14 / 20
14話
しおりを挟む
「オグスト、そろそろ戻るぞ。騎士団長がお待ちだ」
上機嫌のクレハを送り出し、積み込みを手伝っていた獣人達は鉱山の作業へ戻っていた。現在倉庫の前には俺とオグストの二人になっている。
思った以上に時間を使ってしまったのでガイアスが待ちくたびれているだろう。足止めを頼んだオグストがここにいるわけだからな。
「騎士団長まで来られているのですか? ……やはり、不正がバレているのでは?」
「いや、問題ない。騎士団長が来たのは俺の護衛としてだ。視察の全権は俺が持っている。上手い事やるさ。……オグスト、騎士団長に今回の件を告げるのはどう思う?」
「……騎士団長は領主様の忠実な騎士です。領主様に知られ、私は打ち首になると思います」
……前世ではガイアスが視察に訪れていた。もし、一人で向かっており、俺と同じ日数で来ていたとしたら、クレハに出会っていた可能性がある。それならばガイアスは不正を突き止め、ミスリルのことを当主様に告げているだろう。
前世でミスリルが知れ渡ったのはガイアスのせいか? 今世ではガイアスの心情を聞いているが、この件にガイアスを関わらせるのは止めておいた方がいいか。
「やはりそう思うか。ではこの件は騎士団長には伏せる。今後もクレハ殿との取引はオグストに任せるぞ」
「ハッ、アノン様の利益になるように努めさせていただきます」
……まぁ俺の利益でもあるか。なぜオグストが無償で危険な橋を渡っているのか分からないが、ミスリル鉱石の採掘量が増えればオグストに回せる分も出てくるだろう。共犯者の待遇を改善することは裏切る確率を下げることに繋がるからな。
とはいえミスリルの探知魔術は明日にしよう。これ以上ガイアスを待たせておくと命令を無視してこちらに来るかもしれないからな。
◇◇
「アノン様! ご無事でしたか!」
「ガイアス、やかましい」
オグストと共に詰め所に戻ると、執務室で待ち構えていたガイアスが駆け寄ってきた。
「あまりにも遅いので探しに行こうかと思っていましたよ」
「鉱山でオグストに会ったからな。話を聞いていたのだ」
執務室のソファーに腰掛けながらガイアスに言うと、その双眼がオグストへと向けられた。好意的な視線ではない。仲が悪いのか?
「オグスト殿、何をしに鉱山へ?」
「食料の確認ですが、何か? その場でアノン様にお会いしましたが、それがどうかされましたか?」
「食料の確認など部下にさせればいいであろう。アノン様が来られているというのに、詰め所にいないとはどういうことだ」
……ん? なんだそれは? ……もしかして俺がオグストの足止めを頼んだのにいなかったから怒っているのか?
「これは異なことを。私は領主様からこの地の管理を任せられていますが、私に直属の部下はいませんよ。監視は騎士団、採掘は犯罪鉱山夫、そしてそれらの管理はすべて私が一手に行っています。今後は食料の受け渡しなどの雑務は騎士団を自由に使ってもいいのですか?」
表向きクレハは食糧運搬のために来ていることになっている。クレハ以外にも3名の行商人が食糧の運搬をしており、それらの確認はオグストの管轄となっているそうだ。
「騎士団の仕事はこの地の守護だ。管理など村人を雇えばよかろう」
「そのようなお金がどこにあるのですかな? 村人ならタダで構わないとおっしゃるおつもりですか?」
「費用は当主様から出ているだろう。先ほどここに詰めている騎士達から話を聞いたが、駐屯地の運営費にも手を出しているそうだな。騎士団に納められる食糧の量が減っていると聞いたぞ」
「ちょっと待て。ガイアス、駐屯地の管理は誰がしているんだ?」
オグストの話では全てオグストがやっていると言っていた。しかしガイアスの話では騎士達が管理しており、それをオグストが中抜きをしているように聞こえる。
「それは、この地で最も階級が上の騎士が行っているはずですが」
はず、だと? それに、交代制の騎士団員が変わる度に引き継ぎをしているのか? それに騎士とはいえ、辺境の子爵に仕える者達だ。全員が読み書き計算、まして駐屯地の管理を行えるとは思えない。
「では、今、駐屯地の管理をしているのはガイアスお前なのか?」
「い、いえ、私は本日参ったので」
「では、明日には引き継ぎを完了するのだな? 騎士団長であるお前が最も階級が上だ。ここのルールに則るならお前が管理するのだろう?」
「い、いえ、私は本来屋敷に詰めているので。駐屯地で管理をしたことはありません」
「はぁ、騎士団長殿。駐屯地の管理も私がしております。理由は数年前、管理するはずの騎士が業務を怠り、騎士団に食糧の配給が行われなくなったからです。騎士の誰もが運営を行えるわけではありません。この件は領主様にもお伝えしております。私が管理していますが、運営費は騎士団と鉱山でキッチリと区別しております。その上で、騎士団側の運営費まで削られたことで食糧の供給が滞っているのです。騎士からは鉱山に回す分から回せと言われておりますが、そのようなことはできません。鉱山の運営費の方が足りていないのですから」
「ガイアス、俺も先ほど聞いたのだが、鉱山と駐屯地の運営費が年々削られているそうだ。父上から何か聞いていないか?」
「そんな馬鹿な!? 鉱山はバーテンケルダー家の収入源ですぞ! それに国境と鉱山を守る騎士団の運営費を削るわけがありません!」
「しかし、実際に起きていて、事実、食料が足りなくなっているようだぞ。先ほど商人とも会ったが、食料の質を落としてどうにか量を確保しようと動いていた。鉱山に関しては10年前から行われているようだが?」
「……毎年、オグスト殿が増額を希望する書簡を送っているのは聞き及んでいます。当主様からは十分な額を送っているとだけ聞いたことがあります」
「十分な額? 鉱山員の半分も賄えないというのにですか?」
「しかし、毎年一人の脱落者も出てはいないだろう。それに犯罪者鉱山夫に変わったというのに十分な量の食事を与えるのはおかしいはずだ」
「な! 彼らも人ですよ!? 食べなければ働けない! 彼らは死刑囚ではありません!」
「罪人に違いはあるまい。二度と罪を犯さないように、鉱山送りが如何に厳しい罰なのかを知らしめよと通達があったはずだ」
「この地に来るのは軽犯罪者ですよ! ただでさえ、過酷な作業なのに、そこまでしろとおっしゃるつもりですか!?」
オグストが横流しをして生かしたことが裏目に出ていたのか。父上は犯罪者が減っても問題ないと考えていたようだな。それが減らないなら運営費を減らしても問題ないと。
ガイアスは父上側なのか? 犯罪者には重い罰を。その結果死んでも仕方がないと。
ガイアスとオグストの会話は平行線だ。二人ともこれが初めての言い合いではあるまい。これまでにも何度も言い争ってきたのだろう。
「オグスト、もういい。ガイアス、父上の言い分も理解した。これからは厳しく管理するようにしよう」
「アノン様!?」
「それがよろしいかと。最近は採掘量が減っていますからね」
勝ち誇った顔のガイアスから視線をそらし、オグストに軽く頷いてみせる。
「オグスト、父上には死人が出る可能性があるので、これからは丈夫な亜人の犯罪者を送るように伝えておこう。運営費はこれまで通りで問題ないだろう。ただ騎士団の運営費については俺が視察したあと判断する」
「……了解しました」
俺と視線を合わせたオグストが目を閉じ了承を告げた。これ以上、バーテンケルダー家を頼っても意味はない。ミスリルの採掘量を増やし、自分たちで運営した方がいい。亜人の鉱山夫が増えれば作業効率も上がるだろう。
「ガイアス、明日の昼から駐屯地の方も視察を行うことにする。準備を整えておけ」
「ハッ」
「オグスト、明日の朝もう一度来る。鉱山内の様子も見ておきたいからな」
「分かりました。護衛の者もご用意しておきましょう」
表の鉱山は適当に視察して、ミスリルの方にも行かなくてはならんな。オグストが上手く騎士と離れられる状態を作ってくれるといいのだが。……オグストが護衛を用意するならミスリルの事を知っている獣人達を用意するのか? チラリとオグストに視線を向けるとコクリと頷いていた。どうやら何か考えがあるようだ。
「ガイアス、明日の護衛は不要だ。他にも護衛が付くからな。お前は駐屯地の方に当たってくれ」
ガイアスが付いていたらミスリルを見に行けない。そしてガイアスがいなければ他の騎士を切り離すのは簡単だ。
誰も俺の護衛をしたいとは思っていないからな。
上機嫌のクレハを送り出し、積み込みを手伝っていた獣人達は鉱山の作業へ戻っていた。現在倉庫の前には俺とオグストの二人になっている。
思った以上に時間を使ってしまったのでガイアスが待ちくたびれているだろう。足止めを頼んだオグストがここにいるわけだからな。
「騎士団長まで来られているのですか? ……やはり、不正がバレているのでは?」
「いや、問題ない。騎士団長が来たのは俺の護衛としてだ。視察の全権は俺が持っている。上手い事やるさ。……オグスト、騎士団長に今回の件を告げるのはどう思う?」
「……騎士団長は領主様の忠実な騎士です。領主様に知られ、私は打ち首になると思います」
……前世ではガイアスが視察に訪れていた。もし、一人で向かっており、俺と同じ日数で来ていたとしたら、クレハに出会っていた可能性がある。それならばガイアスは不正を突き止め、ミスリルのことを当主様に告げているだろう。
前世でミスリルが知れ渡ったのはガイアスのせいか? 今世ではガイアスの心情を聞いているが、この件にガイアスを関わらせるのは止めておいた方がいいか。
「やはりそう思うか。ではこの件は騎士団長には伏せる。今後もクレハ殿との取引はオグストに任せるぞ」
「ハッ、アノン様の利益になるように努めさせていただきます」
……まぁ俺の利益でもあるか。なぜオグストが無償で危険な橋を渡っているのか分からないが、ミスリル鉱石の採掘量が増えればオグストに回せる分も出てくるだろう。共犯者の待遇を改善することは裏切る確率を下げることに繋がるからな。
とはいえミスリルの探知魔術は明日にしよう。これ以上ガイアスを待たせておくと命令を無視してこちらに来るかもしれないからな。
◇◇
「アノン様! ご無事でしたか!」
「ガイアス、やかましい」
オグストと共に詰め所に戻ると、執務室で待ち構えていたガイアスが駆け寄ってきた。
「あまりにも遅いので探しに行こうかと思っていましたよ」
「鉱山でオグストに会ったからな。話を聞いていたのだ」
執務室のソファーに腰掛けながらガイアスに言うと、その双眼がオグストへと向けられた。好意的な視線ではない。仲が悪いのか?
「オグスト殿、何をしに鉱山へ?」
「食料の確認ですが、何か? その場でアノン様にお会いしましたが、それがどうかされましたか?」
「食料の確認など部下にさせればいいであろう。アノン様が来られているというのに、詰め所にいないとはどういうことだ」
……ん? なんだそれは? ……もしかして俺がオグストの足止めを頼んだのにいなかったから怒っているのか?
「これは異なことを。私は領主様からこの地の管理を任せられていますが、私に直属の部下はいませんよ。監視は騎士団、採掘は犯罪鉱山夫、そしてそれらの管理はすべて私が一手に行っています。今後は食料の受け渡しなどの雑務は騎士団を自由に使ってもいいのですか?」
表向きクレハは食糧運搬のために来ていることになっている。クレハ以外にも3名の行商人が食糧の運搬をしており、それらの確認はオグストの管轄となっているそうだ。
「騎士団の仕事はこの地の守護だ。管理など村人を雇えばよかろう」
「そのようなお金がどこにあるのですかな? 村人ならタダで構わないとおっしゃるおつもりですか?」
「費用は当主様から出ているだろう。先ほどここに詰めている騎士達から話を聞いたが、駐屯地の運営費にも手を出しているそうだな。騎士団に納められる食糧の量が減っていると聞いたぞ」
「ちょっと待て。ガイアス、駐屯地の管理は誰がしているんだ?」
オグストの話では全てオグストがやっていると言っていた。しかしガイアスの話では騎士達が管理しており、それをオグストが中抜きをしているように聞こえる。
「それは、この地で最も階級が上の騎士が行っているはずですが」
はず、だと? それに、交代制の騎士団員が変わる度に引き継ぎをしているのか? それに騎士とはいえ、辺境の子爵に仕える者達だ。全員が読み書き計算、まして駐屯地の管理を行えるとは思えない。
「では、今、駐屯地の管理をしているのはガイアスお前なのか?」
「い、いえ、私は本日参ったので」
「では、明日には引き継ぎを完了するのだな? 騎士団長であるお前が最も階級が上だ。ここのルールに則るならお前が管理するのだろう?」
「い、いえ、私は本来屋敷に詰めているので。駐屯地で管理をしたことはありません」
「はぁ、騎士団長殿。駐屯地の管理も私がしております。理由は数年前、管理するはずの騎士が業務を怠り、騎士団に食糧の配給が行われなくなったからです。騎士の誰もが運営を行えるわけではありません。この件は領主様にもお伝えしております。私が管理していますが、運営費は騎士団と鉱山でキッチリと区別しております。その上で、騎士団側の運営費まで削られたことで食糧の供給が滞っているのです。騎士からは鉱山に回す分から回せと言われておりますが、そのようなことはできません。鉱山の運営費の方が足りていないのですから」
「ガイアス、俺も先ほど聞いたのだが、鉱山と駐屯地の運営費が年々削られているそうだ。父上から何か聞いていないか?」
「そんな馬鹿な!? 鉱山はバーテンケルダー家の収入源ですぞ! それに国境と鉱山を守る騎士団の運営費を削るわけがありません!」
「しかし、実際に起きていて、事実、食料が足りなくなっているようだぞ。先ほど商人とも会ったが、食料の質を落としてどうにか量を確保しようと動いていた。鉱山に関しては10年前から行われているようだが?」
「……毎年、オグスト殿が増額を希望する書簡を送っているのは聞き及んでいます。当主様からは十分な額を送っているとだけ聞いたことがあります」
「十分な額? 鉱山員の半分も賄えないというのにですか?」
「しかし、毎年一人の脱落者も出てはいないだろう。それに犯罪者鉱山夫に変わったというのに十分な量の食事を与えるのはおかしいはずだ」
「な! 彼らも人ですよ!? 食べなければ働けない! 彼らは死刑囚ではありません!」
「罪人に違いはあるまい。二度と罪を犯さないように、鉱山送りが如何に厳しい罰なのかを知らしめよと通達があったはずだ」
「この地に来るのは軽犯罪者ですよ! ただでさえ、過酷な作業なのに、そこまでしろとおっしゃるつもりですか!?」
オグストが横流しをして生かしたことが裏目に出ていたのか。父上は犯罪者が減っても問題ないと考えていたようだな。それが減らないなら運営費を減らしても問題ないと。
ガイアスは父上側なのか? 犯罪者には重い罰を。その結果死んでも仕方がないと。
ガイアスとオグストの会話は平行線だ。二人ともこれが初めての言い合いではあるまい。これまでにも何度も言い争ってきたのだろう。
「オグスト、もういい。ガイアス、父上の言い分も理解した。これからは厳しく管理するようにしよう」
「アノン様!?」
「それがよろしいかと。最近は採掘量が減っていますからね」
勝ち誇った顔のガイアスから視線をそらし、オグストに軽く頷いてみせる。
「オグスト、父上には死人が出る可能性があるので、これからは丈夫な亜人の犯罪者を送るように伝えておこう。運営費はこれまで通りで問題ないだろう。ただ騎士団の運営費については俺が視察したあと判断する」
「……了解しました」
俺と視線を合わせたオグストが目を閉じ了承を告げた。これ以上、バーテンケルダー家を頼っても意味はない。ミスリルの採掘量を増やし、自分たちで運営した方がいい。亜人の鉱山夫が増えれば作業効率も上がるだろう。
「ガイアス、明日の昼から駐屯地の方も視察を行うことにする。準備を整えておけ」
「ハッ」
「オグスト、明日の朝もう一度来る。鉱山内の様子も見ておきたいからな」
「分かりました。護衛の者もご用意しておきましょう」
表の鉱山は適当に視察して、ミスリルの方にも行かなくてはならんな。オグストが上手く騎士と離れられる状態を作ってくれるといいのだが。……オグストが護衛を用意するならミスリルの事を知っている獣人達を用意するのか? チラリとオグストに視線を向けるとコクリと頷いていた。どうやら何か考えがあるようだ。
「ガイアス、明日の護衛は不要だ。他にも護衛が付くからな。お前は駐屯地の方に当たってくれ」
ガイアスが付いていたらミスリルを見に行けない。そしてガイアスがいなければ他の騎士を切り離すのは簡単だ。
誰も俺の護衛をしたいとは思っていないからな。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
もう二度とあなたの妃にはならない
葉菜子
恋愛
8歳の時に出会った婚約者である第一王子に一目惚れしたミーア。それからミーアの中心は常に彼だった。
しかし、王子は学園で男爵令嬢を好きになり、相思相愛に。
男爵令嬢を正妃に置けないため、ミーアを正妃にし、男爵令嬢を側妃とした。
ミーアの元を王子が訪れることもなく、妃として仕事をこなすミーアの横で、王子と側妃は愛を育み、妊娠した。その側妃が襲われ、犯人はミーアだと疑われてしまい、自害する。
ふと目が覚めるとなんとミーアは8歳に戻っていた。
なぜか分からないけど、せっかくのチャンス。次は幸せになってやると意気込むミーアは気づく。
あれ……、彼女と立場が入れ替わってる!?
公爵令嬢が男爵令嬢になり、人生をやり直します。
ざまぁは無いとは言い切れないですが、無いと思って頂ければと思います。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる