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19デートのお誘い
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胸元に黄色いラインが入った水色のシャツに白色のパンツ。
この騎士団の訓練服を着たショウがジュリに向かって一目散に走ってきた。ちなみにこの水色に黄色のライン派手なシャツの色はイブネリオ王国の国旗の色なのだ。
「ここに来るなんてどうした?夕食の時間にはまだ早いだろう」
ショウはジュリの前まで来ると、額から流れる汗を手の甲で拭った。
今まで訓練していたからだろう、さっきは顔を赤くして逃げていったショウが、今は精悍な騎士の顔つきになっている。
その顔を見た途端、今度はジュリの方が照れてしまい赤くなった顔を見られないように、顔をそむけた。
「あ、その……この服。ありがとう、って言いたくて……カードも、嬉し、かった……」
「なんだ、そんなこと!俺が勝手にした事だから気にしなくてもいい。……服、よく似合ってる。……そうだジュリ今夜」
「ショウ様!!!」
2人が話していると、突然ショウの後方から男の大声が聞こえた。
声の主は、ラスティ・マグネリア。この王宮の騎士団長だ。
騎士団一の屈強な体格と、いかつい顔つきな彼は部下だけでなく王の側近たちさえもビビらせていたという噂があるほどだ。
そんな彼が、これまた屈強な騎士団員数人を連れてショウとジュリの元にやってきたのだ。
「ラスティさん、どうしました?」
「剣術の訓練、今日のメニューが終わったことを報告に。団員はこの後解散ですが、ショウ様はどうしますか……?」
ラスティはショウに聞いた後、横目でチラリとジュリの方を見た。
その冷たい目を見た瞬間、ジュリの体がブルリと震える。
ー-この人、アルファだ……。
その威圧的な匂いはオメガを怖がらせるには十分で、ジュリは思わずショウの背中に身を小さくして隠れてしまった。
ぷるぷると震えるジュリの姿を見たショウは後ろ手に手を回すと、ジュリのその小さくて白い手をそっと握った。
「ラスティさん、俺はまだここにいます」
「……そうですか、ではまた明日」
明らかに警戒をしているラスティは、最後にまたジュリをじっと睨みつけると部下を引き連れて元の場所に戻っていった。
「ジュリ、大丈夫か……?」
「う、うん……」
ショウが振り向くとジュリはホッとしたような、困ったような顔をしていた。
余程怖かったのだろう、手もまだ小刻みに震えている。
ショウはラスティが、魔族に襲われてからあらゆる人間に酷く警戒していることも知っていた。だが、それを知らないジュリにとっては自分よりもはるかに体の大きいアルファに睨まれるなんて恐怖そのものだっただろう。
そう思うと、未だ強張った表情のジュリになんとかしてあげないと、という気持ちがむくむくと湧き上がってきて気が付いたらジュリの両肩を掴んでいた。
「ジュリ!まだ夕食まで時間がある。……この奥を行ったところに綺麗な花畑があるんだ。よかったら一緒にいこう!」
この騎士団の訓練服を着たショウがジュリに向かって一目散に走ってきた。ちなみにこの水色に黄色のライン派手なシャツの色はイブネリオ王国の国旗の色なのだ。
「ここに来るなんてどうした?夕食の時間にはまだ早いだろう」
ショウはジュリの前まで来ると、額から流れる汗を手の甲で拭った。
今まで訓練していたからだろう、さっきは顔を赤くして逃げていったショウが、今は精悍な騎士の顔つきになっている。
その顔を見た途端、今度はジュリの方が照れてしまい赤くなった顔を見られないように、顔をそむけた。
「あ、その……この服。ありがとう、って言いたくて……カードも、嬉し、かった……」
「なんだ、そんなこと!俺が勝手にした事だから気にしなくてもいい。……服、よく似合ってる。……そうだジュリ今夜」
「ショウ様!!!」
2人が話していると、突然ショウの後方から男の大声が聞こえた。
声の主は、ラスティ・マグネリア。この王宮の騎士団長だ。
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そんな彼が、これまた屈強な騎士団員数人を連れてショウとジュリの元にやってきたのだ。
「ラスティさん、どうしました?」
「剣術の訓練、今日のメニューが終わったことを報告に。団員はこの後解散ですが、ショウ様はどうしますか……?」
ラスティはショウに聞いた後、横目でチラリとジュリの方を見た。
その冷たい目を見た瞬間、ジュリの体がブルリと震える。
ー-この人、アルファだ……。
その威圧的な匂いはオメガを怖がらせるには十分で、ジュリは思わずショウの背中に身を小さくして隠れてしまった。
ぷるぷると震えるジュリの姿を見たショウは後ろ手に手を回すと、ジュリのその小さくて白い手をそっと握った。
「ラスティさん、俺はまだここにいます」
「……そうですか、ではまた明日」
明らかに警戒をしているラスティは、最後にまたジュリをじっと睨みつけると部下を引き連れて元の場所に戻っていった。
「ジュリ、大丈夫か……?」
「う、うん……」
ショウが振り向くとジュリはホッとしたような、困ったような顔をしていた。
余程怖かったのだろう、手もまだ小刻みに震えている。
ショウはラスティが、魔族に襲われてからあらゆる人間に酷く警戒していることも知っていた。だが、それを知らないジュリにとっては自分よりもはるかに体の大きいアルファに睨まれるなんて恐怖そのものだっただろう。
そう思うと、未だ強張った表情のジュリになんとかしてあげないと、という気持ちがむくむくと湧き上がってきて気が付いたらジュリの両肩を掴んでいた。
「ジュリ!まだ夕食まで時間がある。……この奥を行ったところに綺麗な花畑があるんだ。よかったら一緒にいこう!」
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