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1章スローライフ準備編
7 日課
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「やっぱりここらには湯船はないのかぁ」
宿もそうだったが、この家もない。
家を建てるときには相談してつけてもらおう。
なんて言ったって日本人にお風呂は必須なんだから。
布団を邪魔にならない位置に敷いてアセナと入れ替わりでシャワーを借りている。
私生活から冒険者心得を叩き込んでやると言われたが、、、何をさせられるのやら。
最近は結構朝早くから冒険に連れて行かれているので、宿暮らしとはいえ、一人の時間よりもアセナといる時間の方が長い。
髪を拭きながら部屋に戻るとアセナはブーツを拭いていた。
「お前も、たとえ安物でも大事に扱え。いざ命を救ってくれるのはそれだけだ」
僕は冒険者グッズはあまり持っていない。しかしクロスを渡されたので手持ちのナイフを磨いておく。
これが心得の一環だろうか?
アセナは一通り拭き終わると、
「寝る」
と言ってすぐ寝てしまった。
僕も寝るか。
アセナのベッドからは少し離れたところに敷いた布団に包まった。
「おい、起きろ。おい、起きないと、、、」
目を開けると、獣人特有のキツイ目つきをしたアセナに覗き込まれていた。
「んっうぅ、起きないと?」
「コロス」
そう言われて軽く蹴られた。
まったく乱暴者だ。
「こんな時間からどこに行くの?」
アセナはもういつもの格好になっている。
「走る」
「え、、、」
「早くしろ。足が鈍る」
日の出を見ながら村を3周、、、
「ちょっちょっちょっ」
「なんだ?ハゲ鳥の鳴き真似か?」
身体は神によって作り替えられたとは言え、前世は社畜。長時間労働はできてもランニングは肉体的にも精神的にもきつい。
アセナは振り向きもせずものすごい速さで走っていく。
それをワンテンポ遅れながらアセナの通った道を通過する。
「はぁぁぁ~」
「ほんと有り得ねぇな。この程度で。そんなやわならハゲ鳥にも負けるぞ雑魚が」
これが毎日かよ、、、っと若干の憂鬱を感じたが、慣れると多分目も覚めて、爽快感もあるのだろう。体力さえつけば、アラサーみたいに動かない体ではないのだから慣れていくだろう。いや、慣れてくれ。お願いだ。じゃないと地獄見る。
「朝は食べなきゃ1日動けなくなるわよ!」
家までも走って戻り、豪華な朝食を並べられた。
まだ息がやっと落ち着き始めたぐらいなのに、アセナはガツガツと食べている。
僕も涙目になりながら口に詰め込んで食べた。
「ははは。素直な子だねぇ。これもサービスしとく!」
牛乳の瓶をドン!と目の前に置かれた。
ちょうど喉に詰めかけていたところなので助かった。
「部屋に戻ったらすぐ森に行くから準備しとけ」
先に食べ終わったアセナが部屋に戻ってしまう。
これは僕が先に戻って準備するのは不可能ではないだろうか?
最後のパンを口で掴みながらアセナの後ろに慌ててついていく。
「む、んむー」
ゆらゆらと身体の動きに合わせて揺れる尻尾を追いかけて階段を駆け上がる。
部屋に着くまでになんとか魔法で出した水で胃に流し込んだ。
宿もそうだったが、この家もない。
家を建てるときには相談してつけてもらおう。
なんて言ったって日本人にお風呂は必須なんだから。
布団を邪魔にならない位置に敷いてアセナと入れ替わりでシャワーを借りている。
私生活から冒険者心得を叩き込んでやると言われたが、、、何をさせられるのやら。
最近は結構朝早くから冒険に連れて行かれているので、宿暮らしとはいえ、一人の時間よりもアセナといる時間の方が長い。
髪を拭きながら部屋に戻るとアセナはブーツを拭いていた。
「お前も、たとえ安物でも大事に扱え。いざ命を救ってくれるのはそれだけだ」
僕は冒険者グッズはあまり持っていない。しかしクロスを渡されたので手持ちのナイフを磨いておく。
これが心得の一環だろうか?
アセナは一通り拭き終わると、
「寝る」
と言ってすぐ寝てしまった。
僕も寝るか。
アセナのベッドからは少し離れたところに敷いた布団に包まった。
「おい、起きろ。おい、起きないと、、、」
目を開けると、獣人特有のキツイ目つきをしたアセナに覗き込まれていた。
「んっうぅ、起きないと?」
「コロス」
そう言われて軽く蹴られた。
まったく乱暴者だ。
「こんな時間からどこに行くの?」
アセナはもういつもの格好になっている。
「走る」
「え、、、」
「早くしろ。足が鈍る」
日の出を見ながら村を3周、、、
「ちょっちょっちょっ」
「なんだ?ハゲ鳥の鳴き真似か?」
身体は神によって作り替えられたとは言え、前世は社畜。長時間労働はできてもランニングは肉体的にも精神的にもきつい。
アセナは振り向きもせずものすごい速さで走っていく。
それをワンテンポ遅れながらアセナの通った道を通過する。
「はぁぁぁ~」
「ほんと有り得ねぇな。この程度で。そんなやわならハゲ鳥にも負けるぞ雑魚が」
これが毎日かよ、、、っと若干の憂鬱を感じたが、慣れると多分目も覚めて、爽快感もあるのだろう。体力さえつけば、アラサーみたいに動かない体ではないのだから慣れていくだろう。いや、慣れてくれ。お願いだ。じゃないと地獄見る。
「朝は食べなきゃ1日動けなくなるわよ!」
家までも走って戻り、豪華な朝食を並べられた。
まだ息がやっと落ち着き始めたぐらいなのに、アセナはガツガツと食べている。
僕も涙目になりながら口に詰め込んで食べた。
「ははは。素直な子だねぇ。これもサービスしとく!」
牛乳の瓶をドン!と目の前に置かれた。
ちょうど喉に詰めかけていたところなので助かった。
「部屋に戻ったらすぐ森に行くから準備しとけ」
先に食べ終わったアセナが部屋に戻ってしまう。
これは僕が先に戻って準備するのは不可能ではないだろうか?
最後のパンを口で掴みながらアセナの後ろに慌ててついていく。
「む、んむー」
ゆらゆらと身体の動きに合わせて揺れる尻尾を追いかけて階段を駆け上がる。
部屋に着くまでになんとか魔法で出した水で胃に流し込んだ。
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