異世界でケモミミを追いかけて

第三話 地獄

急に目の前が真っ暗になった。
あの女神(笑)は誰だったのだろう。
あれで女神を名乗るとかと罰当たりな奴だ。
少しずつ周りの闇が晴れてくる。
「こんな時間に来るなんて、どうせあの邪神の仕業だろう。どうだそこに座って一戦交えないか」
前世でいう麻雀のようなゲームをしているアラサーぐらいの見た目の男がそう言ってきた。
「あの、ここは？」
話しながら得意ではないが麻雀風ゲームをする。ルールは麻雀と同じようだ。

「地獄だよ。君はあの職務怠慢女神に地獄に落とされたってわけだ」

「そんな」

「君は別に前世で罪を犯したわけではない。もちろん地獄の裁きを受けることはない。そこで、どうだ今からする話に乗らないか？」
地獄で持ちかけられる話とはどんな内容なんだろう。

「悪魔に転生して、異世界に行く。残念だが地獄に落ちた時点で人間の肉体はない。つまり、人間に転生することは不可能だ。文句はあの女神に言ってくれ」

「その話に乗らないと？」
そういうと男は少しニヤリと意味深な笑みを作った。

「ロン。君の前世でいう緑一色だ」
どうやら教えてくれないようだ。

「どうだ？」
少し威圧されるように聞かれた。

「悪魔ってなんですか？」

「ふっ。お前意外と度胸があるのだな。大概のやつは今の威圧で即決するのだがな。まぁいいだろう。腹が減ったから飯を食いながら教えてやる」