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淡雪、侍女に疑惑を持つ
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濃緑の夏草の庭を巡る遣水に陽射しが反射し、眩しくて目を細めた。
蝉の声が耳に騒がしく、暑さをより一層感じさせる。
僕はソファの背に持たれ、深々とため息をついた。
冬星からのプレッシャーでメンタルが崩壊したらしい晴は九重からの助言もあり、あの日から休ませている。
あれは晴には一種のモラハラとパワハラであり、僕にはラブハラ、セクハラ、ニンハラのなにものでもない。
冬星はそこのところを深く反省して欲しいところだ。
晴の代わりは安芸と九重が務めてくれていた。
冬星が目端が利くからと僕につけてくれた侍女故に、確かに晴がいなくともいままで通りに過ごせている。
安芸は明るく、場の空気を読むことに長けており、晴よりも心配りが出来ているため、西園寺家の使用人と要らぬ波風を立たずに上手く溶け込んでいた。
一方、九重は機転が利くという。機転が利くというのなら人のことをよく観察して、先を読むことが上手いんだろうな。安芸の気付かないところをさり気なく補っている。
惜しむらくは、なんというか雰囲気が取っつきにくく、砕けた言葉遣い一つせず、冷然としているところか。
冗談でも言おうものなら冷たい視線を浴びそうだもんな。
そんな九重だが、安芸よりも西園寺家の使用人に受け入れられているのが不思議だよ。
あれか?青髭大公、鬼元帥といわれている直江に近い人種だから親近感を覚えているんだろうな。
よく仕えてくれているとは思う。本当にこれっぽいも不自由はない。
不自由はないんだけど、長年、傍に控え仕えてくれて、軽口を言い合え、偶に抜けたことをする晴がいないと何というか、ちょっと淋しいのだ。
それを実感して僕はまたため息をついた。
「淡雪様、いかがなされました」
室内に風を通そうと窓を開けていた安芸が、振り返り言った。
「お顔の色が優れませんね。暑さに参られましたのなら、冷たいものでもお持ちしましょうか。明後日の夏越の宴が過ぎれば、少しは暑さも和らぐと聞きましたよ」
いや、別に夏の暑さにやられたわけじゃないから。
まぁ、冷たいものは嬉しいけどね。
僕は晴の様子を安芸に問いかけた。
九重に尋ねてもいいんだけど、安芸のほうが聞きやすいからな。
「晴はどうしてる?」
「・・・」
安芸が気まず気に押し黙った。
えっ、なにその沈黙。焦るんだけど。
「・・・えぇ、あの・・・なんと申し上げますか、その・・・」
「晴に何かあったのか?」
「あったといえばあったような、ないといえばないような・・・」
安芸の歯切れが悪い。
どっちなんだよ。
「すみません、淡雪様」
と言って、安芸はガバっと床に身を伏せた。
突然の謝罪に僕のほうが驚いてオロオロとしてしまった。
まさか、晴が重度の鬱になったとか引き籠もったとかいうんじゃないだろうな。
「どうした?」
「私、淡雪様付き侍女の中では一番年下です」
それが晴の様子となんの関係があるんだ?
「新参者の年下って、何かと気苦労が多いというか、雑用を押しつけられがちでだし、発言力は弱いし」
安芸ははっきりとは言わないが、新参者はお局様に気を使うという、どこの世界でもあることをいいたいんだろう。
こういってはなんだが、僕付きの侍女で最古参は晴だ。
その晴はメンタル崩壊中で休みを取らせているのに一体誰に気を使っているというんだ?
西園寺家の侍女達か?
はっ、まさか、安芸までメンタルやられたんじゃないだろうな。
僕の侍女が続けてメンタルをやられて戦線離脱したなんてなったらどれだけ僕が横暴なんだってことになるじゃないか。
僕は自分の考えに戦いていた。
「実は・・・」
と、意を決したように安芸が言葉を続けた。
「晴さんに会わせて貰えないんです」
よ、良かった~。
メンタル崩壊関係じゃなかったと安堵しつつ、安芸の告げたことに首を傾げた。
「えっ、どういうこと?」
「晴さんを部屋に送っていった日から九重さんが、“いまはそっとしておいて、落ち着かれるのを待たれた方がいいです。こういった精神状態のときは、なるべく接触する人を限定したほうが落ち着かれるのも早いかと。それと、年若い安芸様より年上の私の方が相談もしやすいでしょう。私が気にかけておきますので、安芸様は淡雪様を優先してください”とおっしゃって・・・」
安芸が切々と訴えた。
おかしくないか、それ。確かにメンタルがやられているときには人に会いたくはないけどさ、それにしても同じ侍女の安芸にまで会うなっておかしいだろう。
「あの・・・淡雪様・・・それに私、ちょっと気になることが・・・」
言っていいものか迷っている体で安芸が声をかけてきた。
「なに?」
「九重さんがたまにこっそりと手紙を読んでいることがあるんです」
「手紙くらいは読むんじゃないの」
「そうですけど、辺りを憚りながら読んだ手紙、燃やしますか?」
「燃やしてた・・・」
「初めはいい人からと思ってたんです。で、恋人からですかと九重さんに聞いたら、凄く怖い顔で、睨まれながら盗み見ですか。感心しませんねっていわれて・・・」
その時のことを思い出したのか安芸が身震いした。
九重に睨まれたら怖いかもなぁ・・・って、いまはそこじゃない。
辺りを気にしながら手紙を燃やしたって?しかも、それを見て言葉をかけた安芸を威嚇してきたというのか。解せない。
「いま、淡雪様にお話させていただきならが、思ったんですが」
「何を?」
「九重さん、淡雪様から晴さんを離れさせようとしているんじゃないですか?」
「それはないんじゃないか?僕が晴と離間して、九重に何の得があるんだよ」
「晴さんは九重さんより年下じゃないですか。けど、淡雪様に長年仕えていらっしゃるし、信任も厚いから指示をするのは晴さんですよね」
「そうなるかな」
「そうですよ。同じ侍女なのに年下の者から指示を受けるのは、九重さん的にはおもしろくないかと」
あ~っ、職場あるあるだよね、それ。
「晴さんさえいなければ、冬星様の意を汲みやすくなりますし」
「えっ⁉」
安芸から聞捨てならない台詞が発せられ、僕はぎょっとした。
「ど、どういうこと?」
「淡雪様大事の晴さんの手前、大公様を淡雪様の寝所へご案内するのはできませんもの」
「しなくていいから、それ」
僕は焦った。
額に冷たいものがつーっと流れる。
直江とイタしたくないから避けまくっているというのに手引きされるなんてとんでもない。
九重を今すぐ呼びつけて問い質さないと取返しのつかない事態になるじゃないか。
「安芸、九重を呼んで」
蝉の声が耳に騒がしく、暑さをより一層感じさせる。
僕はソファの背に持たれ、深々とため息をついた。
冬星からのプレッシャーでメンタルが崩壊したらしい晴は九重からの助言もあり、あの日から休ませている。
あれは晴には一種のモラハラとパワハラであり、僕にはラブハラ、セクハラ、ニンハラのなにものでもない。
冬星はそこのところを深く反省して欲しいところだ。
晴の代わりは安芸と九重が務めてくれていた。
冬星が目端が利くからと僕につけてくれた侍女故に、確かに晴がいなくともいままで通りに過ごせている。
安芸は明るく、場の空気を読むことに長けており、晴よりも心配りが出来ているため、西園寺家の使用人と要らぬ波風を立たずに上手く溶け込んでいた。
一方、九重は機転が利くという。機転が利くというのなら人のことをよく観察して、先を読むことが上手いんだろうな。安芸の気付かないところをさり気なく補っている。
惜しむらくは、なんというか雰囲気が取っつきにくく、砕けた言葉遣い一つせず、冷然としているところか。
冗談でも言おうものなら冷たい視線を浴びそうだもんな。
そんな九重だが、安芸よりも西園寺家の使用人に受け入れられているのが不思議だよ。
あれか?青髭大公、鬼元帥といわれている直江に近い人種だから親近感を覚えているんだろうな。
よく仕えてくれているとは思う。本当にこれっぽいも不自由はない。
不自由はないんだけど、長年、傍に控え仕えてくれて、軽口を言い合え、偶に抜けたことをする晴がいないと何というか、ちょっと淋しいのだ。
それを実感して僕はまたため息をついた。
「淡雪様、いかがなされました」
室内に風を通そうと窓を開けていた安芸が、振り返り言った。
「お顔の色が優れませんね。暑さに参られましたのなら、冷たいものでもお持ちしましょうか。明後日の夏越の宴が過ぎれば、少しは暑さも和らぐと聞きましたよ」
いや、別に夏の暑さにやられたわけじゃないから。
まぁ、冷たいものは嬉しいけどね。
僕は晴の様子を安芸に問いかけた。
九重に尋ねてもいいんだけど、安芸のほうが聞きやすいからな。
「晴はどうしてる?」
「・・・」
安芸が気まず気に押し黙った。
えっ、なにその沈黙。焦るんだけど。
「・・・えぇ、あの・・・なんと申し上げますか、その・・・」
「晴に何かあったのか?」
「あったといえばあったような、ないといえばないような・・・」
安芸の歯切れが悪い。
どっちなんだよ。
「すみません、淡雪様」
と言って、安芸はガバっと床に身を伏せた。
突然の謝罪に僕のほうが驚いてオロオロとしてしまった。
まさか、晴が重度の鬱になったとか引き籠もったとかいうんじゃないだろうな。
「どうした?」
「私、淡雪様付き侍女の中では一番年下です」
それが晴の様子となんの関係があるんだ?
「新参者の年下って、何かと気苦労が多いというか、雑用を押しつけられがちでだし、発言力は弱いし」
安芸ははっきりとは言わないが、新参者はお局様に気を使うという、どこの世界でもあることをいいたいんだろう。
こういってはなんだが、僕付きの侍女で最古参は晴だ。
その晴はメンタル崩壊中で休みを取らせているのに一体誰に気を使っているというんだ?
西園寺家の侍女達か?
はっ、まさか、安芸までメンタルやられたんじゃないだろうな。
僕の侍女が続けてメンタルをやられて戦線離脱したなんてなったらどれだけ僕が横暴なんだってことになるじゃないか。
僕は自分の考えに戦いていた。
「実は・・・」
と、意を決したように安芸が言葉を続けた。
「晴さんに会わせて貰えないんです」
よ、良かった~。
メンタル崩壊関係じゃなかったと安堵しつつ、安芸の告げたことに首を傾げた。
「えっ、どういうこと?」
「晴さんを部屋に送っていった日から九重さんが、“いまはそっとしておいて、落ち着かれるのを待たれた方がいいです。こういった精神状態のときは、なるべく接触する人を限定したほうが落ち着かれるのも早いかと。それと、年若い安芸様より年上の私の方が相談もしやすいでしょう。私が気にかけておきますので、安芸様は淡雪様を優先してください”とおっしゃって・・・」
安芸が切々と訴えた。
おかしくないか、それ。確かにメンタルがやられているときには人に会いたくはないけどさ、それにしても同じ侍女の安芸にまで会うなっておかしいだろう。
「あの・・・淡雪様・・・それに私、ちょっと気になることが・・・」
言っていいものか迷っている体で安芸が声をかけてきた。
「なに?」
「九重さんがたまにこっそりと手紙を読んでいることがあるんです」
「手紙くらいは読むんじゃないの」
「そうですけど、辺りを憚りながら読んだ手紙、燃やしますか?」
「燃やしてた・・・」
「初めはいい人からと思ってたんです。で、恋人からですかと九重さんに聞いたら、凄く怖い顔で、睨まれながら盗み見ですか。感心しませんねっていわれて・・・」
その時のことを思い出したのか安芸が身震いした。
九重に睨まれたら怖いかもなぁ・・・って、いまはそこじゃない。
辺りを気にしながら手紙を燃やしたって?しかも、それを見て言葉をかけた安芸を威嚇してきたというのか。解せない。
「いま、淡雪様にお話させていただきならが、思ったんですが」
「何を?」
「九重さん、淡雪様から晴さんを離れさせようとしているんじゃないですか?」
「それはないんじゃないか?僕が晴と離間して、九重に何の得があるんだよ」
「晴さんは九重さんより年下じゃないですか。けど、淡雪様に長年仕えていらっしゃるし、信任も厚いから指示をするのは晴さんですよね」
「そうなるかな」
「そうですよ。同じ侍女なのに年下の者から指示を受けるのは、九重さん的にはおもしろくないかと」
あ~っ、職場あるあるだよね、それ。
「晴さんさえいなければ、冬星様の意を汲みやすくなりますし」
「えっ⁉」
安芸から聞捨てならない台詞が発せられ、僕はぎょっとした。
「ど、どういうこと?」
「淡雪様大事の晴さんの手前、大公様を淡雪様の寝所へご案内するのはできませんもの」
「しなくていいから、それ」
僕は焦った。
額に冷たいものがつーっと流れる。
直江とイタしたくないから避けまくっているというのに手引きされるなんてとんでもない。
九重を今すぐ呼びつけて問い質さないと取返しのつかない事態になるじゃないか。
「安芸、九重を呼んで」
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