38 / 65
1章スローライフ準備編
38 迷宮B
しおりを挟む
「うぎー」
情けない言葉が口から出てしまったのだが仕方がない。
後ろから抱きしめてくるアセナの力は骨が軋むほどである。
意識が有れば労ってくれるのだが、これは多分寝てる、、、ん?寝ててこの力はやばくね?
これに耐えるにはもっと鍛えて強くならねばな。
「これがラストだな」
「だね」
第七階層。原点に戻って洞窟のようになっている。
「出迎えてくれるモンスターも元に戻ったか?」
そこはまるで第一階層第二階層を思わせるような雰囲気だった。
「いやっ、コイツら、、強い!!」
第一階層にいるようなモンスターは急所を刺さなくても、ちょっと傷付けるだけで死んだ。強いて言うなら僕らの前では奴らは全身急所となりうるのだろう。だが、この階層のモンスターは見た目は同じでもただ剣が触れるぐらいでは死なない。むしろ反撃してくる。
袖に防具を隠して、この小さなウサギの蹴りを受けてみた。というか跳ね返して殺すつもりだったのだが、
「重い!?」
どこからそんな力が!?と思うほど重たい蹴りを受けた。
舐めてはいなかったため衝撃には耐えれたが、吹っ飛ばすなんてことは出来なかった。
「侮るな!コイツらは強い。しっかりと急所を狙え!」
アセナからの指示はしっかり行動に落とす。
「キュー」
本当にバタンキューだな。崩壊が始まり、魔石が落ちる。
第一階層の魔物の魔石とは違う感じだ。変な色だし、濃いし、重い。
まぁ剣の精度も上がっていい練習にはなるか。
「うわー」
先へ進むと、一階層では見なかった骨、スケルトンのようなモンスターが大量に湧いてきた。
細い道で襲撃とは、、、何か意図すらも感じる。迷宮自身がじがをもっている可能性や、モンスター達の知性、、どちらにせよ今は関係ないか。
前後で囲まれる。
「いつものお家芸、任せられっか?」
もうこの迷宮で何度目かの火の海か。
酸素がなくなる。みたいなことにはならないのだろうか?魔法にそういう法則を求めるのが間違っているのかもしれないが。
「骨をも燃やす聖火ね」
イメージして出す。まぁ聖火なんて言っているが単に温度を上げているだけだ。
「バックドラフト!」
単なるイメージに過ぎないよ?
でも言いたくなるじゃん。詠唱的な。
でもアセナの目が心なしか痛い子を見る視線に変わって少し恥ずかしくなった。
爆発的な火がモンスターたちを完全に包む。
アセナのブーツにチャージした魔法も展開されたようだ。
「「消えろ!」」
骨に表情はないが、苦しんで倒れていくように見える。
火が収まり様子を伺う。
「魔石すら残ってねぇーじゃん」
お互いに火力を上げ過ぎたようだ。
「先に進もうか」
「ああ」
もうすぐまた最後の階層主、いや迷宮の主人というべきか。
どんな奴が、どんなふうに戦闘を仕掛けてくるのか。出来るだけ万全な状態で戦いたいので先を急いだ。
情けない言葉が口から出てしまったのだが仕方がない。
後ろから抱きしめてくるアセナの力は骨が軋むほどである。
意識が有れば労ってくれるのだが、これは多分寝てる、、、ん?寝ててこの力はやばくね?
これに耐えるにはもっと鍛えて強くならねばな。
「これがラストだな」
「だね」
第七階層。原点に戻って洞窟のようになっている。
「出迎えてくれるモンスターも元に戻ったか?」
そこはまるで第一階層第二階層を思わせるような雰囲気だった。
「いやっ、コイツら、、強い!!」
第一階層にいるようなモンスターは急所を刺さなくても、ちょっと傷付けるだけで死んだ。強いて言うなら僕らの前では奴らは全身急所となりうるのだろう。だが、この階層のモンスターは見た目は同じでもただ剣が触れるぐらいでは死なない。むしろ反撃してくる。
袖に防具を隠して、この小さなウサギの蹴りを受けてみた。というか跳ね返して殺すつもりだったのだが、
「重い!?」
どこからそんな力が!?と思うほど重たい蹴りを受けた。
舐めてはいなかったため衝撃には耐えれたが、吹っ飛ばすなんてことは出来なかった。
「侮るな!コイツらは強い。しっかりと急所を狙え!」
アセナからの指示はしっかり行動に落とす。
「キュー」
本当にバタンキューだな。崩壊が始まり、魔石が落ちる。
第一階層の魔物の魔石とは違う感じだ。変な色だし、濃いし、重い。
まぁ剣の精度も上がっていい練習にはなるか。
「うわー」
先へ進むと、一階層では見なかった骨、スケルトンのようなモンスターが大量に湧いてきた。
細い道で襲撃とは、、、何か意図すらも感じる。迷宮自身がじがをもっている可能性や、モンスター達の知性、、どちらにせよ今は関係ないか。
前後で囲まれる。
「いつものお家芸、任せられっか?」
もうこの迷宮で何度目かの火の海か。
酸素がなくなる。みたいなことにはならないのだろうか?魔法にそういう法則を求めるのが間違っているのかもしれないが。
「骨をも燃やす聖火ね」
イメージして出す。まぁ聖火なんて言っているが単に温度を上げているだけだ。
「バックドラフト!」
単なるイメージに過ぎないよ?
でも言いたくなるじゃん。詠唱的な。
でもアセナの目が心なしか痛い子を見る視線に変わって少し恥ずかしくなった。
爆発的な火がモンスターたちを完全に包む。
アセナのブーツにチャージした魔法も展開されたようだ。
「「消えろ!」」
骨に表情はないが、苦しんで倒れていくように見える。
火が収まり様子を伺う。
「魔石すら残ってねぇーじゃん」
お互いに火力を上げ過ぎたようだ。
「先に進もうか」
「ああ」
もうすぐまた最後の階層主、いや迷宮の主人というべきか。
どんな奴が、どんなふうに戦闘を仕掛けてくるのか。出来るだけ万全な状態で戦いたいので先を急いだ。
1
お気に入りに追加
294
あなたにおすすめの小説


完結·助けた犬は騎士団長でした
禅
BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。
ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。
しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。
強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ……
※完結まで毎日投稿します


婚約破棄された悪役令息は従者に溺愛される
田中
BL
BLゲームの悪役令息であるリアン・ヒスコックに転生してしまった俺は、婚約者である第二王子から断罪されるのを待っていた!
なぜなら断罪が領地で療養という軽い処置だから。
婚約破棄をされたリアンは従者のテオと共に領地の屋敷で暮らすことになるが何気ないリアンの一言で、テオがリアンにぐいぐい迫ってきてーー?!
従者×悪役令息
【完結】冷血孤高と噂に聞く竜人は、俺の前じゃどうも言動が伴わない様子。
N2O
BL
愛想皆無の竜人 × 竜の言葉がわかる人間
ファンタジーしてます。
攻めが出てくるのは中盤から。
結局執着を抑えられなくなっちゃう竜人の話です。
表紙絵
⇨ろくずやこ 様 X(@Us4kBPHU0m63101)
挿絵『0 琥』
⇨からさね 様 X (@karasane03)
挿絵『34 森』
⇨くすなし 様 X(@cuth_masi)
◎独自設定、ご都合主義、素人作品です。

きっと、君は知らない
mahiro
BL
前世、というのだろうか。
俺は前、日本という国で暮らしていて、あの日は中学時代にお世話になった先輩の結婚式に参列していた。
大人になった先輩と綺麗な女性の幸せそうな姿に胸を痛めながら見つめていると二人の間に産まれたという女の子がひとりで車道に向かい歩いている姿が目に入った。
皆が主役の二人に夢中で子供の存在に気付いておらず、俺は慌ててその子供のもとへと向かった。
あと少しで追い付くというタイミングで大型の車がこちらに向かってくるのが見え、慌ててその子供の手を掴み、彼らのいる方へと突き飛ばした。
次の瞬間、俺は驚く先輩の目と合ったような気がするが、俺の意識はそこで途絶えてしまった。
次に目が覚めたのは見知らぬ世界で、聞いたことのない言葉が行き交っていた。
それから暫く様子を見ていたが、どうやら俺は異世界に転生したらしく………?
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
公爵家の次男は北の辺境に帰りたい
あおい林檎
BL
北の辺境騎士団で田舎暮らしをしていた公爵家次男のジェイデン・ロンデナートは15歳になったある日、王都にいる父親から帰還命令を受ける。
8歳で王都から追い出された薄幸の美少年が、ハイスペイケメンになって出戻って来る話です。
序盤はBL要素薄め。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる