異世界でケモミミを追いかけて

さえ

文字の大きさ
上 下
23 / 41

第二十三話 宿選び

しおりを挟む
「これからどうする予定?」

酒場で思いっきり食べたあと、俺はジャックに尋ねた。

「宿で寝る。明日は馬車に乗ってもっと北を目指すつもりだ」

「宿はどうするの?」

「今から聞く、落ち着け」
そう言ってジャックは受付へ向かう。

「どうなさいましたか?」
毎度お馴染みの、マニュアル通りの受付対応だ。

「宿を紹介してほしいのだが」

「宿ですね。何日間の滞在のご予定でしょうか?」

「最高でも1週間だ」

受付嬢は1週間ですね、と復唱した後足元のバインダーを器用に跳ね上げた。

「1週間まででしたら、こちらの通りになります。当日のご予約ですと、すでに満室になっているおそれがありますのでご了承ください」
そう前置きした後、受付嬢はいくつかの宿の説明をしてくれた。

1つ目はそれほど高くなく、それなりに綺麗で冒険者から人気の宿。ただ、満室の可能性が高いそうだ。

2つ目はかなり安く、駆け出し冒険者から人気の宿。ただ建物は年季が入っていて、なんのサービスもない素泊まりになるそうだ。

3つ目は高いが、清潔かつ綺麗で下級貴族も泊まる宿。綺麗なのはもちろん朝食も付きサービスも抜群に良いそうだ。安い宿の5倍の値段はするが・・・

「助かった」

「結局どうする?」

「今日は討伐報酬も貰ったし、高いところでいいだろう。人気のあるとこに行って満室でも困る」
受付嬢からも3つ目の宿なら確実に空いているだろうと言われ、その宿に決めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

僕だけの番

五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。 その中の獣人族にだけ存在する番。 でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。 僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。 それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。 出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。 そのうえ、彼には恋人もいて……。 後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。

完結·助けた犬は騎士団長でした

BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。 ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。 しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。 強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ…… ※完結まで毎日投稿します

伯爵令嬢の秘密の知識

シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

皇帝の立役者

白鳩 唯斗
BL
 実の弟に毒を盛られた。 「全てあなた達が悪いんですよ」  ローウェル皇室第一子、ミハエル・ローウェルが死に際に聞いた言葉だった。  その意味を考える間もなく、意識を手放したミハエルだったが・・・。  目を開けると、数年前に回帰していた。

魔力なしの嫌われ者の俺が、なぜか冷徹王子に溺愛される

ぶんぐ
BL
社畜リーマンは、階段から落ちたと思ったら…なんと異世界に転移していた!みんな魔法が使える世界で、俺だけ全く魔法が使えず、おまけにみんなには避けられてしまう。それでも頑張るぞ!って思ってたら、なぜか冷徹王子から口説かれてるんだけど?── 嫌われ→愛され 不憫受け 美形×平凡 要素があります。 ※溺愛までが長いです。 ※総愛され気味の描写が出てきますが、CPは1つだけです。

【完結】試練の塔最上階で待ち構えるの飽きたので下階に降りたら騎士見習いに惚れちゃいました

むらびっと
BL
塔のラスボスであるイミルは毎日自堕落な生活を送ることに飽き飽きしていた。暇つぶしに下階に降りてみるとそこには騎士見習いがいた。騎士見習いのナーシンに取り入るために奮闘するバトルコメディ。

神子の余分

朝山みどり
BL
ずっと自分をいじめていた男と一緒に異世界に召喚されたオオヤナギは、なんとか逃げ出した。 おまけながらも、それなりのチートがあるようで、冒険者として暮らしていく。

処理中です...