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第三十話 リザード
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周囲が砂漠になってからしばらくした後馬車は突然止まった。
乗客が少しざわめく。
「護衛の皆さん、モンスターです」
「任せとけ。どれどれ?ファイアーリザードか」
「お客さん。少々お待ちください。モンスターみたいです」
「ん?ちょっと数が多くないか?」
護衛の間に不穏な空気が流れる。
「御者さん。私たちも行きますね」
「お客さんはじっとしててください。怪我をされると困るので・・・お客さん?」
「僕らも行くか」
「ああ」
気分の悪そうなジャックは馬車から降りて身体を動かしたかったみたいだ。
「おい。いくらなんでも数が多すぎるだろ。タイミング見て逃げるか?」
「おい。あんたら護衛だろ!私たちも戦うんだから頑張りなさい!」
「尻尾を巻いて逃げるたぁどんな小動物だ?」
『水精の刃よ。アクアカッター』
目前まで迫っていたリザードの一匹を魔法使いの少女が首から上を吹き飛ばした。
「黒髪黒目のお兄さんは戦えるの?戦えないなら後ろに引っ込んでて」
困った。攻撃に使える手段は『ドレイン』か殴る蹴るぐらいしかない。『真理参照』を使えば次にどんな攻撃が来るかはわかるが、適当に暴れ回って炎を吐くようなモンスターにはそれほど役に立たない。
「僕のことは気にしないでください。どうせ死なないんで」
「はぁ?そんなこと言ってて魔法当たっても知らないからね」
ジャックに目を向けると、もうすでに3体は倒したようだった。
「おいこんなもんなのかよ、ファイアリザードってのは」
どうやらジャックは絶好調のようだ。
乗客が少しざわめく。
「護衛の皆さん、モンスターです」
「任せとけ。どれどれ?ファイアーリザードか」
「お客さん。少々お待ちください。モンスターみたいです」
「ん?ちょっと数が多くないか?」
護衛の間に不穏な空気が流れる。
「御者さん。私たちも行きますね」
「お客さんはじっとしててください。怪我をされると困るので・・・お客さん?」
「僕らも行くか」
「ああ」
気分の悪そうなジャックは馬車から降りて身体を動かしたかったみたいだ。
「おい。いくらなんでも数が多すぎるだろ。タイミング見て逃げるか?」
「おい。あんたら護衛だろ!私たちも戦うんだから頑張りなさい!」
「尻尾を巻いて逃げるたぁどんな小動物だ?」
『水精の刃よ。アクアカッター』
目前まで迫っていたリザードの一匹を魔法使いの少女が首から上を吹き飛ばした。
「黒髪黒目のお兄さんは戦えるの?戦えないなら後ろに引っ込んでて」
困った。攻撃に使える手段は『ドレイン』か殴る蹴るぐらいしかない。『真理参照』を使えば次にどんな攻撃が来るかはわかるが、適当に暴れ回って炎を吐くようなモンスターにはそれほど役に立たない。
「僕のことは気にしないでください。どうせ死なないんで」
「はぁ?そんなこと言ってて魔法当たっても知らないからね」
ジャックに目を向けると、もうすでに3体は倒したようだった。
「おいこんなもんなのかよ、ファイアリザードってのは」
どうやらジャックは絶好調のようだ。
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