓が広がっている。
広大な雪渓を登りつめた先に聳える白馬岳。
僕たちは夏山テント泊縦走登山中。
今回は、猿倉の登山口から白馬大雪渓を白馬岳まで登り、白馬大池へ向かう。
白馬頂上山荘と白馬大池で、それぞれ一泊ずつテント泊をして、その後蓮華温泉登山口に下山する二泊三日の計画だ。
雪渓では、軽アイゼンを装着する。ザクザクと硬い雪を喰むアイゼンの刃。
テントや食料、防寒着などでザックは重く、歩みは遅いが、ザクザクザク…雪の上を歩くのは楽しい♪
真夏の日差しは暑いが、雪の上を渡る風は爽やかで、絶好の登山日和だ。
僕「ハルさん、落石注意だよ。」
ハル「はい!思ってるより落石大きくて多いから、ちょっと怖いですね…あれとか落ちてきたら…」
ハルさんが指をさしたその先には、人一人分ほどもある大きな岩がある。雪の上にあるからには、あれも落石だ。
こぶし大の物から人より大きな物まで、いくつもの岩石が転がっている。
僕「だから、雪渓は下るより登るほうが安全だと言われるはずだよ。落石に背中は見せたくないもんねぇ。」
ハルさんもコクコク頷いている。
でも、登り切った先には、ご褒美が待っているのだ。
ハル「ふふ♪」
僕「どうしたの?」
にこにこ笑っているハルさん。
ハル「ここに来る前に、タカさんが『ケーキ食べに行かない?』って言ったから。」
僕「うん。ケーキ楽しみだねぇ♪」
ハル「そこじゃなくて(笑)
『ケーキを食べに行く』って聞いて、白馬岳に登るとは、考えもしなかったなあって思ったら可笑しくて。」
僕「そう?僕は『ハルさんと白馬山荘のチーズケーキが食べたいなぁ』って思ったから、誘ったんだけど?(•᎑•)」
そう、今回の登山の目的は、『白馬山荘にケーキを食べに行く』ことなのだ。
以前、白馬山荘でケーキを食べたのだが、これが美味しかったのだ。
ふと思い出したら食べたくなって、ハルさんを誘った。
ハル「ちょっとそこらでデートかな?と思ったら、ガッツリお山だったんだもの…(。>﹏<。)」
『デート』という言葉に照れているハルさん、可愛いなぁ(•᎑•)
僕「もちろんデートですよ?
山にも登って、ケーキも食べられたら一石二鳥でしょ?」
ハル「ぶ、ぶれませんね(笑)」
テント泊装備をガッツリ背負って、汗をかきながら山に登る。頂上に到着したら、お昼ごはんを食べて、食後のデザートにケーキ♪
立派にデートです(•᎑•)
ハル「…今度、スイカも食べに行きませんか?」
僕「いいねぇ♪燕岳(※)も美味しいし楽しいし?」
ハル「はい!あ、つけ麺も食べに行きたいな~」
僕「いいねぇ♪じゃあ、燕岳から槍ヶ岳まで縦走しようか(笑)」
ハル「ふふ(*^^*)デート、楽しみです。」
ねぇ、ハルさん。
僕らのデートは、壮大だね(•᎑•)
※ 燕岳に登る途中にある合戦小屋の名物は『スイカ🍉』です。
槍ヶ岳からすぐ下につけ麺の美味しいヒュッテもあります。
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