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1章スローライフ準備編
49 新居 閑話
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「文句はないか?」
新居に来た。
オリさんは今も昔も性格はアレだけど腕はすごいらしい。住み始めてみないと気が付かない点もあるとは思うが、分かる範囲での欠点はない。扉も窓もスムーズに開くし、こっそりとビー玉を転がしてみたりしたが大丈夫だった。
木造のいい匂いもするし最高か?
「ないなら、受け取りましたのキスをここに、アキト様」
そう言ってクソ大工が自分の唇を指さしてきた。
パチン、ズゴッ!
気がついたら僕のビンタとアセナの蹴りがオリバーに入っていた。
「クッ♡予想通り、、」
早速家を壊してしまうのではないかという勢いでオリバーが吹っ飛んでいったが、流石は凄腕大工。家も身体もなんともならなかった。
後にしっかりと書類にサインをして鍵を受け取った。
やっとスローライフが始められる!
ーーーーー~(一章終)~ーーーーーーー
~新居紹介~
なんと言っても自慢は風呂!
数人は一緒に入れる大きただ。
寝室はなんと、、、一つなのだ。大きなベッド一つなのだ。
アツアツの新婚か!!
もちろん、毎晩頬をアツアツにすることとなる。
キッチンも前世の流行りのアイランド型と言うやつだ。
一人暮らしの経験のおかげで簡単なものは料理できる。まぁ人生最後の方は社畜だったのでカップ麺とかで済ませていたが。
ーーーーーー(閑話)ーーーーーーーーーー
荷物の運び込みだ。
「おいどこ行きやがる。お前も手伝え」
書類を受け取って帰ろうとしていたオリさんをアセナが呼び止める。
三人で引っ越し作業を済ませた。オリさんは「こんなのは違う、、、」とか言っていたが、まぁ、されたことを考えればまだ足りないぐらいだ。
全てが終わる頃には日が若干傾いていた。いや、それでも半日程度で終わるなんて早い方なのだが。
やっと念願のスローライフ。
「食材、、買ってくる」
「、、、」
ついてこないのかな?
ここはちょっと、、
「'狩って'く「オレもついてく」」
乗ってくれた。
というか僕はまだこの世界の食材事情にあまり詳しくない。
知らない食べ物も多いし、知っているやつも、、、なんか変だし!!
冒険時に野菜を'狩って'くるクエストにびっくりしたのが記憶に新しい。キャベツとか南瓜が襲いかかってくることを想像できるだろうか?あんなのが勢いついて後頭部に直撃しようものなら、ベテラン冒険者でも1発ノックアウトなのだ。
ただ、危険でも粋のいい彼らはとてつもなく美味しい。
ミラ母さんが何度か狩りたての野菜を調理してくれたことがあったが、それはそれは美味しかった。
前世の高級スーパーがバカらしく思えるよ?
まぁ村の八百屋は産地直送かつ採れたてなので買っても美味しいのだが、それではアセナが来てくれない。
だから狩に行くのだ。
「暗くなるまでに収穫がなければ、買って帰ろうか」
「ああ」
そうして夕方、二人冒険に繰り出した。
「おい!単に殺しゃいいってわけじゃねぇんだぞ!馬鹿なのか!」
いつもの癖で弱点を的確についてしまった。
僕の剣捌きも迷宮を出てからかなり上達しているのだが、、、逆にそれが調理に支障をきたしてしまう殺し方をしてしまった。
「雑魚相手なんだから、血抜きとか考えて、やれ」
アセナが丁度走ってきたボアの首、および心臓の動脈だけを小さなナイフで切って見せた。
すげぇ、、、、
ならば僕は野菜で、アセナにほめてもらおう。
飛んでくるキャベツに短剣を突き立てる。
ダメだ。このままではアセナに怒られる。
なんとか芯に狙いを変えなければ。
飛んでくる軌道上に剣を構えればいいところを、あえて下から点を突かなきゃいけない攻撃をする。
芯は弱点かつ、傷ついても調理に差し支えがない。余裕があるなら狙うべきなのだが、、、
「これで」
フックのように下からナイフを突き上げる。
手にずっしりとくる重さ、、、
刺さった!
刺さってしまえば普通の野菜なのは本当に不思議だ。
「褒めて」と心の中で呟きながらアセナの方を振り向く。
「フン」
冷たいが大丈夫。アセナの尻尾が祝福してくれた。
「草と焼いただけの肉みたいな料理を食わせようもんなら、食後にお前を喰らうからな」
「なら、草と焼いただけの肉にするね」
「なっ」
自分で言ったんじゃん。
新居に来た。
オリさんは今も昔も性格はアレだけど腕はすごいらしい。住み始めてみないと気が付かない点もあるとは思うが、分かる範囲での欠点はない。扉も窓もスムーズに開くし、こっそりとビー玉を転がしてみたりしたが大丈夫だった。
木造のいい匂いもするし最高か?
「ないなら、受け取りましたのキスをここに、アキト様」
そう言ってクソ大工が自分の唇を指さしてきた。
パチン、ズゴッ!
気がついたら僕のビンタとアセナの蹴りがオリバーに入っていた。
「クッ♡予想通り、、」
早速家を壊してしまうのではないかという勢いでオリバーが吹っ飛んでいったが、流石は凄腕大工。家も身体もなんともならなかった。
後にしっかりと書類にサインをして鍵を受け取った。
やっとスローライフが始められる!
ーーーーー~(一章終)~ーーーーーーー
~新居紹介~
なんと言っても自慢は風呂!
数人は一緒に入れる大きただ。
寝室はなんと、、、一つなのだ。大きなベッド一つなのだ。
アツアツの新婚か!!
もちろん、毎晩頬をアツアツにすることとなる。
キッチンも前世の流行りのアイランド型と言うやつだ。
一人暮らしの経験のおかげで簡単なものは料理できる。まぁ人生最後の方は社畜だったのでカップ麺とかで済ませていたが。
ーーーーーー(閑話)ーーーーーーーーーー
荷物の運び込みだ。
「おいどこ行きやがる。お前も手伝え」
書類を受け取って帰ろうとしていたオリさんをアセナが呼び止める。
三人で引っ越し作業を済ませた。オリさんは「こんなのは違う、、、」とか言っていたが、まぁ、されたことを考えればまだ足りないぐらいだ。
全てが終わる頃には日が若干傾いていた。いや、それでも半日程度で終わるなんて早い方なのだが。
やっと念願のスローライフ。
「食材、、買ってくる」
「、、、」
ついてこないのかな?
ここはちょっと、、
「'狩って'く「オレもついてく」」
乗ってくれた。
というか僕はまだこの世界の食材事情にあまり詳しくない。
知らない食べ物も多いし、知っているやつも、、、なんか変だし!!
冒険時に野菜を'狩って'くるクエストにびっくりしたのが記憶に新しい。キャベツとか南瓜が襲いかかってくることを想像できるだろうか?あんなのが勢いついて後頭部に直撃しようものなら、ベテラン冒険者でも1発ノックアウトなのだ。
ただ、危険でも粋のいい彼らはとてつもなく美味しい。
ミラ母さんが何度か狩りたての野菜を調理してくれたことがあったが、それはそれは美味しかった。
前世の高級スーパーがバカらしく思えるよ?
まぁ村の八百屋は産地直送かつ採れたてなので買っても美味しいのだが、それではアセナが来てくれない。
だから狩に行くのだ。
「暗くなるまでに収穫がなければ、買って帰ろうか」
「ああ」
そうして夕方、二人冒険に繰り出した。
「おい!単に殺しゃいいってわけじゃねぇんだぞ!馬鹿なのか!」
いつもの癖で弱点を的確についてしまった。
僕の剣捌きも迷宮を出てからかなり上達しているのだが、、、逆にそれが調理に支障をきたしてしまう殺し方をしてしまった。
「雑魚相手なんだから、血抜きとか考えて、やれ」
アセナが丁度走ってきたボアの首、および心臓の動脈だけを小さなナイフで切って見せた。
すげぇ、、、、
ならば僕は野菜で、アセナにほめてもらおう。
飛んでくるキャベツに短剣を突き立てる。
ダメだ。このままではアセナに怒られる。
なんとか芯に狙いを変えなければ。
飛んでくる軌道上に剣を構えればいいところを、あえて下から点を突かなきゃいけない攻撃をする。
芯は弱点かつ、傷ついても調理に差し支えがない。余裕があるなら狙うべきなのだが、、、
「これで」
フックのように下からナイフを突き上げる。
手にずっしりとくる重さ、、、
刺さった!
刺さってしまえば普通の野菜なのは本当に不思議だ。
「褒めて」と心の中で呟きながらアセナの方を振り向く。
「フン」
冷たいが大丈夫。アセナの尻尾が祝福してくれた。
「草と焼いただけの肉みたいな料理を食わせようもんなら、食後にお前を喰らうからな」
「なら、草と焼いただけの肉にするね」
「なっ」
自分で言ったんじゃん。
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