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第一話 入学
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なぜっ、なんだ、、、
握り締められ、クシャクシャになりながら手汗と涙、鼻水が染み込む不合格通知。
返却された答案と解答を見る。
な、、、
そこには一行ずつズレて見事にバツが並んだマークシートがあった。
結局俺は名前と住所、そしてアイウエオがカタカナで書けたら受かる高校に進学した。
入学式までにすることは制服を買うことだけだった。
宿題とかないのか?
重い瞼を開ける。
今日は来ないで欲しかっ、、待ちに待った入学式だ。
実際は高校行くの嫌だなぁとかは思っていない。
少しだけヤンキーに憧れるからだ。
自分がなりたいとか、カッコいいとかは思わないが、高校生って感じがして憧れる。
そして、自分の中に不良に襲われたい(性的に)なんていう願望があるのも自覚している。ただ、自分がマークシートでミスるような天然だとしても、現実的に本物のヤンキーがそんなに甘くないことはわかる。
友達できるかな。
でも、トモダチという名のカツアゲの対象にされてしまうんじゃないかと思うと不安だ。
最悪は迎撃も視野に入れよう。
うるっせぇ両方の祖母が剣道と拳法はやっておくべきだと言って叩き込まれた。婆さんのくせにかなり強暴なんだよな、現在進行形で。
まぁその経験が活きるかもしれないなんて思ってもいなかったが。
はっ!
記憶がねぇぞ。入学式だって朝イチ憂鬱な気分で起きて、学校着いて校門入った瞬間に絡まれた気がする。校則的にアウトなはずなのにガッツリ染めていて瞬時に不良だとわかった。何を言われたか覚えてないが、善良な俺は絶対に絡まれて殴られて金をむしり取られるのがテンプレなシナリオだと思った。
さよなら華やかな高校生活。
先手必勝だと思って、蹴りを入れた。
記憶が曖昧とかいうより無意識にここまでやってたんだよな。
幸にして一人に蹴りを入れたら周りの3人ぐらいは何も言わず去ってくれた、はず。
そして今、教室にいる。色とりどりの髪をした不良たちがなんと静かに話を聞いているのだ。それもそうか。前にはいかにも脳筋でゴツい先生が立っていた。
武田という名前らしい。
武田先生はざわついていた教室に入ってくるなり、前の方の席の被害も考えず教卓をちゃぶ台のようにひっくり返した。
そして威圧感を出して
「静かにしろ」
とだけ言った。
俺があの先生を採点するなら90点をあげるだろう。何様のつもりかと思われるかも知れないが、このヤンキーたちを静かにさせるには教卓を叩き割るぐらいしないと行けないと思っていた。
握り締められ、クシャクシャになりながら手汗と涙、鼻水が染み込む不合格通知。
返却された答案と解答を見る。
な、、、
そこには一行ずつズレて見事にバツが並んだマークシートがあった。
結局俺は名前と住所、そしてアイウエオがカタカナで書けたら受かる高校に進学した。
入学式までにすることは制服を買うことだけだった。
宿題とかないのか?
重い瞼を開ける。
今日は来ないで欲しかっ、、待ちに待った入学式だ。
実際は高校行くの嫌だなぁとかは思っていない。
少しだけヤンキーに憧れるからだ。
自分がなりたいとか、カッコいいとかは思わないが、高校生って感じがして憧れる。
そして、自分の中に不良に襲われたい(性的に)なんていう願望があるのも自覚している。ただ、自分がマークシートでミスるような天然だとしても、現実的に本物のヤンキーがそんなに甘くないことはわかる。
友達できるかな。
でも、トモダチという名のカツアゲの対象にされてしまうんじゃないかと思うと不安だ。
最悪は迎撃も視野に入れよう。
うるっせぇ両方の祖母が剣道と拳法はやっておくべきだと言って叩き込まれた。婆さんのくせにかなり強暴なんだよな、現在進行形で。
まぁその経験が活きるかもしれないなんて思ってもいなかったが。
はっ!
記憶がねぇぞ。入学式だって朝イチ憂鬱な気分で起きて、学校着いて校門入った瞬間に絡まれた気がする。校則的にアウトなはずなのにガッツリ染めていて瞬時に不良だとわかった。何を言われたか覚えてないが、善良な俺は絶対に絡まれて殴られて金をむしり取られるのがテンプレなシナリオだと思った。
さよなら華やかな高校生活。
先手必勝だと思って、蹴りを入れた。
記憶が曖昧とかいうより無意識にここまでやってたんだよな。
幸にして一人に蹴りを入れたら周りの3人ぐらいは何も言わず去ってくれた、はず。
そして今、教室にいる。色とりどりの髪をした不良たちがなんと静かに話を聞いているのだ。それもそうか。前にはいかにも脳筋でゴツい先生が立っていた。
武田という名前らしい。
武田先生はざわついていた教室に入ってくるなり、前の方の席の被害も考えず教卓をちゃぶ台のようにひっくり返した。
そして威圧感を出して
「静かにしろ」
とだけ言った。
俺があの先生を採点するなら90点をあげるだろう。何様のつもりかと思われるかも知れないが、このヤンキーたちを静かにさせるには教卓を叩き割るぐらいしないと行けないと思っていた。
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