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1章スローライフ準備編
8 特訓
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「もっと地形を使え!魔法に頼ろうとするな」
周りを囲んでくる猪みたいな魔物に刃を振るう。
森の魔物は森にいるだけに、しっかりと地形を利用する戦い方をする。
相手に翻弄さないようにこっちも森の戦い方をしなければいけない。
やっと一体二体と仕留めれてきている。
朝から走ったせいかかなり体力はキツくなってきている。
「邪魔すんなよ雑魚が、、、こっちは気にするな。戦うことに集中しろ」
背後から飛び掛かってきたモンスターから守ってくれた。
「死ねぇぇぇ!」
早い!
アセナの方が圧倒的に早い。
目にも止まらぬ速さでモンスターが魔石に変わっていく。
一瞬にしてひと段落ついてしまった。
周りに散らばっていた魔石を回収する。
ぐぅ~
魔石回収でアセナから離れていたから聞こえていないよな、、、お腹減ったなぁ。
「飯食うぞ」
少し開けたところに着くとその場にボスッと座ってしまった。
ポケットからマジックバッグを取り出しミラ母さんの作ってくれた弁当を出す。
時間停止なのか、保温なのかはわからないが、まだ暖かい。
「お前これ掛けて食ってみろ」
ハンバーグに手をつけようとした瞬間に小瓶を渡される。
肉に合う調味料とかか?
投げかけるように渡されたそれを慌ててキャッチし、言われた通りにかけてみる。
胡椒のようなそれを、まさに胡椒をかけるかのように満遍なく掛けていると、横でなぜかアセナが腹を抱えて明後日の方向を向きながらクスクスしている。
「ありがと」
小瓶をアセナに渡された時と同じように投げて返して、早速いただくとしよう。
っていうかこっちを一度も見なかったのにキャッチできるのね。
一口
うまい、このミア母さんの手慣れた感じで捏ねられた決していい肉ではない肉にをできるだけ柔らかかく、出来るだけ美味しさを逃さないように焼き上げられ、肉のランクの割に溢れ出る肉汁からの旨味はすごい。
のに、、、、
「辛っ!」
さっきかけた荒削りの胡椒みたいな香辛料からピリピリと後から口を刺激する。
「ククック」
腹を抱えて笑うアセナに少し殺意が湧くが、敵わないことがわかっている。
ん?
「に、にが?渋い!?」
辛いのを堪えていると今度は苦味のような、渋みのようなものが味蕾を駆け抜けた。
ヒーってなっていた口を今度は慌てて閉じる。
「なっ」
なぜかアセナが顔を赤くして目を逸らしたことに、満身創痍の僕は気づかなかった。
「それ、全部食えよ。ミアババアが朝から作ったんだから。、、あと、その顔はクるな」
誰のせいでこんな思いしてると思ってんだよ!!あと、最後なんて言ったんだよ!!五感が味覚に占領されてて聞き取れなかったんだよ!
香辛料の辛さと苦味が来る前に次の肉塊を口に入れることでなんとか食べきったが、食べ切った後に一気にそれらがきて苦しむことになった。
いつもなら食べ終わるとすぐに立ち上がって「行くぞ!」と駆け出してしまうアセナが今日は何故か座ったままでいる。
僕の口内が落ち着くまで待ってくれているのだろうか?
お茶で口の中を浄化して落ち着いた。
「そろそろ行かない?」
「ちょっと待て。た、偶には、、ゆっくりするのもいいじゃねぇか」
あぐらをかいて少し前屈みになったアセナがそう言う。
別に特段景色の綺麗な場所ではないが、確かに自然豊かでゆっくりするには気持ちいいかもしれない。
アセナとスローライフするとこんな感じかー。
木にもたれ、空を見上げながら考える。
ん?アセナと!?なんでアセナなんだ?
まぁいい。そろそろ行かないのだろうか?
「そ、そろそろ行こうか、、、」
アセナには立てない理由があるがアキトは知る由もない。もとを言えばアキトにバレないようにするために立てないのだ。
「そうだね!」
その明るい笑顔が逆効果だとアキトは知らない。
周りを囲んでくる猪みたいな魔物に刃を振るう。
森の魔物は森にいるだけに、しっかりと地形を利用する戦い方をする。
相手に翻弄さないようにこっちも森の戦い方をしなければいけない。
やっと一体二体と仕留めれてきている。
朝から走ったせいかかなり体力はキツくなってきている。
「邪魔すんなよ雑魚が、、、こっちは気にするな。戦うことに集中しろ」
背後から飛び掛かってきたモンスターから守ってくれた。
「死ねぇぇぇ!」
早い!
アセナの方が圧倒的に早い。
目にも止まらぬ速さでモンスターが魔石に変わっていく。
一瞬にしてひと段落ついてしまった。
周りに散らばっていた魔石を回収する。
ぐぅ~
魔石回収でアセナから離れていたから聞こえていないよな、、、お腹減ったなぁ。
「飯食うぞ」
少し開けたところに着くとその場にボスッと座ってしまった。
ポケットからマジックバッグを取り出しミラ母さんの作ってくれた弁当を出す。
時間停止なのか、保温なのかはわからないが、まだ暖かい。
「お前これ掛けて食ってみろ」
ハンバーグに手をつけようとした瞬間に小瓶を渡される。
肉に合う調味料とかか?
投げかけるように渡されたそれを慌ててキャッチし、言われた通りにかけてみる。
胡椒のようなそれを、まさに胡椒をかけるかのように満遍なく掛けていると、横でなぜかアセナが腹を抱えて明後日の方向を向きながらクスクスしている。
「ありがと」
小瓶をアセナに渡された時と同じように投げて返して、早速いただくとしよう。
っていうかこっちを一度も見なかったのにキャッチできるのね。
一口
うまい、このミア母さんの手慣れた感じで捏ねられた決していい肉ではない肉にをできるだけ柔らかかく、出来るだけ美味しさを逃さないように焼き上げられ、肉のランクの割に溢れ出る肉汁からの旨味はすごい。
のに、、、、
「辛っ!」
さっきかけた荒削りの胡椒みたいな香辛料からピリピリと後から口を刺激する。
「ククック」
腹を抱えて笑うアセナに少し殺意が湧くが、敵わないことがわかっている。
ん?
「に、にが?渋い!?」
辛いのを堪えていると今度は苦味のような、渋みのようなものが味蕾を駆け抜けた。
ヒーってなっていた口を今度は慌てて閉じる。
「なっ」
なぜかアセナが顔を赤くして目を逸らしたことに、満身創痍の僕は気づかなかった。
「それ、全部食えよ。ミアババアが朝から作ったんだから。、、あと、その顔はクるな」
誰のせいでこんな思いしてると思ってんだよ!!あと、最後なんて言ったんだよ!!五感が味覚に占領されてて聞き取れなかったんだよ!
香辛料の辛さと苦味が来る前に次の肉塊を口に入れることでなんとか食べきったが、食べ切った後に一気にそれらがきて苦しむことになった。
いつもなら食べ終わるとすぐに立ち上がって「行くぞ!」と駆け出してしまうアセナが今日は何故か座ったままでいる。
僕の口内が落ち着くまで待ってくれているのだろうか?
お茶で口の中を浄化して落ち着いた。
「そろそろ行かない?」
「ちょっと待て。た、偶には、、ゆっくりするのもいいじゃねぇか」
あぐらをかいて少し前屈みになったアセナがそう言う。
別に特段景色の綺麗な場所ではないが、確かに自然豊かでゆっくりするには気持ちいいかもしれない。
アセナとスローライフするとこんな感じかー。
木にもたれ、空を見上げながら考える。
ん?アセナと!?なんでアセナなんだ?
まぁいい。そろそろ行かないのだろうか?
「そ、そろそろ行こうか、、、」
アセナには立てない理由があるがアキトは知る由もない。もとを言えばアキトにバレないようにするために立てないのだ。
「そうだね!」
その明るい笑顔が逆効果だとアキトは知らない。
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