人生前のめり♪

ナンシー

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61 日常(富士登山競走)

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ハルさんと僕は艦艇見学デートから帰るためのドライブ中。
過去に出場したマラソン大会や、参加してみたい面白そうな大会の話で盛り上がっていた。
僕「じゃあ、今までで最も辛かった大会は?」

ハル「間違いなく『富士登山競走』です!あんな辛い大会他にない‼(>д<)」

僕「え?富士登山競走、出たことあるの?!ハルさん、凄いよ!ヘン○イだよ!」

ハル「え~?凄くも、ヘムでもないですよ?(笑)」

富士登山競走とは、富士山の麓である富士吉田市からの登山道を山頂まで一気に駆け上がるレースだ。
5合目までのコース(距離15km、標高差1480m)と山頂までのコース(距離21km、標高差3000m)があり、山頂コースは5合目コースを規定のタイムである2時間20分以内でゴールしなければ参加資格すらもらえない。
ちなみに、山頂コースの制限時間は4時間30分…過酷だ。
 
ハルさんはそんな富士登山競走に出たことがあるらしい。

ハル「初参加のときは5合目コースを完走できたら満足だと思ったの。レース後普通の登山で頂上まで登って、ご来光も見られたし♪」

僕「え、レース後そのまま登ったの?」

ハル「まさか!一度降りてシャワー浴びて登山スタイルに着替えてから、5合目にバスで上がってのリスタートです(*^^*)
 もちろん、その日は8合目の小屋に泊まって、翌朝ご来光コースでしたよ~♪」

いや…それでもレース当日富士登山…なんてタフなんだ。

ハル「で、思ったよりいいタイムだったけど、山頂コースの制限時間にはちょっとだけ足りなくて…翌年山頂狙おうと。」

僕「一番辛いって知ってたのに再挑戦したのですか…」
 
ハル「ん~、長距離と違って疲れや辛さを引きずらないというか…喉元過ぎれば熱さを忘れる?」

僕「で、山頂コースは?どうなったの?」

ハル「うん、翌年タイムをクリアして、その次の年山頂コースに挑戦しました!でも、悪天候で、5合目までにコース短縮されちゃった。」

僕「そっか。残念だったね。」

ハル「うん、残念だったようなホッとしたような…(笑)
 富士登山競走のトレーニングで山にばっかり通ってたら、そのまま山好きになったの。
 今はゆっくり長く山の上で過ごすほうが楽しいです(o^^o)」

なんと言うか、ハルさんはいろいろ予想外で面白い。
本人は自覚がないみたいだけれど、タフだし行動的で、ビックリするようなことを平気でする。
でも計画的にそれらをやり遂げるから、その特異さに気付いていないのだろう。
ホント、凄いなぁ。尊敬します。

ハル「それにね♪一石二鳥なのです♡」

僕「一石二鳥?」

ハル「うん!5合目で、陸上自衛隊北富士駐屯部隊が給水してくれるの(*´艸`*)
 5合目まで1t水トレーラとか大型トラックで上がってきて、隊員さんがくれる命の水、最高に美味しゅうございました!」

僕「おおぅ…」

ホント、ブレないなあ。尊敬します(笑)

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