10 / 10
第十話 イジメ?
しおりを挟む
学校に着く。指定の駐輪所に自転車を停める。
「本当は禁止のはずなのに」
ついついボソッと言ってしまう。周りには誰もいない。
そこには禁止されているはずの単車が普通に止めてある。ナンバーは曲がっているし、マフラーは変な色だし。
免許取ってもこんなのには乗りたくないなあ。
寧ろヤンキー達が好むバイクをめちゃくちゃ綺麗に乗りたい。あれ、変に改造されて五月蝿くなってるけど、素はきっといいバイクなんだと思う。だから龍牙とかもいい乗り方だよね。節度を保った改造で。
節度もなにも龍牙の場合はそもそも無免なんだがな!
って自分にツッコミを入れてしまった。
「って言うか、普通入学式の次の日って学校あるか?」
ボヤきが止まらない。
廊下を歩く。誰にも絡まれませんように。トラブルを起こしたくないんだよ。
不本意にも暴走族か何かの頭を蹴り飛ばしたからか絡まれることはなかった。昨日も絡んできたのは龍牙と訳のわからん先生ぐらいだったもんな。
教室の扉に手をかける。
「あれ?」
建て付けが悪いのか?鍵を閉められているのか?
なんで?ついにイジメ発生?龍牙以外にイジメられるのは嫌なんだけど。俺はそんなイジメ望んでないんだけど。
え?悲しい。
思いっきり力を込める。
メキ、バンッ!
やっぱり建て付けが悪いだけだったのか。鍵はかかってなさそうだった。
「やっべチビった」
そう言って何人かが股間を押さえながら出ていった。
なんの話?
なぜかクラスの人らが目を合わせてくれない。
「アイツ今日絶対不機嫌だわ。気をつけんとぶっ飛ばされんぞ?」
俺のこと!?絡まれたくないとは思ってたけど、避けられたいとは思ってないんだけど。でも自分の蒔いた種で怖がられているなら仕方がないのかもしれない。
ちょっとショックを受けつつ自分の席に着く。
「おいお前、試しにアイツに話しかけてこいよ」
馬鹿なのか?どこかで誰かが誰かに唆される。
もちろん気分悪いし、唆される人が可哀想だ。
そんなこと、お互いに嫌な思いをする。
実際にこっちに歩いてくる。
髪の毛を染めていて一見ヤンキー。実際にヤンキー一味に加わっているみたいだし。ただ、こう見えて実は気の弱いやつかもしれない。
すごく気分は悪いが穏便に行こう。
「なんだ?」
「いや、あの、その、いい天気ですね」
コミュ障かよって思ったが気持ちは分かる。すごく分かる。多分、無理してるんだろな。あんな奴らと合わせるのに。そして、あんな奴らはあんな奴らで合わせてきてるって分かってるんだろな。
「本当は禁止のはずなのに」
ついついボソッと言ってしまう。周りには誰もいない。
そこには禁止されているはずの単車が普通に止めてある。ナンバーは曲がっているし、マフラーは変な色だし。
免許取ってもこんなのには乗りたくないなあ。
寧ろヤンキー達が好むバイクをめちゃくちゃ綺麗に乗りたい。あれ、変に改造されて五月蝿くなってるけど、素はきっといいバイクなんだと思う。だから龍牙とかもいい乗り方だよね。節度を保った改造で。
節度もなにも龍牙の場合はそもそも無免なんだがな!
って自分にツッコミを入れてしまった。
「って言うか、普通入学式の次の日って学校あるか?」
ボヤきが止まらない。
廊下を歩く。誰にも絡まれませんように。トラブルを起こしたくないんだよ。
不本意にも暴走族か何かの頭を蹴り飛ばしたからか絡まれることはなかった。昨日も絡んできたのは龍牙と訳のわからん先生ぐらいだったもんな。
教室の扉に手をかける。
「あれ?」
建て付けが悪いのか?鍵を閉められているのか?
なんで?ついにイジメ発生?龍牙以外にイジメられるのは嫌なんだけど。俺はそんなイジメ望んでないんだけど。
え?悲しい。
思いっきり力を込める。
メキ、バンッ!
やっぱり建て付けが悪いだけだったのか。鍵はかかってなさそうだった。
「やっべチビった」
そう言って何人かが股間を押さえながら出ていった。
なんの話?
なぜかクラスの人らが目を合わせてくれない。
「アイツ今日絶対不機嫌だわ。気をつけんとぶっ飛ばされんぞ?」
俺のこと!?絡まれたくないとは思ってたけど、避けられたいとは思ってないんだけど。でも自分の蒔いた種で怖がられているなら仕方がないのかもしれない。
ちょっとショックを受けつつ自分の席に着く。
「おいお前、試しにアイツに話しかけてこいよ」
馬鹿なのか?どこかで誰かが誰かに唆される。
もちろん気分悪いし、唆される人が可哀想だ。
そんなこと、お互いに嫌な思いをする。
実際にこっちに歩いてくる。
髪の毛を染めていて一見ヤンキー。実際にヤンキー一味に加わっているみたいだし。ただ、こう見えて実は気の弱いやつかもしれない。
すごく気分は悪いが穏便に行こう。
「なんだ?」
「いや、あの、その、いい天気ですね」
コミュ障かよって思ったが気持ちは分かる。すごく分かる。多分、無理してるんだろな。あんな奴らと合わせるのに。そして、あんな奴らはあんな奴らで合わせてきてるって分かってるんだろな。
0
お気に入りに追加
70
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
アンダー(底辺)アルファとハイ(上級)オメガは、まずお友達から始めます!
みゃー
BL
ど底辺アルファ(Fランク)の俺に、上級オメガ(Sランク)が求愛してきます!
体でフェロモンの生成が出来ず、オメガのフェロモンも感知出来ない出来損ないのアルファに、果たして「運命の番」のオメガは存在するのか?
西島恒輝は、名門アルファ一族出身で、自身もアルファ。
しかし、顔だけはいいものの、背は低く、成績も悪く、スポーツも嫌いで不得意。
その上、もっとも大事なアルファのフェロモンを作れず、オメガのフェロモンも感知出来ない病持ち。
そんな理由で両親に冷遇されてきた恒輝は、すっかり捻くれて荒っぽい男になってしまっていた。
しかし、ある日。
恒輝は、一人のハイスペックオメガの明人と出会う。
明人と出会いオメガ全員が憎い恒輝は、明人がウザいと思いながら掻き回わされ、日常が一変してしまう。
『ときめきは屋上から~恋する不良と乙女な生徒会長~』
ふんわり鏡月
BL
高3の秋。退屈な日々を過ごす俺は、ある日屋上で可愛い刺繍の入ったハンカチを拾った。
「こんな可愛いハンカチを持っているのは、絶対可憐な女子に違いない!」
そう確信した俺は、落とし主を探すことにしたのだが、まさか、その正体があんな奴だったなんて――――
僕は平凡に生きたいだけなのに⁉
燈蛇
BL
校内でも有名なヤンキー藤堂朱莉(ふじどう あかり)は、食堂で出会ったthe平凡男子・平山祥(ひらやま しょう)に一目ぼれ⁉なんとしてでも「平凡・平穏・穏便」を貫きたい祥に狙ったものは逃がさない朱莉が奮起‼互いに相容れない存在かと思いきや…?互いを知り、互いを高め合う二人の日常loveコメディー‼‼‼
(*^^*)「初めて書くものなので、暖かく見守ってください」
ちょろぽよくんはお友達が欲しい
日月ゆの
BL
ふわふわ栗毛色の髪にどんぐりお目々に小さいお鼻と小さいお口。
おまけに性格は皆が心配になるほどぽよぽよしている。
詩音くん。
「えっ?僕とお友達になってくれるのぉ?」
「えへっ!うれしいっ!」
『黒もじゃアフロに瓶底メガネ』と明らかなアンチ系転入生と隣の席になったちょろぽよくんのお友達いっぱいつくりたい高校生活はどうなる?!
「いや……、俺はちょろくねぇよ?ケツの穴なんか掘らせる訳ないだろ。こんなくそガキ共によ!」
表紙はPicrewの「こあくまめーかー😈2nd」で作成しました。
真実の愛とは何ぞや?
白雪の雫
BL
ガブリエラ王国のエルグラード公爵家は天使の血を引いていると言われているからなのか、産まれてくる子供は男女問わず身体能力が優れているだけではなく魔力が高く美形が多い。
そこに目を付けた王家が第一王女にして次期女王であるローザリアの補佐役&婿として次男のエカルラートを選ぶ。
だが、自分よりも美形で全てにおいて完璧なエカルラートにコンプレックスを抱いていたローザリアは自分の生誕祭の日に婚約破棄を言い渡してしまう。
この婚約は政略的なものと割り切っていたが、我が儘で癇癪持ちの王女の子守りなどしたくなかったエカルラートは、ローザリアから言い渡された婚約破棄は渡りに船だったので素直に受け入れる。
晴れて自由の身になったエカルラートに、辺境伯の跡取りにして幼馴染みのカルディナーレが提案してきた。
「ローザリアと男爵子息に傷つけられた心を癒す名目でいいから、リヒトシュタインに遊びに来てくれ」
「お前が迷惑でないと思うのであれば・・・。こちらこそよろしく頼む」
王女から婚約破棄を言い渡された事で、これからどうすればいいか悩んでいたエカルラートはカルディナーレの話を引き受ける。
少しだけですが、性的表現が出てきます。
過激なものではないので、R-15にしています。
最弱伝説俺
京香
BL
元柔道家の父と元モデルの母から生まれた葵は、四兄弟の一番下。三人の兄からは「最弱」だと物理的愛のムチでしごかれる日々。その上、高校は寮に住めと一人放り込まれてしまった!
有名柔道道場の実家で鍛えられ、その辺のやんちゃな連中なんぞ片手で潰せる強さなのに、最弱だと思い込んでいる葵。兄作成のマニュアルにより高校で不良認定されるは不良のトップには求婚されるはで、はたして無事高校を卒業出来るのか!?
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
私立明進学園
おまめ
BL
私立明進学園(メイシン)。
そこは初等部から大学部まで存在し
中等部と高等部は全寮制なひとつの学園都市。
そんな世間とは少し隔絶された学園の中の
姿を見守る短編小説。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
学園での彼らの恋愛を短編で描きます!
王道学園設定に近いけど
生徒たち、特に生徒会は王道生徒会とは離れてる人もいます
平和が好きなので転校生も良い子で書きたいと思ってます
1組目¦副会長×可愛いふわふわ男子
2組目¦構想中…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる