異世界でケモミミを追いかけて

さえ

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第十五話 街到着

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なんとか街にたどり着いた。ジャックは相当疲労しているようだが、俺は肉体的な疲労はない。ただ精神的に疲労した。

柵の出入り口に近づくと門番がいた。俺は前世みたいな厳しい入国審査があるのかと思ったが、特に何もなかった。ジャック曰く砂漠側から来た人は基本的に審査はないそうだ。わざわざ砂漠を越えてまでこの国に敵意を持ってくる人はいないそうだ。

門番に簡単に道を聞き街に入った。砂漠から見ていた様子とは違い、街は賑やかだが物凄く入り組んでいる。白い建物が多くて街は迷路状になっている。

門番よ、もっと詳しく教えてくれよ・・・

今更後悔しても時すでに遅し。完全に迷ってしまった。
モンスターエナドリと砂化現象の収束で魔力に余裕があるため、その辺の人を見通した。
入国審査が甘い理由がわかったかもしれない。
この街をよく知らない者は現地の人を頼らざるを得ない。つまり人目につかず悪事を働くことは無理なんだろう。

2、3回街の人に能力を使ってやっとギルドまで辿り着いた。迷路状になった街の行き止まりの突き当たの奥まったところにある白色の建物が冒険者ギルドだった。
これ、地元の人ですら迷うだろ。
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